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フェンシング部

2022.10.15

関東学生選手権大会 駒沢オリンピック公園総合運動場 屋内球技場

男子フルーレ団体・個人ともに優勝! 女子フルーレ団体もベスト4入りを果たす

 10月13日から始まった関東学生選手権大会(関カレ)。初日にはフルーレの個人戦が行われた。男子の決勝では川村京太(スポ4=東京・東亜学園)とビューワーニック・ダグラス(スポ3=埼玉・星槎国際)が顔を合わせる早大対決に。接戦を制し、ダグラスが優勝を果たした。また女子は森多舞(スポ2=山口・岩国工)が5位、狩野央梨沙(スポ4=宮城・常盤木学園)が7位と、ともにベスト8入り。2日目に行われた団体戦では、男子が難なく決勝まで駒を進め法大と対戦した。6月の王座決定戦(王座)で一本勝負にまでもつれ込んだ相手に対し、45-26で快勝。女子もフルーレを専門とする選手が2人のみでありながらも健闘し、ベスト4入りした。

団体戦で優勝し喜ぶ男子フルーレのメンバー

☆男子フルーレ個人戦

 早大からはシード権を得ていた川村、ダグラスに加え、黄尚飛(国教4=シンガポール・メリディアン・ジュニア・カレッジ)、藤澤将匡(スポ3=宮城・仙台城南)、竹内隆晟(スポ1=岡山大安寺中教校)が出場。藤澤は予選をわずか4失点に抑え、無敗で決勝ラウンドへ進出した。3回戦で慶大の強豪選手、飯村一樹と対戦し、序盤は競った展開に持ち込めたものの、中盤以降から相手のペースに飲まれ敗退。12位となった藤澤は「小回りの利く前後に激しい動きを見すぎたりだとか、後手にまわってしまってやられたというところが大きかった。試合前からそういう選手だというのはわかっていたので、もっとイメージを固めてれば」と悔しさをにじませた。一方で黄と竹内も決勝ラウンドに進出したものの、勝利を挙げることはできず。黄は38位、竹内は48位で個人戦を終えた。

 最も注目を浴びたのはやはり決勝の早大対決。この対決が決まった際には両者とも、早大で1位、2位を占めること、そして大会で真っ向勝負できることに対して喜びを感じていたという。しかしやるからにはどちらも勝利は譲れない。そこで川村は、ダグラスのプレースタイルを踏まえ「広い距離をあけると遠いところからアタックが飛んでくる」と接近戦で点を重ねる作戦を選んだ。一方で「強気で、後手にまわらないように、どんどん前に出てやっていこう」とメンタル面を意識したダグラス。お互いが一番の理解者であるからこそ、試合は競った展開に。最後はダグラスが接戦を制し、15-13で優勝した。

予選にて躍動する竹内

出身国シンガポールの国旗が描かれたマスクをかぶる黄

☆男子フルーレ団体戦

 団体戦を戦ったメンバーは川村、ダグラス、藤澤の3人。黄がリザーブ選手としてベンチ入りした。決勝まで難なく駒を進めた早大の前に立ちはだかったのは、5月に行われた関東学生リーグ戦(リーグ戦)の決勝で敗れ、さらに6月の王座の決勝で一本勝負を繰り広げた宿敵・法大。法大のエースである林祥蓮がけがで欠場していることもあり、以前よりも楽な気持ちで臨めたという。1セット目で川村が2―5と相手にリードを許してしまったものの、次にピストに入った藤澤が「途中で‟いける”と思った」と怒涛の追い上げを見せ10―6と大きく勝ち越し、チームを勢いづけた。3、4セット目は相手に1点も取らせない猛攻をかけた早大。6セット目にはダグラスが少し失点を重ねるも「時間を使って、冷静になったときに取り返せた」と大量リードを守り切る。その流れがあってかダグラスは8セット目、目にも留まらぬ早さで相手を突き、わずか1分でアンカーの川村へとつないだ。川村もラストは個人戦で3位となった中村太郎(法大)と対戦し、安定した試合運びで最後の5点を取り切り45-26で優勝。メンバーの顔には笑顔、そして安堵の表情があふれた。

 前回の王座と比べると、相手エースが不在であることを抜きにしても安定感が増している。川村と藤澤はその要因を「ベンチ」だと口をそろえた。「ベンチにいる将匡とダグラスが何を言っているか、今回はしっかり耳を傾けることができた。そうすることで自分も安心するし、メンバーにも安心感を与えられる」(川村)、「ベンチ内でのコミュニケーションが成長した」(藤澤)と話すように、目の前の相手との戦い以外のところにも勝因があったようだ。

 次の全日本学生選手権大会(インカレ)が、このメンバーで組む最後の団体戦となる。「学生最後の試合なので、悔いの残らないように」(川村)、「このメンバーですべての試合を勝てるように」(藤澤)、「印象に残る試合を」(ダグラス)と3人の気合は十分。王座に引き続き日本一を、早大にしか成し得ない‟2冠”を目指す。

アンカーを任された川村

凄まじいスピードで突きを決めるダグラス

団体戦でチームを勢いに乗せた藤澤

勝因の1つとなったベンチの様子。他大学と比べてひと際明るい

☆女子フルーレ

 女子フルーレの個人戦には、森多と狩野が出場。狩野は予選からの出場であったが、無敗で決勝ラウンドに進出。4回戦まで進むも、竹山柚葉(日大)に11-15で敗れ7位に終わった。森多もまた4回戦まで勝ち上がったが、岡田花鈴(日大)を前に7-15で敗れ5位。ベスト4まであと1歩及ばなかった。団体戦では、サーブルを専門とする黒田ほのか(スポ4=香川・三本松)を交え試合に臨んだ早大。5月のリーグ戦であと3点を取り切れず「本当に悔しい」(森多)負けを喫した法大を、今度は45-40で下し準決勝を決める。しかしその準決勝では、個人戦で森多、狩野の勝利を阻んだ日大を相手に得点を重ねられず21-45で敗戦。3位決定戦でも中央大に28-45で敗れ、4位に終わった。ただ、メンバーがそろわない中でも上位にランクインできるところが早大の強さの証だろう。


個人戦、団体戦ともに存在感を見せつけた狩野(上)、森多

専門は違えど健闘した黒田

※フェンシングの団体戦は3人、または4人の選手が交代で出場し、1試合当たり3分という持ち時間内で争う。あるいは3分以内にどちらかが先に5得点先取すると、そこで次の選手に交替となる。最終的には9試合戦い、45点を先取、または持ち時間が終了した場合は得点が高い方が勝ちとなる。

※フルーレ:頭・両足・両腕を除いた胴体部への突きのみが得点となる。 両者がほぼ同時に突いた場合は、どちらの攻撃が有効だったかを主審が判定する。また、先に攻撃をした方が「攻撃権」を持ち、防御側は攻撃を防御してから攻撃しなければならない。

(記事・写真 槌田花)

コメント

――まず個人戦について伺います。決勝が早大対決になると決まったときの心境を教えてください

川村 決勝で当たるとわかったのが準決勝が終わった後で、自分の準決勝に結構夢中だったので、「どっちが勝ったのかわからないけど、まあダグラスだろうな」と思っていたら案の定ダグラスが上がってきて。俺も優勝したかったので、練習以上の力を発揮して頑張ろうと思っていましたね。正直、早稲田でワン・ツー・フィニッシュを飾れることが確定したことがそのときはうれしかったです。

ダグラス 自分も準決勝に集中していて、勝てて、京太先輩の試合を見ていて。正直ちょっと(早稲田対決が)ほしいな、やりたいなという気持ちはありました。楽しみにしながら待っていましたね。

――一番お互いを理解し合っている相手との対戦になったと思うのですが、どういう意識で試合に臨みましたか

川村 俺は接近戦で何とか点を重ねるという作戦を取りました。やっぱり接近戦とは反対に広い距離をあけると遠いところからアタックが飛んでくるので、そこで距離をあげると向こうがやりやすいだろうなと思って。何とか接近戦に持ち込んで、細かいところで自分が得点を重ねつつ、そこで出たボロを逃さないようにするという作戦を立てていました。

ダグラス 僕は戦術面というよりメンタル面の方で、絶対に強気で、後手にまわらないように、どんどん前に出てやっていこうという気持ちでいました。練習のときから自分の弱点というか、(テンポが)早い展開になったときに自分は失点を重ねてしまうんですけど、そこのところでしっかり時間を取ってできたのが良かったのかなと思いました。

――藤澤さんへの質問に移ります。予選は無敗で12位にランクインしました。ご自身では結果をどう捉えていますか

藤澤 相手が飯村一樹(慶大)という有名な選手だったのはもちろんあるんですけど、正直もっとやれたかなというのは自分の中にあります。やっぱり2人が準決勝、決勝と進んでいる中で自分はベスト16だったので、2人が決勝に行ったのはうれしかったんですけど、それと同時に悔しい思いはありました。

――もっとやれたというのは、どういうところから感じましたか

藤澤 戦術をミスったかなというのはありますね。序盤は競った感じで戦えていたのですが、中盤以降飯村選手のアタックだとか、小回りの利く前後に激しい動きを見すぎたりだとか、後手にまわってしまってやられたというところが大きかったので。試合前からそういう選手だというのはわかっていたので、そういうのをもっと想定してイメージを固めていた方がもっとできたし、もしかしたら勝てたのかなというのがあるので、自分のミスかなと思います。

――予選の合間に隣で試合をしている竹内隆晟(スポ1=岡山大安寺中教校)選手のことを温かい目で見守っているように感じたのですが

藤澤 たまたまなんですけど、竹内が試合をしていた予選プールの中の3人が知り合い、(出身の)宮城の後輩で、そこが戦っているのが個人的に面白くて。竹内には頑張ってほしいなと思っていたので、声かけながら、「勝ってるな」と思いながらほほえましく見ていました(笑)

――団体戦の話に移ります。最後はリーグ戦や王座でも決勝で対戦した法大との対決になりましたが、どう感じましたか

川村 3人ともそうだと思うんですけど、法大が上がってくることは想定していました。

――林祥蓮(法大)選手が欠場という中での法大戦でしたが、どのような気持ちで臨みましたか

川村 法大戦の心構えは、自分たちがやるべきことを絶対見失わないように。自分たちから先手を打っていくという目標を掲げて、そこに結果がついてくればいいかなと思っていました。個人的には林選手がいないので、負けられないなと思っていたのと、林選手がいたとしても「俺らが勝つんじゃない?」というくらいのテンションで勝つことができたら、次のインカレに向けてもプレッシャーをかけられるんじゃないかなと思っていました。

藤澤 前回王座のときに林選手に対して自分が結構失点する場面が多かったんですけど、それに比べたら、欠場しているというのもあるんですけど、気持ちは前回よりも楽だったのはありましたね。西口泰嵩(法大)選手と中村太郎(法大)選手は前回のビデオもあったので、すごいいっぱい見て。正直団体戦は法大と戦うことだけを想定してやっていたので、正直中央大がきたときの方が個人的には嫌だったんです(笑)でも中央大が来ても勝てるだろうなというのはあったので、そうですね、心構えとしては絶対に戦うだろうし「やるぞ」という準備はしっかりできていたと思います。

――2セット目に追い上げて勝ち越しましたが、どのような気持ちで戦っていましたか

藤澤 途中で「行けるな」と思いました。自分のスタイル的に、そんなに得点を重ねるというタイプではないんですけど、やっぱり戦っている中で「今自分きているな」と思って、それに乗っかった結果があれだったので、勢いに乗れたことが大きかったと思います。

ダグラス 僕は1つ前の日大戦から調子が尻上がりに良くなってきて、正直法大のときも自分がなんとかすればいいかなという気持ちで臨んで、結果的にも全体を通していい試合ができたかなと思いました。

――夏の強化期間を経ての今大会だったと思いますが、前回と比べて成長したと感じる点を教えてください

川村 成長したと思う点は2つあって、1つは下半身の筋力が弱いなと思っていたので、そこを強化できたので、試合を余裕を持って進められたかなと思います。あと団体戦なので、後ろのダグラスとか将匡が何と言っているか、ちゃんと耳を傾けるということが今回意識してできたかなと思います。しっかり後ろを振り返って、何と言っているか聞き取ることで自分も安心しますし、たぶん将匡とダグラスも「川村先輩、こっち見て聞いてくれているからそんなに焦っていないんだな」という安心感を与えられるかなと思って。いざ試合が始まると視野が狭くなって、後ろ見れないということはよくあるんですけど、そこを意識して臨めたかなと思います。

藤澤 自分は、春ごろからディフェンス面が強くなってきたかなというのがあってそれを意識して、後ろに下がって得点するだとか、守り切って時間を使うというのが、今回特に決勝戦ですごい本当によくできていたと思うので、そこが良かったなと思います。あとはベンチに戻った後も、ダグラスや京太先輩とのやり取り、例えば「今日はこんな感じだよ」「この後の試合はこんな展開になるだろうから頑張れよ」という声かけが本当に大きく出ていて、他の学校よりも全然できていたのかなと思うので、ベンチ内でのコミュニケーションも成長していったのかなと思いました。

ダグラス 僕は練習の段階から、自分の弱点の部分をしっかり見つめ直して、どうしたら対処できるかというのを常に考えていて、それが法大戦の2戦目、中村選手との試合のときに、何点か失点したあとに時間を取って、冷静になったときに取り返すという試合展開にできたので、時間を使うという点で成長できたのかなと思いますね。

――最後にインカレに向けて意気込みをお願いします

川村 インカレは自分にとって学生として出る最後の大会となるので、試合の結果ももちろん求めていきたいんですけど、それよりも内容だったり、自分がいかに後悔を残さずやれるかというところに焦点を当てて頑張りたいなと思っています。

藤澤 個人だと、ここにトップ選手が2人いるのでこの2人に負けないように、どんな選手がいても戦い抜く気概を持って、団体戦は当然優勝を目指して、ここまで来たら全部の試合をこのメンバーで勝てるように頑張っていきたいと思います。

ダグラス インカレでは個人・団体ともに優勝を目指すことはもちろんで、学生としてこの3人で組む最後の団体戦なので、しっかり印象にも残る試合ができたらなと思います。

――ありがとうございました!

☆結果☆(団体戦のみ)

▽男子フルーレ

早大[川村京太(スポ4=東京・東亜学園)、黄尚飛(国教4=シンガポール・メリディアン・ジュニア・カレッジ)ダグラス・ビューワ―ニック(スポ3=埼玉・星槎学園)、藤澤将匡(スポ3=宮城・仙台城南)]優勝

○45-22明大

○45-38日大(準決勝)

○45-26法大(決勝)

▽女子フルーレ

早大[狩野央梨沙(スポ4=宮城・常盤木学園)、黒田ほのか(スポ4=香川・三本松)、森多舞(スポ2=山口・岩国工)]4位

○45-40法大

●21-45日大(準決勝)

●28-45中央大(3位決定戦)