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スケート部

2023.08.19

関東サマートロフィー、げんさんサマーカップ 8月11日〜13日 埼玉アイスアリーナ、滋賀・木下カンセーアイスアリーナ 

サマートロフィーとげんさんサマーカップが開催 山田がサマートロフィー優勝!

 各地で多くの競技会やアイスショーが開催されている8月。埼玉で開催された関東サマートロフィー(サマートロフィー)と滋賀で開催されたげんさんサマーカップには、早大フィギュア部門の選手が4人が出場した。サマートロフィーでは新入生の山田琉伸(人通1=埼玉栄)が優勝を飾り、同じくサマートロフィーに出場した岡島右京(商4=東京・早大学院)、廣田聖幸(スポ3=千葉・東邦大東邦)とげんさんサマーカップに出場した馬場はるあ(社4=東京・駒場学園)もそれぞれの目標に向けて実戦経験を積んだ。



※掲載が遅くなり、申し訳ありません

★サマートロフィー ジュニア男子SP

 シニア年齢の5級選手も出場できるジュニア男子部門には、岡島右京主将(商4=東京・早大学院)が出場。今年と昨年のWASEDA ON ICEでショー用プログラムとして披露していた『ドラゴン桜』をショートプログラム(S P)で披露した。「7月末の有志大会から調子を落としていた」という本人の言葉通り、直前の練習からややジャンプに苦戦する様子が見られた岡島。最初のコンビネーションジャンプは1本目の途中で回転が解けてしまうようなかたちになり、着氷が乱れる。なんとかセカンドジャンプはつけたが、出来栄えではマイナスの評価になってしまった。続く2回転アクセルでは転倒、最後の単独ジャンプはやや堪えるような着氷となり綺麗には決まらなかった。それでも、過去2回のWASEDA ON ICEで好演し、「何度練習をしても毎度気持ちがノっていける」というプログラムの壮大なステップシークエンスを、覇気を感じる大きな動きで表現し、ジュニアの中高生の選手たちとは一味違う表現力も印象付けた。
  結果は27・45点の13位で、上位6人までが進める翌日のフリースケーティング(F S)に進出することはできなかった。あまり試合で滑る機会のないショートプログラムの演技に対し、「スピンの構成が違うところが難しくて、重点的に練習はしたがそれがもろに演技の失敗に繋がってしまった」と難しさを口にした岡島。綺麗に決まったエレメンツは少なく、演技後のキスアンドクライでは首を傾げた。次戦となる秋の東インカレでは、練習通りの動きを試合で出すことができるように、と意気込む。

★サマートロフィー シニア男子

 シニア男子の競技に出場した山田琉伸(人通1=埼玉栄)は、SP7番滑走で登場した。リンクサイドのコーチとしっかりと目を合わせてからリンク中央に向かい、演技をスタートした。身体を大きく使いながら滑り、加速しながらまず挑んだのはアクセルジャンプ。関東学生有志大会で挑んだ3回転アクセルは回避し、2回転アクセルを確実に着氷。出来栄え点でもプラスの評価を得た。続く単独ジャンプ、3回転ルッツは踏切時のエッジが不明瞭とみなされたが、しっかりと着氷。フライングシットスピンでもレベル4を獲得し、順調な滑り出しを見せた。しかし、得点源の後半のコンビネーションジャンプからエレメンツが乱れてしまう。コンビネーションジャンプの1本目が2回転になり、3回転トーループを付けたものの出来栄え点で1・96点のマイナスとなり、続くスピンでは回転の途中でバランスを崩してしまった。「ジャンプやスピンは有志大会の方が良かった」と語ったように、後半は乱れが目立ったが、ベルのような音とともに始まるステップシークエンスではスピードを落とさずにクイーンの名曲を表現し、最後まで踊り切った。
 コンビネーションジャンプの乱れや、スピンが1つ0点となってしまうミスがあったが、山田の得点は50・13点。前戦よりも点数を上げ、本人もキスアンドクライでやや驚いた表情を見せた。SPの順位は3位となり、接戦でFSへと駒を進めた。

 SP3位で翌日のFSを迎えた山田は、白と青のグラデーションが目を引く衣装に身を包み、リンクに立った。今季のフリープログラムはチャイコフスキーの『ピアノ協奏曲第1番』。ショートプログラムとは一変、華々しく壮大なメロディが印象的なクラシックの名曲だ。ホルンの音に合わせて力強く滑り出し、ジャンプの軌道に入っていく。最初のジャンプは前日のSPでは跳ばなかった3回転アクセル。勢いよく跳び上がったものの、着氷時に両足をつくようなかたちで転倒してしまう。しかし、ミスを引きずらずに3回転フリップ+1オイラー+3回転サルコウの連続ジャンプを着氷し、SPでミスがあったスピンも決め、順調に演技を続けていく。コレオシークエンスでは長い手足を存分に生かし、伸びやかなレイバックイナバウアーで魅せた。後半はジャンプの抜けや回転不足が見られたものの、最後まで軽やかさとスピード感が光る演技を披露し、片膝をついて4分間の演技を終えた。ミスがありながらも得点は100点代に乗せ、100・57点。FS、総合ともに1位となり、見事優勝を飾った。キスアンドクライでは安堵するような表情も見せ、「優勝出来ると思っておらず、嬉しい」、「エレメンツ以外での点数を稼げるようになってきたのかなと感じている」と大会を振り返った。
 SP、FSとジャンルの異なる曲を演じ、表現の幅を見せた今大会。優勝という好成績を収めたが、「今回の点数や、演技で満足せず、さらに上を目指して頑張る」と意気込んでいる。新しく作ったというプログラムが、シーズンを通してどう深みを増していくのか楽しみだ。


 少しゆるっとした形の、ベルベットのような素材のみどりのジャケットに身を包んだ廣田聖幸(スポ3=千葉・東邦大東邦)はシニア男子S Pの10番滑走で登場。披露したプログラムは、今年のWASEDA ON ICEがお披露目だった『It's gonna be alright』。ダンサブルな曲に合わせて軽快なステップを踏みつつ、序盤の3回転フリップと、続く3回転―2回転を、ともに堪えるかたちながらも決める。2つ目のスピンの後には、曲のサビに合わせたダンスムーブメントもあり、SP規定の7つのエレメンツ以外にも見所の多い構成。中盤のイーグルではジャッジのほうを指差してアピールするような振り付けも見せた。後半の2回転アクセルを危なげなく決めると、最後は、上半身を大きく使った動きと、細かい足捌きをバランスよく併せ持つステップシークエンスでプログラムを締めくくる。演技後は、やや疲れたような様子を見せ、次に滑る佐藤由基(日大)と言葉を交わしてから氷を降りた。ステップやスピンでややレベルの取りこぼしがあったが、演技をまとめた廣田は45・16点の6位。翌日のFSに進める上位6人の枠に滑り込んだ。

 廣田のFSは昨シーズンに引き続き、憧れのネイサン・チェン(アメリカ)が使用していた曲、『ロケットマン』。黒地に赤と青のラインが入った衣装で登場すると、落ち着いた様子でリンク中央に立った。演技冒頭からゆったりとしたリズムに合わせてイーグルを披露し、リンク全体を使った伸びやかな滑りを見せていく。前半のジャンプは回転の抜けがやや目立ったものの、プログラムの流れを断ち切らずに演技を進めた。今大会に向けて意識してきたというスピンではレベルの取りこぼしがあったが、回転の速さなど、昨シーズンからの技術の向上を感じさせた。曲が変わり、立て続けにジャンプやステップシークエンスを行う演技後半。7月末に負ったケガの影響で体力不足だったという中、スピードに乗って3回転トーループを2本綺麗に着氷。コンビネーションジャンプではミスが出たものの、それ以外では疲れを感じさせないキレの良いダイナミックな滑りを見せ、最後は力強くポーズを決めて演技を終えた。
 ミスがありながらもプログラムを演じ切った廣田のFSの得点は78・81点。FS、総合ともに6位で大会を終えた。レベルを取れるよう意識して練習してきたというスピンや、ステップシークエンスでのレベルの取りこぼしに悔しさを滲ませる結果となったが、「改善点が多い分伸び代ではある」と前向きに今大会の内容を振り返る。レベルを取れなかった原因や改善点のほか、終盤の2本の3回転トーループを跳ぶことができたという収穫についても冷静に分析している。秋に開幕する東京ブロック、そして目標として掲げている全日本へ向けて、一歩一歩着実に進んでいるだろう。廣田は8月19、20日に開催される東京夏季大会にも出場する。

★げんさんサマーカップ 選手権女子SP

 4年生の馬場はるあ(社4=東京・駒場学園)は、早大生として最後のサマーカップに挑んだ。直前の6分間練習では入念にコンビネーションジャンプの練習を行い、安定感を見せた。前戦の関東学生有志大会では「リラックスして(今大会に)挑みたい」と語っていた馬場。今季のプログラム曲である『My Blood』の雰囲気に合う、赤い煌びやかな衣装に身を包んで登場した。ゆったりとした滑り出しの後、冒頭のコンビネーションジャンプを決める。しかし、次の2本目のサルコウジャンプは回転が抜け、規定違反でノーバリューとなってしまう。終盤の2回転アクセルでは少し両足がつくような着氷となり、回転不足となった。ジャンプではミスが目立ったものの、その他のエレメンツでは調子を崩さなかった馬場。ステップシークエンスでは、氷面を広く使い、曲調に合わせた柔らかな演技を見せた。最後は確実にスピンを決めてフィニッシュ。少し唇をかみ、悔しそうな表情でリンクの外へと向かったが、キスアンドクライでは緊張が解けたのか、少し安心したような表情も見せた。SPの得点は、39・88で27位。FS進出とはならなかった。
  昨シーズンも夏の間から多くの試合に出場し、経験を積んできた馬場。今年も7月の関東学生有志大会、今回のげんさんサマーカップに続き、東京夏季大会にエントリーしている。ブロック大会に向けて良い流れを掴みたいところだ。​​

(記事 及川知世、吉本朱里、井口瞳)

結果

▽サマートロフィー ジュニア男子


岡島右京

 

SP 13位 27・45点

▽サマートロフィー シニア男子


山田琉伸

 

SP 3位 50・13点

FS 1位 100・57点

総合 1位 150・70点


廣田聖幸

 

SP 6位 45・16点

FS 6位 78・81点

総合 6位 123・97点


▽げんさんサマーカップ 選手権女子


馬場はるあ

 

SP 27位 39・88点

コメント

※馬場選手は連戦のため、今回はインタビューを行っておりません

岡島右京(商4=東京・早大学院)

――SPの演技内容を振り返っていかがですか

 7月末の有志大会から調子を落としていたので、仕方がないかなというのが率直な感想です。トリプルやアクセルもそうですが、ショートは普段滑るフリーとはスピンの構成が違うところが難しくて、重点的に練習はしたのですがそれがもろに演技の失敗に繋がってしまったかなと思います。演技全体の体の動きもいつもより小さくなってしまったのも悔しいです。WASEDA ON ICEのときには2年連続で良い演技ができていたのでショー感覚で試合に臨んだのですが…やっぱり試合は難しいですね(笑)。

――このプログラムを大会で披露する機会はあまりなかったかと思いますが、演技する上で意識した点や、プログラムへの思いなどがありましたら教えてください

 『ドラゴン桜』はすごく自分のお気に入りのプログラムで、何度練習をしても毎度気持ちがノっていける曲です。色々難しい動きを組み合わせてできたプログラムで自分が表現面を頑張ろうと思えたきっかけでもあるので、少しでもそれが観ている方に伝わればいいなと思いながら滑りました。ジャッジの方への魅せ方などはWASEDA ON ICEと同じくらいできたかなと思います。あとは今大会はジュニア男子っていうカテゴリーなんですけど、大学生・大学院生が数名いて。おじさん達一矢報いてやろうみたいな話はしてました(笑)。

――今大会の点数、順位に関してはどう捉えていますか

 正直このプログラムで何点出るか未知数だったので楽しみでした。エレメンツを失敗してしまったので何ともですが、演技構成点のほうは評価していただきました。ただ要所要所で6級、7級の人との差が露呈していてやはりまだまだだなと強く感じました。最後にショートで大会に出たのが高校1年生?だったかのサマートロフィーで今回よりも酷い出来だったので一応これでもショートの自己ベストです(笑)。30点は出したかったですが…。

――次戦以降に向けての意気込み、目標をお聞かせください

 次は東インカレです。新しいプログラムで滑る予定なのですが、それよりもアクセルを決めることと練習通りの身体の動きを試合で出すことがキーポイントだと思うので重点的に練習していきます。

廣田聖幸(スポ3=千葉・東邦大東邦)

――今大会に向けてどのような点を重点的に練習しましたか

 今大会はスピンのレベルを少しでも取れるように練習をしてきました。試合の数日前にレベル4を取る方法を新たに思いついて練習したので、試合で実践して取れるかどうか試す機会でもありました。

――SP、FSの演技内容を振り返っていかがですか

 SPは氷に少し嫌われてミスは出ましたが、アクアカップの時と近い点数が出たので、アクアカップの時の出来と比べることで、良くなったところと課題がブロックに向けて明確化できました。FSは、7月末に長野県岡谷市でのチーム合宿があり、高地だったのでフリーを滑って体力強化をしましたが、合宿中に足首を痛めてしまって、合宿後に4日ほど休んでしまったため、せっかくついた体力が落ちてしまいました(笑)。なので、今回は体力が戻りきらず、完全に体力不足です。その中でも、最後のジャンプを締め切って着氷できたのはある意味収穫かなと思っています。自分の癖として、どうしても足の力だけで跳んでしまって後半跳べなくなるという癖があったので、最近は上半身を上手く使って跳ぶことを意識しています。その意識の成果が少しだけ現れたのかなと思っています。

――今大会での点数、順位に関してはどう捉えていますか

 まずまずだと思います。スピンでレベルが取れなかったことは悔しいです。でも、原因は明確化しているので次の大会で改善できればと思います。ステップもレベルが1しか取れなくて、非常に悔しいです。次の大会で最低でも2は取れるようにしなければならないです。この合計点数では目標の全日本にははるかに届かないと思いますが、改善点が多い分伸び代ではあるかなと思っています。順位は特に気にしていません。

――次戦に向けての意気込み、目標をお聞かせください

 次は東京夏季大会に出場します。ブロック前最後の試合なので、試せることは試して、また改善点や良かったところを見つけて、ブロックに繋げられるよう頑張ります!
特にジャンプの出来というよりもスピンとステップのレベルを確実に取ることと表現やスケーティングスキルの点数を少しでもサマトロより伸ばせるよう意識して滑りたいと思います!

山田琉伸(人通1=埼玉栄)

――SP、FSの演技内容を振り返っていかがですか

 エレメンツはあまりいい内容ではなかったですが、エレメンツ以外のところは良かったと思います。

――有志大会と比べてSPの良かった点と課題点を教えてください

 ジャンプやスピンは有志大会の方が良かったですが、スケーティングや、踊りの部分では有志大会より今回のサマートロフィーの方がよくできました。

――優勝おめでとうございます。点数、順位に関してはどう捉えていますか

 ありがとうございます。優勝出来ると思っておらず、嬉しいです。点数は、あの演技の割には出たかなという印象で、エレメンツ以外での点数を稼げるようになってきたのかなと感じています。

――次戦以降に向けての意気込み、目標をお聞かせください

 今回の点数や、演技で満足せず、さらに上を目指して頑張ります。