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 全日本大学対抗王座決定試合 10月30〜11月2日 岐阜メモリアルパーク



 男子は4連覇!王座で魅せた王者の意地

大学生活最後の試合を終え、コーチと抱き合う吉備  今年もワセダが頂点に輝いた。関東大学リーグを無敗で終え、全日本大学対抗決定試合(王座)への出場を果たした男子。大学日本一を決める王座でもその力を遺憾なく発揮し、大会4連覇を達成した。

 エース吉備雄也(スポ4)を始めとして、多くの実力者が揃うワセダ。そのため今年も絶対有利と言われてきた。その前評判通り、1つも負けずに決勝戦まで駒を進める。迎えた決勝の相手はリーグ戦でも圧勝している法大。この日もダブルス1で出場した吉備・片山翔(スポ1)組がインカレ王者の実力を見せつけ、軽々1勝をもぎとる。だが、同時に行われた他の2本が思わぬ苦戦を強いられた。ダブルス3の小山慶大(スポ4)・青田武仁(社4)組が調子の出ないまま早々に敗れてしまうと、ダブルス2として出場した佐野紘一・富崎優也(ともにスポ2)組も相手の好ショットに悩まされる。タイブレークの末、なんとか1セット目を物にするが、2セット目もセットポイントを握られる苦しい展開。だが、二人には「負けるという弱気な考えはなかった」(富崎)。味方の大きな声援を背に、強烈なショットにも必死に食らいつく佐野と富崎。そこからラリーに持ち込むと相手のミスにうまく付け込み、流れを一気に引き寄せた。結果、ゲームカウント2−5から5ゲーム連取という脅威の挽回を見せ、優勝の行方を左右する大きな1勝をチームにもたらした。

魂のこもったガッツポーズを見せる片山  続いて行われたシングルス。ここでも厳しい戦いが続いた。シングルス2で出場した小山がフルセットの末に破れてしまうと、隣で同時進行していたシングルス4の片山の試合では激しい攻防が繰り広げられる。両者譲らず、互いに1セットずつ取り合って迎えたファイナルセット。片山は得意のフォアショットで試合の主導権を握ろうとするが、要所でミスが目立ち、勝ちきることができない。試合はタイブレークまでもつれ込む接戦。両選手、精彩を欠き、あとは気力との戦いとなった。ワンプレーごとに起こる両チームの歓喜とため息。勝負の行方を左右する1戦に、会場全体が緊張に包まれる。激しい打ち合いで両者一歩も譲らない。だが、最後に笑ったのは片山だった。「最後は根性で。かなり気持ちがこもっていた」(片山)。タイブレークカウント4−3から怒とうの3連続ポイントで見事勝利。死闘を制した片山はコートに倒れ込みその喜びを体全体で表した。

 片山が劇的な勝利を収め、優勝へのカウントダウンが始まった。シングルス3の富崎は序盤こそ連覇のプレッシャーで思うようなプレーができなかったが、隣のコートで片山が勝ったのを確認すると、そのプレッシャーから開放され「その後はベストなプレーができた」とストレート勝ち。見事、優勝を決める白星をつけた。さらに最後に登場したのは今大会MVPに輝いた吉備。吉備の大学生活最後の試合を応援しようと部員全員が一つのコートに集まった。「(応援は)すごく力になって嬉しかった。いまの強い自分がいるのはみんなのサポートがあったから」。吉備は応援のありがたさをかみ締めながら、王者のテニスを展開。一度も相手に先行されることなく勝利を決め、チームの優勝に華を添えた。

 今大会で4年生は引退し、これから新たなチーム作りが始まる。大黒柱の吉備がいなくなるが、藤岡興平主将(商4)は「ワセダのテニスはこれからが面白くなってくる」と語り、「どんどん歴史を作っていってほしい」と後輩のさらなる飛躍を促した。慶大をはじめとして他大の実力も拮抗しており、5連覇への新たな道のりは決して平坦ではないだろう。だが、その歴史が続く限り選手たちはこれからも歩みを止めることはない。王者という称号を背負いながら。

(宮沢直樹) 


男子集合 ◆結果
<2回戦> 
○早大 9−0(複3−0 単6−0) 福岡大●
<準決勝>
○早大 9−0(複3−0 単6−0) 近畿大●
<決 勝>
○早大 6−3(複2−1 単4−2) 法大●





◆コメント
藤岡主将
(優勝の感想)僕は本当に何もできなかったのですが、吉備とか小山とか選手がみんな頑張ってくれて、勝ちきることができたと思います。(ワセダ絶対有利といわれる中で、プレッシャーは)そうですね、岐阜に来てから、毎日、毎晩緊張して、表情も硬くなっていて、かなり緊張していました。(今日の試合を振り返って)みんな最高のプレーをしたと思います。(とても苦しい試合でしたが)こういう試合を想定して練習をしてきたので、それが結果につながって良かったと思います。(4年間を振り返ってみて)いろいろ厳しいこともありました。でもそういうことを求めてワセダのテニス部に入ったので、土橋監督から勝負に対する厳しさを学べたことが一番の財産かなと思います。(次のチームへメッセージを)これからが本当にワセダのテニスが面白くなってくる時代だと思うので、どんどん歴史を作っていってほしいなと思います。また僕も何か力添えできれば、やっていきたいと思います。

吉備
(優勝の感想)感無量ですね。本当に今までで一番、どの大会よりも嬉しいです。(最後の試合をどのような気持ちで戦った)前から分かっていましたが、この王座が大学生活最後の試合なので、絶対に勝ちたい、優勝で終わりたいという気持ちと、やっぱり引退が待っているので、この団体戦を味わえなくなるのがすごく寂しいという気持ちがありながらの試合でしたね。(最後は男女全部員の応援だったが)きょうは僕が最後だということで特に応援してくれたんでしょうけど、すごく力になって嬉しかったです。(チームメイトの存在は)僕はレギュラーとして試合に出ていましたが、下級生やノンレギュラーの仲間は練習時間を削ってまで応援してくれたり、サポートしてくれたりして、いまの強い自分がいるのはみんなのサポートがあったからだと思っています。(4年間を振り返って)この4年間、いい勝ち方した試合もあれば、悪い内容の試合もあったんですけど、最後はこういう形で大学のテニスを終えることができて、すごく嬉しい気持ちです。チームワークという言葉を実感したというか、いまのメンバーとひとつになれたと思っています。

小山
円陣で気合を見せる小山 (優勝の感想)素直に嬉しいです。最後に負けたのは悔しいですが、きょうのレベルでできる最高のプレーです。反省してみても、テニスコートに残してきたものはないという思いですね。(最後の試合をどのような気持ちで臨んだ)コートに入るとそんなことは全く考えられなくて、常に勝つことを考えていたんですが、どこかで最後の試合という意識があったのか、自分のプレーに対していつもならもう少しできるはずだったんだすけど、思った通りにできずに終わってしまいました。でもいまは、そんなときもあるという感じに思っています。(下級生にメッセージは)5連覇に向けて本気で頑張らないと、来年は厳しい戦いになると思うので。まあ不安な感じもしますけど、それを補える爆発力も十分あると思うので頑張ってもらいたいです。(最後に4年間を振り返って)全国大会に出たり、日本一を争えるチームは早稲田しかないので、そういうことを考えると早稲田に入ってテニスをできて良かったなと思います。

青田
4年生で王座初出場の青田 (優勝の感想)個人ではリーグ戦から全部勝っていたので、そのまま終われれば良かったのですが、きょうは負けてしまって、でも自分のできることはできたと思います。周りが勝ってくれて、団体では全勝で終われて良かったです。(王座独特の雰囲気はありましたか)そうですね、初めて出て、今までは見ているだけの大会だったので。1回負けたら終わりっていうのはつらかったですね。(リーグ戦のときに、「もし王座に出られたら、応援してもらえるようなプレーをしたい」とおっしゃっていましたが)はい、それは達成できたと思います。(4年間で一番の思い出は)やっぱりきょうですね。最後まで出られないと思っていて、まさか出られるとは思っていなかったので。僕のほかにも代わりに出られる選手はいくらでもいるんですけど、代表で出てプレーさせていただいたのは本当にありがたくて。最後までみんなで仲良くできたのではないかなと思います。

富崎
(優勝の感想)今回は単複ともに、自分の出番がかなり重要なときだったので、最終的に勝ちきれて素直にうれしいです。(プレッシャーは)4年生に対しても勝って引退させてあげたかったし、回りの人からも勝って当たり前と言われていたので、プレーするときもかなり緊張して、自分のプレーがなかなかできませんでした。でもその中で、声を出したり、足を動かしたりと、自分のできることを精一杯やることを考え、うまく勝ちきることができたと思います。(ダブルスは1セット目からタイブレーク)相手が自分たちの分析とは違ってかなりいいプレーをしてきて、最初はちょっと戸惑ったりはしたのですが、そこでパートナーの佐野やベンチコーチの方のアドバイスのおかげですぐ修正することができたので、それがファーストセットとれた要因だと思います。(2セット目は2−5からの逆転勝利)正直ファイナルセットまでもつれるということを考えたんですけど、こういうときこそ、応援の力が大事なんだなと思いました。戦っているなかでも、一声一声聞こえてきて、そういう応援があると弱気な考えもなくなりますし、目の前の一本を貪欲にとっていけば、今回のような挽回もできたので、チームで戦う大切さというのを感じました。(シングルスは優勝が決まる場面での登場でしたが)隣でやっていた片山の試合がかなり競っていて、最初のほうは正直そっちのほうが気になって、自分のプレーに集中することができませんでした。でもその中で片山もしっかり勝ってくれて、あとは自分のプレーを思い切ってするだけだったので、応援の声を力にして、その後はベストなプレーができたと思います。(今後のチームについては)今までは吉備さんの存在というのが大きくて、吉備さんがいれば単複2つは固いというのがあったのですが、その吉備さんがいなくなるということで、これからは僕たちが頑張って、こういう選手になる必要があると思います。だから今まで以上に練習して、頑張っていきたいと思います。

佐野
(優勝の感想)最高にうれしいです。(王座に向けての調整は)普段は東伏見での練習ですが、ゴムに慣れるよう所沢のコートを使うようにしました。(ダブルスはマッチポイントから盛り返す試合)1−1で取るか取らないかでチームの流れが変わると思いました。最後に逆転して2セット目もとれてよかったです。(富崎選手との息もぴったりでした)リーグ戦から組んでいるので息は合います。部屋が同じで、ずっと一緒にいる仲ですし。(シングルスは惜しくも負けてしまった)去年のリーグ戦でも負けたので絶対勝とうと思って臨みました。悔しいですが、チームの勝利には結果以上に、そしてダブルスで貢献できたので全体的にはよかったです。(次の目標は)インカレインドアでも富崎と組むのでダブルスはストレートで勝ちたいです。シングルスでも自分のベストを尽くします。

片山
(優勝の感想)最高です!このチームで優勝できて幸せです。(吉備さんと組む最後のダブルスは)今までで、僕自身の中で一番良かったダブルスでした。(シングルスはかなりの死闘でした)絶対負けたくないと思いました。相手も足引きずっていましたし、自分も攻めないとやられると思って必死でした。応援の力もありましたが、最後は根性で。かなり気持ちこもってましたね。(初めての王座はいかがでしたか)やっぱり、面白いですね!(4年生はどんな存在でしたか)僕たちのために最善を尽くしてくれて感謝しています。吉備さんは、僕の中でいつか追いついて追い越したい存在でした。(来年は自分が引っ張っていこうという気持ちも)そうですね、部を引っ張ることはできるか分かりませんが、試合では吉備さんのような存在に、ナンバー1になりたいです!

伊藤潤(スポ1)
(優勝した感想)やっぱりうれしいです。今まで団体戦での優勝を経験したことなかったですし。早稲田は強いチームなので優勝は当たり前なのかもしれないですけど、当たり前のことを当たり前にやることが難しいので。(試合前の緊張は)ありました。法大の相手がリーグ戦で戦った相手で、接戦で勝った相手だったのでやってみなきゃわからないと思って。前回よりも気迫がこもっていました。(きょうの試合を振り返って)リーグ戦は、気持ちの出し方、マインドコントロールに悩んでいて、どう自分を出せばいいのかわからなかった。前回の法大戦の後で監督にも怒られましたし。それでも今回は気持ちの面で成長できました。高校とは違って、応援を味方につけることもできました。団体戦を重ねるごとに団体戦の勝ち方をつかむことができたのが大きな収穫です。それに、技術面でフォアをもっと強くするという課題も見つかってよかったです。(最後に4年生へ)色々怒られることも多々ありましたが、4連覇という形でお返しができてよかったです。









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