ハンドボール部
2023.09.19
関東学生秋季リーグ 9月17日 東京・日本大学八幡山キャンパス体育館
堅守速攻が大爆発! 盤石の試合運びで東海大に完勝
中大戦での劇的勝利から一夜明け、迎えた関東学生秋季リーグ(秋季リーグ)第7節東海大戦。関東学生春季リーグ(春季リーグ)初戦では東海大に敗北を喫し、出鼻をくじかれた。両校ともに秋季リーグでは低迷しており、入れ替え戦回避のためにも絶対に負けられない戦い。リベンジに燃える早大は、昨日の中大戦の勢いそのままに序盤からペースを握り、一度も追いつかれることなく前半を16ー14で折り返す。後半は早大の堅守速攻で一気に点差を離しにかかり、終わってみれば37ー25で東海大に完勝し、リーグ戦連勝となった。
東海大のスローオフで試合は始まり、早大ディフェンスの間を割ってゴールを狙う。しかしこのシュートを塚本智宇(スポ4=富山・高岡向陵)がセーブし、速攻につなげて外種子田峻汰(スポ2=鹿児島・国分)が先制点を挙げる。さらに再び塚本がポストシュートを止め、外種子田がサイドシュートでゴールを奪う。秋季リーグここまで早大はサイドシュートでの得点が少なかったが、今回の試合は違った。サイドシュートが冴え渡り、攻撃の幅が広がった早大はポストも上手く利用して得点を重ねる。東海大もカットインやミドルシュートで得点を挙げ、何度も1点差まで詰め寄るが、早大はここをしっかりと我慢して相手のミスを待つ。すると、前半16分に西村悠吾(人2=千葉・市川)がパスカットからワンマン速攻を決め、その後も相手のパスミスやシュートミスで早大の攻撃の時間が増える。前半26分に15ー14と再び追い詰められるものの、前半28分にP V村松涼雅(商2=岩手・不来方)が体を張って相手の退場を誘発。さらに7mスローも獲得し、これを白築琢磨(文構3=東京・早実)が沈めて16ー14で前半を終えた。
シュートを放つ外種子田 前半の得点源となった
後半、早大の攻撃から始まると、外種子田がサイドシュート時に横からプッシングを受けて相手の退場を誘う。この退場を追い風とし、勢いに乗った早大は速攻で得点を量産。さらに昨日に引き続きG K渡辺航平(人3=神奈川・桐光学園)が好セーブで速攻につなげる。ミドルシュートや速攻のフリーシュートを止め、ベンチを沸かせた。後半8分、相手のポストパスのミスから奥崇大(スポ4=北海道・札幌月寒)が速攻を決めて22ー17と5点差離したところで東海大はタイムアウトを要求。しかし早大の勢いはとどまるところを知らない。一度始まったリズムは変わることなく、タイムアウト明けも堅守速攻で相手を突き放し、後半17分に29ー19で10点差とする。「順大戦の時は浮き足立ってしまったところがありましたが、その反省点を踏まえてどれだけ点差が離れても焦らず1本ずつ積み重ねていくということをチームとして徹底して」と田井健志主将(スポ4=香川中央)が語るように、まるで今までの鬱憤(うっぷん)を晴らすかのような猛攻でその後も点差を広げ、攻撃の手を緩めることはなかった。守りでは塚本と渡辺の2人の守護神が相手のゴールを許さない。試合の流れを完全に掌握した早大は、終盤に豊田創志(スポ1=千葉・市川)、速水駿太(文構3=東京・巣鴨)、結城颯太(スポ1=千葉・昭和学院)が出場。後半26分には豊田が出場してすぐにミドルシュートを決め、起用に応えた。最後は渡辺のセーブから西村が速攻でとどめを刺し、37ー25で完勝。相手を徹底的に叩きのめして今季初の連勝となった。
公式戦初得点を決める豊田
堅守速攻で大勝を収め、正念場を乗り切った早大。連戦の疲れもある中、しっかりと足を動かして走り勝った。この試合展開にスーパーセーブを連発した渡辺も「This is Handball!」とコメント。これで早大は2勝2分3敗とし、5位に浮上。しかし5位から9位までがたったの2ゲーム差と油断はできない。早大が目指す秋季リーグ4位以上のためには残り2戦確実に白星を挙げることが不可欠だ。この勢いのまま次戦の日体大戦に勝利し、全日本学生選手権(インカレ)のシード権を勝ち取る。
(記事 丸山勝央、写真 権藤彩乃 三浦佑亮)
関東学生秋季リーグ | ||||
---|---|---|---|---|
早大 | 37 | 16ー14 21ー11 |
25 | 東海大 |
GK 塚本智宇(スポ4=富山・高岡向陵) CP 小柴創(スポ1=千葉・昭和学院) CP 田井健志(スポ4=香川中央) CP 守屋雄司(スポ2=神奈川・法政二) CP 外種子田峻汰(スポ2=鹿児島・国分) CP 西村悠吾(人2=千葉・市川) CP 白築琢磨(文構3=東京・早実) |
コメント
田井健志主将(スポ4=香川中央)
――2連勝となりました。今のお気持ちを聞かせてください
昨日もそうだったんですけど、この2連戦は大事な試合になるということで、勝ち切ることができて本当にうれしいです。あとは春(関東学生春季リーグ)、秋(関東学生秋季リーグ)と戦ってきてこんなに点差が離れた試合というのが初めてで。そんな中でも順大戦のように追いつかれるのではなく、より(相手を)突き放すことができて、60分間良い試合ができたと思います。
――油断することなく、25失点に抑えたディフェンスはどう見ていますか
ディフェンスとしては正直結構やられた部分もありましたが、今日はキーパーが2人ともよく止めてくれていて、キーパーに助けられた試合かなと思います。順大戦の時は浮き足立ってしまったところがありましたが、その反省点を踏まえてどれだけ点差が離れても焦らず1本ずつ積み重ねていくということをチームとして徹底してやっていました。
――東海大に対して特別に作戦を立てていましたか
特にディフェンスで今日も結構やられてしまいましたが、6番の白井巧己選手(2年)がすごいシューターでフリーで打たせたら入ってしまうので、そこは(ディフェンスが)分裂してでもしっかりマークに行こうという話をしました。あとは僕たちは速攻を得意にしていますが、その分相手も中盤で帰り切らずにパスカットを狙ってくるようなチームだったので、ミスの後でもしっかりバックチェックを意識していました。
――最後に次戦への意気込みをお願いします。
日体大には春は勝っていますが、それを抜きにしてどこのチームもそうですが、非常に秋はどのチームもいい感じに仕上がっているので、そこに勝つことで自分たちに自信をつけることと、あとはインカレ(全日本学生選手権)を想定して、今2連勝ときているので次勝って3連勝としたいです。インカレだと毎日試合が続くので、連勝をするということを意識して試合に臨みたいと思います。
豊田創志(スポ1=千葉・市川)
――試合を振り返っていかがですか
昨日の中大戦より前の試合で勝てていませんでしたが、中大戦はぎりぎり勝って、良い波に乗りたいと思っていたので、今日勝ち切ることができて良かったです。内容も良かったので、良いゲームだったと思います。
――公式戦初得点を決めました。今のお気持ちは
本当に嬉しいです。
――シュートを決めた時の心境は
前半は1プレーだけ出させてもらって、ミスで終わってしまい、何とか1点取りたいと思っていたので、(決められて)嬉しいのと同時に、ほっとしました。
――リーグ戦での個人的な目標は
まずベンチに入ることと、試合に出たら点を決めて、チームの勝利に少しでも貢献したいです。
――最後に次戦への意気込みをお願いします
2連勝して、良い波に乗れていると思うので、しっかり3連勝して、リーグ上位に食い込めるように頑張ります。
渡辺航平(人3=神奈川・桐光学園)
――試合を振り返っていかがですか
This is Handball!
――昨日に引き続き好セーブを連発しました、ご自身のプレーを振り返っていかがですか
前半も最低限のプレーはやれていたと思いますが、後半はこのようにプレーしようというビジョンができていたので、その通りに動いたら当たったという感じです。
――早大のオフェンス、ディフェンスはキーパーから見ていかがでしたか
オフェンスは昨日から素晴らしいの一言です。ディフェンスもしっかりやってくれた上で僕がフォローできたので、すごくチームが一体になっているのかなと思います。
――最後に次戦への意気込みをお願いします
日体大は強いチームなので、そこに対して今日のようなチーム力を発揮していきたいです。