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2022.12.07

全日本大学選手権2回戦 11月30日 東京・武蔵の森総合スポーツプラザ

「きっかけの代になれるように頑張ってほしい」(中澤主将)/4年生引退コメント集

 11月30日の全日本大学選手権(全日本インカレ)2回戦で引退が決まった4年生の方々のコメントを、対談形式でお届けします。

中澤恵主将(スポ4=大阪・金蘭会)×山下日和副将(社4=千葉・市船橋)×神庭有花(先理4=埼玉・市浦和)

橋本菜央(スポ4=神奈川・鎌倉女学院)×赤枝茉奈実アナリスト(社4=埼玉・早大本庄)

中澤恵主将(スポ4=大阪・金蘭会)×山下日和副将(社4=千葉・市船橋)×神庭有花(先理4=埼玉・市浦和)

――今日の試合を終えて引退となると思います。今のお気持ちを聞かせてください

中澤 今日本当はめちゃめちゃ勝つつもりできていたので、ストレートで負けてしまい悔しいです。技術が足りなかったのか、チームをまとめて今までやってきたことが足りなかったのか、今自分の中で振り返ってみると整理がつかないのですが、4年生としてキャプテンとして最後チームに結果を残せなかったというのがとても悔しくて。自分は5歳からバレーをやっていて、最後の試合、になるかはわからないですがその予定で。その試合にこの形かっていう感想があります。でもお母さんが来てくれたり、同期で最近会えていなかった彩里(橋本彩里主務、教4=東京・早実)がいたり、見て欲しかった人の目の前で最後に一生懸命プレーできてよかったなと思います。

山下 私は正直最後の終わり方に関して、もう1セットでも1点でもやりたかったという気持ちはあります。でも終わったことをポジティブにとらえようとするならば、今日はうまくはいかなかったけど、いつも苦しんでいる後輩の良いプレーが見えたりとか、めちゃくちゃ悔しいけど、楽しかったなというのが試合の感想です。最後までキャプテンのめぐ(中澤、スポ4=大阪・金蘭会)が目標を達成させられなかったという気持ちを持ってくれたことが頼もしいというか。頼もしいキャプテンだな、ちゃんと支えられてたかなと、さっきめぐの言葉を聞いて思いました。

中澤 ありがとうございます(笑)。

――中澤選手は何か言いたいことはありますか

中澤 えーなんだろ。

山下 怒られるって(笑)。

一同 (笑)。

中澤 私が結構冷静に「これはこうやろ」ってなっていても、チーンとなっているチームを突っ走る方向にもっていってくれて。そこで2人とも冷静になっちゃうよりも、前に引っ張ってくれる力が試合中も練習中もすごくあって。だから、このちょっとデコボコみたいな感じで良かったなと思います。

――神庭選手は今日の試合を終えてみていかがですか

神庭 まず引退っていう感じは全然しなくて、さっきスタッフさんとかもおっしゃっていたのですが、明日もまだありそうだなって感じがします。私は2人みたいに技術が全然ついていけていなくて、試合の時も自分のことだけに精一杯になってしまうのですが、そこを2人がいつもチームのことをずっと見て言ってくれているから、逆に自分のことに集中できていたのかなと思います。今日の試合は、特に3セット目は序盤勝っていてみんなも良いプレーがあり、本気で喜んで全力で楽しんでやることを達成できていました。もちろん勝ちたかったのですが、そこは良かったなと思います。

中澤 いいね。

神庭 なんか変に冷静になっちゃう。

山下 それが有花(神庭)です(笑)。

元気なのが取り柄という山下副将。得点後は人一倍喜んでチームを盛り上げる

――ご自身のプレーを振り返って

山下 昨日は振り返りたくもないほど最悪で、振り返らないです(笑)。とりあえず体が全然動かないし、最後だと思いすぎて変に固くなっていました。昨日はみんなのおかげで勝てたのですが、家帰って冷静になって、これで終わってたら最悪だなと自分で思って。自分は元気なのが取り柄なので、今日はそこをやって後悔がないようにしようと思い、アップから声出しまくっていました(笑)。

中澤 サーブの時に相手を煽るくらい声出してて、「こいつやばいな」と思いました。

山下 でもそれのおかげで自分らしく動けました。正直自分はもっと速攻とかいろいろ動いてやりたいこともあったのですが、怪我してから体もうまく動かなくて。1年生のときの元気だった自分が出せなくて、自分でいうのも変ですがしんどい中では何とか頑張ってきたかなと。最後は楽しくて、元気なのが私のプレーなので、その点では最後しっかり後輩にも「こういう先輩いたよね」って言われるくらいには残せたかなと思います。

神庭 私は日和(山下、社4=千葉・市船橋)と違って昨日の方がいつも上がらないフェイントを上げられたり、ブロックついて返せたりというのがありました。今日は試合の前から緊張して気持ち悪くて(笑)。なんか変な感じだったのですが、プレーは最初固かった分3セット目にちょっと動けて良かったです。大学入るまで速攻なんて全然できなかったのですが、里和(南、商2=東京・女子学院)のおかげで決めることができてすごく嬉しくて。成長はしたなというのが個人的にあって嬉しいです。

帝塚山大戦でスパイクを打つ神庭

――早関戦のときから威力あるクイックを打っていました

中澤 監督に年一って言われてたんですあの速攻(笑)。

神庭 過去一だと思ってる。

山下 年一ってもう来ないじゃん(笑)。今日もサブ年一くらいだったよね。

――中澤選手はプレーを振り返っていかがですか

中澤 高校まで自分はハイセットやバックアタックを打ち切るという立場ではなくて。大学入って自分がそういう立場になって、「私がやらなきゃ勝てない」ってなって、男子の練習に参加したり、自分で環境を変えて無理やりにでもしんどい方に追い込むという4年間を過ごしてきました。筋力や技術の面で「高校が最高だったよね」と言われる選手ではなく、大学でも伸びて終われたという点ではチームにも監督にも、入れてくれた男子部や支えてくれた保護者にもすごく感謝しています。最後、そういうプレーが見えたのはすごく良かったと思うのですが、やはり私は結果を出さないといけないという世界でやってきたので。中学も高校も自分が1番最後の試合は勝って終わっていたので、この形で終わることに慣れていなくて、もやもやして納得していないのですが。この悔しさや達成できない方の気持ちも分かったうえで社会に出られるので、バレーで得た経験を活かして、いろいろなことに挑戦して、これから「バレーだけの人じゃないね」と言われるように頑張って生きていきたいなと思います。

エースとして、キャプテンとしてチームを率いた中澤主将

――4年間を振り返って、印象的だった年や試合はありますか

山下 いやー、桜美林やろ。

神庭 試合はさっきの桜美林の話しか残ってないよね。

山下 昨年の秋の総当たりで、桜美林大にフルセットで勝った試合です。なんで覚えているかというと、少し格上かなという相手だったのですが絶対勝ちたい試合で。彩里がそれまで全然決めきれなかったのが、終盤最後の大事な場面で1本ダイレクト決めてみんなでめちゃめちゃ喜んだのが印象的で。

神庭 もうベンチもすごく盛り上がりました。

山下 チーム力で勝ったなという感覚があって、ちゃんと結果にもつながったので、印象ですね。

中澤 良い部分でいうとその試合になるのですが、自分の覚悟が決まった試合があって。1年生のときに初めて負けた試合だったのですが、自分はこんなに悔しいのにみんなやばいくらい普通だなみたいな。そのときに自分がやらなきゃと思って、勝つ感覚を忘れてはいけないことと、負けることに慣れてはいけないことの大事さを感じました。そういう選手にならないように自分はやっていくんだと思ったときや、日和と彩里が怪我をして自分も苦しい時期になったときも、覚悟が決まった思い出があります。そのときの自分に頑張れって言ってあげたいなと思います。

――後輩たちにメッセージをお願いします

神庭 私はバレー経験が少ないという立場でいくと、経験の違いがあってどちらの人間も苦しむことがたくさんあると思うのですが、自分たちの代はそれが顕著だったのもあっていろいろありました。でも最終的に私は早稲田でバレーを続けてよかったし、同期でよかったなと思います。

山下 そんなこと言ってくれるの?

神庭 うん、なんか思ったの。入ったのが一個下の代と一緒なので、3年生に上がるタイミングで同期をどちらにするかという自分の立場を、なんとなく受け身でこちらに決めて、最後一緒に引退できたら良いねと言っていました。最初悩むことも多かったのですが、同期になってよかったなと思いました。しんどい中でも最後までやれば、すがすがしく終われると思うので、あきらめずに続けてください。頑張ってください、応援してます。

山下 この代は個がとても強くて、多分何年生にいても存在感がある学年だったと思います。早稲田は基本みんな優しいので、少しきつく言うとか、意見をぶつけ合うということがいい意味でも悪い意味でもあまりないですね。いいところでもあり、強くなるために少し欠けている部分でもあると思います。優しさは今の後輩たちにたっぷりあるので、少し私たちの個の強さを見習って(笑)、嫌なことも言い合うとかして強くなっていって欲しいし、自分たちがなれなかったレベル、ステージにチームを上げて欲しいなと思います。

中澤 さっきみんなの前でも伝えたことがあります。自分とか日和、若菜(秋重、スポ2=大阪・金蘭会)のように高校でばりばりやってきた人が入ってきても、みんながさぼらない姿や、うまくなりたいんだという気持ちを出してコツコツ練習することは、自分たちに響くというか、姿で伝わってきます。私は先輩たちのそういう姿を見て、「私ここで止まっていてはダメだな」と感じましたし、みんなからしたら引けちゃう部分もあるかもしれないけど、みんながどんどんやっていくことでその人たちも上手くなります。上手な子たちが入ってきてどれだけチームを引っ張るかではなく、技術が未熟な子たちが勝ちたい気持ちを出すことが、チームが上がっていくためにすごく大切です。こういうバレーがしたいというチームになると、もっとボールがつながるし、気持ちの出たプレーが出てきます。多分そういうバレーをしたい子たちが今残っているから、そういうところにこだわりをもってやって欲しいです。あとは最近結果が出なくて、「1部にいく」という目標を立てているけれど、行けないことが当たり前になってきています。初めに壁を破る人はめちゃめちゃ体力が必要です。でもそこを乗り越えると後のチームに勢いがつくので、きっかけの代になれるように頑張ってほしいと思います。

橋本菜央(スポ4=神奈川・鎌倉女学院)×赤枝茉奈実アナリスト(社4=埼玉・早大本庄)

――今日の試合を終えて引退となると思います。今のお気持ちを聞かせてください

赤枝  やり切ったっていうのと、もう少しできることがあったなという気持ちが半分ずつくらいあります。

橋本 正直、私は本当に終わったっていう感じがしないです。今日は負けて終わってしまったのですが、昨日勝った試合よりも今日負けた試合の方が自分たちのバレー、良いバレーができて終われたと思います。

――赤枝アナリストにお聞きします。もう少しできたというのはどういった部分でしょうか

赤枝 後輩が今日アタックを決めたり、サーブをすごく良いコースに入れたりするのを見て、やはり自分も4年生として、アナリストをさせてもらっていたけれどもっと下の学年の時にできたことがあったと振り返って思います。

志学館大戦でサーブを打つ橋本

――橋本さんはご自身のプレーを振り返ってみていかがですか

橋本 最後でもちろん自分が点数を取るというのがよかったのですが、結果的にそうはならなくて。でも最近練習試合をする中で自分の欲を出しすぎるとあまり良い結果にはならなかったので、自分がというよりはチームのために良い流れを出せると良いなと思って、昨日今日はプレーをしました。

――お二人はチームを支える仕事をなさることが多かったと思いますが、こだわりはありますか

赤枝 私はデータを出すことも仕事ですが、選手同士だとライバル関係にあったりとかコート内で次どういうことを指摘されるか気になって言えないこととかがあったりするかなと思って。支えになるか別として、私は後輩を中心に関係ない普通の世間話をしに行って、その端々でぽろっと不安を吐ける人になれたらよいなと思っていました。

橋本 以前のチームの中では一部の人にしか情報が共有されていないといった課題があったので、なるべく全員にちゃんと情報を伝えられるようにしました。また、後輩からの意見の吸い上げが難しい状況でした。私は比較的自分の代と下級生のつなぎ目の部分だったと思うので、後輩の意見を吸い上げられるようにという点は意識していました。

――4年間を振り返って、印象的だった学年や試合はありますか

赤枝 一番と決めるのが難しいのですが、春リーグを優勝したときはけが人もいなくて、自分の代も全員そろっていたので印象的でした。早慶戦も、すでにけが人は出ていましたが、有観客ですごい量のお客さんを動員した試合でした。そんな中で試合に携われたのが印象的でした。

橋本 学年ではやはり最後に1年が印象に残っていて。私は途中から入ったというのもありましたし、コロナ禍で試合も予定通りに実施できない年が続いていた中で、今年は春リーグ、東日本、早慶戦、秋リーグ、全カレという1年の流れを、自分の代ですべてやりきれたのは良かったと思います。 内容の濃かった1年でした。

――後輩にメッセージをお願いします

赤枝 サポートは特殊な立場というか、選手みたいに実際にコートの中で1点を取ることはできないし、劣勢になっても声を出すことくらいしかできないことが多いです。でも練習中は選手たちよりもはるかに水を取る時間がなかったり、周りを見ながら動けないと怒られてしまったり、理不尽なことも多くて本当に続けるのが大変な立場だと思います。後輩たちにはぜひ残りの時間で、自分のモチベーションの源や目的を見つけて欲しいです。

普段アナリストとしてチームを支えながら、試合中はモッパーとして仕事をする赤枝アナリスト

橋本 早稲田というのは様々なバックグラウンドを持っている人がいるのがチームの特徴だと思います。私たちの学年がそれを体現していて。全国に出ている人や一般で入った人、途中で入部した人などいろいろな人がいる中でも、4年生として目標に向かっていくために何度も話し合いをしました。意見のぶつかり合いはチームを良くしていくためには大切なことで、いい意味でなんでも言い合える学年が仲のいい学年だと思っています。私たちはそういう風にしてやってきたので、話し合いやコミュニケーションを大事にしてやっていって欲しいです。

(取材、編集 五十嵐香音、写真 五十嵐香音、横山勝興)

4年生6人。早慶戦にて