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2022.05.31

第28回関東女子リーグ 5月28日 星槎湘南スタジアム

後半の反撃も力及ばず今季初黒星 序盤の3失点響く 

第28回関東女子リーグ戦 前期第6節
早大 1-3
0―0
OSAレイア湘南
【得点】
(早大)36分 吉野真央(スポ4=宮城・聖和学園)
(OSAレイア湘南)3分、17分 鈴木陽笑、 7分 中島咲友菜

 関東女子リーグは3試合の延期を挟み、28日に前期第6節を迎えた。相手はここまで5戦23ゴールと攻撃力が爆発しているOSAレイア湘南(レイア)。ア式蹴球部女子(ア女)は序盤からその攻撃を抑えることができず、開始からわずか17分で3失点を喫してしまう。それでも36分にFW吉野真央(スポ4=宮城・聖和学園)がCKから1点を返し、逆転に望みをつなげる。後半は前半とは違ってプレスがはまり始め、チャンスも多く作ったがネットを揺らすことができなかった。主戦場となる関東大学女子リーグ(関カレ)を翌日に控える主力メンバーの多くが欠場した影響も大きく、今季初めて土を付けられた。

 

2試合連続ゴールを記録した吉野。持ち味のキープ力を発揮しポゼッションの確保に大きく貢献した

 

 ベンチは9枠あったが、そのうち4枠を余らせてスタメンと合わせて計16選手がアウェイの地・湘南に乗り込んだ。離脱者も多い中、土日連戦も始まったことで様々な面で苦しい状況にあった。高い位置からプレスをかけて主導権を握りたいア女は、レイアと同じ3-4-3の陣形を組んだ。ミラーゲームではマンツーマンのような形になるため、1対1で負けないことが大前提であり、また最も重要な部分でもある。しかし序盤はまさに個で苦戦を強いられる。プレスを掻い潜られファイナルサードまでボールを運ばれる展開が続き、3分、7分、17分と立て続けに失点を許した。また1失点目と3失点目はここまで5試合11ゴールと18歳ながら驚異的なスタッツを残すレイアのFW鈴木陽笑による得点。3バックの中央でプレーしたDF井上萌(スポ4=東京・十文字)は「4バックの方が慣れているけど、マンツーマンで行こうというところでほころびが出た。相手は無理やり打ってこないし一人一人の足元もうまかった」と、システムの違いやレベルの高い相手との駆け引きにも苦労したと振り返る。

 

ア女で公式戦デビューを飾った阪本。速いテンポでボールを動かすプレーを得意としている。今節は3トップの一角を担ったがサイドとボランチが本職だ

 

 ア女の反撃が始まったのは36分。井上が蹴ったCKはきれいな弧を描いてゴール前に向かっていき、吉野が頭で合わせた。1週間前の関カレで復帰しゴールも決めた背番号11は、GKの手よりもわずか先にボールに触れネットを揺らした。前半のうちにセットプレーから1点を返し、逆転の望みをつなげたア女。いつもと違うシステムでの戦いにも慣れてきたのか、後半は想定通りのサッカーを展開し始める。相手のビルドアップに対し効果的にプレスをかけ、前進を許すだけではなくボールを刈り取ってカウンターで好機を演出した。前線でのボール奪取を起点に、裏に抜け出したFW大森美南(スポ3=東京・八王子学園八王子)がGKとの1対1を迎えたのは62分。シュートはGKの手をすり抜けゴールに向かったが、わずかに左に外れた。この後も反撃を繰り返したが、後半に放った5本のシュートはいずれも得点に結びつかず。試合終了のホイッスルと共にレイアのサポーターから歓声が上がる形で、湘南での戦いは幕を閉じた。

 

復帰戦となった井上。キャプテンマークを巻き、最終ラインから精力的にチームを鼓舞し続けた

 

 試合後、後藤監督は今節の反省点や課題について言及する言葉をずらりと並べた。「個で簡単に剥がされてしまった」、「修正する会話はできなかったのか」、「慌ただしいまま落ち着けなかった」。しかしこれらが当てはまるのは前半、特に序盤。逆に後半に持ち直すことができた面に関しては「90分何もできなかったわけではない」と、一定の評価を口にしている。今節出場したメンバーの多くは4月10日の開幕戦以降約2カ月の間公式戦に出られていなかったという事実がある。今節からは延期がない限り、毎週コンスタントに関東女子リーグが開催される。後半の戦いぶりを見たからこそ、湘南で悔しい思いをした選手たちの今後の奮起は十二分に期待できる。次節、ホーム・東伏見で戦う東洋大はここまで6試合で15得点を記録している強敵。レイアと同じく高い得点能力を有するチームを相手に、どんなサッカーを見せてくれるかに注目したい。

(記事 前田篤宏、写真 前田篤宏、水島梨花)

 

他チームより3試合少ないが、6節を終えて関東女子リーグでは8チーム中6位。ここから延期分の試合も戦っていく中で上位に食い込んでいきたい

 

早大メンバー
ポジション 背番号 名前 学部学年 前所属
GK 21 丸山翔子 スポ2 スフィーダ世田谷FCユース
DF ◎8 井上萌 スポ4 東京・十文字
MF 17 木南花菜 スポ2 ちふれASエルフェン埼玉マリ
DF 22 藤田智里 スポ3 神奈川・大和
→57分 堀内璃子 スポ3 宮城・常盤木学園
DF 28 小林舞美 スポ1 ちふれASエルフェン埼玉マリ
MF 18 白井美羽 スポ2 ノジマステラ神奈川相模原ドゥーエ
MF 19 築地育 スポ2 静岡・常葉大橘
MF 20 大森美南 スポ3 東京・八王子学園八王子
FW 11 吉野真央 スポ4 宮城・聖和学園
→72分 25 澤田美海 スポ2 栃木・宇都宮中央女
FW 23 栗田彩令 スポ2 静岡・藤枝順心
FW 29 阪本環 スポ1 日体大FIELDS横浜U18
→89分 12 渡邊奈美 スポ4 埼玉・大宮開成
◎=ゲームキャプテン

 

スターティングフォーメーション

 

DF井上萌(スポ4=東京・十文字)

――延期期間中に少し離脱されていて、これが復帰戦という形になりましたけど、久々の試合をしてみていかがでしたか

相手はしっかりシステムを持って、後ろから組み立ててくるというのはスカウティングをしていて分かっていたので、普段一緒にやらないメンバーたちとどうやって守って、どうやって攻撃していこうかというのを、この1週間で積み上げてきました。けど前半の入りで3失点しちゃったところは、自分もDFだったから責任を感じていますし、勝ちたかったなぁ、もっとできることあったなぁ、もっと伝えられることあったなぁ、っていうふうに悔しい思いの方が大きいです。

――今日は3バックの中央でプレーされましたが、いつもと違うシステム、メンバーということでやりにくさとかは感じましたか

木曜日にみんなで始めて、史さん(後藤監督)とは前々から話していたんですけど、やっぱり4バックの方が立ち位置とか受け方とかはみんな慣れているけど、守備のところでマンツーマンで行こうというところでほころびができてしまったので、そこは難しさを感じました。あとは、途中で守備を切り替えたんですけど、自分がタイミングを切らないといけなかったのにもたついちゃったのが難しかったです。

――相手はかなり攻撃力の高いチームでしたけどそれはどれくらい感じましたか

ゴール前でしっかりつないでくるところ、無理やり打たないというところで、自分たちが焦れないというジレンマみたいなのはめちゃくちゃきつかったし、一人一人足元がうまかったのでそういうところに相手のレベルの高さを感じました。

――後半は改善して、前線からボールを奪ってチャンスにもっていく形も多く見られましたけど、ハーフタイムに戦い方を変えたりということはありましたか

もともとゲームプランとして立ち上がり10分はマンツーで行って、本当はそこで1点取りたくて。けど全部それだと(フィジカル的に)無理だから、10分過ぎから前線を絞って相手のボランチを見て、サイドに出させる、で育(築地)とか美羽(白井)とか中盤の強い選手が(サイドに)入って行ったら、(前線の人たちが)中盤にプレスバックする、という準備してきたものが感覚が分かってきた後半の方がうまくできたなという感じです。そこが後半は良かったと思いますけど、前半は落ち着かなかったですね。

――今日得たことを踏まえて、次の試合からどういうふうに生かしていきたいですか

関東リーグに出ているメンバーって、チームの優先順位的にどうしても下にはあると思うんですけど、この子たちがどれだけ頑張れるか、自分とかがこうして入ったときに引っ張り上げられるかで後々インカレとかチームが苦しい時に絶対力になると思っているから、この結果だけを見てできないという判断は絶対したくないなと思います。だから日ごろの練習から理想は全員のメンバーが今年のスローガンでもある『競創』をできたらうれしいなと思います。

 

MF阪本 環(スポ1=日体大FIELDS横浜U18)

――今試合が公式戦初出場となりましたが、感想をお願いします

暑い中だったのですが、しっかりとできたかなと思います。欲を言えば点を取りたかったです。

――大学レベルになるとプレーのどの部分に変化が現れるなと感じますか

全体的なスピードやフィジカルはやはり強くなります。高校生までの技術で通用しない部分はかなりありました。

――チームでの練習などはいかがですか

スピード感など全体的なア女のレベルが高いので日々刺激を受けています。

――自分のプレーの特徴を教えてください。

自分のプレーは足が速いわけではないです。足元でいいところにタップしてワンタッチ、ツータッチのプレイで相手をかわすところが得意です。

――プレーをしてみて、自分の中で足りていない部分というのはありましたか

スプリントの回数を多くしてハードワークができる選手になりたいです。

――3-4-3で右のシャドー的な位置でプレーされていましたが、いかがでしたか

予定では、サイドハーフでした。急遽、シャドーになりました。しかし、自分のやるべきことはチームで共有していたので、スムーズに守備も攻撃もできたと思います。

――ご自身が一番得意なポジションはどこですか

本来は、ボランチかサイドです。

――最後に、今後そして4年間に向けての目標をお願いします

まずは関東リーグで活躍して点を取り、点に絡みたいです。そして、関カレ、インカレに出れるような選手になりたいです。

 

後藤史監督(平21教卒=宮城・常盤木学園)

――今日は開始20分経たずに3点入れられて、相手の勢いに押された部分がありましたけど、序盤の戦いはどういうふうに振り返っていますか

特に最初の1失点目、2失点目は非常にもったいない失点の仕方だったなと。入りというところを選手たちも分かっていたと思うんですけど、個のところで簡単にはがされてしまったりという部分ですね。マークで走っている選手に対して後ろの選手が声をかけるかかけないか。特に1失点目は勢いで取られてしまったとしても、(2失点目も)ほぼ同じ形で取られたということは、1失点目の後に修正する会話ができなかったのかという部分ですよね。そこはある意味で昨シーズンと違って関東リーグは関カレに出場していない選手が出るリーグになっているので、それを「試合勘のなさ」という言い訳にしないように、一つ一つは試合でないと得られないことだと思うので、次に生かしていくしかないですね。

――後半は相手のボールを刈り取ってチャンスという形がありましたけど、修正という部分では45分で行えたことについてはどういう評価をされていますか

木曜日のゲバ(紅白戦)などで想定していた、準備していた部分があったので、入りの自分たちが慌ただしくなってしまったところを落ち着くことができたかできなかったかの部分かなと思います。

――CKから非常に質の高い得点だったと思いますけど、あの得点はいかがですか

セットプレーからの得点は関東リーグでも関カレでも今シーズンはしっかり選手たちが準備している部分だと思うので、試合の中でそういう場面が出たということは非常に良かったなと思っています

――今日は3-4―3で挑まれました。いろんな要素があっての判断だったと思いますけど、この判断に至った理由というのはどういう部分がありましたか

3-4-3にした理由はレイアが3-4-3で非常に流動性があってしっかりつないでくる相手なので、私たちの一つの特徴である高い位置で奪ってという部分を生かすためには3-4-3の形が一番守備的に奪いやすい、というのを狙っていました。やっぱりミラーゲームにするということは個で剥がされてはいけないということが大前提になりますよね。そこの部分がまだまだ改善すべきところなのかなと思っています。