スケート部
2023.05.25
スケート部創部100周年記念式典 5月20日 リーガロイヤルホテル東京
氷上の100年をたたえ、栄えある200周年へ スケート部創部100周年記念式典開催
今年で創部100周年を迎えた早大スケート部の創部100周年記念式典が5月20日、幅広い年代のOB・OGやスケート関係者ら多数の参加の下にリーガロイヤルホテル東京で実施された。創部100周年の歴史を振り返り、栄えある200周年を目指して新たなスタートを切った。
※掲載が遅くなり、申し訳ありません
会場に集まったスケート関係者
式典は監督・コーチとして20年間、総監督として8年間、スケート部ホッケー部門を指導してこられた中野浩一稲門スケートクラブ会長(昭54教卒)の長年にわたるスケート部に携わってきたことへの喜びを感じさせる熱のこもった挨拶で幕が開けた。次いで、福島淑彦早稲田スケート部部長の主催者挨拶があり、続いて河野洋平稲門体育会会長(昭34政経卒)が学生スポーツの意義や課題を語り、来賓祝辞を行った。その後2022年度入学式でスポーツ功労者賞を受賞した福原美和稲門体育会副会長兼スケート部フィギュア部門監督(文卒)の表彰が行われた。福原監督は全日本選手権6度優勝、世界選手権6位入賞、1964年インスブルック五輪に日本女子選手初めてとなる冬季オリンピック出場を果たした。その栄誉を称え、スポーツ功労者賞が始まって以来、女性として初めての受賞である。その後栗原隆稲門スケートクラブ副会長(昭54教卒)の音頭による乾杯が行われ、参加者は旧友たちとの交流を楽しんだ。
挨拶をする中野氏
歓談の時間には、多くのスケート部関係者から寄せられた祝電が披露された。さらに、壇上のスクリーンには各部門の個性や魅力が詰まった記念映像が映し出され、歓談の時間を彩った。100年というスケート部の長い歴史と、その歴史を作り上げてきた選手たちの活躍がたくさんの写真や映像とともに紹介された。フィギュア部門OGの荒川静香氏(平16教卒=宮城・東北)、スピード部門OBの小田卓朗氏(平28スポ卒=山形中央)、ホッケー部門OBの山田虎太郎氏(平26社卒=北海道・駒大苫小牧)もビデオ出演。思い出深いスケート部の100周年を温かな言葉で祝福した。 スケート部の長い歴史を振り返った後には「栄えある200周年を目指して」、現役部員がスピーチを披露した。最初に登場したのは今年度スピード部門の主将を務める鈴木柊香(スポ3=北海道・帯広三条)。やや緊張した面持ちで壇上に立ったが、丁寧に言葉を紡いだ。続いて登場したのはフィギュア部門主将の岡島右京(商4=東京・早大学院)。フィギュア部門は当初創作ダンスの披露を予定していたものの、急遽主将岡島のスピーチに変更となった。しかし、それを感じさせない堂々としたスピーチを行った。最後にホッケー部門からはゴールキーパーとして活躍する千葉琉矢(スポ4=北海道・武修館)、スケート部総合主将の松下剛(商4=東京・早実)、ホッケー部門主将の鎌田悠希(スポ4=北海道・駒大苫小牧)が壇上に上がり、それぞれが今後の競技への思いや決意を表明した。現役のスケート部員による力強く爽やかなスピーチに続き、日本学生氷上競技連盟会長の福田弥夫氏、慶應義塾大学スケート部の三木則尚氏から祝辞が述べられた。
スピーチをする鎌田
式典も終盤に差し掛かると、現役の応援部員が登場した。黒い学ランに身を包んだ応援部副団長とチアリーダーが演台に上がると、会場は「早稲田」色に。早稲田らしさ全開のパフォーマンスで「紺碧の空」と「コンバットマーチ」を披露した。懐かしい母校の応援歌に参加者が大いに盛り上がった。中には肩を組み笑顔で応援歌を歌う人も見られ、長い間変わらない「早稲田らしさ」が会場を包み込んだ。パフォーマンスの合間には、応援部員が微笑ましいエピソードを混えたトークを行い、笑いを誘った。 さらに、会場が大いに盛り上がりを見せる中応援部の指揮で「早稲田大学校歌」を斉唱。ここ数年はコロナウイルスの影響で校歌を斉唱することは叶わなかったが、今回の式典では全員が立ち上がり右手を掲げ、力強い歌声で校歌を唱した。
校歌を斉唱する参加者
最後は稲門スケートクラブ副会長の若林隆幸氏が閉会の挨拶を行い、約2時間かけて行われた100周年記念式典が幕を閉じた。感極まったような表情や涙も見られ、長い年月をかけて作り上げられたスケート部の伝統や受け継がれる思いを感じさせられる、かけがえのない時間となった。100年にわたって紡がれてきたスケート部の歴史。次は栄えある200周年に向けて、この会場に集まった者が未来の部員たちへと部の伝統を繋げていく。
(記事 荒井理沙、吉本朱里 写真 荒井理沙、吉本朱里)
中野浩一氏(昭54教卒)
――創部100周年を振り返っていかがですか
100年という歴史を繋ぐことができた。そしてその場に会長として立つことができた。今日も挨拶の途中で涙ぐんでしまいましたが、本当に感激して校歌を歌っている時は大泣きしてしまいました。200人近くの方に来てもらい、皆さん喜んでくれて。コロナが収束して対面で開催できるように決まったのがつい最近で、苦労もたくさんありました。しかし、みんな楽しんでもらえて良かったです。
――現在のスケート部についていかがですか
私が監督・コーチをやっていた時とは大きく違うなと感じています。(監督・コーチをしていた時は)トップダウンでやっていた時代でした。しかし、今は選手同士がどうすればうまくチームでやれるか話し合い考えて、逆に監督・コーチに提言したりして。それぞれの部門の選手が自立した活動ができる学生になっていると思います。
――現役生に向けてメッセージをお願いします。
まずは、大隈公の唱えている「人生125歳説」を見習って、125周年を目指して頑張りたいと思います。その時に歴史を振り返ってお話されるのが今日から25年後までのことになるので。しっかりその辺も踏まえて文武共にそして公私共に言動に注意して活動してもらいたいと思います。
落合雅也氏(平10人科卒)
――100周年式典を振り返っていかがですか
ほっと一息ですよね。無事に終わってよかったなということと皆さん楽しんで喜んでいただけたので嬉しいです。
――創部100周年を振り返っていかがですか
すごい歴史だと思うので、あと100年無事に続くといいなと思ってます。
――今のスケート部についていかがですか
早稲田大学は良い大学ですが、文武両道ではないと入れないので、スケート部も人が少なくて。それを乗り越えて早稲田で活躍する選手がこれからも増えてくれると嬉しいです。
――現役生に向けてメッセージをお願いします
4年間という限られた時間なので一生懸命やり切ってほしいです。(この経験が)その先の人生で必ず糧になるので、とにかく1日1日無駄にせずに頑張ってもらえると嬉しいです。
八木沼純子氏(平7教卒)
――100周年を迎えられていかがですか
これだけ色々な皆さまにいらしていただき、スケート部の100周年をお祝いくださり、さらにそこに携わることができて大変感謝しております。本当にありがたい気持ちでいっぱいです。
――現在はフィギュア部門の試合などに帯同されていますが、今のスケート部に対する印象はいかがですか
皆さん、それぞれ一生懸命に目標に向かって 頑張っています。ひとりひとり目指すところに向かって日々個人練習や部練にも参加しながら日々成果を積み重ねています。これが今シーズンに向けて、またその次に向けて発揮できるような更なる環境づくりを微力ながらできるようになれれば…と思っております。
――現役部員、そしてこれから入部する未来の部員へメッセージをお願いします
ありがたいことに今は早稲田のスケート部フィギュア部門には20人近い部員がいます。私が学生の頃はフィギュア部門には3人の部員しかいなくて、本当に小さな部で頑張っていました。ですが今は早稲田でスケートを頑張りたい!と目指してくれる未来の早稲田生が数多くいると聞いています。文武両道の中、フィギュアスケートを通じて人として大きく成長してくれるような、そんな部にすることができれば…と夢は広がります。そんな部を継続していくことによって、これから早稲田を目指してくださる学生の皆さんがさらに増えると嬉しいなと思っております。
――スケートファンへのメッセージをお願いします
今、フィギュアスケートファンの皆さまがとても増え、フィギュアスケートを支えてくださり大変嬉しく思っております。そして、いまは観戦しながらご自身もスケートを滑る、そんなファンの方も多くいらっしゃいます。私自身、現在インストラクターとして、リンクに立つ日々ですが、そんなファンの方にお会いすることも少なくありません。そういった意味でも実際に滑ることでよりフィギュアスケートの奥深さや楽しさを知っていただけるということに繋がると思いますので、そのお手伝いもできると良いなと思っております。ルールが分からなくても一度フィギュアスケートを、まずは生で観戦していただければ嬉しいです。