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ハンドボール部

2023.05.23

関東学生春季リーグ 5月21日 東京・東京女子体育大学体育館

初戦のリベンジかなわず 東海大に再び完敗

 関東学生春季リーグ(春季リーグ)の上位リーグに進出した早大は、初戦で完敗を喫した暫定2位の東海大と再び対戦。前半は好調な滑り出しを見せ2点のリードを奪うが、中盤で数的有利な状況を生かせず、ここから東海大に完全に主導権を握られてしまう。6点ビハインドで迎えた後半、追い上げようとするも、攻守で勝る相手に阻まれ点差を縮めることはできず。終始東海大ペースとなってしまった今回の試合。16-27と再び大差で敗戦した。

 上位チームとの試合が始まり、昨日に引き続き強豪へのリベンジを胸に挑んだこの試合。出だしで青木里奈(スポ4=東京・白梅学園)が先制点を決めると、続いて浦野詩織副将(スポ4=愛知・旭丘)がミドルシュートで2連続得点を挙げ、早大が一歩リード。このまま有利に試合を運びたいところだったが、相手は昨年のリーグ戦女王・東海大。粘り強いディフェンスからシュートチャンスを逃さず決められ、早大はリードを広げることができない。迎えた17分、相手選手の2分間の退場で数的有利な状況を作り出すが、ここで追加点を挙げられず、逆に相手に痛恨の同点打を許してしまう。早大はすかさずタイムアウトを取り修正を図るも、「自分たちで落ちてしまった」と振り返る川村夏希(スポ4=東京・佼成学園女)。早大オフェンスはここから完全に沈黙状態に陥り、前半終了まで得点を挙げることはできず。その間浦野の2分間の退場も重なり、相手から次々とリードを奪われ7-13で前半を終えた。

シュート放つ青木 青木の速攻やサイドシュートが序盤の早大のリードをつくり出した

 気持ちを切り替え、追い上げたい早大だったが、後半も東海大ペースとなった。8点ビハインドで迎えた後半3分、浦野からのノールックパスが村上楓主将(スポ4=福岡・明光学園)につながりそのままシュート。早大は待望の追加点を挙げる。しかし、これを反撃の皮切りにすることはできず。「自分たちのミスから逆速攻されるという展開をずっと断ち切れずにいた」と青木が語るように、パスミスやシュートミスからの失点が続いた。さらにスピードのある攻撃と、シュートを打たせてくれない相手の堅いディフェンスに太刀打ちできず、後半11分であっという間に13点差に。浦野のカットインや山野紗由(スポ2=北海道・釧路江南)の速攻、井橋萌奈(スポ1=東京・白梅学園)のミドルシュートで終盤追い上げを見せるも、既に開いた点差は大きかった。16-27で再び完敗し、上位リーグ2連敗となった。

攻める村上

 序盤は早大が有利に試合運びをしていたものの、一気に相手の勢いに飲まれてしまった今回の試合。悪い流れを断ち切るべき場面で、「チームとしてまとまることができなかった」(川村)とチームとしての課題が浮き彫りとなった。次戦は春季リーグ最終戦。一次リーグで接戦の末敗れた国士舘大との対戦となる。有終の美を飾り、秋に向けて良いかたちでつなげることができるか。チーム一つとなって挑む今季最終戦に注目だ。

(記事 野中美結、写真 渡辺詩乃)

関東学生春季リーグ

早大 16 7-13
9-14
27 東海大
スタメン
GK 川村夏希(スポ4=東京・佼成学園女)
LW 井橋萌奈(スポ1=東京・白梅学園)
LB 村上楓(スポ4=福岡・明光学園)
PV 杉浦亜優(スポ2=愛知・名経大市邨)
CB 浦野詩織(スポ4=愛知・旭丘)
RB 山本桃虹(スポ3=東京・佼成学園女)
RW 青木里奈(スポ4=東京・白梅学園)
途中出場
LB 山野紗由(スポ2=北海道・釧路江南)
RW 山田梨央(スポ2=千葉・昭和学院)
GK 作本夕莉(スポ1=熊本・明光学園)
PV 石坂美紀(スポ1=千葉・昭和学院)
コメント

青木里奈(スポ4=東京・白梅学園)

――試合を振り返って

 ずっと流れに乗れず、チームとしてもまとまりきれずにすごくふがいない試合をしてしまいました。

――出だしはリードしていましたが、そのあと点差が離れてしまった要因は

 途中審判の笛に対して少し疑問を持った場面から後半にかけてずっと流れが悪い状態でした。シュートを決め切れずに自分たちのミスから逆速攻されるという展開をずっと断ち切れずにいたのでそこが原因だと思います。

――タイムアウトで話したことは

 まずシュートは早打ちして簡単なところに打ってしまっていたので、最後まで決め切って、バックチェックまでして守ろうと話していました。

――青木選手の速攻やサイドシュートで出だしのリードをつくり出しましたが、ご自身のプレーを振り返って

 昨日はすごく簡単なミスでシュートを決め切れずにいて、そこは絶対に決め切るプレーやチャレンジをしようと思って今日の試合に臨みました。なので最初のシュートはよかったと思います。ただ後半になるにつれて、流れをつかめずに自分自身も消極的になっていました。

――国士舘大戦への意気込みは

 国士舘大は一次リーグの時に接戦で負けてしまったので絶対にリベンジしたいです。あとは、この先にある秋季リーグやインカレに弾みをつけられるように最後絶対に勝って終わりたいと思います。

川村夏希(スポ4=東京・佼成学園女)

――今日の試合を振り返って感想をお願いします

 今日(の相手)は東海だったのですが、情けない試合をしてしまったなというのが第一の感想です。最初は良かったのですが、なかなかうまく乗れなかったときにそこから自分たちで落ちてしまって。かたちとしても全部自分たちのパスミスだったり、シュートミスだったりからの逆速攻という一番やられたくないかたちでほとんどの点数を取られてしまったので、それは本当にいけないことでしたし、それが情けないという結果につながったかなと思います。

――前半の中盤で点差が開き始めてしまった要因はどこだったと思いますか

 5点差くらいになったときから、昨日だったら頑張って食らいついていたのですが、(今回では)食らいつけなかったのは、シュートが決まらなかったというところだと思います。私はキーパーなので、みんなのシュートに直接関与しているわけではないのですが、全部同じところに打っているなと思って。それを伝えきれなかったというのはありましたし、審判がなかなかいい笛を吹いてくれないところを言い訳にして、自分たちが波に乗れないと勝手に思ってしまったために、このような結果になってしまったのかなと思います。

――キーパーの川村選手から見て相手のディフェンスにはどのような印象を受けましたか

 アグレッシブで運動量がものすごくあるので、相手のディフェンスは、早稲田にまずシュートをどこで打たせるかというよりシュートにいかせないようにしていたのは、こっちも見習わないといけないなと思います。

――チーム面の課題は

 一人一人がというわけではないのですが、なかなかうまくいかなかったときに、チームとしてまとまることができなかったというのが今日出た課題です。まとまらなかったというのは、例えば一人がシュートを厳しい場面で決めたとしても、次のディフェンスで誰かがサボってやられてしまったり、みんなで守ったのにオフェンスに行ったときに簡単に(シュートを)外してしまったりとか、悪い波を断ち切ることができなくて。一人の声かけに対してもみんながあまり対応できず、一つにまとまってやるという気持ちがなかなか表に出なかったんじゃないかなと感じました。

――スピードのある相手に対してどのようにディフェンス面を対策していましたか

 昨日の相手(筑波大)は上からシュートを打ってくるタイプだったのですが、今回はスピードで突っ込んでくる相手だったので、チェンジを多くして、ゾーンで守ろうとしていました。セットディフェンスのときは守れていたのですが、自分たちのオフェンスでミスして逆速攻という絶対に(早大が)守れないかたちに持ち込んでしまったのが良くなかったと思います。

――春季リーグ最終戦への意気込みをお願いします

 上位リーグに来たとはいえここまで全て負けてしまっていて、情けない試合をしてしまっているので、最後はしっかりみんなで一つになって、勝って秋につながるような試合をしたいと思います。