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ラグビー部

2022.10.02

関東大学対抗戦 10月2日 対日体大 埼玉・熊谷ラグビー場

16トライの猛攻で日体大に完封勝利!!

 雲ひとつ無い空の下、関東大学対抗戦(対抗戦)第3節が行われた。前節、筑波大に辛勝した早大は、日体大と対戦した。試合開始早々、フッカー佐藤健次(スポ2=神奈川・桐蔭学園)がモールから抜け出し先制。その後もゲームを支配し続け、31-0で試合を折り返した。後半も早々に、NO・8村田陣悟(スポ3=京都成章)のトライから主導権を握る。試合を決定づけた終盤にも、早大の集中は途切れなかった。後半30分から6つのトライを獲得する怒涛(どとう)のトライラッシュに。102-0で日体大に完封勝利し、対抗戦の戦績を3戦3勝とした。

 前半5分、敵陣左5メートルでの早大ボールラインアウトからモールで押し込み、抜け出した佐藤がインゴールを駆け抜けた。続く10分には、敵陣右22メートル付近のラックからつながれたボールを左タッチライン際で受けたCTB松下怜央(スポ4=神奈川・関東学院六浦)が、相手を背中でいなし、トライ。その後は、ノックオンなどハンドリングの部分で課題を残しつつも、自陣22メートル以内にほぼ攻め込まれることなく、トライを重ねる早大。終了間際には先制トライと同様に、佐藤がモールから相手を押し切ってトライを挙げ、31-0でハーフタイムとなった。

ハットトリックを達成し勝利に貢献したフッカー佐藤

  後半も早大の勢いは衰えなかった。後半3分、WTB槇瑛人(スポ4=東京・国学院久我山) が自陣左22メートルから敵陣へビッグゲインし、ボールを広く展開。最後はフランカー粟飯原謙(スポ1=神奈川・桐蔭学園)からボールを受けた村田が得点。展開ラグビーで着実に得点を重ね、迎えた22分、FB小泉怜史(文構4=東京・早実)が50:22キックを成功させ、観客を沸かせる。そのラインアウトからパスをつないで、SO吉村紘(スポ4=東福岡)がディフェンスの逆を突きインゴールへ飛び込んだ。「点差が開いた中でもチーム全員が集中力を切らさなかった」と吉村が話すように、すでに80点差以上つけていた後半ロスタイム5分間にも3トライを積み上げる。約1年9カ月ぶりに公式戦に復帰した小西泰聖(スポ4=神奈川・桐蔭学園)はゲインやスピードのあるパス回しで存在感を見せた。終了間際にはWTB磯崎錬太郎(商3=徳島・城東)が左際を独走し、一気に敵陣へ。フェーズを重ねたのちに、日体大の鋭く低いタックルをうまくかわしたSO久富連太郎(政経3=島根・石見智翠館)がダメ押しのトライを挙げ、102ー0で日体大に完封勝利した。

ボールキャリーするNO・8村田。今試合のPOMに選出

 「筑波大戦で出た反省を皆が改善するようにコミットし、高い意識で練習できた」(吉村)と、早大は前節の課題を修正して戦い抜いた。大田尾竜彦監督(平16人卒=佐賀工)は「ラスト20分というゲームを締める部分で代わって入ったメンバーをはじめとしてしっかりとプレーしてくれたことが一番の収穫だった」と振り返った。メンバー全員が一体となってつかんだ今試合での勝利は、間違いなく早大の自信につながったことだろう。次戦は新潟の地で立大と対戦する。「10月のゲームがポイント」と監督が話したように、今試合を通して確実にレベルアップを見せた早大。さらに完成度を高め、対抗戦後半戦に備えたい。

(記事 冷水睦実、写真 坂田真彩)

コメント ※記者会見より抜粋

大田尾竜彦監督(平16人卒=佐賀工)

――今日の試合を振り返っていかがですか

 今日のゲームは、ブレイクダウンの部分で非常にスピード感と仕事の質が見えた試合だったのと、ラスト20分というゲームを締める部分で代わって入ったメンバーをはじめとしてしっかりとプレーしてくれたことが一番の収穫だったかなと思います。

――今日の試合でおよそ630日ぶりにSH小西泰聖(スポ4=神奈川・桐蔭学園)が公式戦復帰したと思いますが、小西選手のパフォーマンスや存在がどのように映ったのか教えていただけますか

 プレーとしてはスピードのところで、チームのギアを上げられる選手ですし、非常に効果的な指示も出せる選手なので、安定感を与えてくれる選手だと思います。存在としては、ゲームよりも日々の練習で目の前の勝負や練習に非常にこだわる姿勢が素晴らしく、彼が入ると練習の質が上がるといったレベルの高さ、質の高さを非常に感じる選手です。

――今日の試合のゲームテーマは

 今日の試合のゲームテーマは『仕留める』ということをテーマにしてゲームに臨みました。これは得点だけではなく、タックルでもジャッカルでもそうですし、そこでしっかりと結末の部分を大事にしていくということをメッセージとして今回『仕留める』ということをゲームテーマに設定しました。冒頭にも話させていただきましたが、残り20分の試合の内容について今年の春から、データとしては極端に悪いという状況ではありませんが、印象として残り20分で点差が開いたり、ラストワンプレーで取られたりなど、自分たちのちょっとした弱さというものを感じていたので、最後の最後まで試合に集中できるという試合にしてほしいという思いで今回設定させていただきました。

――小西選手のリカバリー期間中にどのような対話や、今回の起用に関しての理由などありましたらお教え下さい

 リカバリーの期間が長かったことはまさにその通りで、誰も経験したことのないことに本人が遭遇してしまったと言ったら変ですが、私自身もどのような声がけがいいかは正直分からず、こうした声をかければストレスなくやれるというものは見つかりませんでした。できることは常にピッチに立つ姿を思い描くというような未来像を話してくれた時に、監督としての立場で受け入れるということで昨年1年間は過ごしました。本人と話す中で、「大学4年のシーズンは何が何でもやるんだ」という強い決意がシーズン当初からありましたので、あとは彼を信じるのみでした。プレーの内容でいけるだろうというのは、正直言って彼が特別に何かした訳ではなく、全部員共通である機会は実力で勝ち取るという競争の中でやっているので、最初はDチームのゲームからスタートし、パフォーマンスを常に発揮し続けてくれて、先週のジュニア(関東大学ジュニア選手権)の東海大戦でそろそろいけるだろうというパフォーマンスを出し続けてくれたので、競争を勝ち取ったというところが一番大きいと思います。

――筑波大との試合はセットプレーで勝てていたところがあまり点数と結びつかず競っていたと思いますが、そこから改善した部分を教えてください

 アタックに時間をかけました。今年はこういうアタックをするということを全員で再確認し、若干歪みのようなものが15人になった時に出ていたので、そこを修正してグラウンドに立っている15人がこういうアタックをするんだという同じ絵を見れるように修正していきました。

――今シーズンは昨年よりもチームとしての完成度を遅らせているというお話もありましたが、現時点での出来具合はいかがでしょうか

 今日の試合や、この10月のゲームがポイントだと思っていました。みんなが相手がいることですが、自分たちの15人の中でストレスを感じずにいられる、自分たちの中で考えが違ってチグハグになるということがこの1カ月でどうなるかという試される時期だと思っていて、今日上から見ているとみんなすごく集中して自分たちが今日何をやるべきかがすごくクリアだったと思うので、僕は得点などに関わらずレベルを少し上げることはできたのではないかなと思います。順調と言ったら変ですが、結果以上のことを選手たちはもたらしてくれたなと思います。

SO吉村紘副将(スポ4=東福岡)

――今日の試合を振り返っていかがですか

 今日のゲームは終わってみれば点差の開いた試合で、80分の中で何個か細かいミスが僕自身もありましたが、点差が開いた中でもチーム全員が集中力を切らさずに1週間準備してきたことをやり切ることに集中できた試合になったと思います。また、80分で前節よりも成長が感じられる試合となりました。

――今日の試合でおよそ630日ぶりに復帰した小西選手のパフォーマンスや存在がどのように映ったのか教えていただけますか

 泰聖(小西)とHB団を組んでいて思うことは、スピードという部分でパスのスピードやテンポといったすべての部分で速いなというのが率直な感想です。チームに与える影響としては、ずっと試合に出れない中での彼の取り組みというものを部員みんなが見ていて、そういった選手が今日赤黒を来てグラウンドに立ったということは、下のカテゴリーにいる選手にとっても良い影響になると思いますし、ここから競争がどんどん増えてチームが活性化していくのではないかと感じています。

――NO・8相良昌彦主将(社4=東京・早実)がいない状態で準備されてきたと思います。準備の段階と今日のゲームキャプテンとしてやったことについて教えてください

 昌彦(相良)がいる時いない時でパフォーマンスが変わるような選手たちではないので、昌彦が抜けても僕が負担が増えるようなことはなく1週間準備できましたし、筑波大戦で出た反省をみんなが改善するようにコミットし高い意識でこの1週間できていたので、特別僕が何かしたということはありません。

NO・8村田陣悟(スポ3=京都成章)

――今日の試合を振り返っていかがですか

 今日の試合はミスが多かったのですが、その中でも1週間自分たちが準備してきたことが出せた試合だったかなと思います。

――今日の試合でおよそ630日ぶりに復帰した小西選手のパフォーマンスや存在がどのように映ったのか教えていただけますか

 監督も紘さん(吉村紘)もおっしゃっていたように、ゲームの中のテンポの速さとパスのスピードで相手を抜ききる部分と、日々の生活での意識が試合にそのまま直結しているかなという感じがします。

――いつもとは違うNO・8での出場となりましたが、フランカーでのプレーの違いや気持ちの部分での違いを教えて下さい

 いつもの6番(フランカー)とは違い、全体が見えるような気がして、ブレイクダウンやFWのシェイプのセットアップの深さやパスの精度といった細かい部分まで意識できたかなと思います。

 

関東大学対抗戦
早大 スコア 日体大
前半 後半 得点 前半 後半
11
31 71
102 合計
【得点】▽トライ 佐藤(4T)、松下(2T)、野中、小泉、村田、槇(2T)、吉村、栗田(2T)、安恒、久富 ▽ゴール 吉村(7G)、小泉(4G)
※得点者は早大のみ記載
早大メンバー
背番号 名前 学部学年 出身校
井元 正大 文4 東京・早実
後半0分交代→17川﨑
佐藤 健次 スポ2 神奈川・桐蔭学園
後半29分交代→16安恒
亀山 昇太郎 スポ2 茨城・茗渓学園
後半17分交代→18平山
栗田 文介 スポ1 愛知・千種
池本 大喜 文構3 東京・早実
前田 知暉 社4 東海大大阪仰星
後半23分交代→19藤井
粟飯原 謙 スポ1 神奈川・桐蔭学園
後半23分交代→20永嶋
村田 陣悟 スポ3 京都成章
島本 陽太 スポ3 神奈川・桐蔭学園/td>
後半23分交代→21小西
10 ◎吉村 紘 スポ4 東福岡
後半25分交代→22久富
11 磯崎 錬太郎 商3 徳島・城東
12 野中 健吾 スポ1 東海大大阪仰星
13 松下 怜央 スポ4 神奈川・関東学院六浦
14 槇 瑛人 スポ4 東京・国学院久我山
後半35分交代→23細矢
15 小泉 怜史 文構4 東京・早実
リザーブ
16 安恒 直人 スポ2 福岡
17 川﨑 太雅 スポ3 東福岡
18 平山 貴喜 スポ4 北海道・函館ラサール
19 藤井 将吾 スポ3 大阪・早稲田摂陵
20 永嶋 仁 社3 東福岡
21 小西 泰聖 スポ4 神奈川・桐蔭学園
22 久富 連太郎 政経3 島根・石見智翠館
23 細矢 聖樹 スポ2 国学院栃木
※◎はゲームキャプテン、監督は大田尾竜彦(平16人卒=佐賀工)
 
関東大学対抗戦Aグループ得点表(10月2日現在)
チーム 勝ち点 試合 得点 失点 得失 トライ
帝京大 15 0 0 185 20 165 29
早大 14 0 163 25 138 24
明大 14 195 22 173 31
慶大 15 127 25 102 19
日体大 219 -211
筑波大 59 101 -42
青学大 18 138 -120
立大 212 -205
関東大学対抗戦Aグループ星取表
  帝京大 早大 明大 慶大 日体大 筑波大 青学大 立大
帝京大

11/6 14:00

熊谷

11/20 14:00

秩父宮

12/3 14:00

秩父宮

10/16 13:00

大和

〇45―20

7T5G

〇52-0

8T6G

〇88-0

14T9G

早大

11/6 14:00

熊谷

12/4 14:00

国立

11/23 14:00

秩父宮

〇102-0
16T11G

〇23-17
2T2G3PG

〇38-3
6T4G

10/23 13:00

新潟

明大

11/20 14:00

秩父宮

12/4 14:00

国立

11/6 11:30

熊谷

〇74-0

12T7G

〇33-22
5T4G

10/16 11:30

太田

〇88―0

14T9G

慶大

12/3 14:00

秩父宮

11/23 14:00

秩父宮

11/6 11:30

熊谷

〇43-8
7T4G

10/16 13:00

小田原

〇48―10

7T5G1PG

〇36-7

5T4G1PG

日体大

10/16 13:00

大和

●0-102

●0-74

 

●8-43

1T1PG

12/4 14:00

熊谷

11/19 14:00

江戸川

11/5 14:00

熊谷B

筑波大

●20-45

2T2G2PG

●17-23

3T1G

●22-33

5T4G

10/16 13:00

小田原

12/4 14:00

熊谷

11/5 11:30

熊谷B

11/19 11:30

江戸川

青学大

●0-52

 

●8-38

1T1PG

10/16 11:30

太田

●10-48

2T

11/19 14:00

江戸川

11/5 11:30

熊谷B

12/4 11:30

熊谷

立大

●0-88

10/23 13:00

新潟

●0-88

●7-36

1T1G

11/5 14:00

熊谷B

11/19 11:30

江戸川

12/4 11:30

熊谷

※秩父宮は秩父宮ラグビー場、国立は国立競技場、熊谷および熊谷Bは熊谷ラグビー場、敷島は群馬・アースケア敷島サッカー・ラグビー場、新潟は、新潟市陸上競技場、月寒は北海道・月寒野外競技場、江戸川は江戸川区陸上競技場、秋葉台は秋葉台公園球技場、太田は群馬・太田市運動公園陸上競技場、小田原は神奈川・小田原市城山陸上競技場、大和は神奈川・大和スポーツセンター競技場、駒沢は駒沢オリンピック公園陸上競技場。