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2015.03.24

沖縄キャンプ 3月2~12日 沖縄・浦添市民球場

攻守『1』にこだわる、高橋イズム

※この取材は3月8日に行われたものです。

 優勝の可能性を最終節まで残しながら、2度も目前にして賜杯を逃した昨年度。ことしから新たに、高橋広監督(昭52教卒=愛媛・西条)が就任した。理想の野球は『1-0』。1点をどれだけ守り、1点をどれだけ取れるか――。新体制となった野球部の沖縄キャンプ、試合前練習に密着した。

 9時15分。グラウンドに選手たちの元気な声が響く。始まったのは、設置された3つのゲージの中でのフリー打撃。この日、特に監督にアピールしたのは、佐藤晋甫(教2=広島・瀬戸内)だ。「非常にバットが振れていた」(高橋監督)。その日のオープン戦では9回の好機で代打での出場を果たすなど、大きな期待を寄せられている。また、打撃練習の傍らで始まったのは道端俊輔(スポ4=智弁和歌山)らによる、盗塁阻止の練習。同じく捕手の渡辺琢也(教4=東京・早実)、マネジャーの江原直哉(商2=埼玉・早大本庄)と一緒に細かく動きを確認しながら、送球練習を行った。捕手出身の高橋監督も「まだまだ努力の余地がある」と一言。扇の要の成長は、今季の勝利のカギを握る重要な要素だ。

 10時になると、高橋監督自らシートノックを開始。それまで雨天により思うような練習メニューをこなしきれていなかっただけに、熱が入る指導となった。前日のオープン戦で打球の目測を誤った重信慎之介副将(教4=東京・早実)を中心に、今季から二塁手にコンバートした茂木栄五郎(文構4=神奈川・桐蔭学園)らレギュラー陣も含めて、守備の確認を徹底した。一方投手陣はブルペンで汗を流した。中でも吉永健太朗(スポ4=東京・日大三)は打席に打者を立たせての練習。カウントを想定するなど、実戦を意識しての投球を行った。

実戦的な投球練習を行った吉永。ラストイヤーに向け準備をすすめている

 11時15分、練習終了時刻。片付けが始まる中でも、監督の熱心な指導が続いていたのは立花玲央(人3=千葉英和)。大きな体格でありながら、コンパクトなスイングをしている立花に監督の目が止まった。「身体に合ったスイングをしろ」と、立花のフォームを再現しながらアドバイスを繰り返す。「(アドバイスをして)変化が見える学生は、どんどん助言やコーチをしたい」(高橋監督)。新たな戦力を育てることで、チームの底上げを図る。

熱の入った指導をする高橋監督

 「監督には『一球目を大切にしろ』と言われました。一球で展開が変わってしまうので、その一球を大切にしたい」(道端)。『1』にこだわる、高橋イズムが浸透しつつある。攻撃と守備の両面で、自ら課題を設定し、それに挑戦した選手たち。早大野球部の新章が、いま、開幕しようとしている。

(記事 豊田光司、写真 谷田部友香)

※リーグ戦開幕前の記事は都合により試合当日に公開することができないことがございます。読者の皆様には大変申し訳ございませんが、何卒ご了承頂きたく存じます。リーグ戦は従来通り、即日公開致します。

※記事中の学年は新年度のものです。

コメント

高橋広監督(昭52教卒=愛媛・西条)

――

久々の晴れのなかでの練習だったのではないですか

きょうは全て予定通りにできましたね。ここ三日間は雨で半日しかできなかったので。グラウンドでは少しできていたのですが、フルで消化できたのは久しぶりですね。

――

打撃練習の傍らで、捕手の方々が盗塁阻止の練習をされていましたが、捕手の方には攻撃よりも守備を重視するということでしょうか

きょうも3つぐらい走られていますからね。1つは刺しましたが、やはりピッチャーが気になって投球の方がおろそかになってしまいますし、もちろん捕手陣もそれを感じている。1月よりは良くなっていますが、まだまだ努力の余地が必要だと思っていますね。

――

監督ご自身がノックをされていましたが

きのうの試合で重信(慎之介副将、教4=東京・早実)がエラーのようなミスを、目測判断を誤るようなのがあったので、定位置につけてノックをしました。ノックが雨でできていなかったというのもあります。

――

重信選手以外にも、レギュラー陣にシートノックをなさっていました

誰彼というえこひいきはなくて、ただ重信にはペナルティーというか、特別に確認ですね。(失策したのを)なぜかなと思って…。彼は足も早いし守備範囲も広くて、ライトにコンバートしたというのがあるのかなとも思いましたけどね。試合前だったので彼一人に集中するのもいけないかなと思い、他にもノックをしたという感じですかね。

――

打撃面では立花玲央選手(人3=千葉英和)に熱心なアドバイスをされていたが、何か光るものを感じましたか。

光るとかではなく、身体が大きいでしょ。サイズがでかいのに、変にコンパクトに自分を小さくしているんですよね。器が大きいのだから、大きいスイングをしろと(笑)。隣でトスをあげていた小さいのは江間(拳人、教3=東京・早実)ですが、彼は小さいのにでかいスイングをするんですよ。だから身体に合ったスイングをしろと。お前はホームランバッターと違うだろうと。立花は、自分が大きいから不利と思って小さく小さくスイングをしようとする。まだまだレギュラーには至らないんですけどね。この前、目について、沖縄に来てから指導しだしたら、ちょっと良くなっています。私が指導してそれを考えてやっている子は助けたいですよね。指導しても次の日全く元の木阿弥の子は、やっぱり学習効果はないじゃないですか。あんまりそういう子には言わないのですが、やろうとしている、変化が見える学生にはどんどん助言やコーチをしてあげたいと思う。

――

そういった面でも選手たちがお互いに競争し合って良い雰囲気が保てている

それはどこのチームでも一緒ですよね。彼にえこひいきでやっているわけじゃなく、気がついたのでね。他のバッターは自分の練習で打てる選手は打てますからね。立花は、普通サイズのような打ち方をしていくとあのスケールがなくなってしまうのでね。

内田聖人副将(教4=東京・早実)

――リーグ戦が終わってからどのような練習をされてきましたか

個人的にはケガがあったので、まずはそのケガを治すということを大前提に置いて、それでケガが大分良くなってきたので投げる量を増やしました。本格的に投げ始めたのは2月なんですけど、沖縄に来てからはかなり暖かいので調子が上がってきています。

――このキャンプではどのような練習をされていますか

とりあえず投げ込み、ボールを投げるということ、ピッチングに重点を置いて、球数を多く投げています。あとは、陸上競技場であったり、室内練習場などの設備がよく整っているので、そこで練習したり外を走ったりしています。

――キャンプをここまで振り返って

東伏見よりも気候がとても暖かいので、体にとってとても良い状態で投げることができていて、本当に充実しています。

――ご自身の仕上がりはいかがですか

まだ完全ではないですが、東伏見にいるときに比べたら、かなり良い感じになってきています。

――ことしの目標を教えてください

自分自身やっとスタートラインに立てたばかりなので、まずはチーム内の競争に勝って、先発投手になることです。そしてリーグ戦ではやはり結果を出さなければならないなと思っているので、結果にこだわって最優秀防御率を狙っていきたいです。

――投手の競争が激しい中、感じていることなどはありますか

ことしに関してはみんな仕上がりが早く、自分が少し遅れているくらいだと思います。ただ、そこで焦ってもいいことはないと思っていて。自分が先発で投げれば抑えることができるという自信はあるので、今はとりあえず周りがどうかは関係なく、自分がやるべきことに集中したいと思っています。

――このキャンプで副将として意識してされていることはありますか

トレーナーやスタッフがあまり多くないので、投手に関してはある程度自分が引っ張っていかなければと。みんな自分からきちんと動けて、自分がしっかりやることでみんなが見てきちんと動いてくれるので、手取り足取り引っ張っていこうという感じではなく、自分自身がしっかりやれば後輩は見てしっかりとついてきてくれています。

――投手陣全体としてのテーマなどはありますか

細かいピッチングの課題などはありますが、この沖縄キャンプはとりあえず投げることです。

――練習の雰囲気は

投手に関してはやはり競争も激しくなってきていますが、かといって雰囲気が悪い訳でもなくて練習の雰囲気はとても良いです。競争が激しくなるにつれて一人ひとりの意識も高くなってきているので、とても良い雰囲気で出来ていると思います。

吉永健太朗(スポ4=東京・日大三)

――沖縄キャンプではどのような練習をされていますか

暖かいので、実践練習を中心にやっています。

――具体的にはどのような練習ですか

きょうやったような打者を立たせての投球練習と、シートバッティングでバッティングピッチャーとして投げたりして、実践でしっかり投げられるようにやっています。

――いまの調子はいかがですか

まだ良いとは言えないですが、いままでよりはだいぶ良くなってきて手応えを感じています。

――ご自身の中での課題点は何ですか

フォームが安定しきらないで制球が乱れるところがあるので、そこを沖縄(キャンプ)で改善できたらなと思います。

――きょうの練習でも右肘の動きを確認している場面がありましたが、腕の動きを直すということでしょうか

はい。

――きょうの練習ではシンカーを多めに投げていましたが、シンカーは決め球として練習されていますか

シンカーを決め球にするというよりは、シンカー(を投げる時)の体の使い方が良いので、シンカー(を投げる時のフォーム)に合わせて他の球種も(投げられるように)やっています。

――吉永さんから見て、ことしの投手陣の状況はいかがでしょうか

有原さん(航平、平27スポ卒=プロ野球・北海道日本ハム)が抜けましたが、投手はたくさんいると思うので、その中で競争をしてどんどん高め合えたらなと思います。

――ご自身としては、投手としてどこのポジションにつきたいという希望はありますか

やはりいつでも投げられるように準備をして、理想は先発で勝っていけるようにしていかないといけないと思うので、そこでやっていきたいです。

――ことしの目標を教えてください

ドラフトもあるので、そういうことも頭に入れて、しっかりと結果を残さないといけないと思うので、いままでは悔しい思いもしたのでその意地を見せていけたらなと思います。

――やはりプロ野球を目指しての1年ということですか

もちろん(プロ野球を)目指してやっているので、頑張ります。