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2024.01.10

日本学生氷上競技選手権 1月5日 ALSOKぐんまアイスアリーナ

主将岡島、ラストインカレで充実の演技/インカレ1日目

 日本学生氷上競技選手権が1月5日から3日間にわたって開催された。早大からは3、4級から7、8級まで、幅広いカテゴリーに計7人が出場。競技1日目には主将として最後のインカレに臨む岡島右京(商4=東京・早大学院)をはじめ、4人が演技を行った。

※2、3日目の記事は別に掲載いたします。

★男子3、4級

 早大フィギュア部門トップバッターで登場したのは、今年がインカレ初出場となる坂﨑愛介(基理1=東京・早大学院)。10月に行われた東日本学生選手権(東インカレ)では組み込んでいなかった2回転ルッツ、2回転フリップを組み込み、東インカレから大幅に難易度を上げた構成に挑む。この後出番を控える岡島らリンクサイドの選手と拳を合わせてリンクイン。リンクに選手たちの声援が響くのも、インカレならではの光景だ。その声援に包まれてスタートポジションに着いた坂﨑は、『Bones』の音楽が流れ出すと、笑顔で滑り出した。冒頭の1回転アクセル+1回転アクセルはステップアウト。続く2回転フリップはアテンションが取られたもの回り切って着氷させ、客席からはどよめきが起こった。その後の2回転ルッツは1回転トーループをつけてコンビネーションジャンプにしたものの転倒してしまう。予想外の転倒に動揺し、それ以降は焦りが出たといい、ノーミスを目標としていたスピン2つがノーバリューになるなどのミスが出てしまった。キスクラでは岡島、廣田、山田の3人に囲まれて、頭を抱えつつも、「ルッツとフライング(キャメルスピン)がよくなかった」とすぐに反省点を口にした。得点は31・64点で5位。悔しさの残る結果とはなったが、来年のことを考えて挑んだという高難度構成を滑り切った経験は、糧になるはずだ。

『Bones』を演じた坂﨑

★男子5、6級

 男子5・6級の競技には、今大会が最後のインカレとなる主将の岡島が登場。名前がコールされると、リンクサイドに並んだ仲間たちとハイタッチし、大歓声を受けてリンクの中央に向かった。大勢の人たちからの歓声は「かえって緊張した」と苦笑したが、「スケートをやっていてよかったと思える瞬間の1つ」だと感謝を示した。曲は『トスカ』。観客に何かを与えられるものにしたい、と選んだ特別なプログラムだ。冒頭は3回転トーループを回避して2回転アクセルに変更したが、ステップアウトに。2本目の2回転アクセルも1回転アクセルに抜けてしまう。6分間練習では何度も成功させていたジャンプがなかなか上手くいかなかったが、次のジャンプで再び2回転アクセルにチャレンジし、諦めずに食いつく姿勢を見せた。その後は、2回転フリップ+1回転オイラー+2回転サルコウを含む、後半の3つのコンビネーションジャンプをいずれも着氷。疲れが出てくる最後のコレオシークエンスも、スピードを落とすことなく丁寧にかつ情熱的に踏んでいき、出場選手中最高の0・83点の出来栄え点を獲得した。大学生活4年間の集大成として練習してきたというバタフライにも挑戦し、気迫と想いのこもったコレオシークエンスで現役最後の試合を締めくくった。坂﨑らが見守るキスアンドクライで迎えた得点は62・93点で、5位。ジャンプは完璧とはいかなかったものの、細部の感情表現にこだわったプログラムを演じ切り、「やり切った」と笑顔で語った。

『トスカ』を演じた岡島

★女子6級

 女子6級には早大から2人が出場した。先に登場したのは、今回が3年連続のインカレとなる副主将の千葉紫織(文構3=東京・筑波大付)。昨シーズンから継続のプログラム、『オペラ座の怪人』の集大成と位置付け、プログラムとしての完成度を突き詰めてきた。早稲田のチームメイトたちとハイタッチすると、リンクへと向かう。冒頭の2回転アクセルは着氷が乱れ、東インカレと同様ダウングレードの判定に。その後のジャンプは、ルッツでアテンションが取られたものの、大きなミスなくまとめていったが、最後の2回転サルコウ+2回転ループのコンビネーションジャンプで転倒する惜しいミスが出た。軸がぶれない安定感のあるスピンは、1つレベル4、2つレベル3を獲得。最後はスパイラルなどを盛り込んだ華やかなコレオシークエンスを披露し、『オペラ座の怪人』をしっとりと表現した。早稲田のチームメイトたちも見守る中、発表された得点は56・70点。コーチに「よくやった」と声をかけられると笑顔で頷いたもの、「少しでも良い順位、点数を」という目標は達成できなかったと振り返る。今大会に向けてはあまり良い練習が積めていなかったといい、そこからの立て直しが課題となった。「練習が本番に出る」ことを実感し、「練習のクオリティを上げていく」ことを今後の課題に挙げた。

『オペラ座の怪人』を演じた千葉

 千葉の次に出番を迎えた妻鹿愛(政経2=大阪桐蔭)は、初めてのインカレでの演技となった。妻鹿も、早稲田のチームメイトとハイタッチをしてからリンクイン。年末年始に良い練習を積むことができ、落ち着いて臨むことができたという。冒頭、3回転トーループにチャレンジしたが、回転が足りないかたちでの着氷となり、ステップアウト。単独の2回転アクセルは1回転アクセルに抜けてしまったが、2回転アクセル+1回転オイラー+2回転サルコウは成功。東インカレでは2本とも抜けてしまった2回転アクセルのうち、片方は決めることができた。以降は「最後まで楽しんで滑ることができた」と、ジャンプも転倒や抜けなく着氷。3つのスピンとコレオシークエンスは、いずれも加点がつく出来栄えでまとめ、ジャンプ以外の要素でも確実に得点を積み上げていく。最後はビールマンスピンで締めくくり、感動的な『Beethoven’s 5 Secrets』の曲を演じきった。キスクラでは、自身の演技を終えたばかりの千葉らに声をかけられ、嬉しそうな表情を見せた。65・27点の得点が発表されると、キスクラからはどよめきが起こったが、「優勝を目指してやってきた」という妻鹿自身は順位に首を傾げ、悔しさをにじませた。ジャンプの確率・難易度を上げつつ、一つ一つの要素の出来栄えを高めていくことを目標に掲げた。

『Beethoven’s 5 Secrets 』を演じた妻鹿

(記事 荘司紗奈、写真 吉本朱里、及川知世)

結果

▽男子3、4級


坂﨑愛介

 

5位 31・64点


▽男子5、6級


岡島右京

 

5位 62・93点


▽女子6級


妻鹿愛

 

7位 65・27点


千葉紫織

 

18位 56・70点


コメント

▽男子3、4級


坂﨑愛介(基理1=東京・早大学院)

――今回のインカレでの目標を教えてください

 パンクをしないこと、とにかく転んでもいいのでジャンプを全部締めて、スピンを全部成功させるというのが目標だったんですけど…うまくいきませんでした。

――東インカレから構成を上げて、ルッツとフリップを入れていましたが、跳べるようになった時期を教えてください。また、構成に入れようと思ったのはいつ頃ですか

 フリップが跳べるようになったというか、サルコウが調子悪くなって、だったらもう来年に向けてというのも含めて(この構成にしました)。跳べるようになったのは11月頃で、この構成にしようって決めたのは1週間前くらいです。

――今日の演技を振り返っていかがですか

 緊張して体がガチガチになってしまって。最初のアクセルでよろけちゃって、そこまでは良かったんですけど、その後転んでしまって、僕の中でもそこで焦っちゃったのかなと思います。

――演技中はどんな気持ちでしたか

 真っ白です(笑)。フリップにコンビネーションをつける予定だったんですけど、その後にルッツにコンビネーションをつけようかなみたいなことを考えて、転んだ後はもう、真っ白です。

――今後に向けてもっと頑張りたい部分、より良くしたい部分を教えてください

 スピンは絶対にミスらないですね。この後は、もうずっと言っていますけど、絶対にミスしないと。あとジャンプは、最後のルッツがパンクしてしまったんですけど、今できることはやったかなというのはあるので、入れられるようになれば良いなと思います。


▽男子5、6級


岡島右京(商4=東京・早大学院)

――インカレに向けて意識して練習してきたところを教えてください

 一番自分がかけてきた試合だったので、自分が納得する、今までで一番良い演技ができたらなと思っていて、トリプルとかもすごくここまで頑張ってきたんですけど、全体的にまとまった完成度の高い演技をするためにトリプルをやめて。自分の今持っているものを全部出せれば良いなと思って練習してきました。

――今日の演技を全体的に振り返っていかがですか

 アクセルを決めたかったというのは正直なところあって、練習では決められていましたし、すごく自信もあったので、やっぱり緊張しちゃったからかなと分析はしています。その中でも、今までの試合とはまた違った、やり切った感じというか、最後すごく思い切ってできて、色々な人から応援もたくさんしてもらってすごく気持ちよく滑ることもできたので、総じてやり切ったというかたちにはなるかなと思います。

――すごく気持ちのこもった演技に見えましたが、演技中、演技後はどんな気持ちでしたか

 自分は結構表現することが好きなんですけど、今回選んだ曲も、オペラ曲なので色々な感情を表現するものだと思って、もちろんジャンプはするんですけど、細かいところまで表現できたらなと、意識して演技しました。演技終わった後は、すぐにやり切ったという風には、アクセルを失敗してしまったので思えなかったんですけど、色々な方からすごく良かったよ、感動したよと言っていただいたので、自分の中でそう言ってくださったということが、やり切ったことになるのかなと思います。

――演技前から一際声援が大きかったと思います。後輩たちも含めて、たくさんの人に見守られての演技はいかがでしたか

 いや、緊張しちゃいました(笑)。すごくありがたくて、こんなに声を出してもらえるなんてびっくりしたんですけど、やっぱりこれだけの人に応援してもらえるとは思ってなかったし、すごくスケートをやっていて良かったなと思える瞬間でした。すごく楽しかったです。


▽女子6級


千葉紫織(文構3=東京・筑波大付)

――インカレに向けて意識して練習してきた点と今回の目標を教えてください

 2年間継続しているプログラムの集大成みたいな扱いになると思っていたので、ジャンプやスピンにこだわることはもちろんなんですけど、それだけじゃなくてそのプログラムとしての完成度みたいな、あくまでジャンプスピンはプログラムの一部みたいな感じで、プログラムの演技として1つの完成度を高めていくというのを意識して練習していました。今回の目標としては、前回の東インカレで練習でやってきたものが出せたかなと手応えはあったので、それをブラッシュアップして練習のクオリティをもっと高めた上で、今までよりも良い順位、良い点数を目指していました。

――今日の演技を全体的に振り返っていかがですか

 今言った目標は正直達成できていないかなと正直思います。練習も、東インカレの時の方がうまく積み上げられていたかなって。今回はそれこそ6分間練習もあまり良いものができていたとは言えなくて、そういう状況の中でいかに立て直すかみたいな力はついたのかなと思うんですけど、やっぱりこれから来年、もっと良い順位、もっと良い点数って思ったときにその練習が結局本番に出ると思うので、練習のクオリティをもっと高めていくことが自分の中での課題だなと感じました。

――後半は良い表情で滑っているように見えましたが

 とにかく楽しんで表現するというのは結構目標にしていたところがあって、指先からなんだろう、パッションを出すというか(笑)。結構意識してやっていたんですけど、(後半は)もう疲れすぎて、多分口が開いていて、それが結果的に笑顔に見えたのかなと思うんですけど(笑)。きつかったんですけど、そのきつさも楽しみながらできたかなと思います。

妻鹿愛(政経2=大阪桐蔭)

――今回のインカレでの目標を教えてください

 東インカレの時にアクセルが2本とも入らなかったので、絶対に1本は決めるというのと、ノーミスをするというのが目標でした。

――コンディションなどはいかがでしたか

 昨日の公式練習の時はちょっと緊張していて、全然ジャンプのタイミングが合わなかったりして、不安もあったんですけど、年末年始の練習では体にジャンプが合ってきた感じで、良かったかなと思います。

――演技を全体的に振り返っていかがですか

 6分間の時から結構落ち着いて、緊張もなくリラックスしてできたのかなと思って。トーループまでは落ち着いて、気をつけることを考えながらやってという感じで。アクセルの2本目が終わるまでは緊張したんですけど、あとはもう楽しもうという気持ちで、最後まで楽しんで滑れました。

――今回の演技を受けて、今後に向けての目標、より良くした部分などを教えてください

 今回終わってみて、順位的に入賞はできたんですけど、優勝を目指して大学入ってからは頑張ってきたので、やっぱり一番は悔しい気持ちでいっぱいです。ジャンプの確率や難易度をもっと上げていかなきゃいけないのと、スピンで取りこぼしがあったり、GOEでプラスがあまり貰えていなかったので、一つ一つ研究していきたいなと思います。