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2015.04.29

JOCジュニアオリンピックカップ 4月25・26日 神奈川・横浜文化体育館

結果は奮わず、しかし個々の課題が見つかる

 ことしも若い戦力が名乗りを上げるJOCジュニアオリンピックカップが開催された。早大からはジュニアの部(17~20歳)に計9名が出場。男子はフリースタイル(フリー)55キロ級の藤川聖士(スポ3=埼玉栄)、フリー66キロ級の米澤圭(スポ1=秋田商)が3位に入賞した。一方、女子は63キロ級の髙橋海寿々(スポ1=東京・大森学園)が2位で最高順位。昨年同様、男女共にタイトル獲得にはわずかに届かなかった。

 髙橋は初戦の準決勝を危なげなく突破。4月頭に行われたジュニアクイーンズカップでは満足のいく成果を出せず、「次は勝つ」とこの試合に掛ける思いは十分だった。しかし駒を進めた決勝の第1ピリオド(P)開始45秒、豪快な投げ技を決められてしまう。早速バックポイントを取られ、相手に先制を許してしまった。その後はお互いに低姿勢で足元を狙いながら、試合は2P中盤まで拮抗(きっこう)する。どちらかが崩しを入れないと展開せず、手堅い試合運び。2P2分0秒では足を取られてしまい、必死の防御で耐えるなど、苦しい展開は続く。そして終了まであと10秒のところでついに背後を取られ、動きを封じられてしまった。焦る寸暇もなく試合終了のブザーが鳴る。惜しくも優勝を逃した髙橋の表情は暗かった。「自分の攻撃パターンがない」と太田コーチが評するように、勝ち切るためには攻めの方法を見つけていくことが求められている。試合後に髙橋は、「自分で攻めてポイントを取ることができなかった」と語り、改善点は明確だ。

終了間際に動きを封じられた髙橋

 4回戦まですべて相手を無失点に抑え、順当に勝ち進んだのは、今大会がデビュー戦となった米澤だ。しかし迎えた準決勝、対戦相手は今までも勝つことができないままでいた強豪・藤波(勇飛、山梨学院大)選手。この勢いのまま準決勝も突破したいところであったが、本人も「びびってしまった」というように、持ち前のスピードや攻めの姿勢が弱くなってしまった。序盤からバックポイントを連取され、2Pに持ち込めないままテクニカルフォール負け。レベルの違いを見せつけられた。しかし試合内容には光るものがあり、「夏までに体づくりに励めば逆転を狙えるはずだ」と太田コーチ。また、昨年の同大会で4回戦敗退を喫した藤川は、やや危ない試合展開で予選を勝ち進む。準決勝では序盤から先制点を取られ、すぐに相手のペースに持っていかれてしまう。その後もポイントを重ねられたまま試合を折り返した。反撃をはかろうとした2P。しかしその矢先、開始30秒でまさかのフォール負けを許してしまった。「自分のかたちに持っていくことができなかった」と、藤川は悔しい表情を浮かべた。

取り返そうと懸命に攻める藤川

 厳しい試合内容となり、好成績を残せずに今大会を終えた早大。しかし各々が得た収穫点は大きいはずだ。次戦はいよいよ団体戦である東日本学生リーグ戦。それまでに、体づくりと攻撃パターンの確立がカギとなるだろう。伸びしろのある新戦力を迎えパワーアップした早大レスリング部。目標に掲げる団体三冠に向かって――。戦いは始まったばかりだ。

(記事 寺脇知佳、写真 後藤あやめ)

結果

ジュニアの部

男子

フリースタイル

▽55キロ級

 橋本星良(人1=茨城・土浦日本)  2回戦敗退

 藤川                3位

▽60キロ級

 伊藤奨(スポ2=長崎・島原)    2回戦敗退

 矢野富三家(スポ2=島根・隠岐島前)棄権

▽66キロ級

 米澤                3位

 伊藤俊(スポ1=京都・網野)    3回戦敗退

▽74キロ級

 斎藤隼祐(スポ1=群馬・館林)   3回戦敗退

女子

▽48キロ級

 須崎麻衣(スポ2=千葉・鎌ヶ谷)  1回戦敗退

▽59キロ級

 香山芳美(スポ2=東京・安部学院) 棄権

 小林奏音(スポ1=長野・佐久長聖) 2回戦敗退

▽63キロ級

 髙橋                2位

コメント

太田コーチ

――昨年と同様、厳しい結果となりました

2年生に関してはこの大会は最後となります。伊藤に関しては自分から攻めていって返されたというレスリングなのでもったいない試合だったかなと思うのですが、あれを確実にポイントにできる力がないと思うので、もっとしっかりとした練習を組んでやっていきたいな、と思います。

――米澤選手の印象は

本来61キロ級から65キロ級の選手なんですけど、オリンピック階級が65キロ級というのもあり、65にしようか61にしようかで悩んでたんですけど、ゆくゆくは65で勝負するので66キロ級でエントリーしました。実力的には藤波選手が一番、とみんなが思っていると思います。まだまだやっぱり体の大きさが一回り違うのかなということと、スピードがまだまだ差がありました。10点差で負けてしまいましたけど、あれだったら夏までにしっかり体をつくれば十分に逆転可能かなと思います。

――藤川選手の試合について

やっぱり自分の思うようにはできていなかったところですね。本人も重々わかっていると思いますが、体が一回り二回り小さいですね。自分が攻撃していってもタックルで止められて、リーチの差で抑えられちゃって取り切れていない。体をつくって相手を持ち上げるくらいじゃないと。体重差が明らかに出た試合内容でした。

――髙橋選手の試合は

自分の攻撃パターンというのがなさすぎで、いい勝負には見えたかもしれないんですが、正直仮にあの試合で勝ったとしても次に全部勝てるかというと、全部は勝てない内容です。もう一回自分のタックルの入りかたであったり、崩しであったり、自分のパターンというのを見直してもらいたいです。これは全員に言えることなんですけど、大学のレスリングは自分の攻めるパターン、セオリーというのをしっかりつくってもらいたいです。

――ピリオド間の休憩時にはどのようなアドバイスをされたのですか

自分の攻撃パターンが相手に通用しているのか、どう攻撃してくるのか。例えば髙橋の決勝の相手は姿勢がとても低かったので、もっと崩しをいれてあげないとタックルは成立しない、というアドバイスとか。その場その場の状況に応じて何が勝っている、何が負けている、というようなことを話していますね。

藤川聖士(スポ3=埼玉栄)

――きょうはどのような気持ちで臨まれましたか

きょうは絶対優勝するつもりで、優勝以外は考えていませんでした。

――きょうを振り返って

自分の攻める形が確立できていなくて、ディフェンス面など前よりは良くなったと思うのですが、自分から取りに行くというのができませんでした。

――収穫はありましたか

相手の得意技はわかったんですけど、それでも相手がうまくて相手のペースにハマっちゃって自分の形に持っていくというのができませんでした。

――今後の目標や次戦への意気込みをお願いします

リーグ戦に出れるかわからないので、個人的にはインカレ(全日本学生選手権)で優勝できるように頑張っていきたいです。

――今後はどのような練習を中心としていきますか

攻撃面が全然できていないので、相手がくっついてきたりすると自分のペースでできなかったので、どんな相手にもきちんと順応できるように練習していきます。

米澤圭(スポ1=秋田商)

――きょうはどのような気持ちで臨まれましたか

大学のデビュー戦というのもあって、誇りと自覚を持って、一年生なので思い切りやろうという気持ちでやりました。

――どのような目標を持って臨みましたか

高校のレスリングとは異なる、大学生らしいコンタクトレスリングを目標に臨みました。

――決勝はテクニカルフォールで負けてしまいました

昔からあたっている相手で、今までも全部負けているんです。苦手意識もありますし、相手が強いというのもあってちょっとビビってしまい、準決勝を終えてやっぱりまだまだ練習が足りないな、と思いました。

――今後はどのような練習を中心にやっていきますか

先輩の多胡島(伸佳、スポ3=秋田・明桜)さんのような大学生らしいレスリングを練習し、あと体重がちょっと少ないほうなので、体作りをしていきたいな、と思っています。

――今後の目標と次戦への意気込みをお願いします

まずリーグ戦があるのでそこで少しでも多く勝つ、ということと学生選手権インカレで優勝を目指していきたいです。

髙橋海寿々(スポ1=東京・大森学園)

――きょうはどのような気持ちで臨まれましたか

同じ失敗をしないように練習してきたので、それを出せたらいいなと。

――きょうを振り返って

階級が大きいほうなので、組手とか力づくでいっちゃいがちだったので、そこを気を付けていました。

――改善点は見つかりましたか

練習してきた組手とかの実践は少しできてきたので、それはこれからも継続していけるような試合はできたのですが、自分から攻めてポイントをとることができなかったので、そこは本当に一番改善しなきゃいけないと思います。

――決勝の終了間際にバックポイントをとられてしまいました

本当になんでやっちゃったんだろう、そう思うような余裕はないんですけど、あとから振り返ってなんであそこで取られちゃったかなって。そこはすごい悔いが残ります。

――コーチからのアドバイスは

まったく聞こえません。それどころじゃなく、とりあえずあっちゃいけないんですけどバックポイントをとられてしまったので、他で返さないと、って思いながらやっていました。

――今後の目標や次戦への意気込みをお願いします

全日本の出場権限はとれたので、その権利を無駄にしないようにこれからも練習して内閣杯(全日本大学選手権)や明治杯(明治杯全日本選手権)につなげていきたいです。