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空手部

2015.07.07

第59回全日本学生選手権 7月5日 日本武道館

強豪に僅差で敗れるも、成長を見せる

 個人戦として最高峰の舞台である全日本学生選手権が日本武道館で開催された。全国の実力者が顔を合せる今大会で、早大からは男子組手に末廣祥彦(スポ2=東京・世田谷学園)、今尾光(スポ2=大阪・浪速)の二選手が出場。末廣祥は3回戦、今尾は準々決勝でそれぞれ敗退した。

 早大、そして関東の代表としての責任感。それが末廣祥の背中を押した。右足首に痛みを抱えての出場となった今大会。調整は決して万全ではなかった。それでも、怪我の影響を感じさせない積極的な組手を見せる。初戦の2回戦では手数を出し、相手を押し込んだ。試合終了間際に上段突きを決め、勝利を収める。続く3回戦は全日本強化選手である藤澤貴樹(京都産業大)との一戦。以前から全国の舞台でしのぎを削り合ってきた両者は、その手の内を知り尽くしていた。立ち上がりは慎重に入り、相手の出方をうかがう。しかし、「自分からつくっていく組手ができなかった」と振り返るように、後手に回ってしまった。無得点のまま、勝敗は判定に持ち越される。「ピッ」。主審の笛と共に四本の旗が上がる。そこには末廣祥の赤旗はなく、全て青旗だった。僅差で敗れ、「試合の中で反省して、試合の中で改善して判定でも勝てたら良かった」と悔しさを口にした。

足に痛みを抱えながら奮闘した末廣祥

 宿敵を前に、またしても敗北を喫した。昨年は同大会でベスト16に入った今尾。優勝を目標に掲げ、今大会に臨んでいた。2回戦から出場すると、危なげない試合運びで順調に勝ち上がる。そして迎えた西村拳(近畿大)との準々決勝。共に全日本強化選手であり、長い間ライバル関係にあった。上背がありリーチの長い相手に対し、足を動かしながら間合いを取る。両選手が果敢に技を繰り出し、緊迫した展開が続いた。上段突きを一つずつ決め、ポイント1-1で終盤を迎える。肩で息をする二人。試合が動いたのは、残り時間が15秒となったときだった。相手の蹴りが今尾の中段を捉える。一瞬の隙から技ありを取られ、2点のビハインド。勝利への執念を見せて前へ出るも、もう時間は残されていなかった。試合終了を告げるブザーが会場に鳴り響く。優勝は果たせなかったが、試合後に抱擁を交わしたその顔には充実感がうかがえた。昨年を上回るベスト8で終え、成長の跡が見られた。

長年のライバルを倒せなかったものの、充実の笑みを浮かべる今尾

 2年生ながら早大の主力選手である末廣祥と今尾。今大会の成績は必ずしも満足のいくものではなかったが、この経験を糧にさらなる活躍を期待したい。秋以降の団体戦へ向け、この二人がチームをけん引する。

(記事 渡辺新平、写真 三田侑実、渡辺新平)

結果

【男子組手】

今尾 光(スポ2=大阪・浪速) ベスト8、優秀選手賞

末廣 祥彦(スポ2=東京・世田谷学園) 3回戦敗退

コメント

今尾光(スポ2=大阪・浪速)

――きょうの試合を振り返って

自分は結構調子が良い方だと思っていたんですけど、最後はずっとライバルである西村くん(近畿大)と戦ったんですけど、力不足で負けてしまいました。

――今大会にはどのような気持ちで臨みましたか

優勝は狙っていたんですけど、優勝優勝ばかり狙わずに、気楽にいこうと思っていました。

――最後の試合では、高校2年からずっと負けている相手だと聞きました。どのような気持ちで臨みましたか

常に前という気持ちでやっていたんですけど、最後にちょっとした気の緩みでケリがまわってしまったので、非常に悔しかったです。

――勝たなきゃとかいう気持ちはありましたか

勝たなきゃとかいうよりも勝ちたいという気持ちばっかりで。そんなにプレッシャーとかはなかったんですけど、向こうも近畿大学で強い大学なので、やっつけたいという気持ちが強かったです。

――相手との差は何だったと思いますか

練習量と自覚の差かなと思います。

――次の団体戦に向けて

次は全日本で近畿大学と戦って勝てるようにすることです。僕だけじゃなくてチーム全体で強くなっていきたいと思います。

末廣祥彦(スポ2=東京・世田谷学園)

――今大会はどのような目標をもって試合に臨まれましたか

怪我で本当に1週間くらいしか調整ができなかったので、自分のベストな状態ではないと思っていました。その中で、結果ではなくて、代表になったという責任感をもって組手ができれば良いと思って臨みました。

――初戦を振り返ってみていかがですか

3回戦が強い相手だと分かっていたので、2回戦で体を動かして、とりあえず自分から技を出そうと取り組みました。もっとポイントが取れたら良かったのですが、勢いも自分の方があり、押した組手ができたのでそれなりに良かったと思います。

――3回戦では全日本強化選手との対戦となりましたが、どのような対策をされていましたか

お互いに技を知っていて、蹴りが本当に上手な選手なので、そこに気をつけていました。チャンスは少ないと思うのですが、そこをどのように生かしてポイントを取るのかということを考えて臨みました。

――その3回戦を振り返ってみていかがですか

あんまり自分からつくっていく組手ができなかったので、相手に押されて押されて。狙えるところはあったのですが、体が出ていきませんでした。いまでもこの場面では攻められたなというところをはっきりと覚えているので反省はできているのですが、試合の中で反省して、試合の中で改善して判定でも勝てたら良かったと思います。

――やはり怪我の影響はあったのでしょうか

それを言い訳にはできないのですが、ただ万全の状態であればもっと互角に戦えたのかなとは思います。

――夏に向けて意気込みをお聞かせ下さい

足の具合にもよるのですが、まだ全日本団体の出場が決まっているわけではないので、チームの力をもっと上げていきたいと思います。今尾(光、スポ2=大阪・浪速)を筆頭に、自分も今尾を支えて実力で引っ張っていけたら良いと思います。