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2024.01.10

日本学生氷上競技選手権 1月6、7日 ALSOKぐんまアイスアリーナ

チーム早大全力応援! 山田は初インカレで堂々9位/インカレ2、3日目

 日本学生氷上競技選手権(インカレ)2、3日目には7、8級の3選手が出場。それぞれの目標やコンディションと向き合いながら、特別な舞台で精一杯演技を行った。また、山田琉伸(人通1=埼玉栄)が早大勢唯一のフリースケーティング(FS)進出を果たし、総合9位に入った。

※1日目の記事は別に掲載しております。

★2日目 男子7、8級SP

 今年のインカレでは久しぶりに、2日間にわたって男女7、8級でSPとFSが行われた。2日目の男子7、8級、早大トップバッターは山田琉伸(人通1=埼玉栄)。東日本学生選手権(東インカレ)でFS120点越えの点数をマークし、3位に輝いた選手だ。そんな早大のルーキーが、初めてのインカレに臨んだ。
 『Bicycle Race』に乗ってジャンプの軌道に入ると、最初の3回転ルッツ+3回転トーループを着氷。課題としていた回転不足を取られることなく、0・59点の加点を得るきれいなジャンプで良いスタートを切った。続く2回転アクセルも大きな過失なく成功。エレメンツを決めるたび、リンクサイドが沸き立った。しかし演技後半、単独の3回転フリップで珍しく転倒。観客席からは悲鳴が上がり、本人も苦笑いをこぼした。それでも、ステップシークエンスではスピードを保った滑りとメリハリのある表現で盛り上げ、スピンもしっかりと回り切ってフィニッシュ。悔しげな表情を見せたが、大声援を上げる早大勢に迎えられると笑顔を見せた。
 SPの得点は目標としていた60点にはわずかに届かず59・49点。3回転フリップでの転倒がなければ目標点数を大幅に超えられただけにミスが悔やまれるが、前半2本のジャンプでの加点や演技構成点など、昨年の東日本選手権や全日本ジュニア選手権からの成長を感じさせる演技だった。

『Bicycle Race』を演じた山田

 昨年11月の東日本選手権では試合1週間前まで氷に乗ることもできなかった状態で試合に臨み、FSを棄権していた廣田聖幸(スポ3=千葉・東邦大東邦)。その後も「(体が)ギリギリまでなかなか戻ってこなくて、練習でも曲を通してできない」状態が続いていた言い、不安の中でのインカレ出場となった。
 3回転フリップを外した構成や6分間練習での様子からも、本調子でないことが感じられたが、果敢に演技に挑んだ廣田。冒頭の3回転トーループは着氷が乱れるも、回り切って着氷。続くフライングキャメルスピンで体勢を崩し、そこから「動揺して、ガタガタと崩れてしまった」と、その後の2本のジャンプ、スピン・ステップでもミスが続いたが、廣田を鼓舞するリンクサイドからの声援を受けながら演技を続ける。「ステップのところですごく盛り上げてくれて、自然と笑ってしまう感じ」と、明るい表情で楽しげに滑る姿も見られた。
 ジャンプやスピンのミスが響き、得点は31・19点で30位。上位24人が進出するFSには届かなかった。しかし、昨シーズンは出場することができなかったインカレの舞台での演技や、他選手の応援を楽しむことができたようだ。

『It’s gonna be alright』を演じた廣田

★2日目 女子7、8級SP

 2日目夕方から行われた女子7、8級の競技。早大勢唯一の出場者の木南沙良(人通3=東京・日大一)は、応援に来ていた早大男子勢に送り出され、リンクに立った。昨年の東日本選手権後、「ジャンプがかみ合わないところが多く、(中略)練習を間に合わせられなかった」と、6分間練習からジャンプは苦戦気味。本番でも冒頭のトーループは2回転に、続くサルコウにもコンビネーションをつけることができなかった。得点源のエレメンツに綻びが出てしまったが、後半は2回転アクセルをしっかりと着氷し、ステップやポジションが美しいスピンで魅せた。「踊りを楽しむといった面で練習を頑張っていた」その成果を、雰囲気のある伸びやかな滑りで披露した。ジャンプの失敗には悔しさや後悔をにじませたが、「ステップや最初の踊りの部分は、練習したものが自信持ってできた」と充実感もあったようだ。
 演技前半のジャンプでのミスにより、得点を伸ばすことができず36・46点でFS進出は叶わず。キスアンドクライでは早大勢に謝る姿も見られたが、「応援が励みになった」と、仲間達の温かな応援や励ましに笑顔も浮かべた。

『Skyfall』を演じた木南

★3日目 男子7、8級FS

 インカレ最終日は、早大からは山田のみの出場。前日までに出場した早大選手たちや監督・コーチ陣、他大の選手たちにも大声援で送り出され、笑顔でリンクへ向かった。最初のジャンプは全日本ジュニア選手権までは回避していた3回転アクセル。回転が足りず、両足での着氷となったが、転倒やステップアウトはせず、最小限の乱れに留めた。大技のアクセルを終えた後は、「挑戦するジャンプは終わった」、「後はちゃんとやろう」と気持ちを切らさずにプログラムを進め、堪える場面もありつつも全てのジャンプを着氷。特に後半の3回転―3回転のコンビネーションジャンプでは、威勢の良い声援がリンクサイドから飛び、会場も一段と盛り上がった。
 回転不足やエッジエラーを取られたジャンプも複数あり、レベルを取りこぼした箇所もあったが、それ以上に演技構成点で高い評価を得て、FSの得点はかねてより目標として掲げていた大台の120点に到達。キスアンドクライでは驚いた様子を見せるとともに、チームメイトやコーチからの熱い祝福を受けた。続いて総合点も180点に届いたことが発表されると、キスアンドクライはさらに大きく盛り上がった。山田の最終順位は、全日本選手権出場者を複数上回り、入賞まであと一歩の9位。「自分の中で納得のいく点数になった」、「楽しみつつ、集中しつつ、頑張れる良い試合」と晴れやかに初のインカレを終えた。また、山田が3日間にわたって行われたインカレの最後の演技者だったチーム早大。この山田の好演技にチーム早大のラストシーンも明るいムードに包まれた。

『チャイコフスキー ピアノ協奏曲第1番』を演じた山田

山田の演技を見守る早大勢

(記事 吉本朱里、及川知世、写真 吉本朱里、及川知世)

結果

▽男子7、8級


山田琉伸

 

SP 10位 59・49点

FS 9位 120・58点

総合 9位 180・07点


廣田聖幸

 

SP 30位 31・19点

▽女子7、8級


木南沙良

 

SP 28位 36・46点

コメント

▽男子7、8級


廣田聖幸(スポ3=千葉・東邦大東邦)

――東日本選手権では体調面で不安があったと思うのですが、今大会に向けての練習状況やコンディションについて教えてください

 東日本が終わってから1カ月くらい、結局全然体調も筋肉も体力もほとんどなく、(インカレまで)残り1カ月でどれだけ戻せるかという状況でずっと練習してきたんですけど、ギリギリまでやっぱりなかなか戻ってこなくて、練習でも曲が通してできない感じで。不安の中で、練習してきました。

――今日目指していた演技、目標を教えてください

 ジャンプとスピンを全部揃えられたらという目標でやっていたのですが、それがうまくいかなくて。でも、楽しく滑るという今シーズンの目標は達成できたかなという感じです。

――今日の演技を全体的に振り返っていかがですか

 ちょっと動きが硬いかなと思ったんですけど、落ち着いて入れてはいました。2個目のフライングキャメルスピンで体勢を崩したところからちょっと動揺して、そこからガタガタと崩れちゃったという感触です。

――今日は会場がすごく賑やかでしたが、大会の雰囲気はいかがでしたか

 ステップのところですごく盛り上げてくれて、自然と笑ってしまう感じで。演技自体はどんよりする感じだったのですが、リンクサイドで応援してくれた右京くんとか、すごく鼓舞してくれたので、楽しく滑ることができました。

山田琉伸(人通1=埼玉栄)

※SP後

――インカレに向けて意識して練習してきた点と、今大会での目標を教えてください

 全日本ジュニアなどの昨年の試合で、下の点、スケーティングの点が伸びなかったので、それが出せるように練習してきました。また、スピン・ステップ、細かい点を対策してきました。今大会の目標は、ショート60点、フリー120点だったのですが、フリップでこけてしまってギリギリ届かず…ということで、ショートはダメでした。

――今日の演技を全体的に振り返っていかがですか

 最初の2つのジャンプは流れに乗って良いジャンプが跳べたかなと思うのですが、フリップでちょっと詰まってしまったので、良くなかったかなと思います。

――フリーに向けて一言お願いします

 フリーはショートでこけてしまったフリップのミスがないように、挑戦するジャンプ以外は全部完璧に、跳べるジャンプは完璧にできるように頑張りたいと思います。

※FS後

――今日の演技を全体的に振り返っていかがですか

 少しジャンプでもったいないミスが2つあって、病み上がりでそこは仕方ないと言えば仕方ないのですが、少しもったいなかったなと思います。でもそれ以外でもスピンやステップは気をつけて綺麗に踏むことができたので、良かったと思います。

――久しぶりに入れた3回転アクセルの感触はいかがでしたか

 年末に合宿をしていて、その時に結構良いものが跳べていたので、演技の中でもう少し良いアクセルが飛べるかなと思っていたのですが、アクセルの感触としてはあまり良くなかったかなと思っています。

――アクセルの後のジャンプに向かうときの気持ちはいかがでしたか。緊張などはありましたか

 アクセルの後はひたすらミスをしないように集中して、気をつけて綺麗に、なるべく細かいところまで気をつけて演技をするということしか考えがなかったので、特に緊張をするというよりは、この後はちゃんとやろうみたいな感じです。挑戦するジャンプは終わったので、やることはやろうみたいな感じで集中していきました。

――目標としていたFS120点と総合180点を達成されましたが、点数に関してはいかがですか

 トータル180点というのが元々の目標で、それにはショートで60点、フリーで120点は必要だよね、というのがあり、結果的に(ショートでは60点に届かなかったが)フリーで120点と0・何点かで(180点に)乗ることができたので、今シーズンの目標としては、達成ではないのですが、自分の中で納得のいく点数になったかなと思います。

――観客席やリンクサイドもすごく盛り上がっていましたが、インカレ独特の雰囲気はいかがでしたか

 インカレは楽しくみんなで応援しながら、国体(国民体育大会)みたいな感じで楽しむ試合ということで、すごく楽しみにしていました。演技している間も、歓声が「わー! 」となったり、「がんばれー!」と言われたり、楽しみつつ、集中しつつ、頑張れる良い試合だなと思いました。


▽女子7、8級


木南沙良(人通3=東京・日大一)

――東日本選手権の時期にはケガもありましたが、今大会でのコンディションや練習状況はいかがでしたか

 ケガは東日本の後に良くなって、そのあと何試合かあったのですが、うまく自分の中で気持ちの面とかで練習うまく向き合えない期間がありました。(今大会は)徐々に抜け出そうと思っているところでの試合だったので、ジャンプがうまくかみ合わないところが多く、結果的にトリプルが全部ミスになってしまったかたちになって、ちょっと練習を間に合わせられなかったかなというのが後悔にあります。

――今大会で目指していた演技は

 今大会で、今のショートがラストの演技でした。ノービス時代に1回『007』を、スカイフォールじゃない、定番のものを使ったことがあって、そこからお気に入りの映画だったので、そのスカイフォールを、もっと踊りを楽しむといった面で練習も頑張っていたところがありました。踊りを楽しめたのは良かったかなと思います。

――今日の演技を全体的に振り返っていかがですか

 ステップや最初の踊りの部分は、練習したものが自信持ってできたと思うので、そこは良かったかなと思います。

――今日は会場がすごく盛り上がっていました。大会の雰囲気はいかがでしたか

 こんなに大学の友達とか先輩後輩が盛り上げてくれる試合はないので、すごく独特の雰囲気があって、自分的にはその応援が励みになりました。