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2015.04.28

第33回岐阜レガッタ 4月26日 岐阜・川辺漕艇場

女子シングルスカルで田口がメダルを獲得

 前日の予選、敗者復活戦を勝ち上がり、この日もワセダから出場した全てのクルーが顔をそろえた。男子シングルスカルに出場した寺田圭希(人3=滋賀・膳所)、冨田剣志(スポ2=愛媛・今治西)の二人は最後までレートを落とさない懸命な漕ぎを見せるも、準決勝敗退。決勝に進んだ女子舵手付きクォドルプルは後半のスパートもむなしく5位という結果に終わった。敗者復活戦から上がってきた女子ダブルスカルも6位に沈む。一方、女子シングルスカルに出場した田口えり花(商2=埼玉・浦和一女)は準決勝を勝ち進めると、勢いそのままに決勝でも伸びのある漕ぎを見せ2位でフィニッシュし、見事メダルを獲得。全クルーが課題と収穫を戸田に持ち帰り、意義のある大会となった。

最後まで懸命な漕ぎを披露し、見事2位に輝いた田口

 男子シングルスカル準決勝に臨んだ冨田は序盤に出遅れ、500メートル地点を最下位で通過。しかしここからレートを上げ、順位を着実に上げていった。ラストで他艇との激しい3位争いを制しフィニッシュ。決勝進出こそならなかったものの、レース後半に素晴らしい追い上げを見せた。次に出場した寺田は中盤から他艇に遅れをとる。必死に漕ぎ進めるも、その後も開いた差は埋めることができない。5位に沈み、準決勝敗退が決定。悔しさの残るレースに肩を落とした。続いて行われたのは女子舵手付きクォドルプル決勝。思うようなスタートを決められず、レース中盤以降も伸びのある漕ぎができない。後半のスパートでやや巻き返したものの、全体5位でレースを終える。表彰台に上ることこそできなかったが、前日の課題を修正するレースを展開。組んで日が浅いクルーだということを感じさせない団結力を見せた。

着実に成長を遂げた女子舵手付きクォドルプル

 敗者復活戦から決勝へと上がってきた勢いそのままに表彰台を狙う女子ダブルスカルだったが、序盤から他艇に出遅れてしまう。その差は少しずつ広がり、500メートルを過ぎた時点でついた先頭とのタイム差はおよそ10秒。レース終盤、持ち前のパワーを存分に生かしたスパートで他艇との差をわずかに縮めたが、6位という結果に終わった。ほとんどのクルーが苦戦を強いられる中、輝きを見せたのは女子シングルスカルの田口だ。準決勝のレースでは伸びのある大きな漕ぎで決勝への切符を獲得する。そして迎えた決勝のレース。スタートから先頭の選手をとらえる状態をキープし、レース中盤に差し掛かると一気に追い上げた。力強いストロークで先頭との差を少しずつ縮めていく。ラストスパートでさらに漕ぎは大きさを増した。先頭の選手にあと1秒と肉薄したが、結果は惜しくも2位。試合後、「優勝して金メダルを持ち帰りたかった」と悔しさをにじませた田口。しかし決勝のレースで見せた素晴らしい追い上げは今後の活躍を期待させた。

 2日間会場をまぶしく照らし続けた強い日差し。夏が少しずつ、近づいてきている。「最大の目標」(富田)と、選手たちが強く意識するのは夏に行われる全日本大学選手権(インカレ)だ。「自信を持って戸田に帰りたい」(土井鈴奈、教3=埼玉・浦和一女)。漕ぎ慣れないコースでの経験は、インカレを目指す選手たちにとって大きな財産となったに違いない。憧れの舞台への出場を目指して。いま一度戸田に戻り、選手たちは夏に向けて力強く漕ぎ出していく。

(記事 土屋佳織、写真 須藤絵莉)

結果

▽男子部(準決勝)

【シングルスカル】

寺田圭希(人3=滋賀・膳所)3分57秒67【準決勝敗退】

冨田剣志(スポ2=愛媛・今治西)3分54秒24【準決勝敗退】


▽女子部(順決勝)

【シングルスカル】

田口えり花(商2=埼玉・浦和一女)4分10秒88【決勝進出】


▽女子部(決勝)

【舵手付きクォドルプル】

早大 3分40秒05【全体5位】

C:三上千沙(スポ2=青森)

S:土井鈴奈(教3=埼玉・浦和一女)

3:田口

2:北村綾香(スポ1=滋賀・膳所)

B:波多野響子(教3=福岡・東筑)


【シングルスカル】

田口 4分14秒92【全体2位】


【ダブルスカル】

早大 4分05秒61【全体6位】

S:北村綾香(スポ1=滋賀・膳所)

B:波多野響子(教3=福岡・東筑)


コメント

S:土井鈴奈(教3=埼玉・浦和一女)

――きのうときょうのレースを振り返っていかがですか

2レースともそこまで悪くなかったのではないかなという印象があって、戸田(のボートコース)で漕いでいた練習よりも結構スピードも出して、全員で進めていけたかなという感じがありました。ただ、ちょっと環境が変わったというのがあって、きのうのレースは少し勢いが付き過ぎてしまったというか、自分たちのつくった勢いをコントロールできずに1000メートル漕いで終わってしまった感じがありました。もっと一本で進めていこうというふうにきのう話してきょうのレースに臨んだのですが、きのうより良いレースができたかなと思います。

――組んでからまだ日の浅いクルーでしたが、クルーの皆さんの印象はいかがでしたか

本当なら早慶戦(早慶レガッタ)の選考が終わった3月から2カ月間くらい組んでこのレースに臨む予定だったのですが、ちょっと一人(クルーから)抜けて、1年生に入ってもらったり。あとはダブルエントリーに関しても、私の体の調子が悪かったので、急きょダブル(ダブルスカル)とシングル(シングルスカル)を変更してもらったりということがあったので、特に後輩3人には、迷惑掛けてしまったなという思いが3年生としてはすごくあります。たぶん(後輩は)不安を感じていた部分もあると思うのですが、3人がしっかりついてきてくれたので、クルーとして2週間から3週間くらいでここまで成長できたのは初めてなのではないかなというくらい成長できました。雰囲気も毎回良く練習できたので、私としてもすごくこのクルーのリーダーを務められて良かったなと思います。

――ご自身の体の調子はいかがですか

大丈夫と言ったら嘘になってしまうというのが正直なところです。しかし、自分の一番の目標が夏のインカレ(全日本大学選手権)、全日本(選手権)なので、そこに向けてしっかり調整していきたいなと思っています。

――今回の大会はどのような目標を持って臨まれていましたか

(このクルーで)組んで練習できる期間が少ないということがあったので、その短い期間の中でできるだけのことを練習でして、勝ちにいきたいというのが一つ大きな目標としてありました。あとやはり全員一番の目標は夏の大会なので、その大会に向け、このクルーで漕いだことで全員が何かしら得るものがあったと終わった後に言えるようなクルーをつくっていきたいなというのが個人的に目標として思っていました。

――今回のレースで見つかった課題などはありますか

クォド(女子舵手付きクォドルプル)に関して技術的な面で言うと、1ストロークの長さが重要だなということをすごく感じました。(レースが)1000メートルだったのですが、やはり一本一本の伸びがもっともっと出せると、きょうの(自分たちよりも)速かったクルーにもついていくことができたかなと思うので、夏までにしっかり一本一本で出せる距離を増やしていきたいです。このクルーの中で何人(夏の)大会に出られるか分からないですけど、しっかり大会に出てワセダとして勝ちたいなと思っています。

――今後に向けて意気込みをお願いします

今回は手放しに喜べる結果ではなかったのですが、自分たちのできることはしっかり出せていたと思うので、そこにはクルー全員が自信を持って戸田に帰りたいと思います。課題もたくさん見つかったので、反省するところはしっかりと反省して、これから軽量級(全日本軽量級選手権)もあってインカレ、全日本が控えているので、そこに向けて全員で頑張っていきたいと思います。インカレと全日本で女子は『全種目優勝』がことしの目標なので、そこにしっかり貢献できるように頑張っていきたいと思います。

田口えり花(商2=埼玉・浦和一女)

――予選では全体2位のタイムをたたき出しました

遠征でシングルスカルに出るのは初めてだったのですが、準備不足があって、ストロークコーチが電池切れになってしまったり、水を置く位置を間違えてスタートスパートの時に揺れてしまってロスになってしまったり、かなり激しく蛇行して審判艇から注意を受けてしまったりしたので、課題が多く見つかったレースだったと思います。

――他の選手が棄権し、予選は一騎打ちのレースとなりました

社会人の選手と並んでいければいいなと思っていて、目標の対象になっていた人と一騎打ちになったのであまり気にしなかったです。

――予選レースでのラストのスパートはどのように評価されていますか

かなりオールが舞い上がってしまって、内田大介監督(昭54教卒=長野・岡谷南)にももっとスパッと入れるようにと言っていただきました。上げ切りが今回は課題だったなと思います。

――きょうの決勝のレースでのスタートはいかがでしたか

隣の選手がちらっと見える程度には出られました。スタートはもともと得意なので、「ちゃんと出られたな」という感じでした。

――中盤からの追い上げが印象的でした

逆風で全員(水が)重かったと思うんですけど、他の誰より大きく大きく漕いでいこうと思って漕ぎました。

――ラストは1位の選手にあと少しというところまで迫る素晴らしいスパートでしたが

しっかり出力は上げられたんですけど、レートを上げていくことがあまりできなくて、「追い上げたな」とは自分でも思ったんですけど、これからは追い上げたのを差し切るという方向にこれからはつなげていきたいと思いました。

――2位という結果をどのように受け止めていらっしゃいますか

絶対に荷物を増やして帰るということを目標にしていたのでうれしい反面、やっぱり最後差し切って優勝して金メダルを持って帰りたかったので、うれしさと悔しさ半分半分といった感じです。

――今大会を振り返って

どこで漕いでも、何の種目で漕いでも、どのシートで漕いでも、同じ漕ぎでしっかり上げるところは上げるというのをできるようになりたいと思わされるレースでした。

――夏に向けて意気込みをお願いします

きょねんのインカレでは戦力になれなかったんですけど、ことしはワセダの力になっていきたいと思います。

冨田剣志(スポ2=愛媛・今治西)

――きのうの予選ときょうの準決勝を振り返っていかがですか

やはり新しい環境というか、変わった環境の中でいかに早く順応するか、ということを予選ではできたかなと感じます。また、準決勝ではそれを生かして自分のレース展開をしていこうと思っていました。予選の時は相手があまり強くなかったということもあったのですが、準決勝では企業の方が一枚も二枚も上で強いなと思いました。

――準決勝敗退となってしまいましたが、ラストの追い上げは素晴らしかったと思います。ご自身の漕ぎをどう評価されますか

自分自身、勝負は後半というふうに決めています。結果後半しっかり上がって、差し切れたのは良かったのですが、やはりもっと上のレベルで戦うにはもっとスタートからどんどん攻めていかないと、高いレベルの中で競争ができないなと感じましたね。

――今後そのような漕ぎをするためにどのようなことを意識していきますか

これから軽量級とインカレと大会があるのですが、自分の最大の目標はインカレなので、インカレに向けて一本を強く長く進むように、その質を上げていきたいなと思います。

――今後に向け意気込みをお願いします

やはり早慶戦に出られなかった分、監督がこのような舞台を用意してくださって、自分たちの冬のトレーニングの成果をここで出すという感じだったので、一区切りは一区切りで、(結果は)出たのでそこからの課題をまた夏に向けて修正していきたいと思います。

C:三上千沙(スポ2=青森)

――きょうのレースを振り返って

きのうに比べて長く大きく漕ぐことを意識していました。スタートで思ったよりも出られなかったので焦ってしまったのが良くなかったんですが、勝負どころを決めていけたので良かったと思います。

――5位という順位についてどのように感じていますか

高校生も出場していた中で5位という結果は重く受け止めなければいけないと思います。練習期間が2カ月あって、その中でかなり成長できたので5位という結果を受け止めながらも夏に向けてプラスにできたらいいなと思います。

――きのうのレースで課題になったスタートからコンスタントへの切り替えはいかがでしたか

きょうは全員で切り替えて、その時は落ち着くというよりは長さを大きくして安定させていくことをイメージしてやりました。きのうよりも全然良かったと思います。

――どのようなレースプランだったのでしょうか

きょうはスタートで他の船を見られるようにある程度出て、400から500メートルの間でスパートを入れて思い切り突き放して、ラストに向けて持っていこうという話はしていました。

――中盤、他の艇に置いていかれた印象ですが

スパートとか勝負を仕掛けるところはしっかりできたと思うんですけど、ミドルのスパートで少し船がぐらついてしまって、安定せずに船が伸びなかったことが原因だと思います。

――最後のスパートはいかがでしたか

最後は競っている船がたくさんあったので(レートを)上げようという雰囲気はクルー全体にあって、いつもよりレートを上げたりとかできたかなと思います。スパートも早めに仕掛けることができました。

――組んで2週間のクルーだそうですが、まとまりはできましたか

2週間という短い期間だったんですけれども、(ストロークの)長さをとってまとまろうと考えていたので、その点に関しては良くできていたかなと思います。

――今大会で見つかった課題はありますか

クルーはずっとエントリーの方向を意識していたんですけれど、ファイナルの方向で浮き上がってしまって、(ストロークが)短くなってしまったりだとか、勝負どころで勝負し切れないこともあるので、次に向けてスピードを出していけたらいいなと思います。

――収穫はありましたか

私はコックスとしてレースに出るのは2回目で、綾香(北村、スポ1=滋賀・膳所)も大学生としては全然レース経験がなかったので、レースができたというだけでもかなり大きな収穫だと思います。漕手にとってはダブルエントリーというのもいい経験になったと思いますし、私としてもレースの時の流れとかも勉強になったので良かったと思います。

――コックスとしてのご自身に対する評価は

船の伸びを感じられるように自艇に集中してコールをしていこうと思っていたんですけど、やっぱり船が並んでくると他艇に意識が行ってしまって、攻めどころで漕手を盛り上げられるようなコールをできなかったこともありました。他艇を意識しながらももっとクルーを盛り立てられるようなコールをしていけたらいいなと思います。

――夏に向けた意気込みをお聞かせください

コックスという仕事は自分がうまく引っ張るだけではなく、漕手のレベルアップもしていかなければならないので、とりあえず軽量級でクルーの長所や短所を見極めて、ベースを上げていって、自分がクルーとして船に乗った時にみんなをまとめられるようなマネジメント能力を磨いていきたいと思います。