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2023.10.16

関東学生選手権 駒沢オリンピック公園総合運動場 屋内球技場 10月3日~10月12日

女子フルーレ「びっくり」準優勝 男子フルーレは初戦敗退…インカレでの雪辱誓う

 10月3日から12日にかけ5日間にわたって開催された関東学生選手権(関カレ)。初日に行われた女子フルーレ団体戦では、エース森多舞(スポ3=山口・岩国工)率いる早大が目標のベスト4を上回る準優勝を果たした。一方で昨年個人・団体ともに優勝した男子フルーレは連覇を達成することができず。個人戦では、ダグラス・ビューワーニック(スポ4=埼玉・星槎国際)が準々決勝で今大会の優勝者相手に惜敗し5位。団体戦も慶大に対して本領発揮できず初戦敗退となった。

準優勝を決め笑顔があふれる女子フルーレ陣。右から岡田、森多、早川

★女子フルーレ個人戦

 岡田彩希(スポ1=京都・龍谷大平安)、早川葵彩(スポ1=東京・東亜学園)、シードを持つ森多の3名が出場。岡田が2勝3敗、早川が3勝1敗で予選を突破し、初戦はそれぞれ15-9、15-10と余裕を持って勝利を飾った。2回戦、岡田は途中2-13と大きく離されるも、その後連続ポイントを決め、自身の得点を8まで伸ばす。ただでは負けない勝負強さを見せたが、やはり序盤の失点が響き30位でピストを去った。早川も健闘したが2回戦で敗退。最後の1本について審判にアピールを試みるも判定は変わらず、23位で個人戦を終えた。一方、昨年5位の森多は初戦となった2回戦で難なく勝ち星をあげると、続く3回戦では「お互いに知り尽くしている」東佑花(日体大)と対戦。しばらくシーソーゲームが続くが、終盤に連続ポイントを決められ11-14の絶体絶命のピンチに。ここで森多は一度間を置いて深呼吸し、「集中しよう、強気で頑張らないと」と気持ちを切り替えた。そこから森多は2本連続で奪い、1点差まで詰め寄る。しかし最後は「(相手は)プレーアレ(試合開始の合図)の瞬間に決めにきていたと思いますね。14点で、たぶん賭けでバーッってきて、そこで私が決めきれていなかった」と決勝点を譲ることに。わずかな差で敗れて10位となり、森多は悔しさをにじませた。しかし敗戦の理由はすでに分析済み。悔しさをバネにインカレではベスト4入りを目指す。

団体に強い早川。エース森多に負けず劣らず点を重ねた

★女子フルーレ団体戦

 王座決定戦に出場していた日女体大を破り、本人たちも驚きの準優勝を果たした。初戦、早大は直前の練習でも対戦しいい感覚をつかんでいた日体大相手に45-40で競り勝つと、続いては王座決定戦で優勝し春の日本一に輝いた日女体大と対戦。自慢のチームワークを武器に格上の相手を45-36で下すと、自信をつけて決勝の舞台へと駒を進めた。立ちはだかったのは、東京五輪出場経験のある上野優佳擁する中大。「(上野は)取られてもしょうがない部分。ここでは圧倒的な差が出てしまうので、他のところでしっかりみんなが役割を果たす」と作戦を立て、エース森多と「団体にめちゃくちゃ強い」早川がポイントゲッター、岡田が耐える役目にまわった。実際、森多と早川が中大の早回りの選手から大量に得点を奪ったり、岡田がロースコア対決に持ち込んだりなどそれぞれの仕事は全うしたが、やはり「(チームに)いれば優勝する」上野の壁は厚く35-45で敗れた。しかし一時は早大がリードする場面も見られるなど、優勝は手の届く範囲にあったように感じる。インカレでも自慢のチームワークを生かし、悲願の日本一を達成したい。

森多は1年生の2人のよさを最大限に引き出し、チームを波に乗せる

★男子フルーレ個人戦

 藤澤将匡(スポ4=宮城・仙台城南)、竹内隆晟(スポ2=岡山大安寺中教)はそれぞれ4勝0敗、2勝2敗で予選を突破し、決勝トーナメントへ進出。初戦で両選手とも勝利を収めるが、その後は勝ち星をあげることはできず、藤澤は18位、竹内は60位で試合を終えた。前回王者のダグラスは、プレッシャーはなく「まあいけるだろう、という気持ちは正直あった」と最初から積極的にアタックをしかけ、初戦となった2回戦はわずか2分25秒で15本を取り切る。3、4回戦も難なく勝ち上がると、準々決勝では法大の林祥蓮と対戦。序盤に4点を先取し勢いに乗るも、直後に同点に追いつかれ試合は拮抗(きっこう)した展開に。終盤、ダグラスが少しリードを広げラスト1本のところまで迫ったが、「疲れていた分下がれていなくて、どっちも前で前で勝負して2本取られた」と14-14の一本勝負にもつれ込んでしまう。そこでダグラスは相手の動きを読み、「後手にまわって上から突こうと思った」もののうまく決まらず、林に決勝点を献上。目指していた2連覇はかなわず、5位という結果に終わった。その後、ダグラスを下した林が優勝。事実上の決勝戦といっても過言ではないこの対戦を振り返り、負けはしたが「今日のベストは尽くせたかなと思うので、99点」と自身のプレーへの満足感を口にした。なお、来年のフルーレ団体戦を見据えて出場したサーブルの佐藤悠雅(人科2=福岡・西南学院)は76位、1年生の逢坂慈英(法1=東京・本郷)は90位。伸びしろに期待したい。

2連覇は果たせずも、納得いく戦い方をしたダグラス

★男子フルーレ団体戦

 昨年1位に輝いた早大は、シードでいきなり準々決勝に出場し慶大と対戦。ダグラスがポイントをかせぎ、竹内が「勝てればラッキー」のスタンスでなるべく失点を抑え、藤澤は状況に応じて攻守どちらの役回りも務めるという作戦のもと試合に臨んだ。その役割分担がうまく機能し、中盤までは早大がわずかにリードするかたちとなったが、第5セットで竹内が飯村一輝の猛追にあい大逆転を許す。なんとか点差を縮めたいところだが、勢いに乗った慶大から流れを取り戻すことはできず34-45で敗退。チームをけん引したダグラスは「(竹内が)2年生のプレッシャーでなかなか思うような動きができていないなかで、先輩の2人がうまいことカバーできなかった」と話した。

守りが固いと評判の藤澤主将

 男子フルーレのエース・ダグラスはプロスポーツ選手のメンタリティーを自身にも取り入れており、「勝つこと以外は何も考えない。例えば練習で負けたら、今のはなんでだめだったのかをしっかり反省して、曖昧にしない」といったことを常に意識してきた。今回の結果もインカレへの糧とし、このメンバーで再び日本一に返り咲きたい。

※フルーレ:頭・両足・両腕を除いた胴体部への突きのみが得点となる。 両者がほぼ同時に突いた場合は、どちらの攻撃が有効だったかを主審が判定する。また、先に攻撃をした方が「攻撃権」を持ち、防御側は攻撃を防御してから攻撃しなければならない。

※フェンシングの団体戦は3人、または4人の選手が交代で出場し、1試合当たり3分という持ち時間内で争う。あるいは3分以内にどちらかが先に5得点先取すると、そこで次の選手に交替となる。最終的には9試合戦い、45点を先取、または持ち時間が終了した場合は得点が高い方が勝ちとなる。

(記事・写真 槌田花)

コメント

森多舞(スポ3=山口・岩国工)

――今大会の目標を教えてください

 目標はベスト4だったんですけど、(個人は)10位という悔しい結果になってしまいました。団体もベスト4で、でも決勝まで上がれたので、それはチームワークがすごくよかったなと思います。

――団体戦はそれぞれどんな役割を持って臨んでいましたか

 団体は上と下があるんですけど、私は上の方を絶対とって最初に出てリードして、次に1年の早回りの岡田が相手のエースに耐えて、次の早川が団体にめちゃくちゃ強いのでそこでまたリードしてもらって、次また早回りの岡田が耐えて、という感じでした。役割としては全員達成できたかなと思いますね。キープしながら全員で耐えて、最後回りまでもってきてもらって、私が最後取り切るという役回りでした。日女体大は王座も出場しているし、他の大学の人たちもも日女体大が上がってくると思っていたはずですけど、早稲田が決勝って聞いてみんなびっくりしていました(笑)

――素人目線ですが、私は全然早稲田がいけると思っていました…(笑)

 いや、もう日女体大と日大が王座いっているので、そこの2つは堅いという感じだったんですけど、まさかの日女体大に勝ったから「え、早稲田が決勝?」って。

――しかも結構余裕ありましたよね

 そうなんですよ。だからそれはすごい自信になったし、チームの役回りもちゃんと果たせたかなと思います。

――夏の間は団体の練習はしていましたか

 夏は特にしていなくて。関カレの前に日体大が一緒に団体の練習してくれました。あっち側はフルメンバーではないんですけど早稲田で団体の練習して、その時もいい感じにまわせていたので、それで自信もって大会に臨めて決勝まで来れました。団体戦はすごい楽しくて、みんなやり切った感じはありました。

――決勝は途中リードする場面もありましたが、最後に離されてしまいました

 中大は途中まで負けていて、あっちの早回りの子に私が逆転して勝っていたんですけど、中大の一番強い選手、オリンピック選手がいるので。上野さんがオリンピック選手なんですけど、この人にはもう耐えるしかなくて、ここは取られてもしょうがない部分なので、他のところでいかに耐えてキープできるかって頑張っていました。ここでは圧倒的な差が出てしまうので、他のところでしっかりみんな役割を果たして。中大の早回りの子に対して私も早川も取れたりしたので、よかったかなと思います。

――オリンピック選手がいたんですね

 あの選手がいるかいないかで、中大は全然違います。リーグ戦のときはいなかったんですよ、だからリーグ戦の結果は全然下で。だけどいるだけで優勝しちゃってますから。4年生なので来年はいないです。

――個人戦、最後の試合は11-14になってから一度間を置いたと思いますが、あのときに考えていたことなどはありますか

 リードされていたときにそのまま戦ってしまうと流れも変わらないので、そこで一度深呼吸して気を取り直して、集中しよう、強気で頑張らないと、って切り替えていました。そこから13まで追い上げて、その後の1本は(相手は)プレーアレ(試合開始の合図)の瞬間に決めにきていたと思いますね。14点で、たぶん賭けでバーッってきて、そこで私が決めきれていなかったのが負けた要因かなと思います。

――相手の東さんは普段から対戦しますか

 そうですね、同級生なので結構お互いを知り尽くしていて。私の山はほとんど同級生だったんですけど、お互いを知り尽くしているからこそ、そこでどんなやり取りができるかっていうのが難しかったです。

――東さんの戦い方を知りながら、森多さんはどんな作戦で戦っていましたか

 相手はアタックが得意で、私もなんですけど男っぽいので、スピード勝負みたいになるんですけど、そこでアタックは足で切って、その後の攻撃で自分も得意なアタックをしっかり入れられるようにやっていました。でも逆にカウンターを決められたり、あとはプレーアレで準備していなくてアタックで負けてしまうというのが最後の3本くらい、同じことでやられてしまったので、そこは変えないといけなかったなと反省しています。

――でも最後の追い上げがすごいかっこよかったです

 いやー、本当に悔しかったですね。本当に悔しかった。

――最後にインカレの目標を教えてください

 インカレは個人・団体ともにベスト4で。

――団体の優勝って難しいですか?

 団体は優勝したいですね、リーグ戦から3位、2位ときていて、1位しか取っちゃいけない雰囲気出ているので(笑)1位目指して頑張ります。チームワークはどの学校よりも勝っているので、それを生かしてインカレは優勝目指して頑張りたいと思います。

ダグラス・ビューワーニック(スポ4=埼玉・星槎国際)

――今大会の目標を教えてください

 そうですね、2連覇ですね。

――昨年の王者というプレッシャーはありましたか

 全然なかったです。まあいけるだろう、という思いは正直ありましたね。

――結果を振り返って、ご自身での評価は何点くらいですか

 もちろんベストと比べたら100点はあげられないですけど、今日のベストは尽くせたかなと思うので、99点にしておきます。

――試合を見ていても負ける気がしなかったのですが、戦うときに意識していたことはありますか

 結構今日は楽観的といったらあれですけど、別のこと考えていても集中できていたなと。最後の試合とかは「しんどいなあ。頑張ろう!」みたいな感じでしたね。

――最後の試合(個人戦)、あと1点で勝利というところでハーフタイムがありましたが、そのときに「こう戦おう」など考えていたことはありますか

 あの瞬間は…最初「のど渇いたなあ、休憩しよう」っていう思いで、残りの30秒くらいは、「これしよう!」っていうのはなかったんですけど、あと1本だから次は仕掛けてもいいかなとか、迷わないように頑張ろうみたいに考えていました。

――逆転負けしてしまった要因は

 疲れていた分下がれていなくて、どっちも前で前で勝負して2本取られて、という感じでしたね。

――最後の1本については

 最後の1本は、どっちも「ほしい!」という気持ちがあると思ったので、僕がいったら返されるなと思って、でも向こうも思いっきりはこれないだろうというので、後手にまわって上から突こうと思ったんですけど、もっとジャンプしたら入ったな、と。

――お互いのプレーを読み合っていたという感じなのですね。団体戦は3人でどのような役割分担で臨んでいましたか

 団体戦は、僕がサーブル出場してからのフルーレだったんですけど、疲れてはいたけど僕がポイントゲッターみたいな感じで、もしマイナスだったら取り返す、勝っていたら(差を)広げる、みたいな役回りでした。2番手の主将の藤澤がどっちもやる、状況に応じて取れる場面だったら取りに行くし、耐える場面だったら耐えようと。それで2年の竹内はとんとん、勝てればラッキーくらいで、負けていてもプラスマイナスゼロで5-5で回せたらいいなというのが作戦でした。でもちょっと2年生のプレッシャーでなかなか思うような動きができていないなかで、先輩の2人がうまいことカバーできなかったなとは感じます。

――この夏、重点的に練習してきたことはありますか

 個人に関しては、去年関カレで優勝して、成績の面では優勝しているので別にいいんですけど、連覇したり日本一になったりするためには1ランク上の、技術的にもそうですけど考え方とか、オリンピックに出るような選手とかが考えているようなメンタリティーというのをしっかり持って、練習に臨んでいました。個々の成長という感じですね。チームは去年から出来上がっていたので、今年は個々が成長してそれがうまくかみ合えば勝てるなと思っていました。

――プロのメンタリティーというのは

 これは誰かに教わったとかではないんですけど…僕とかは、NBAにコービー・ブライアントという選手がいるんですけど、その人は「勝つこと以外は何も考えていない」みたいな感じ。どうしたら勝てるかを考えるとか、負けたらすぐ練習するとかそういう感じで。例えば練習で負けたら、今のはなんでだめだったのかをしっかり反省して、曖昧にしないで、っていうようなことをずっと続けてきました。

――自分も参考になります、ありがとうございます。最後にインカレの目標をお願いします!

 インカレは最後なので、団体・個人ともに日本一になれるように。団体だったら、僕が引っ張っていけるように頑張ります。

結果

☆女子フルーレ個人戦

森多舞(スポ3=山口・岩国工) 10位

早川葵彩(スポ1=東京・東亜学園) 23位

岡田彩希(スポ1=京都・龍谷大平安) 30位

 

☆女子フルーレ団体戦【森多舞(スポ3=山口・岩国工)、早川葵彩(スポ1=東京・東亜学園)、岡田彩希(スポ1=京都・龍谷大平安)】準優勝

○早大45-41日体大

○早大45-36日女体大

●早大35-45中大

 

☆男子フルーレ個人戦

ダグラス・ビューワーニック(スポ4=埼玉・星槎国際) 5位

藤澤将匡(スポ4=宮城・仙台城南) 18位

竹内隆晟(スポ2=岡山大安寺中教) 60位

佐藤悠雅(人科2=福岡・西南学院) 76位

逢坂慈英(法1=東京・本郷) 90位

 

☆男子フルーレ団体戦【ダグラス・ビューワーニック(スポ4=埼玉・星槎国際)、藤澤将匡(スポ4=宮城・仙台城南)、竹内隆晟(スポ2=岡山大安寺中教)】5位

●早大34-45慶大