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2023.12.02

第99回日本学生選手権 9月3日 東京アクアティクスセンター

インカレ最終日 今牧と須田が50m自由形で金! リレーは男女とも銀

 ついに最終日を迎えた日本学生選手権(インカレ)。各校の応援、各選手の泳ぎにもさらに熱が入る中、早大選手も死力を尽くして戦った。最終日の早大は個人種目で4年生二人が初優勝を果たし、大いに沸いた。4×200メートルフリーリレーでは男女ともに2位となり、今年のインカレが終幕。これにより男子は合計337.0点で総合3位、女子は合計252.0点で総合5位となった。

★今牧女子主将が自己ベストで優勝! 同じくベストの松本とワンツーフィニッシュ

今牧(写真中央)と松本(写真左)はともに自己ベストでワンツーを決めた

 今大会で競技引退となる今牧まりあ女子主将(スポ4=長野・飯田)が、有終の美を飾った。自身が最も得意とする50メートル自由形の予選4組に出場すると、 力みが出てしまい、タイムは25秒62と思うようには伸びなかったが、全体3位につけて決勝に進んだ。また前日に200メートル個人メドレーで3連覇を果たした松本信歩(スポ3=東学大付)もこの種目にエントリーし、予選3組を1着で泳ぎ全体2位のタイムで決勝進出となった。

 迎えた決勝。「泳ぐ前まで不安が大きかった」という今牧は、3レーンから「真ん中」をうかがう。今牧はスタートで少し出遅れたが、浮き上がりでしっかり修正し25メートルあたりでほんのわずかな差でリードを取った。最後まで混戦の中、今牧と松本、そして世界選手権代表の神野ゆめ(中京大)の3人がほとんど並んでゴール。電光掲示板に表示されている今牧の名前の右隣に1が点灯すると、早大チームから喜びの声が上がった。今牧のタイムは25秒24。「タイムについてはもう少し狙いたいところ」だったと最後まで競技に対する貪欲さをにじませながらも、集大成のレースで自己ベストを更新しての優勝を果たした。5レーンを泳いだ松本も同じく自己ベストを更新し、神野をかわして2位。早大にとって最高の結果となった決勝レースの後、今牧と松本は笑顔で抱擁を交わした。

スタートを切る今牧

★須田が学生最速を証明した!

 須田悠介(スポ4=神奈川・湘南工大付)が、本命種目である50メートル自由形に登場した。須田は今大会この種目にエントリーランキング1位で、唯一22秒0台という飛び抜けた自己ベストを持っている。予選では最終9組の4レーンに出場。規定ラインぎりぎりまで粘って浮き上がると、すでに頭一つほど抜け出している。そこからはじわじわと差を広げていく泳ぎを見せた。タイム自体は22秒55と本来のタイムからみるとやや伸び悩んだが、全体1位のタイムで決勝に進出した。同じ種目には山口遼大(スポ1=東京・暁星)も出場しており、10位でB決勝に進んだ。

表彰台の真ん中に立つ須田(写真中央)

 学生最速をかけた決勝が始まる。今牧女子主将が自己ベストで優勝するのを見届けた直後のレースだ。予選の結果から両隣には1年生が入っており、センターレーンに立つ須田としては「絶対に負けられない」ところ。須田は前半に抜け出し後半で逃げ切るスタイルだ。予選と同様に15メートルラインぎりぎりで浮かび上がってくると、頭一つ分のリードを確保する。しかし決勝ではここから差を広げることができない。後半の泳力のほうに課題を感じていた須田だが、後続からの追い上げにも最初につけた差を縮められることなく最後まで泳ぎ切った。22秒38と満足のいくタイムで泳ぐことはできなかったが、チームの声援に応えてガッツポーズ。個人種目では初めて表彰台の真ん中に立ち、チームに大きな得点をもたらした。

★最終種目4×200メートルフリーリレーは男女ともに2位

表彰式で笑顔を絶やさない女子リレーメンバー

  女子の4×200メートルフリーリレー予選では、今大会で自己ベスト出している松﨑りん(人1=東京・日大二)を第一泳者に置いた。次に二宮歌梨(教1=東京・早実)、続いて船越彩椰(スポ2=東京・淑徳巣鴨)、アンカーに小原天寧(スポ3=東京・目黒日大)というメンバーをそろえた。中長距離を得意とする松﨑と小原の間に短距離型の二宮と船越を挟むかたちだ。持久力のある松﨑が後半に追い上げ、組4位で二宮につなぐ。二宮が最後にかわされて組5位となるが、船越が飛び込んですぐに抜きさった。船越の勢いはとどまるところを知らず、体3つほど差のあった中大をとらえ、一気に組2位に躍り出る。最後を託された小原は大きな泳ぎで100メートルの折り返しで先頭に。その後はぐいぐいと差を広げ続け、組1位、全体2位で決勝に進んだ。女子の最終レースとなる決勝。早大は二宮に代えて松本を二泳に入れて臨んだ。松﨑は当初下位から様子をうかがうことになったが、粘り強い泳ぎでほぼ横一線の状態で松本に渡す。中大の池本凪沙が飛ばす中、松本は浮き上がりから着実に後続の選手を離して、3位と体半分ほどの差がある2位で船越へ。予選でも見せた船越の力強い泳ぎが、早大のボルテージを上げていく。1位中大との差を最初の50メートルでほとんど詰め、ターンと浮き上がりで前に出た。徐々に差を広げ、体2つ分ほどのリードを奪う。疲れてくる最後の50メートルに少し追い上げられたが、大差での1位で小原に後を託した。ここで今年の世界選手権にも出場した近大の難波実夢からの猛追を受ける。100メートルの折り返しでかわされるが、小原も離されまいと必死に食らいついた。体半分ほど離されそうになるものの、前半で体力を使った難波にスタミナのある小原がもう一度迫っていく。一騎打ちの状態で両者タッチに入り、電光掲示板に1が灯ったのは近大だった。0秒22の差で2位となり、悔しさも残る中ではあっただろうが、いつも通りの明るい笑顔でプールサイドを後にした。

レース直前に円陣を組む男子リレーメンバー

 男子の予選では200メートル自由形の決勝に残った田中大寛(スポ4=大分・別府翔青)、長牛太佑(スポ3=京都外大西)、原空輝(スポ2=東福岡)に加えて、林大輝(スポ2=大阪・同志社香里)を二泳に起用した。一泳の原は誰が抜け出すかという混戦の中で、何とか組2位で林にレーンを明け渡す。林は積極的な泳ぎで100メートルの折り返しで組1位に立つが、後半で抜かれ2位での帰還。長牛も必死に追うが1位の中京大に体1つほどの差を許して、アンカーの田中へ。田中はひたひたとその差を縮め、最後の50メートル勝負を制して、こちらも組1位、全体2位で予選を通過した。インカレの大トリを飾る決勝では、早大は林に代わってバタフライを得意としている新開誠也(スポ1=鹿児島情報)をアンカーに据えた。興奮と緊張の入り混じる会場にスタートの合図が響くと、張り裂けんばかりの声援が選手たちを包み込んだ。早大の一泳は原。前半から攻めていくスタイルの原だが、近大の渡邉や日大の本多に先行されるかたちの入りとなる。原は3着で、インカレラストレースとなる田中に出番がやってくる。ここで少しでも1位に近づいておきたい早大だったが、日大の柳本が本多を上回るペースで泳ぎ、思うように差を詰めていくことができない。そのまま三泳の長牛につなぐかたちとなった。自分はリレーが強いと話していた長牛は、その言葉通り田中よりも速いタイムで泳ぎ1秒ほど差を縮め、しかし依然として体1つ分の差を残してアンカーの新開にバトンが渡った。インカレデビューの年でアンカーというプレッシャーもかかる中、懸命に前の選手を追った。前半から積極的に仕掛け、ターンと浮き上がりでじりじりと先頭に迫っていく。しかし大きな差をひっくり返すことは難しく、1位から1秒89後にゴール。メンバーの目には悔し涙が光った。200メートル自由形の決勝進出者が3人そろった早大だったが、インカレ最後の種目を金メダルで締めくくることはできなかった。

表彰式では笑顔を見せた男子リレーメンバー

 フリーリレー決勝が終わり、今季のインカレの全ての競技が終了した。早大男子は337.0点を獲得し総合3位、女子は計252.0点の総合5位で今大会を終えた。男子は目標としていた総合3位を達成し、女子は目標順位にはあと一つ届かなかったが、目標得点は上回った。

(記事 新井沙奈、写真 荒井結月)

※掲載が遅くなり申し訳ありません。

結果

◇決勝

女子50メートル自由形

今牧まりあ 25秒24 【1位】自己ベスト 松本信歩 25秒30 【2位】自己ベスト

男子50メートル自由形

須田悠介 22秒38 【1位】

男子100メートルバタフライ

山本拓武 52秒81 【5位】自己ベスト

女子4×200メートルフリーリレー

早大(松﨑、松本、船越、小原) 8分03秒47 【2位】

男子4×200メートルフリーリレー

早大(原、田中、長牛、新開) 7分14秒70 【2位】

◇B決勝

男子50メートル自由形

山口遼大 23秒05 【5位】

◇予選

女子50メートル自由形

松本信歩 25秒58 【2位】 今牧まりあ 25秒62 【3位】

男子50メートル自由形

須田悠介 22秒55 【1位】 山口遼大 22秒97 【10位】 菅野遼  23秒26 【25位】

男子100メートルバタフライ

山本拓武 53秒07 【6位】 新開誠也 54秒01 【19位】 入江崇也 54秒64 【32位】

男子200メートル平泳ぎ

田丸敬也 2分14秒16 【18位】 松田藍青 2分15秒28 【24位】

女子4×200メートルフリーリレー

早大(松﨑、二宮、船越、小原) 8分11秒03 【2位】

男子4×200メートルフリーリレー

早大(原、林、長牛、田中) 7分21秒86 【2位】

コメント

田丸敬也主将(スポ4=大阪・太成学院)

――今大会の出場種目での泳ぎをそれぞれ振り返ってください

 200メートル個人メドレーはラスト50をバテる覚悟で前半から周りの選手より前に出ることを意識していました。結果的に150mまでをベストラップより1.5秒ぐらい速いタイムで入れたので自己ベスト更新に繋がったと思います。200メートル平泳ぎはテンポを落としすぎないように心がけました。結果的に少し力んでしまって最後の50で失速して自己ベストは出ませんでしたが、積極的なレースができたと思います。

――200m個人メドレーでは自己ベストもありましたが、最後の大会で記録を出したことについてはどう感じていますか

 引退試合でベストを更新できたことはすごく嬉しいですが、引退関係なく練習でやってきた事をいつも通りに出せた事が嬉しかったです。

――主将として迎えた今回のインカレでしたが、応援や選手への声かけなど意識していたことはありましたか

 チームメイトに満遍なく声をかけていました。インカレは緊張感が他の試合とは違います。なので少しでもほぐせるようにと考えていました。

――チームの結果については、どう考えていますか

 素晴らしい結果だったと思います。多くの選手が自己ベストを更新して、目標としていた総合3位が達成できました。また、応援でも良い雰囲気でできており、チーム1つにを体現できたと思います。

――チームの皆さんに伝えたいことはありますか

 本当に感謝の気持ちしかありません。主将としてたくさん支えてもらいました。来年はもっと良いチームを目指して欲しいと思います。

今牧まりあ女子主将(スポ4=長野・飯田)

――今日の泳ぎの振り返りをお願いします

 予選は思っていたより力んでしまって、正直感覚は良くありませんでした。決勝は大学生最後のレースなのでそこは良かったかなと思います。

――結果についてはどう感じていますか

 タイムについてはもう少し狙いたいところではあったのですが、とにかくこの大会では優勝することが一番大事なので、優勝できたことがすごく嬉しいです。

――決勝は引退レースでもありましたが、どのような気持ちで臨みましたか

 大学水泳を通してすごく成長することができたので、私の泳ぎを見てくださっている方に少しでも感動を与えられたらいいなと思って泳ぎました。

――チームのメンバーからはどんな言葉をかけられましたか

 チームのみんなからは、泳ぐ前から泣いちゃいそうだよ、と言ってもらえて、その言葉を聞いて私自身も泣きそうな気持ちになりましたが、嬉しかったです。

――この大会は今牧選手にとってどのような大会になりましたか

 自分自身は初日からうまく泳げなかったと思って、正直苦しかったです。半フリ(50メートル自由形)を泳ぐ前まで不安が大きかったですが、最後の1本でしっかり実力を出し切れたので満足はしています。

――チームの皆さんにはどんな言葉をかけたいですか

 本当に早稲田で良かったと思うということを、一番伝えたいです。

菅野遼(スポ4=大分・佐伯鶴城)

――今大会の出場種目での泳ぎをそれぞれ振り返ってください

 リレーでは、自分の持ち味を活かして前半から積極的に泳ぐことができたのでよかったと思います。50m自由形では、ボディポジションを高く保って泳ぐことができてよかったと思います。

――4×100mリレーの予選にも参加されましたが、これまで一緒に戦ってきた須田さんや田中さんと泳いだことについて、気持ちを聞かせてください

 ただただ、頼もしかったです。チームの為に泳ぐことを1番に考えていたので、全力を尽くすことができてよかったです。

――リレー予選の前後にはメンバーの皆さんと何かお話しをされましたか

 4年生から、1年生の遼太には、とにかくリレーを楽しんで欲しいと伝えました。僕たち4年生もこれまで先輩達にそう伝えていただいて、すごく安心することができたので。

――50m自由形の競技の前にはどんなことを考えながら準備されましたか

 準備に後悔が残らないように、丁寧に準備することを意識しました。

――チームの皆さんに伝えたいことはありますか

 最高の毎日をありがとう! みんなのおかげで、とても楽しかったです!

須田悠介(スポ4=神奈川・湘南工大付)

――50メートル自由形の決勝の結果についてはどのように感じていますか

 両サイドを一年生のフレッシュな二人に挟まれて、絶対に負けられないという状態の中での決勝でした。自分の目標とするタイムは全然出せませんでしたが、このインカレはチーム戦ですし一人一人の結果がチームに影響を及ぼすので、そういったところでは勝てて良かったと思います。

――大会全体を通して、振り返りをお願いします

 初日に100メートル(自由形)があって、2日目にリレーがあってというところでしたが、自分自身100メートルに苦手意識があってうまくいかないことが続いていました。泳ぐのが嫌になってしまったりしましたが、そんな理由で逃げるわけにはいかないですし、4年生という引っ張っていかなければいけない立場で、どうにか泳いでいました。リレーもいい結果が出ましたし、100メートルでは後輩と同期と3枚残りもできたので、全体通して見ると良かったのかなと思います。

――チームの皆さんに伝えたいことは

 改めてとなると照れますが(笑)、僕だけでは4日間泳ぎきれなかったと思います。これはみんなのために言っているのではなくて、本当にそうだと思います。今日でこのチームは終わりますが、本当にいいチームだったと思います。