メニュー

ERROR

2022.06.06

第28回関東女子リーグ 6月5日 東伏見グラウンド 

後半投入FW廣澤が流れ変える 東洋大と痛み分け

第28回関東女子リーグ戦 前期第7節
早大 0-1
2―1
東洋大
【得点】
(早大)54分 MF大森美南(スポ3=東京・八王子学園八王子)、80分 FW廣澤真穂(スポ4=ノジマステラ神奈川相模原ドゥーエ)
(東洋大)34分 小林莉々子、62分 川西美穂

 東伏見での土日2連戦二日目、関東リーグ第7節は強豪東洋大との一戦。東洋大の強度の高いプレスに苦しんだ前半、終盤にCKから失点を許してしまう。流れを変えたい早大は、後半開始からエースFW廣澤真穂(スポ4=ノジマステラ神奈川相模原ドゥーエ)を投入。するとその廣澤のパスに飛び出したMF大森美南(スポ3=東京・八王子学園八王子)のゴールで同点とする。その直後再びCKから失点を許したものの、今度は相手ビルドアップのミスからボールを奪った廣澤自らゴールを決め2-2。再び振り出しに戻った試合はその後両チーム決定打に欠け、勝ち点1を分け合う結果となった。

 

大森は3年目にしてこれが大学公式戦初ゴール。得点の瞬間は特に同期から大きな歓声が上がった。また右サイドハーフとして守備でも愚直に走り献身性を見せた

 

 前節同様、コンディションなどの要因からベンチの9枠のうち4枠を余らせて臨んだこの日のア式蹴球部女子(ア女)。4―4-2で構え、好調を維持する東洋大を迎え撃った。開始1分、ビルドアップのミスを狙われいきなりのピンチに。前日の序盤での失点が頭をよぎったが、ここはGK丸山翔子(スポ2=スフィーダ世田谷FCユース)が先発起用に応え好セーブで難を逃れた。しかし前半は、東洋大の正確なプレッシングでア女のビルドアップに規制がかかる。24分、クリアミスを拾われ鋭いシュートを食らう。またも丸山のビッグセーブで窮地を脱したが、我慢が続く展開に疲れと焦りが見え始めた。するとついに東洋大の攻撃の手がア女の急所をとらえる。34分のCKのシーン、クリアしきれなかったボールをファーポスト付近に待ち構えていた相手FWに押し込まれ0-1。指揮官も「2年前からリーグ戦における重要性に関しては強く感じていた」と述べたセットプレー、まさにア女の急所からの失点だった。結局前半のア女は、シュート1本にとどまり前半を折り返す。

 

丸山の再三のセーブなくして勝ち点1はなかっただろう。シュートストップだけではなくビルドアップの組み立てにも定評がある。世代別日本代表を経験する大学トップクラスのGKが2人もいるため出番には恵まれないが、前節も含めてその資質を十分に示している

 

 是が非でもまずは1点が欲しいア女。エース廣澤が後半頭から投入された。キャプテンマークを巻いた廣澤は、投入直後から縦横無尽にピッチを走る。すると54分、ルーズボール処理のミスを逃さずボールを奪取した廣澤が大胆に前へ。呼応するように飛び出してきた大森に、絶妙なパスを送る。「パスをもらった時点でシュートしか考えていなかった」と大森。ファーストタッチから流れるようなフィニッシュワークで、貴重な同点弾を決めた。これで一気にア女が流れをつかんだかと思われたが、62分、相手CKのボールが直接ゴールに吸い込まれ、勝ち越しゴールを献上してしまう。再び1点のビハインドを負ったア女は、FW吉野真央(スポ4=宮城・聖和学園)を投入、攻撃の活性化を図る。その吉野も絡んでいくつか攻撃で良い形を作って迎えた40分。相手最終ラインに対し、プレスをかけた廣澤が相手GKからボールを奪う。追いすがる東洋大DFも冷静にいなし、落ち着いてゴールに流し込み2-2。あっという間の同点劇であった。その後も短い残り時間、お互い攻めあったが結局2-2で決着。ア女は辛くも勝ち点1をもぎ取った。

 

廣澤の格の違いを改めて感じた今節。教育実習中で平日にア女の練習に参加できていない中でのこのパフォーマンスはさすがとしか言いようがない

 

 けが人やコンディション不良、過密日程など厳しい条件の中迎えた土日2連戦。勝ち切りたかったのは確かだが、2度も突き放された展開を考えればよく引き分けに持っていったという言い方もできるだろう。中盤で見事なプレーを見せたMF築地育(スポ2=静岡・常葉大橘)が「後半は、高い位置でボールを奪って攻撃することができた」と語るように、試合中にチーム内で修正できていったことは今後の自信にもつながるはずだ。とはいえ、今日の試合において4年生への依存度は極めて高い。「(4年生に)頼ってしまう部分がある」と築地。人数のやりくりに苦労する中で、特に攻撃陣において下級生の台頭は必須事項だ。高い目標を掲げた今季のア女。次戦もミッドウィーク開催と、勝負の時期は続いている。

(記事 大幡拓登、写真 前田篤宏)

 

後藤監督が名指しで称賛したのが築地。土曜日に右ウィングで果敢なドリブルを見せたと思えば、日曜日には本職の中盤でフル出場しボール奪取や攻守の切り替えで大きな役割を果たした。土日連戦を戦い抜けるバイタリティと、複数のポジションを器用にこなすユーティリティ性を兼ね備えている背番号19は、指揮官にとって欠かせない存在になっているに違いない

 

早大メンバー
ポジション 背番号 名前 学部学年 前所属
GK 21 丸山翔子 スポ2 スフィーダ世田谷FCユース
DF ◎4 堀内璃子 スポ3 宮城・常盤木学園
DF 17 木南花菜 スポ2 ちふれASエルフェン埼玉マリ
DF 22 藤田智里 スポ3 神奈川・大和
DF 28 小林舞美 スポ1 ちふれASエルフェン埼玉マリ
MF 18 白井美羽 スポ2 ノジマステラ神奈川相模原ドゥーエ
MF 19 築地育 スポ2 静岡・常葉大橘
MF 20 大森美南 スポ3 東京・八王子学園八王子
MF 29 阪本環 スポ1 日体大FIELDS横浜U18
→HT 廣澤真穂 スポ4 ノジマステラ神奈川相模原ドゥーエ
FW 23 栗田彩令 スポ2 静岡・藤枝順心
→69分 11 吉野真央 スポ4 宮城・聖和学園
FW 27 生田七彩 スポ1 岡山・作陽
◎=ゲームキャプテン

 

スターティングフォーメーション

 

後藤史監督(平21教卒=宮城・常盤木学園)

――押し込まれる展開の中で、後半から持ち直したという試合になりましたけど、今日の試合は振り返っていかがですか

 東洋大は人がしっかり動いてつないでくるサッカーをしてくるので、それに対して自分たちがどう守るか、奪った後にどこを狙うかという準備を、昨日の試合が終わった後と木曜日にしっかりして入った試合でした。もちろん奪い切れない、奪ったけどつなぎ切れない部分はありましたけど、準備してた部分はしっかり戦えたところもあると思うのが前半ですね。先週のレイア戦は序盤にポンポンポンと入れられた展開(開始17分で3失点)があって、そういう入りのところを改善できた部分もあって、前半のメンバーはしっかり自分たちのやれることをやった前半だったかなと思います。最後の方阪本が守備で頑張っていた分、生田と張り気味になってしまって、奪っても前に行けないというシーンが出てきていたので、そこにヒロ(廣澤)が入って自分も前を向けることができたシーンは後半は出たことが良かったなと。しっかり仕事をしてくれたと思います。

――セットプレーでの2失点がもったいなかったなと思ってしまうんですけど、あの2失点はどう振り返りますか

やおおありリーグ戦にいてのセットプレーの大きさは去年、2年前から強く感じていて、選手たちも感じていることなので、改めてセットプレーの重要性を感じたんじゃないかなと思います。

――丸山選手は特に前半にいいセーブを見せていました。前節から2試合出場しましたけど、どのように評価していますか

うちのキーパーというと近澤、石田と代表に入ってきたレベルの高いキーパーがいます。でもマル(丸山)は元々フィールドプレーヤーだったので、ビルドアップの参加がうまかったり身長もありますし。それこそレイア戦でも彼女が止めてくれなかったらもっと点が入ってたシーンがありました。関東リーグで一つ一つ自分のプレーで自信を作っていって、キーパーの競争を高めていってくれたらなと思います。

――築地選手や堀内選手などは土日で90分以上プレーされています。また水曜日にもゲームがありますけど、どういう布陣を想定していますか

どうします?(笑)。どうしようーー。どうしても関カレの中で状況によってサブから出ていって、次の日に関東リーグがあってというのは人数的にも避けられないことなので。ただそれを分かっている前提で準備をしてくれているの思っているので、そこに関しては逆にポジティブに。今日の育(築地)は本当に素晴らしかったですよね。育がアンカーでいかに潰して、攻撃につないでくれたかという。それがつまりは関カレ(出場)へのアピールにもなってきますし、そういうつもりでやってくれていると思っているので。もちろんコンディションは彼女だけではないですけど、全体のコンディションを見ながらケアをしながらやっていこうと思います。水曜日に関してはまだ決め切ってはいないんですけど、関東リーグという縛りではやらない可能性もあります。難しいですよね。そこは選手たちも分かっていると思うので、その時にベストだと思うメンバーで行きたいと思います。

 

MF大森美南(スポ3=東京・八王子学園八王子)

――まず今日はナイスゴールでした。あのゴールを振り返っていかがですか

1点負けている状態だったから、結構後ろ(自陣)からだったけど走ったら(ボールが)来るなと思ったので、パスもらったときはシュートしか考えていなかったので、ファーストタッチもうまくいって良かったです。

――いつぶりのゴールでしたか

 公式戦は初めてで、育成リーグでしか点を決めたことがなかったです。先週も惜しいところで決められなかったから、めっちゃ決めたいと思ってました。昨シーズンの終わりの時の育成リーグが最後でした。

――ゴール前の瞬間は緊張されましたか

めっちゃ緊張しました(笑)

――今日はサイドハーフで出場されましたけど、守備でもいいプレーがありました。普段からそういった部分も意識されているんですか

いつも後ろが木南で、(ボールホルダーに)行くとか行かないとか、指示も的確だから元々やりやすくてうまくいったという感じです

――後半から廣澤選手の投入もあってボールを持つ時間帯が増えました。その中でどういったプレーを心掛けていましたか

得点でもあったように自分が走れば、チャンス(が生まれる)というのは分かっていたので守備で後ろまで戻ってきつくても、自分の足的にもまだ行ける部分があったので絶対ここは走ってもう1点取りに行きたいと思っていました。

――普段から体力的なところは意識して鍛えたりはしているんですか

元々全然体力がなかったので、練習とか試合でもきつくてもここで頑張らないと体力はつかないと思ってやって、日々の積み重ねです

――改めて試合を同点で終えて、今どういう気持ちですか

先週の試合で、
ああいう形で終わって、自分が決めていれば同点、勝利もあったというのをすごく後悔したからこそ、今日の試合で絶対自分が点決めて勝ちたいと思っていたから、それがプレーに出て良かったなと思いますし、ここからFWをやることもあると思うので、自分がチームを勝たせられるように得点はもちろん、いろんなところで活躍できるようになりたいなと思います。

 

MF築地育(スポ2=静岡・常葉大橘)

――今日の試合を振り返ってください

 自分たちの流れが来ている中で決め切ることができなかったというところと、試合の立ち上がりに守備の部分で体を寄せ切ることが出来ず、全体の流れを持って行かれてしまったところが勝利できなかった要因かなと思います。

――難しい時間が続いた中で後半ペースを取り戻すことができた要因は何だと思いますか

 先週のレイア戦で悔しい思いをして、今日はやってやろうという気持ちを持ち続けられたことが要因の一つです。あとはハーフタイムに全員で話し合って、前半の修正を後半実践できたことが追加点につながっていったと思います。

――給水タイムやハーフタイムにはどんな修正を行いましたか

 前からのプレスのバランスが上手くいっていなかったので、前線と最終ラインの選手と一緒にどのタイミングで(プレスを)かけるかを話し合いました。あとは中盤のどちらが上がるか、下がるかという縦関係に関しても確認しました。結果的に後半は、高い位置でボールを奪って攻撃することができたかなと思います。

――ビルドアップに関しても前半は難しいシーンが続きました。今季取り組んでいるビルドアップに関してはどうでしたか

 まだ上手くいかない部分の方が多く、ただそれを試合中に改善できたというところが一つ収穫かなと思います。

――どういった改善がみられましたか

 相手も前からプレスしてくる中で、落ち着いてパスコースを探せるようになったというところと、各ポジション同士での入れ替わりの動きで相手を外せていたというところです。この動きに関してはもっと増やしていきたいです。

――ご自身のプレーを評価すると何点ですか

 今日は少し甘めに80点ですかね。出来るだけ高い位置でボールを奪いたい中で、相手の攻撃の芽を摘むことができましたし、奪った後のパスでもチームの良い流れを作れたかなと思います。

――生田選手をはじめ、1年生の活躍もありました。どのように見ていますか

 自分も昨シーズン、ポジショニングなど分からないことも多くピッチ内で迷子になったりすることが多かったので、自分がそこをサポートしてあげたいですね。1年生は皆フレッシュで積極的な動きが多いので、うまくそこを生かしてあげたいです。

――逆に4年生のプレーに対してはどう思いますか

 やはり前で一つボールが収まったことで、2列目から追い越していけるので攻撃のパターンが広がりました。ボールを持った時には4年生の2人に目がいくというか、頼ってしまう部分があります。今日も得点のところで絡んでくれて、(吉野)真央さんは守備で体を張ってくれてチームに勢いをつけてくれたので、とても力をもらいました。

――2つのリーグでメンバー入りしているご自身の、今後の戦いに向けての意気込みを聞かせてください

 まずは沢山試合に出るということと、出た時に頼ってもらえるような存在感のある選手になりたいので、自分らしくガッツのあるプレーを出しながら安定感のあるプレーを続けていきたいです。

 

FW生田七彩(スポ1=岡山・作陽)

――今日のご自身のプレーを振り返ってください

 自分が相手の背後に抜けてゴールを決めることが今日の目標でした。抜けるまでのところではチャンスを作れていたのですが、抜けた後なかなかシュートまで行くことができず、結果に直結させられなかったのは悔しいです。

――前半は2トップの一角として、後半は少しサイドに移ってポジションが変わりましたが周りとの関係性はどうでしたか

 後半に(廣澤)真穂さんや真央さんが入ってFW同士の関係性も増えてはいたのですが、そこで自分が仕掛けるところと周りを使うところを上手く使い分けることができなかったので、そこは改善していきたいです。

――前半苦しんでいた要因は何だと思いますか

 まずサイドでボールを奪い切ろうという話だったのですが、一発背後を使われたりそこからコーナーキックをとられたりしたので、(ボールを)取り切るところで取り切ることができなかったのが失点の要因だと思います。

――2失点ともセットプレーからでしたが、セットプレーの守備というところに関してはどうですか

 試合前にいつもセットプレーの練習をするのですが、AチームとBチームでやっていつもやられっぱなしなので、練習から気を引き締めていきたいです。

――後半にペースを取り戻すことができた要因はなんですか

 途中で真穂さんが入って、ボールを収められるようになったことで、サイドも使った良い攻撃ができるようになったかなと思います。

――今後関東リーグを戦っていく中でチームの一番の課題はなんだと思われますか

 得点力です。もっと貪欲にいかなければならないと思います。

――今後への意気込みをお願いします

 関東リーグではここ2試合勝つことができていないので、しっかりと勝ち点3を取りたいと思います。