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ラグビー部

2022.10.01

ジュニア秋季オープン戦 10月1日 対国学院大 国学院大グラウンド

後半に反撃試みるも、國學院大に引き分け

 夏の暑さが少し残る10月初日、早大Dは国学院大戦に臨んだ。前半のリードは相手に奪われ、なかなか得点を挙げられない。2トライ差をつけられたまま、試合を折り返した。迎えた後半は中盤以降から流れを引き寄せ、連続で3トライをマーク。最後まで底力を見せつけ挑んだが、スコアは31ー31で引き分けた。随所に課題と収穫を得られた一戦となった。

 前半開始早々に、インターセプトから先制トライを献上することになる。順調な立ち上がりとはいかずに、ミスが重なる展開へ。12分には、深くまで攻め入るが、ゴール手前で相手にターンオーバーされてしまう。その後もスクラムからじわじわとフェーズを重ねるが、またもやグラウンディングに失敗。2度のチャンスを失うものの、直後の23分には、NO・8勝矢紘史(スポ1=長崎北陽台)のゲインから再び敵陣に侵攻する。SO黒川和音(人1=茨城・茗渓学園)のパスダミーからオフロードパスを受けたFB米重颯己(スポ4=北海道・函館ラサール)が中央に飛び込み、初得点を挙げた。その後は相手のプレッシャーから反則が相次ぎ、追加点を奪うことができない。さらに1トライを奪われ、7ー19で前半を折り返した。

力強いボールキャリーでチャンスを生んだNO・8勝矢

 後半5分、敵陣左22メートルライン内でのラインアウトからモールで押し込み、連続攻撃から黒川が隙をうまく突き抜けグラウンディング。しかし10分にはディフェンスが機能せずに被トライ、21分にはインテンショナルノックオンから認定トライを献上し、徐々に点差をつけられる。だが中盤以降、プレーの修正を見せた早大Dは追い上げモードへ。26分、勝矢のブレイクを起点に、パスを受けたロック廣川凛太朗(スポ2=北海道・函館ラサール)がゴールポスト手前までゲインし、最後はWTB和田遼(社4=埼玉・早大本庄)がフィニッシュ。続く32分にも、ハーフライン付近から相手ディフェンスを振り切りながらプロップ川村駿太(法4=北海道・函館ラサール)が力強く前進。直後のリスタートから素早い展開で川村がトライへ押し込んだ。37分にも敵陣でのチャンスをつかみ、SH山田航太郎(政経2=大阪・早稲田摂陵)がボールを持ち出し深くへ。FW陣でフェーズを重ね、フッカー渡辺駿斗(商3=東京・早実)がインゴールを陥れた。最後のゴールは正確に決まり、同点に追いつく。終盤は国学院大が優勢となる中、コンタクトで圧をかけ続けた早大D。そのプレッシャーから相手のパスが乱れたところで、試合の終了を告げる笛が鳴った。後半に猛攻を見せたが、31ー31の引き分けで、国学院大戦を終えた。

相手をかわし深くに攻め込むプロップ川村

 ディフェンスも機能せず、受けることしかできなかった前半。「前半の中で修正しきれなかった」(和田)、「前半の入りからコンタクトで相手を圧倒するべき」(川村)、「勝ちきれなかったことが反省点」(勝矢)と各選手が振り返るように、入りの修正に時間を要してしまったようだ。4年生を中心にフィールド内での声掛けも見られたが、よりチーム内の連携を取りながらプレーの質を高めていくことが求められるだろう。しかし後半中盤以降には連続3トライをマークしたように、相手の弱みをつかみ攻勢に転じた。「80分間を通して倒し切るマインドを持つことが大事」(和田)。和田の言うマインドを全員が持つとともに、より高い決定力を示し、次戦こそは勝利を挙げたい。

※旧字体は、原則として新字体に直して掲載しております。

(記事 谷口花、写真 安齋健)

コメント

WTB和田遼ゲームキャプテン(社4=埼玉・早大本庄)

――今日の試合を振り返っていかがですか

 前半に自分たちでペースを乱してしまって、そこから苦しい展開に持ち込んでしまったので、試合の入りと(苦しい展開を)前半の中で修正しきれなかったことが今日の課題かなと思います。

――今日のゲームテーマは何でしたか

 全体としては早いセット、アタックはコリジョン、ディフェンスはブレイクダウンからターンオーバーを狙いにいくということがテーマでした。全体の早いセットに関しては、後半になるにつれて自分たちから早いセットをして仕掛けるということができていたと思います。アタックに関しては、自分たちの力を過信し過ぎていたのか、スキルを使って裏に出るというよりは一人一人が個人で当たりにいって絡まれるというシチュエーションが多かったので、個々のスキルがもっと出せれば良かったのかなと思います。ディフェンスは全体的にまだまだ足りなくて、特に後半の入りでタックルが高く入ってしまった結果、ずるずると進まれてしまったので、その部分はもっとスキルを高めていくのと、80分間を通して倒し切るマインドを持つことが大事かなと思います。

――国学院大を相手に手応えはいかがでしたか

 アタックでは自分たちがフェーズを重ねていけば確実にトライまでいけるということは全員が感じられたと思います。その意識があっただけに、自分たちのミスが続いて苦しい展開になってしまったことは、もったいなかったと思います。

――課題がたくさん出ましたが、収穫はいかがですか

 本当は前半のうちに修正できたら良かったのですが、後半に全員でアタックマインドを持って相手が疲れているところに合わせることなく、ペナルティが出たらクイックで仕掛けるとか、そのようなところでフェーズを重ねてトライ取れたのは収穫かなと思います。

――秋シーズンへの意気込みをお願いします

 下のカテゴリーにいる人間にとってはチャンスも少ないですし、僕自身も4年生なので数えるくらいしかチャンスはないと思うので、1試合1試合、一つの練習を大事にしてアピールしていきたいです。

プロップ川村駿太(法4=北海道・函館ラサール)

――今日の試合を振り返っていかがですか

 フィジカルのコンタクトの部分で自分自身は良かったのですが、チームとして前半は特に受けに回ってしまって、試合の入りに関してまだまだ課題があるなと思いました。

――ボールキャリーが目立ちましたが、ご自身のプレーを振り返っていかがですか

 今週の練習で、キャリーでの強いプレーを4年生が見せていこうという話をしていたので、自分自身がキャリーを意識して相手に強くいこうと意識した結果、うまくいって良かったなと思います。

――そのキャリーからトライに繋がりましたが、その場面を振り返っていかがですか

 今年が最後の4年生の意地ということで、後輩についてきてもらえるような姿を見せようと最後まで走りました。今年のテーマである『Tough Choice』につながるプレーをした結果として、あのトライにつながったかなと思います。

――チームの課題について

 後半終盤は良かったのですが、立ち上がりで相手のプレッシャーに負けて受けにまわってしまったので、前半の入りからキャリーでもタックルでも仕掛けて、コンタクトで相手を圧倒するということが今後の課題になるかなと思います。

――セットプレーは、特にスクラムに関していかがでしたか

 8人のパックでしっかり固まって相手を押し切ってドミネートしようということが練習から目標としてあったので、それを意識して実行できたのがスクラムでの勝ちにつながったかなと思います。

――4年生としての秋への意気込みをお願いします

 残り数カ月と時間は短いのですが、最後まで『自分自身が赤黒を着て、国立競技場の決勝の舞台に立つ』という目標をぶらすことなく、最後まで足掻き続けたいと思います。

NO・8勝矢 紘史(スポ1=長崎北陽台)

――今日の試合を振り返って

 勝ちきれなかったことが反省点で、自分としては想定していたアタックができなくてチームに勢いをつけることができなかったので、次のアタックにつながるボールキャリーを意識しなければいけないと思いました。良い意味で慢心が取れました。

――ボールを持てば積極的にキャリーしていました。ご自身のプレーを振り返っていかがですか

 ボールキャリーではヒットで出るということはできていましたが、体もそこまで大きくないので、相手をずらしたりステップを切ったりしていく必要があると感じました。ディフェンスでは何本か低くいけなくてゲインされた場面もあったので、そこは反省点かなと思います。

――試合を終えて、チームの課題と収穫について教えてください

 最後に追い上げることができたのは良かったのですが、それが最初からできていないというのがこのチームのマインドの弱さだと思いますし、来週帝京戦があるので、それぞれがチームを絶対に勝たせるという強いマインドが必要かなと思います。収穫は、最後の追い上げの中で絶対に勝ち切るというマインドが見えた選手が多かったのは良かったです。

――ご自身のアピールポイントは

 高校まではヒットとかでゴリゴリいけるのが強みでしたが、そこを見直して、もう一度細かいショートステップを磨いて、コリジョンの部分でも一歩も引かないというのを強みにしていければと思っています。

――今後の意気込みをお願いします

 初めて80分間出場することができたのですが、まだまだこれからなので、平日の練習で今日出た課題に一つ一つ向き合って、上に上がっていくためにも自分を磨いていきたいなと思います。

 

ジュニア秋季オープン戦
早大E スコア 国学院大B
前半 後半 得点 前半 後半
1※PT1
24 19 12
31 合計 31
【得点】▽トライ 米重颯、黒川、和田、川村、渡辺 ▽ゴール 黒川(2G)、茂木(1G)
※得点者は早大のみ記載
早大メンバー
背番号 名前 学部学年 出身校
川村 駿太 法4 北海道・函館ラサール
西野 直樹 法4 東京・早大学院
門脇 浩志 スポ2 神奈川・桐蔭学院
松下 慶伍 教3 東京・早実
飯田 開登 教3 愛知・千種
折戸 健介 法2 東京・早実
山下 広一朗 創理1 東京・早大学院
勝矢 紘史 スポ1 長崎北陽台
井上 泰志 スポ2 福岡・東筑
10 黒川 和音 人1 茨城・茗渓学園
11 桝谷 連太郎 スポ2 東京・本郷
12 吉岡 麟太朗 スポ2 東京・本郷
13 木村 晴 スポ3 北海道・函館ラサール
14 ◎和田 遼 社4 埼玉・早大本庄
15 米重 颯己 スポ4 北海道・函館ラサール
リザーブ
16 渡辺 駿斗 商3 東京・早実
17 蜂谷 謙介 基理1 東京・早大学院
18 下村 勇貴 文2 東京・早実
19 廣川 凛太朗 スポ2 北海道・函館ラサール
20 梅澤 未遊 法4 東京・早大学院
20′ 荒田 明彦 商1 北海道・函館ラサール
21 山田 航太郎 政経2 大阪・早稲田摂陵
10′ 米重 皓己 商2 北海道・函館ラサール
22 茂木 陸生 社3 埼玉・早大本庄
22′ 渡邉 琉斗 法1 東京・本郷
23 石田 大貴 社4 埼玉・早大本庄
23 吉松 立志 スポ4 宮崎・高鍋
※◎はゲームキャプテン、監督は大田尾竜彦(平16人卒=佐賀工)