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軟式庭球部

2015.06.22

第35回全日本大学王座決定戦 決勝トーナメント 6月19日 東京体育館

アジアの強豪と激突!惜しくも優勝逃す

 前日までの予選リーグを驚異的な強さで制し、決勝トーナメントに臨んだ早大。準決勝の忠北大学(韓国)戦は3-0で勝利を飾り国内トップの実力を見せつけた。しかし、決勝戦では相手のダブルフォワードの陣形に苦しみ5番勝負までもつれ込む。最後まで上から打ち込まれるボールに対応できず、敗戦。3連覇を逃し悔しい結果となった。

 国内の大学を退け、最終決戦で顔を合わせたのは臺北市立大学(台湾)。台湾代表の選手も在籍し、厳しい戦いが予測された。緊張感が走る中、1番手の船水颯人(スポ1=宮城・東北)・星野慎平(スポ1=奈良・高田商)組が登場。序盤、相手のミスに付け込みゲームを連取する。ゲームカウント4-0まで追い詰めると星野のボレーをつなげた球を後衛の船水颯が前に出てスマッシュ。勢いのあるプレーで終始ゲームを支配し、早大に貴重な白星を付けた。続く2戦目は大将の船水雄太主将(スポ4=宮城・東北)・九島一馬(スポ4=宮城・東北)組と余・邱(臺北市立大)が激突。強い回転が掛かったカットサーブでレシーブを崩されると、二人体勢の前衛にすかさず捕えられる。第1ゲームを落とし、苦戦を強いられるかと思われたが、ここで反撃の嵐。前衛の足元を狙ったボールでミスを誘い、体勢を崩したところを逃さず船水雄がミドルへシュートボールを打ち込む。11-9で1ゲームを奪取した。続く第3ゲームも、九島が打ち込まれたスマッシュに対して圧巻のカウンターを披露。ピンチを逆にチャンスにつなげ、完璧に主導権を奪う。「逆に攻め込んでいこうと二人で話合っていた」(九島)。高校から国内外問わず数々の強敵と渡り合ってきたコンビネーションを遺憾なく発揮し、3連覇に王手をかけた。

センターに鋭い打球を打ち込む船水雄主将

 しかし、ここで早大の優勝に暗雲が立ち込める。シングルスでは名取敬恩(スポ3=秋田・大館鳳鳴)が相手の回転が掛かり短く跳ねるフォアに苦戦。「自分のシングルスの引き出しの少なさを思い知らされた」(名取)と振りかえるように、インドアならではのサーフェイスを逆手に取った相手に惜敗した。今大会で初めてペアを組んだ松岡裕次郎(社4=大分・楊志館)・井山裕太郎(基理2=埼玉・松山)はゲームカウント2-4から2ゲーム挽回し、粘りを見せる。ファイナルゲームに突入するも決定力に欠け、最終戦に。早大の優勝は安藤優作(社1=岐阜・中京)・加藤顕成(スポ3=広島翔陽)に託された。大学ナンバー1の肩書をもつ早大。『勝利することが義務』、その重圧感が二人の肩にのしかかる。自分たちのリズムが作り出せないままに、万事休す。0-5でゲームセット。渇望する勝利が指からすり抜けた。

今大会シングルスで活躍した名取

 「負けることで学ぶこともある」(船水雄)。試合後、悔しさで唇を噛みしめつつも、主将の瞳は前を見据えていた。全日本大学選手権まであと1か月半。この悔しさを糧にどこまで上り詰められるか。『王者・早大』。すべてはその称号を手にするため――。選手たちは歩みを止めることを知らない。

(記事、三佐川唯 写真 和泉智也)

結果

▽準決勝
早大○ 3-0 忠北大(韓国)
船水(颯)・星野○ 5-1 KIM JU YOUNG・RYU TAE WOO G
船水(雄)・九島○ 5-1 JANG DEOK HYUN・PARK HEE TAE
名取敬恩 ○4-2 KIM TAE MIN

▽決勝
早大● 2-3 臺北市立大(台湾)
船水(颯)・星野○ 5-0 謝・陳(立)
船水(雄)・九島○ 5-1 余・邱
名取敬恩● 1-4 林 佑澤
松岡・井山● 4-5 陳(宗) ・林(聖)
安藤(優)・加藤● 0-5 陳(湘)・沈

コメント

船水雄太主将(スポ4=宮城・東北)

――2位ということですがいまの率直なお気持ちをおねがいします

そうですね、悔しいんですけど負けてから悔しがってもしょうがないと思うので次にこのようなことがないよう予防というか対策をしてやっていきたいと思います。

――船水主将としては最後の王座でしたが何か特別な思いなどは

まあ、すべての大会が最後のチャンスにはなってくるのですが王座っていうのはワセダが目標にしている日本一っていうのにまずひとまず挑めるチャンスだったので非常に残念な思いもあるんですけど、来年後輩たちがリベンジしてくれると思うので、そこは切り替えて。

――ご自身の試合を振り返っていただきます。決勝の相手はダブル前衛の相手でした

やっぱり、僕と九島は全日本のチームに所属していて国際大会で勝つためにはああいった陣形にも対応できなきゃいけないので、カットレシーブの返球であったりいろんな陣形でやれる精度をかなり日頃から意識して臨んでいました。その成果もあって決勝の舞台では最低限のパフォーマンスができたかなと思います。

――ミドルへのストロークが印象的でした

そうですね。ミドルもそうなんですけど、あとは足下とかクロスに短いボールで崩して最後に広く開いたミドルに打ち込んでしとめるといういい形ができたので僕のストロークとしては結構いい展開でした。はじの狭いところを狙うよりも最後は真ん中の空いているところ狙ったほうがよかったので切り崩しにはなったのかなと思います。

――準決勝まではカットサーブでしたが、インドアならではのサーフェイスに合わせてでしょうか

そうですね。このサーフェイスではカットサーブやったほうが絶対得だと思ったので、まあカットの威力はないんですけど少しは有効かなと思ってやりました。 決勝の相手は前にくるのでカットサーブだと最初から前に出られてしまって陣形が整ってしまうのでフォーメーションのチェンジと戦術を変えて上からにしました。

――それでは後輩たちの試合を振り返っていかがですか

後輩たちは元気よく頑張ってくれたと思いますし、悔しい思いもしていると思います。ワセダはは勝ち続けているチームではあるんですけど負けて学ぶこともありますし、幸いなのは国内の大学生に負けたのではなく海外の学生に負けたことがこのシーズンに引きずらずに切り替えられるというか、良い負けではないですけど、良い勉強につなげられたらなと思います。さっきも言ったことになってしまいますが、この敗戦を糧にして来年リベンジして欲しいです。

――チームとして課題が挙げられましたらおねがいします

そうですね、やはりワセダということで気負いすぎてしまう部分があると思います。やはり優勝しなくてはいけないチーム、優勝することが義務なので、やはりちょっとずつ競ってくるとワセダのほうが捨て身にできないというか安全に安全に行こうとしてしまって、思い切りの良い相手に負けているなと。

――それでは、具体的にはその改善点に対してどのように取り組みたいですか

先に攻めることを中心的にやっていきたいなと。先に攻めても自滅しては意味はないので攻めたボールの精度を高めるということと、最後の試合もそうですし、僕ら全体にも通じることなんですけどゲームの1、2本目が取れていないので、やっぱり先行先行で行かなければ技術どうこうというよりもゲームをしっかりと見て分かるというか理解してゲームの入りを意識付けてやっていきたいなと。

――課題は先に攻めることですね

そうですね、先にリードしないと相手はどんどんリズムに乗るしこっちは挽回しなきゃと焦っていいところが出ないので。1、2本目が取れたら自分のいいプレーも出てくるでしょうしそのあと勝ちやすいというか安定した試合になると思うので。今回そこができていなかったと思いました。

――東日本インカレにはどのように取り組みたいですか

この大会で3位になった中央大もいますし、殲滅戦でインカレに似た形式の団体戦なのでインカレの予行練習としてチームの雰囲気やパフォーマンスの持っていき方としてもインカレに行くような形でまずやってみて、どうかなというのを試したいです。

――殲滅戦の形式でキーマンとなる選手は

そうですね、やっぱり試合に出ていない選手がいかにチームの役割を把握できるかが大切だと思います。インカレも試合に出れる選手は6人しかいないんですがやっぱ6人以外の力も必要となってくるので 、普段のサポートだったり試合中の応援だったり、みんなですね(笑)。みんながキーマンです。

――では最後に今大会のことを踏まえたうえでご自身の東日本インカレへの意気込みをお願いします

やっぱり、僕があの場面(2-2の最終戦)に出ていてもああいったプレーになっていたかなと思うので、常に日頃から接戦になった自分を想像してやっていかなきゃならねばいけないので、もっと自分にプレッシャーをかけることを意識して。インカレでも殲滅戦って言ったように、僕らが負けたらワセダも負けると思うので絶対に負けないように、精神的にも強く鍛えてもう一回立て直して、もう一度戦っていきたいです。

九島一馬(スポ4=宮城・東北)

――決勝リーグの総括をお願いします

選手も自分もみんなそれぞれ一生懸命やっていて、雰囲気はすごいよかったなと思います。

――2位という結果に関してはいかがですか

この大会で2連覇していて3連覇がかかっていたので、自分たちで歴史を作りたいっていうのもありましたし、相手が強かったですけど負ける相手ではないと思うので。応援はしっかり応援してくれましたし、自分自身これから目指すところに向けてどう頑張るかというのが今後は大事になってくると思うので個人個人が頑張るきっかけになったというと少しおかしいかもですが、そういったプラスの捉え方でいきたいと思います。

――九島選手にとっては最後の王座となりましたが何か特別な思いというのは

いや、やっぱり勝ちたいという気持ちはすごくありましたけど、勝ちたいっていう気持ちだけではスポーツの世界では勝てないことが分かっているので、悔しいは悔しいですけどインカレで団体優勝できるために、運命ですね。しょうがないです。

――決勝戦はダブル前衛の相手でした

片方が台湾代表で強いのは分かっていたのでカットサーブ打たれたときに、前まではレシーブミスとかが多くてポイント落とすことが多かったんですけど、体育館ということもあってレシーブをしっかり返して、スマッシュ打たれたあとに、それを逆に攻め込んで行ってチャンスを作っていこうと二人で入る前に話していて。実際、二人ともレシーブのミスがあんまりなくて広く球を拾えたし、上手くいったのではないかなと思いました。

――九島選手ははとくにショートクロスへの短いレシーブが決まっていましたね

はい。すごく感覚がきょうはよかったです。浮かせないように、上に上げた瞬間に叩かれちゃうので、できるだけ下の方をから打たすことを意識してレシーブしました。

――船水主将のセカンドサーブのときには下がって構えていましたがそれも相手のボレーに備えてということでしょうか

そうですね、ファースト入ってるときだったら、セカンドより後ろでレシーブする分前に上がる時間が長いので足下を狙うチャンスがあるんですけど、セカンドだと打たれてすぐ前につかれちゃって上からボレーとか打たれたら前で対応できないので、後ろで構えてボールをつなげてチャンスを見つけるっていう話をしていたので、その形にしていました。

――後輩たちの試合を見ていかがでしたか

安藤が怪我をしていて出れなかったんで、やっぱり悔しいところはありますけど、出た選手は大きい大会の厳しさというか海外の選手とやる特別さっていうのも身に染みて初めて感じた人もいると思うのでこういった経験を無駄にすることなくやってほしいです。でもそういった言葉はあまりこっちから言いたくないので選手自身が感じたことをこれからどうやって自分自身の力にしていくかってことだと思うので。直接的なことは言わないんですけど、僕もあと少しで終わってしまうので手助けみたいなことはできたらなって思っています。

――普段から言わないで何かを伝えるということを意識されているのですか

はい、そうですね。言われてやるのだと自分で考える力が付かないっていう風に僕も高校の時に先生から言われてきたので、そういった環境で成長してきたので後輩にもそういった感じで接していきたいなとは思っています。

――以前船水主将も同じように、「(自分がやっているのを)見て気づいてもらいたい」おっしゃっていました

やっぱり、自分で気づくというか発見する力が試合にも関わってくると思っていて。例えばきょうの決勝の試合でも自分がいまどういう状況で試合しているのか、相手がどういう戦術でやってきているか感じることができないと、3ゲーム終わってからのチェンジサイズで監督に言われるのだと遅いことがほとんどで。早め早めにも対処するためにそういった力が大切なので、みんなに気づく力を持ってほしいです。

――次戦には東日本インカレが控えますが意気込みをお願いします

教育実習の関係もありまして、船水九島は団体戦にしか出られないんですけど、団体には出れるので去年中大にも負けていますし、きょうの試合で負けたあとで期間は少ししか空かないですけど修正してインカレにつなげられるようにみんなで取り組んでいきたいと思います。

松岡裕次郎(社4=大分・楊志館)

――3日間振り返っての感想をお願いします

やはり日本一を決める大会に早大の代表として出るのが初めてだったので、プレー中に弱気になってしまい、プレッシャーに負けてしまったなと思います。

――井山裕太郎(基理2=埼玉・松山)選手とのコンビネーションはいかがでしたか

新体制になってから一度も組んだことがなかったので不安はありました。ただ、日を追うごとに良くなったと思います。

――決勝戦は優勝に王手の懸かる状況でしたが、コートに立った時の心境はいかがでしたか

やはり、自分たちが優勝を決めたいという気持ちが一番ありました。

――ダブルフォワードの相手はやりづらかったですか

はい。かなりやりづらかったです。具体的には体育館というのもありましたが、カットサーブを返球してから次どうすればいいのかということがあまり頭の中で働かなくて、練習不足というか経験不足でした。

――室内だからこその戦いづらさがあったのですね

そうですね。ダブルフォワードとやるなら、屋外の方が良かったです。

――ファイナルゲームに突入した時の心境はいかがでしたか

ゲームカウント2-4で負けていて、その時はこのまま負けるのかなという流れだったので、逆に強気でがむしゃらにいこうという感じでなんとか2ゲーム差を追いつけたので、そのままの流れでしたね。

――ファイナルゲームでは2-6と王手を掛けられてからミドルへのシュートボールで2ポイント挽回しました

はい。あれは自分が一番得意なボールで、それを打って負けたらしょうがないと思って打ったので良かったと思います。ただ、負けたことへの悔しさは大きいですね。

――全日本大学対抗選手権に向けてどのように過ごしていきたいですか

この負けで落ち込んだら良くないので、チームの雰囲気も良いとは言えませんがここでチームの雰囲気を良くできるように、自分たちが負けてしまった分自分たちが上に立って引っ張っていきたいと思います。具体的には、僕の場合だと精神面だとかここ一番で弱気になるということがあるので精神面を強化したいです。

――次戦への意気込みをお願いします

東日本大学対抗選手権で優勝して、全日本大学対抗選手権で日本一になるという組み立てに向かって全力で戦っていきたいと思います。

名取敬恩(スポ3=秋田・お大館鵬鳴)

――2位ということですが、いまの率直なお気持ちをお願いします

1、2番勝ってきて僕から悪い流れで3本負けたということで、結果は仕方ないことなんですけどここでへこたれないで、また東日本インカレでチームに申し訳ない気持ちはあるんですけど、またそれは自分が強くなって恩返しができればいいと思うので、ここからまた頑張っていきたいです。

――試合内容を振り返っていただきます。準決勝ではネットプレーが目立ちました

そうですね、前に出されて自分のカンが当たってボレーが決まったというのとあるんですけど、ネットプレーは結構あの試合の中で大きかったです。気持ち的にはラリーでどんどん粘ってやろうと決めてたんですけど、ネットでて調子良かったので前に出るようにしました。

――決勝に関してはいかがですか

インドアというサーフェイスのこともあって独特の戦い方、日本人ではあんまりしてこない戦い方でした。台湾代表ということを事前に聞いていて、チャレンジできるいい機会だと思いながら取り組んではいたんですけど、やってみて自分のシングルスの引き出しが少ないというか、もっと広い視野を持ってやれればまだ解決策はたくさんあったのかなと思いました。

――具体的にはどのような解決策があったと思われますか

技術的にはきついときに手だけで返しがちだったのでやっぱり、あっちは構えてきついときは相手コートになんとかして返す、攻めるときは攻めるという感じだったので僕はめりはりが負けているなと感じました。

――相手の切って返されるフォアに苦しめられました

やってくると分かっていたんですけど、終盤になってきて注意がいかなかったり、あとその返球をどうしようと迷っていて自分の中では策が尽きた感がありました。また鍛え直していきたいです。

――勝ちきれなかった要因としては、相手選手に比べて自分の攻めの戦略が少なかったということでしょうか

そうですね。引き出し少なかったですし、気持ちではきょねんも同じ大会で同じ状況で負けていて、怖さもあったんですけど今回は最初から気合と声を出していこうと思っていました。でもどこかに怖さとかが残っていて1、2番勝ってるから気楽に行きたかったんですけどそこで変なプレッシャーがあってきょねんから全然成長できてないかなと思います。

――今大会を踏まえた上での東日本インカレの目標をお願いします

東日本ではシングルスもダブルスもあって、目標は優勝することなんですけど、でもそのためには自分よりうまい人たくさんいるんですけど、いままでは学ぶだけだったのを自分からオリジナルを作っていって自分の実力で優勝する大会にしたいです。