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2015.04.13

第20回東日本フレッシュマンズカップ 4月12日 東京・江戸川河川敷篠崎緑地8号

アルティメット部女子、準優勝で悲願達成ならず

 創立から22年の歴史を持つアルティメットサークル早大ソニックス。夏に行われる全日本大学アルティメット選手権大会での優勝を目標に、日々練習をしている。12日は江戸川河川敷にて、東日本フレッシュマンズカップに臨んだ。順当に勝ち上がり、決勝の舞台へ。奇しくもきょねんの決勝戦で敗れた宿敵・日体大と対戦した。死力を尽くすも、4-10と完敗。準優勝には輝いたものの、悔しい幕切れとなった。

 小さな頃に、広場でフリスビーを投げていた。向かいから飛んで来るフリスビーをキャッチする。こんな楽しかった遊びも、近年ではアルティメットという競技スポーツとして、日本でもその認知度は上がってきた。競技人口も増えつつあるこの競技は、フライングディスクというものを使用し、1チーム7人体制で行われる。パスを味方間で繋ぎ、エンドゾーンを目指す。エンドゾーンでキャッチをすると得点となり、多くの場合は決勝点を得るまで試合は続く。アメリカンフットボールとバスケットボールを混合したようなスポーツ、とも言えるのかもしれない。そんなアルティメットのユニークな点は、審判がいないこと。また、身体接触が禁止されていることもアルティメットの特徴である。試合は選手のセルフジャッジに基づいて行われるため、選手のスポーツマンシップが非常に重要視される。

随所においてキーパーソンとして活躍した島

 アルティメットで日本一を目指しているソニックス。1回戦、2回戦は危なげなく勝ち進み、準決勝では首都大東京と対戦した。日本代表に選出されている岩岡優奈(スポ4=東京・城東)や島杏璃(スポ4=神奈川・公文国際学園)を中心にディスクを回し、これまでの2試合同様に主導権を握ったまま試合を展開するが、午後になって強くなった風が徐々にソニックスを苦しめる。相手の縦パスが追い風に乗り、俊足の選手たちに次々とゴールを奪われ、同点のまま試合終了。勝負の行方はフリップと呼ばれる、ディスクを用いて行うコイントスのようなものに委ねられた。じゃんけんに勝ち、「セイム」と宣言する砺波里紗主将(人3=東京・恵泉女学園)。互いの主将が弾いたディスクは共に表を向く。その瞬間、エンジの輪は一斉に歓声をあげた。「うちのキャプテンは天才かなと思いました。すごいなと(岩岡)」。相手主将がやり場のない悔しさで立ち尽くす中、決勝へとコマを進めたソニックスは歓喜に沸いていた。

 そしていよいよ、待ち望んでいた日体大との対決が訪れる。過去2回、フレッシュマンズカップの決勝戦で負けており、長らく早大の前に立ちはだかるカベだ。開始早々、相手ディフェンスが堅く、なかなか思うように攻撃できないソニックス。攻撃権をすぐに奪われ、数分おきに相手がゴールを挙げる苦しい展開となる。それでも0-7で迎えた19分、田崎真帆(成城大 文芸3=埼玉・不動岡)が技ありのパスで相手ディフェンスを抜き、待望のゴールをあげる。続けて21分に藤田あかね(文構3=神奈川・鎌倉)もゴールを挙げ、次第にソニックスらしい攻撃ができるようになってきた。しかし、すぐさま日体大に得点を奪われると、マンツーマンで対応する日体大の守備にも圧倒され、パスミスも連発。その後、3-9で35分の試合を終え、タイムキャップに突入した。なんとか1点は返したソニックスだったが、終盤で早大選手に疲労の色が見え、決勝点の10点目をゴール左端に許してしまい、4-10で試合は終了。悲願の優勝は叶わなかった。最後まで積極的な姿勢を崩さなかったソニックスだが、「自分たちのプレーができなかった(砺波主将)」と、宿敵相手にまたも敗れてしまった。

好プレーを連発しチームを率いた岩岡

 相手が強くなるにつれて、少しずつ自分たちのスタイルを出せなくなっていたソニックス。それでも「(目標は)全日本大学アルティメット選手権大会での優勝(岩岡)」と、すでにチームが目指すべきところは見えている。そして何より、チームの一体感で勝つというアルティメットの大原則も、全員が理解できている。「みんなでディスクをつないで、声を出して戦えたと思います(砺波主将)」。試合開始とともに、コート上にディスクを投げる。放たれたディスクをチームメイトがキャッチする。このようなシンプルな動作の繰り返しで得点を挙げていくアルティメットだが、この作業は決して容易なものではない。ひとつひとつの積み重ねの結晶で勝ちをつかむアルティメット。あの日、誰かが投じたフリスビーをふいにつかんだときの感動を、いや、それよりももっと大きな感動を、ここにいる仲間とつかむために――。早大ソニックスは周囲の風をすべて味方につけ、これからも前進し続けてゆく。

(記事 菖蒲貴司、 写真 豊田光司、副島美沙子)

コメント

那須宣美女子部コーチ(日体大卒)

――きょねんに引き続き2位という結果をどう受け止めていますか

普段運動をしていないメンバーがこれだけ一生懸命やって結果負けてしまったけど、きょねんより点差は引き離されてないと思うし、今回の負けが良いきっかけになって目標ができたので、それはそれで良かったのかなと前向きな捉え方ができる試合だったと思います。

――きのうの天気の影響により試合時間が短くなりましたが、その影響はありましたか

チームには全然影響はなくて、そこをどうコントロールするかが役目だったので、そこは不安にさせないように一生懸命やったつもりなので、特に問題はしてなかったです。

――一回戦、二回戦と良い調子で戦えたように見えましたが

一回戦に関しては特に入りが重要だと思っていたので、そこに関しては良い感じでプレーできたと思います。二回戦は自分たちがやれることがしっかりできたのは収穫だったと思います。

――三回戦は運を味方につけての勝利でした

この大会を通してなんですが、最終的な目標にしているインカレの優勝目指してここの大会は通過点だと思ったので、経験の少ない2年生を中心に出している部分もあり、逆にそれが良かったのかという監督としての采配は間違っていたと思う部分もあり、今回良い勉強をさせてもらったと思います。いま冷静に思えばもう少しちゃんとした点差で勝てる試合だったかなと思うので、自分としては反省しています。

――日体大戦は後半の粘り強さが見えたと思いますが

あれ(粘り強さ)を最初から出来ないのがまだまだワセダの弱さで、そこが出せないのがチームの連携不足、練習量の少なさというのを物語っていたと思うので、あれができるなら最初からもっと頑張っていけるように指導していきたいと思います。

――ワセダのチームの強みは何ですか

2年生が育ってきていて、良い意味でチーム内競争が出来ているので、それをプラスに変えられるように出来ているのが強みになっているかなと思います。

――きょうは1日を通してその強みはどうでしたか

1日を通して下級生を多く使う機会が多くて、決勝戦もケガで何人かでてしまったときに、下級生を使うという選択ができたのでそこは良い収穫だったので、上の代は腐らずに頑張ってほしいですし下の子でもしっかり試合に出られるというのを見せられたので、そういう雰囲気を続けていきたいです。

――主力の交代が激しかったのは休めるという理由よりも下級生を使うという理由ですか

将来を、最終的な目標を見据えてという部分ではぶれずに出来ましたが、まだ要所での主力の使い方は上手じゃなかったかなと思いますので、良い部分もあり悪い部分もあり、悪かったところは反省しなければいけないかなと思います。

――インカレへの意気込みを

きょねんはインカレ4位ということで悔しい結果だったので、その順位を1つでも上げられるように、良い環境を作るのが自分の仕事なので、それができるように頑張っていきたいのと選手のモチベーションが上がるようにやっていきたいと思います。少なくともきょねんよりは良い結果を残したいと思います。

砺波里紗主将(人3=東京・恵泉女学園)

――4試合あったと思いますが、振り返りをお願いします

みんなでディスクをつないで、声を出して戦えたと思いますが、最後の日体大は自分たちが焦ってしまって、うまくいかなかったので、課題点を確認して、次は打倒・日体で頑張ろうと思います。

――日体大戦で自分たちのプレーができなかった要因は、どのようなものだと思いますか

やはり、相手が体育大学なので、勝つのは難しいということはわかっていたのですが、それに思った以上に引けてしまって、きょねん圧倒されたこともあり、想像以上に相手を強いものだと思い込んでしまって、自分たちのプレーができなかったのかなと思います。

――1回戦、2回戦はどうでしたか

サブのメンバーが得点を取っていて、周りも盛り上がっていたように思います。声を出してのディフェンスもできていたので、それもすごくよかったのかなと思います。

――首都大戦では想像以上の相手に苦労されていたように見えましたが

首都大は相手のクロスがよくて、インサイドスペースを抜かれることが多く、自分たちのディフェンスがうまく対応できていなかったので、少しやられてしまったかなと思うので、そこはビデオを見て次に備えようと思いました。

――フリップでの勝利となりましたが

(試合前に攻守を決めるフリップについて)きょうはあまり調子がよくなかったので、あの場面で良い結果になって、本当にうれしかったです。

――次戦に向けて

次の大会が、全日本選手権(6月)なのですが、社会人の強豪チームも混ざる大きな大会なので、社会人相手にどれだけの試合ができるかということが大事になってきて、それがまたこのメンバーで戦えるので、そこに向けて今回の反省を生かしていきたいと思っています。

――早大ソニックスが今後目指すべき場所とは

夏に行われる学生選手権での優勝を目指しています。現状の主力メンバーだけではなくて、他のメンバーも出て得点を取れるようなチームにしていきたいなと考えています。アルティメットの普及活動や、ソニックス自体が好成績を残すことで、体育会への昇格につながると思うので、活動しながらアルティメット人気に少しでも役に立てたらいいなと思います。

岩岡優奈(スポ4=東京・城東)

――準優勝となりましたが、本日の試合を振り返って感想をお願いします

決勝の日体大さんとの試合は序盤からやられてしまって、こちらのペースがつかめないままに点差が離れてしまったので、夏に向けて特にディフェンス面での課題が大きいなと思いました。

――日体大の強さというのはどのようなところなのでしょうか

基本的にディフェンスが強いのが前提なのですが、みんな足が速いというのがあって、長いシュートを打たれるとそれをそのままキャッチされるというかたちで全部持っていかれてしまうので、みんな同じかたちでやられてしまうというのは改善しなければいけないところだと思っています。

――きょうの全試合の中で一番印象に残っている試合はどの試合ですか

もちろん日体大との試合はとても印象に残っているのですが、その前の首都大との試合で私のミスで同点に追いつかれてフリップで勝敗を決めることになってしまったので、そこで自分が気を引き締めていかないとチームが危険になってしまうというのを感じました。生きた心地がしなかったです。

――フリップで決勝進出が決まったときはどのような心境でしたか

うちのキャプテンは天才かなと思いました。すごいなと。2年くらい前に相手が首都大さんという同じシチュエーションで準決勝で戦ったときに、オープン部門がフリップで負けていたので、少しそれがちらついたのですが勝てて良かったです。個人的には3回目のフレッシュマンズカップで3回目の決勝だったのですが、すべて準優勝なので悔しいという気持ちが一番強いです。

――今大会のチーム全体のプレーはいかがですか

基本的にいつもみんなで練習をするのですが、最近の土日はU23の島と私と田崎の3人が抜けてしまうのであまりあまり合わせての練習ができていなくて。日体大さんも4人ぐらいいるのですが、抜けている時間が多い分あまり合わせがうまくいかなかったり、チームの課題としているところが見えなくなってしまうというのが難しいところだと思います。ただ、きょうは私たちが目標としている夏の学生選手権に向けてという意味で合わせる良い場として使うことができたかなと思います。

――決勝戦は速い展開での試合となりましたが、いかがでしたか

試合の序盤の一本目が大事なのですが、そこで私たちがついていけなかったり対応できなかったというのが一番の敗因だと思っています。こちらが立て直す間もなくやられてしまったので、ほかの大学とやるときでも、毎回絶対にどこかでは当たるので日体大さんを想定した練習や試合内容を心がけたいなと思いました。

――敢闘賞を受賞された感想をお願いします

周りの動きが良いからこそ私のプレーが目立ってしまうぐらいで、周りが止めどころをなくしてくれるので私が最後のところで私がいけるというだけなので、私個人というよりはチームとして取らせてもらっているという印象が強いです。

――アルティメットの魅力はどのようなところだと思われますか

プレーしている身としては見ていても楽しいのですが、やっているとディスクが浮いていて自分に飛んでくるだけでワクワクしてしまうタイプです。投げるのが得意でない人でも足の速さや動きで活躍できたり、足が速くなくてもスローの技術を磨けば誰でも活きることができるスポーツだと思うので、大学でスポーツを始めたような人もソニックスにはたくさんいるのですが、新しいことをやりたいなとか、スポーツをやっていなかったけれどやってみたいなという人にとっては、少しハードではあると思うのですが楽しんでもらえると思います。

――ソニックスの今後の目標を教えてください

大学選手権優勝です。きょねんは4位だったのですが、勝てる試合を落としての4位だったのでことしは絶対に最後の決勝まではまずいって、そこで勝つというのがソニックスとしての目標です。

島杏璃(スポ4=神奈川・公文国際学園)

――きょうは4試合行われましたが、その中で印象的だった試合はありますか

決勝戦の日体大戦ですね。日体大とは何回も試合をしていて、今回こそは勝つぞという意気込みだったので。

――きょねんの東日本アルティメットフレッシュマンズカップ(フレッシュマンズカップ)でも優勝争いをかけて日体大と対戦していましたが、ことしの試合中のチームとしての手応えはいかがでしたか

なんか名前負けというか、他の体育大学とも違う大会等であたったりするのですが、日体大というのが自分たちの中で特別な扱いになっていて、自分たちの中で勝手なプレッシャーを感じていました。1点目を得てからは、ワセダのペースに持っていけて点も重ねることができたのですが、相手を始めに崩すまでが時間がかかってしまったなという印象です。

――日体大戦では試合の前半で大量に点を取られてしまいましたが

試合時間も結構短い大会だったので、序盤に点差を離されてしまうと、モチベーション的にもくらいついていこうという気持ちが出しづらくなってしまうので、悔しいです。

――試合の中盤からはワセダに流れを引き寄せたように見受けられました

そうですね、1点取って自分たちでもいけるのがわかると、安心していつものプレーに戻れました。だけど、それまでが日体大のプレッシャーを感じていつも通りのプレーができず自分たちのリズムが食い違ってしまったのでそこがやっぱりまだまだですね。

――日体大を振り返ってチームの課題点を教えてください

日体大との試合を何回もやってきているのでもう慣れてきてもいいはずなのに、自分たちでいつものプレーを最初から出せるようにするのが課題ですね。

――反対に、良かったところは

点が入ってからはみんな自信を取り戻したし、点を狙いに行っていたのでそこは良かったかなと思います。

――ご自身のプレーを振り返って

私は結構プレーの起点になるポジションをやっているので、そこからもっとみんなを活かせるようなプレーができればよかったなと思っています。

――日体大との決勝戦に臨むにあたってチームで特別に話し合ったことはありますか

特に特別な話はしませんでしたが、きょねんまではフレッシュマンズカップの決勝戦はアミノバイタルフィールドで行われていたのですが、ことしは河川敷なので、きょねんと比べると場の雰囲気にのまれるということは少なかったかなと思います。河川敷でいつも練習していて染のある場所なので、いつもの大会や試合と同じような感じで臨めたと思います。なので、緊張感はいつもの決勝戦に比べたら落ち着いていたかなと思いましたが、実際に試合が始まってみるとコートの中で結構緊張してしまったかなと感じました。

――試合中のチームの雰囲気はいかがでしたか

自分たち4年生は日体大の選手は知っている人たちばかりだったので、戦えると思っていたのですが、自分たち4年生のミスで負けてしまったので、本当はもっと点を取れるはずなのになんで日体大相手にいつもこういうスタートになってしまうのかなというのがあって、落ち着こう1点取ろうとチームメートに声をかけていたのですが、自分たちでペースを作るのが遅くなってしまって、本当はもっとできたはずなのに、というもどかしい思いです。

――試合で納得のプレーができなかったということですか

そうですね。最初からもっと自分たち本来のプレーをして勝負がしたかったですね、後半は結構良いペースで試合できたので。

――では最後に、いまは新歓の時期なのもし何かあれば新入生に一言お願いします。

今大会が東日本で1番大きい大会なので、そこで今回は準優勝だったのですが、十分に1位を狙えるチームなのでぜひ一緒に夏の大会で全国1位を目指しましょう!