ラグビー部
2022.11.05
『緊張』 対抗戦後半、続く壁を打ち破れるか
『緊張』。しなやかな筆使いで記された二文字の言葉が、早大上井草グラウンドの入り口に掲げられた。早大ラグビー蹴球部の伝統として残される『緊張』の文字。関東大学対抗戦(対抗戦)も前半戦を終え、今後さらにビッグゲームが続いていく中、より一層緊迫した雰囲気を漂わせた。対抗戦も後半戦に差しかかり、早大はいよいよ第5節の帝京大戦を迎える。
グラウンド入口に掲げられた『緊張』
今年この文字を書いたのは、3年生のマネジャーを務める釜澤梨乃(政経3=青森・八戸)。「とても緊張しました」と笑顔を見せるが、書道未経験者でありながら「何回も何回も書き直し、時間をかけて自分のベストを書きました」と苦戦したようだ。日頃グラウンドからは離れて、室内で事務作業をすすめるマネジャー。だからこそ、「チームのために。少しでもチームに良い影響が与えられたら良いな」というマネジャーの思いが、この達筆の文字には込められた。「生半可な気持ちで残りのシーズンを過ごしたくないと思っていたので、私自身もより一層緊張感が高まりました」。
この日は最終調整を行う選手の近くで、グラウンドには多くの学生スタッフの姿が見られた。明日の試合は、埼玉・熊谷ラグビー場にて14:00にキックオフとなる。春の大敗、夏の惜敗。今回で3度目のリベンジとなる早大の相手は、誰もがターゲットにしてきた昨季王者・帝京大だ。しかし、そのリベンジに燃えるのはフィールドに立つ選手だけではない。緊張感を持って準備に最善を尽くしてきた選手たち、そして学生スタッフも心は一つだ。今度こそ宿敵に打ち勝ち、勝利を手にすることができるか。学生スタッフの士気も高まり、全員で目指す先は『荒ぶる』だ。
(記事・写真 谷口花)
コメント
川下凛太郎主務(法4=東京・早大学院)
――いよいよ帝京大戦となりますが、今の心境を教えてください
先週立教大戦を終えて、対抗戦を折り返していく中で、ここからは今以上に気を引き締めていかないといけないところだと思うので、スタッフも選手をしっかりサポートできるように気を引き締めていきたいと思います。
――今のチームの雰囲気はいかがですか
4年生中心にチームをまとめてくれていて、上のカテゴリー、下のカテゴリーを問わずに一丸となってやれているのではないかなと見てて思います。特にAチームは明日に向けて良い準備をしていると思うので、雰囲気としてはすごく良いなと思います。
――今年も『緊張』という字が貼り出されましたがご覧になっていかがですか
毎年この時期にあの張り紙がされるので、いよいよ今年もこの時期が来たなと、4年生としても大事な時期となってきたので身が引き締まる思いです。自分がしっかりと仕事をこなし、部員が一つになっていくところに貢献したいと思います。
――日本一に向けて意識してるのはどんなことですか
やっぱり4年生がどれだけ一致団結できるかということは日本一に向けてすごく大事なことだと考えているので、4年生が一つになるために自分も尽くしていきたいと思っています。
――どんなシーズンにしていきたいですか
ここ2年は日本一を取れていないので、しっかり今年は勝ってシーズンを終われるように、自分にできることを精一杯頑張っていきたいと思います。
――ファンの方々へメッセージをお願いします
いつも競技場まで足を運んでいただいて、応援していただきありがとうございます。今年こそは優勝、荒ぶるを掴みたいと思います。引き続きご声援のほどよろしくお願いします!
木下美花子副務(国教4=東京・成蹊)
――いよいよ帝京大戦となりますが、今の心境を聞かせてください
夏も戦っていて負けている相手なので絶対に気を抜けないとは思うので、スタッフ、選手共に良い準備をしてきたと思うので、自信を持って選手たちを送り出したいと思います。
――『緊張』という文字が貼り出されましたがご覧になっていかがですか
過去4年間マネジャーの自分たちで準備してきている中で、やっぱりそれを見ると大事な試合が来たんだなとより実感する季節になったので、毎回グラウンドに入るたびにそれを感じつつ、緊張感を持って臨みたいと思います。
――やはりラストイヤーということもあり、緊張は高まりますか
試合はもちろん終わりではないのですが、対抗戦での帝京大戦は最後になるので、緊張はもちろん高まりますが、皆が戦っている姿を見て、自分も鼓舞されながら楽しむ気持ちを持って当日を迎えたいです。
――日本一に向けて意識していることは
私は入部式の時から言っているのですが、『120%のサポート』という目標を持っているので、選手たちが十分というよりも120%の力を出し切れるように、その土台を支えていけるように、日本一まで毎日頑張っていきたいと思います。
――残りどんなシーズンにしていきたいですか
目指すはもちろん全勝なのですが、チームとしても偶然で勝つのではなく、土台から支えていった結果着実に積み重ねていける勝利を掴んでいきたいと思います。
――ファンの方々へメッセージをお願いします
明日も熊谷でたくさんのグッズを販売していますし、ポスターも気合いを入れて作っているので、そういう広報のところにも注目しつつ、選手の頑張りを見ていただきたいと思います!
釜澤梨乃マネジャー(政経3=青森・八戸)
――日本一のためにこだわっていることはどんなところですか
普段のマネジャー事務でミスを犯さないというところを大前提としています。私が今頑張っている広報活動で、先日1万5千人フォロワーを達成することができました。選手の頑張りはもちろんのこと、広報で工夫しながら進めてきたことの結果でもあると思うので、選手たちが努力して『荒ぶる』を目指して戦う姿を、フィルターを通してファンの方々に伝えたいというところのこだわりを大切にしています。また、Aチームだけでなく、全員が日本一を目指して頑張っているので、その対象を全員にしているということが今年こだわっているところです。
――残りをどんなシーズンにしたいですか
気付けば11月で、1年間あっという間だなということを感じています。私たちが目指している日本一という揺るぎない目標を、自分の中で改めて確立していきたいです。4年生のマネジャーで、私にとっては1年生から3年間ずっと一緒に仕事をしてきた美花子さん(木下美花子副務)を最後笑って送り出せるように、日本一に向かって頑張っていく、そういう思いで残りのシーズンを過ごしたいと思います。
――ファンの方々へメッセージをお願いします
いつも応援ありがとうございます。対抗戦も5戦目となり、これまで以上にタフな試合が続くと思いますが、ファンの皆さんからいただく応援の言葉が選手やスタッフの力になっています。帝京大戦試合前のSNS投稿にもぜひご注目ください。今後も引き続き、温かいご声援の程よろしくお願いします!