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馬術部

2015.05.24

第36回全日本ヤング総合大会 5月22~24日 東京・JRA馬事公苑

佐々が悲願の初優勝を果たす!

 16歳から22歳までのヤングライダーがしのぎを削る、全日本ヤング総合大会が3日間にわたって開催された。馬場馬術競技(馬場)、クロスカントリー競技(クロスカントリー)、障害飛越競技(障害)の三種目の総成績で勝敗を決めるこの大会に、早大からは佐々紫苑(スポ2=神奈川・日女大付)が出場。瑞龍とトイボーイⅢの二頭でエントリーし、初日の馬場から首位を守り切った佐々とトイボーイⅢのコンビが見事優勝を果たした。

 1種目目の馬場からその技術の高さを見せつけた。先陣を切って瑞龍に乗って登場した佐々は、落ち着いた演技で高い得点率をマーク。トイボーイⅢとの馬場でも正確で美しい演技を見せる。その結果、馬場終了時点でトイボーイⅢとのペアが1位、瑞龍とのペアが2位となり佐々が上位を独占した。迎えた2日目のクロスカントリー。前日に引き続きトップバッターで登場した佐々と瑞龍は障害を全てクリアするも、5分の規定タイムを大幅に上回り、15.2点のタイム減点。首位争いから遠ざかってしまう。しかしその後のトイボーイⅢとのクロスカントリーでは直前の走行の感覚を生かし、スピードを含め完璧に走り切る。タイム減点も1.2点に抑え首位をキープして2日目を終えた。

馬場で素晴らしい演技を見せた佐々と瑞龍

 いよいよ3日目の最終競技、障害に挑む。瑞龍に乗った佐々は馬の反抗によるタイムロスが響き、総減点29となり他選手に差を広げられてしまう。その一方で、なんとしても優勝をつかみとりたい佐々とトイボーイⅢのコンビ。直前に走行した2位の選手は11ある障害を全て飛び、3点のタイム減点だけが付いた。そのため、佐々は2つ以上障害を落下させてしまうと優勝を逃してしまうことになる。そんな状況でも「減点0で走る気持ちでいかないとだめだ」(佐々)と強気で挑んだ。序盤から丁寧な走りで着実に障害を越えていく。優勝が近づいてきた9番障害、トイボーイⅢの脚が障害にかかる。1落下した佐々はもう後がなかった。しかし、気持ちはぶれない。「集中しよう」(佐々)。最後まで冷静さを保った佐々は、残りの障害を全て飛び切り、見事優勝を決めた。

障害を越えていく佐々とトイボーイⅢ

 「優勝できて本当にうれしい」(佐々)。この大会に照準を合わせてきた佐々にとって、優勝は何にも代えがたい喜びとなった。6月には関東学生大会が控えている。今回得た自信を胸に、上位を目指して突き進んでほしい。

(記事、写真 稲満美也)

表彰される佐々とトイボーイⅢ

結果

優勝 佐々・トイボーイⅢ

 

8位 佐々・瑞龍

コメント

佐々紫苑(スポ2=神奈川・日女大付)

――優勝を果たした今の率直なお気持ちをお聞かせください

ほっとしました、本当に。ことしに入ってからずっとこの試合に向けて集中して頑張ってきたので、優勝できて本当にうれしいです。

――おととしは2位、昨年は6位だった今大会ですが

おととしはジュニアの年齢で初めてヤングに出させていただいて、上位を狙って2位になったわけじゃなかったので、単純にうれしいだけでした。ですが、ことしはきょねんの悔しい思いもあって、優勝を目指してずっとやってきたので、優勝することができてうれしかったです。

――試合の中で意識していたことはありますか

私が緊張したり、余計なプレッシャーを感じてしまうと、冷静なつもりでも冷静じゃなくなって、乗りが雑になってしまうところがあるので、常に「冷静に冷静に」ということは心掛けました。

――実際の試合の中でも冷静に馬に乗ることができたということでしょうか

はい、まだまだ未熟ではあるんですが、1年前の私と比べたら成長できていて、冷静に乗れたと思います。

――ヤング選手権は二頭の馬での出場となりましたが、ハードではありませんでしたか

大変でしたね(笑)。トレーニングクラスにも出ていて合計三頭で出ていたので、体力、気力、それからコースが違うので頭も使って切り替えをうまくやらないといけないと思っていたんですけど、そこは普段から鍛えている自信があったので、自信を持って挑みました。

――初日の馬場では佐々選手が1位、2位の成績を残しましたが、馬場を振り返っていかがですか

前日の練習でうまくいかなかったところを当日の練習で修正することができたので、馬場はそんなに緊張せずに自信を持ってできたかなと思います。

――瑞龍とのクロスカントリーでは規定タイムを大きく上回ってしまいましたが振り返っていかがですか

瑞龍はコンビを組んで3年にはなるんですが、まだ若い馬なので障害物にどきどきして物見をしてしまっていて、なかなか積極的に前にいってくれないところがあったので、もうちょっといけたらいいなというのはありました。ですが、止まらずに障害減点なしで走れたのは良かったと思います。

――瑞龍とのクロスカントリーは、その後のトイボーイIIIとのクロスカントリーに影響はありましたか

1回走ってみて、「あの障害はアプローチの仕方が難しかったな」っていうのを(トイボーイIIIとのクロスカントリーに)生かすことができたので、そういう意味ではうまく生かせたかなと思います。

――タイムについてはいかがですか

(規定タイムより)0.3秒こぼれてしまったのは完全にわたしのミスなんですけど、「瑞龍であれだけ走ってだめだったってことはこれくらい(スピードを)出さなきゃな」っていう自分の中での比較で走ることができたので良かったなと思います。

――トイボーイIIIとの障害では2落下すると優勝を逃すという状況でした。焦りはありましたか

すごく緊張しました。(2位の選手が障害を走る前は)1落下差もなかったんですけど、2位の人に3点のタイム減点が付いたことで1落下まではしていいっていうことを出番の直前に言われて。でも、減点0で走る気持ちでいかないとだめだと思って臨みました。障害を落としちゃった時はすごく焦ったんですけど、残りの障害が3つだったので「集中しよう」と思いました。そこで集中できるように今まで頑張ってきたので、冷静に頑張りました。

――来月の関東学生大会に向けて意気込みをお願いします

トレーニングクラスに出場していた稲隆に乗るのですが、乗る馬は変わっても、人は常に冷静に馬と息を合わせて頑張りたいと思います。