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ラグビー部

2023.05.22

春季オープン戦 5月20日 対武蔵大 早大・上井草グラウンド

一時リードするものの、武蔵大にペースを奪われ敗戦

 雨雲が空を覆い、どんよりとした空気の中、早大Dと武蔵大の練習試合が行われた。終始、相手の粘り強いディフェンスに攻撃が行き詰まり、なかなか自陣を抜け出すことができなかった早大D。相手にリードを許し、12ー14で前半を終える。後半序盤、早大Dは2連続でトライを決め、逆転に成功。しかし、その後は相手の攻撃力が勝り、ペースを奪われ失点。最後まで奮闘したが、33ー38とわずかに武蔵大に及ばなかった。

 前半3分、相手BKの素早いランにディフェンスが食らいつけず、先制トライを献上してしまう。しかし、6分、ゲームキャプテンのWTB木村晴(スポ4=北海道・函館ラサール)がハーフラインから相手のギャップを突き一気にインゴール手前に前進。サポートに入ったフッカー山野裕都(教4=東京・早実) にボールが渡り、そのままインゴールへ押し込んだ。同点に追いついた早大Dだったが、その後は相手ペースに飲み込まれ、立て続けにトライを奪われる。29分、敵陣10メートルライン付近でラインアウトを得ると、そこを起点に順目に右へ展開。相手の隙をうまく抜け最後はロック小野史裕(スポ3=東京・本郷)がトライを挙げた。しかし、コンバージョンキックは決まらず、なかなか点差は縮まらない。前半終了間際にもギャップを突かれトライを許し、12ー24で前半を折り返した。

相手を引き離し一気に敵陣に迫る木村

 「自分たちのすべきこと、練習でしてきたことをシンプルに発揮しよう」(木村)と気持ちを切り替えて迎えた後半。勢いが増した早大Dは、連続でトライを挙げる。まずは5分、敵陣中央でSH糸瀬真周(スポ2=福岡・修猷館)のクイックスタートからボールを右に素早く展開し、CTB足立慎太郎(人1=大分舞鶴)がオフロードパスで木村につなぐ。10メートルライン付近から木村自ら相手を振り切り、インゴールへ飛び込んだ。続く7分には、ピッチを大きく使ったパス回しで相手ディフェンスを崩すと、ロック折戸健介(法3=東京・早実) が敵陣右サイドの空いたスペースを駆け抜けトライを決める。26ー24と息を吹き返した早大。このまま点差を広げ、逃げ切りたいところだったが、24分、早大Dの甘く入ったパスをインターセプトされ独走トライを許す。再び相手リードになり、流れを奪われると34分にも追加点を献上し、さらに点差を引き離された。試合終了間際、NO・8山本竜大(教2=東京・早実) から足立へと縦のゲインが続き敵陣インゴール手前へ。相手のペナルティーでスクラムのチャンスを得ると、「ボールが自分の手の中に入ってきたので、行くしかないと思った」と最後はプロップ新井瑛大(教1=大阪桐蔭)がインゴールをこじ開けた。しかし、点差はあとわずか追いつかず、33ー38でノーサイドとなった。

インゴールへと飛び込む折戸

 両チームともに引けを取らないシーソーゲームになった本試合。『ワ-クレート』をテーマに挑んだ早大Dだったが、「足が止まってくる時間帯にあがくことができなかった」(木村)、「試合が進むにつれて、受け手に回ってしまった」(山本)と試合終盤のスタミナ切れで相手に軍配が上がってしまった。今回は大学デビュー戦となった1年生も多く出場し、一人一人様々な感覚を得たことだろう。次の戦いに向けて、課題を修正し、80分間最後まで貪欲に戦うことができるか。春シーズンも折り返しに入る。残りの試合で早大の底上げ力を見せ、さらにチームを盛り上げていきたい。

(記事 川上璃々、写真 高田凛太郎)

コメント

WTB木村晴ゲームキャプテン(スポ4=北海道・函館ラサール)

――今日の試合テーマについて教えてください

 『ワークレート』です。常に動き続けることをテーマにしていました。

――チーム全体の動きについて振り返っていかがですか

 足が止まってくる時間帯にあがくことができなかったので、改善が必要だと痛感しました。

――トライシーンを振り返っていかがですか

 自分の強みはコンタクトなので、前に出ることができて結果としてトライにつながったので良かったです。

――後半は前半よりもプレーの勢いが増したと感じましたが、ハーフタイムに何か声がけがあったのでしょうか

 コーチから自分たちのすべきこと、練習でしてきたことをシンプルに発揮しようという話がありました。特にアタックはダイレクトプレーを増やして前でプレーすることを意識しました。

――今回得た収穫を教えてください

 まだ足りないというところです。試合に勝つことはもちろんのこと、貪欲に自分のプレーと向き合うことが必要だと感じました。

――今後に向けて意識して取り組みたいことをお願いします

 気持ちの部分の変化です。苦しい時に走り続ける、タックルで刺さり続ける、試合中にその気持ちを持ち続けてプレーできるかを一番に意識して練習に取り組みます。

プロップ新井瑛大(教1=大阪桐蔭)

――今日のゲームテーマは何でしたか

 今日のゲームテーマは『ワークレート』です。

――そのゲームテーマを、新井選手は試合内でどのように実行できましたか

 あまり実行できたと感じていないです。

――その理由は何ですか

 しんどいときにあまり走れなかったからです。次から、しんどいときに走れるようにしていきたいなと思います。

――しんどいときに走れなかった原因は何ですか

 スクラムとかもあって、やはり体力とかまだ足りないと思います。しっかり強化していきたいなと思います。

――大学に入学して1カ月と少しでしたが、自身の今日のプレーを振り返ってどのように感じましたか

 今日は、自分のボードにも掲げていたスクラムの部分でほぼ全部相手に勝つことができたので、それは良かったなと思っています。

――新井選手はトライをどのように狙っていたのですか

 ゴール前の相手ボールスクラムの時点で時間もなかったので、まずスクラムで取り返そうと思っていて、うまく1番と3番が一緒に出られて、ペナルティーをもらうことができて、ボールが自分の手の中に入ってきたので、行くしかないと思っていきました。

――モールで押されてトライを奪われる場面が多々ありましたが、セットプレーに関して、今日の武蔵戦の感覚はいかがでしたか

 セットプレーの中でもスクラムは結構良かったのですが、モールのディフェンスが今日はよくなくて、やはり少し待ってしまったり、接点で負けてしまっていたりしたので、次からは入る位置をしっかりと確認して、強く入れたらいいなと思います。

――それはチームとしての課題ですか

 チームの課題です。

――今回の試合で見つかった自分の課題はありますか

 今日のようにスクラムが多い試合の中で、どれだけボールを持つ回数を増やせるかということが課題なので、しっかりと走ってボールを持って、そのうえで強いキャリーができたらいいなと思っています。

――春シーズンの新井選手の目標を教えてください

 まだしっかりフロントをやっている回数が少ないので、スクラムの組み方を覚えて、どんな相手にも対応できるようにスクラムを強くします。

NO・8山本竜大(教2=東京・早実)

――今日のチーム全体の雰囲気はいかがでしたか

 アップから試合開始までの流れは全員が強い気持ちを持って臨んでる感じがして、良かったと思います。しかし、試合が動くにつれ相手のペースに飲まれ早稲田としてやりたいことができなくなってしまいました。

――ゲインするプレーが目立ちましたが、ご自身のプレーを振り返っていかがですか

 フットワークを使って相手をずらし、自分からあたりに行けたことがゲインにつながったと思います。

――チームの動きに関してはいかがですか

 試合が進むにつれて、受け手に回ってしまい相手に合わせてやりたいことをやらせてしまったと思います。ハーフタイムで順目にまくり速いアタックを意識づけしましたが、最後までなかなかうまくいきませんでした。

――ご自身のプレーで修正していきたい課題はありますか

 ボールをもらった時、体が上がってしまい下にタックルが入られることが何回もあったので、低い姿勢でキャリーすることを心がけたいと思います。

――次戦に向けて意気込みをお願いします

 今回の試合は相手にペースを持っていかれてしまったため次戦は自分たちから攻め、速いまくりと攻撃スピードで相手を圧倒したいと思います。

 

練習試合
早大D スコア 武蔵大
前半 後半 得点 前半 後半
12 21 24 14
33 合計 38
【得点】▽トライ 山野、小野、木村、折戸、新井 ▽ゴール 米重(1G)、池山(2G)、森田(1G)
※得点者は早大のみ記載
早大メンバー
背番号 名前 学部学年 出身校
竹内 晴 文構1 東京・早実
山野 裕都 教4 東京・早実
新井 瑛大 教1 大阪桐蔭
折戸 健介 法3 東京・早実
小野 史裕 スポ3 東京・本郷
玉川 皇一 創理2 東京・青山学院
山下 広一朗 創理2 東京・早大学院
山本 竜大 教2 東京・早実
平塚 英一朗 法1 東京・早実
10 森田 倫太朗 スポ1 兵庫・報徳
11 桝谷 連太郎 スポ3 東京・本郷
12 狭間 大介 スポ1 福岡
13 足立 慎太郎 人1 大分舞鶴
14 ◎木村 晴 スポ4 北海道・函館ラサール
15 米重 皓己 商3 北海道・函館ラサール
リザーブ
16 成戸 風太 スポ2 埼玉・川越東
17 蜂谷 謙介 基理2 東京・早大学院
18 原田 恒耀 スポ1 福岡・修猷館
19 国谷 赳斗 スポ1 東京・国学院久我山
20 玉川 皇一 創理2 東京・青山学院
21 髙橋 松大郎 スポ1 愛媛・松山東
22 谷口 宗太郎 人2 福岡・修猷館
23 糸瀬 真周 スポ2 福岡・修猷館
24 山田 航太郎 政経3 大阪・早稲田摂陵
25 池山 昂佑 商1 東京・早実
26 佐々木 篤真 法1 福島
27 茂木 陸生 社4 埼玉・早大本庄
28 佐々木 豪正 文1 東京・早実
29 小貫 壮太 教1 東京・早大学院
※◎はゲームキャプテン、監督は大田尾竜彦(平16人卒=佐賀工)