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ハンドボール部

2022.09.27

関東学生秋季リーグ 9月25日 東京・国士館大学多摩キャンパス体育館

春のリベンジ叶わず 明大にまさかの逆転負け

 先週、筑波大と立大に勝利し、今季初の連勝を収めた早大。第8戦は、関東学生春季リーグで1点差で惜敗した明大と対戦した。前半は明大にリードを奪われたものの、終盤に追い上げを見せ、16-17と1点ビハインドで折り返す。後半は、早大が守備と速攻で流れをつかみ、逆転に成功した。しかし、3点リードで迎えた残り5分。2人の退場者を出すと、流れは明大へ。5連続得点を許し、まさかの逆転負けを喫した。

 序盤は点の取り合いとなる。早大は、白築琢磨(文構2=東京・早実)が先制点を挙げ、続けて狩野直樹(スポ3=埼玉・浦和学院)のロングシュート、外種子田崚汰(スポ1=鹿児島・国分)のサイドシュートで得点を重ねたが、前半2分で3-3と両者一歩も譲らない。前半8分には菅原七海(社4=東京・早実)が今季初得点を挙げ、チームを盛り上げた。しかしその後、早大のオフェンスミスから相手に速攻を決められると、均衡状態が崩れ、流れは明大へ。相手の攻撃を阻むことができず次々と得点され、前半20分で11-14と3点のリードを許した。しかし、前半終盤、ケガで万全ではない状態の中、途中出場した山田和直副将(スポ4=群馬・富岡)が相手の退場を誘うと、流れが早大に傾く。手薄になった相手ディフェンスに付け込み、山田がミドルシュートを決めて16-17で前半を終えた。

シュートを放つ菅原

 後半は、前半終盤に続いて早大がペースを握る。狩野と山田の連続得点で開始早々に18-18と追いついた。さらに、守備から速攻で走る展開に持ち込み、後半10分で23-20と3点差をつける。その後も、山田の速攻や中惣健友(スポ4=石川・小松)のポストシュートで相手を寄せ付けず、後半25分で29-26とリードを保った。

得点後、力強いガッツポーズを見せる山田と喜ぶベンチメンバー

 しかし、3点リードで迎えた残り5分。「自分たちを落ち着かせるために取った」(三津英士監督、平8人卒=久留米工業大附)タイムアウト後、再び流れは明大へ。早大が2人の退場者を出して守備に隙が生まれると、次々とゴールを割られ、5連続得点を許した。残り1分で29-31とされると再度逆転することはできず、30-32で敗戦。明大が歓喜に沸く一方、早大は、まさかの逆転負けに肩を落とした。

試合終了後、明大の選手たちが喜ぶ中、座り込む永橋優太朗主将(スポ4=千葉・市川)

 三津監督が「タイムアウトが逆の流れを生んでしまった」と振り返ったように、最終局面で相手に流れを渡し、劇的な逆転勝利を献上する結果となった。しかし、ケガ人の影響で苦しいチーム状況だからこそ、多様な選手の活躍が見られ、チームの底上げが感じられる試合でもあった。次週は、遂に最終戦・東海大戦を迎える。インカレに向けて弾みをつけるためにも、リーグ戦を白星で締めくくりたい。

(記事 澤崎円佳、写真 権藤彩乃 澤崎円佳)

関東学生秋季リーグ
早大 30 16-17
14-15
32 明大
GK 塚本智宇(スポ3=富山・高岡向陵)
CP 角辻尚樹(スポ4=奈良・畝傍)
CP 狩野直樹(スポ3=埼玉・浦和学院)
CP 白築琢磨(文構2=東京・早実)
CP 永橋優太朗(スポ4=千葉・市川)
CP 菅原七海(社4=東京・早実)
CP 外種子田崚汰(スポ1=鹿児島・国分)
コメント

三津英士監督(平8人卒=久留米工業大附)

――試合を終えて、今の率直な感想をお願いします

 今日と最終戦勝てば、男子部7、8年ぶりのインカレ(全日本学生選手権)シード権獲得ということで臨んだ試合でした。また、春の明治戦では一時8点差くらいまで開いて、1点差まで詰めたけど勝ち切れなかったので、また2点差で負けたというのは監督の力不足かなと感じました。残り5分くらいで3点リードしていて、その時に自分たちを落ち着かせるために取ったタイムアウトが、逆の流れを生んでしまったのかなというのが、自分の中では大きな反省点かなと思っています。

――敗因はどこにあると思いますか

 堅守速攻と言っておきながら前半だけで17失点してしまって、守り切れなかったところが大きいかなと感じています。相手のシューターは世代別代表クラスの選手が揃っていて、フリーで打たせると入ってしまうので。ただ、キーパーが前半は合っていなかったのですが、途中で智宇(塚本、スポ3=富山・高岡向陵)から航平(渡辺、人2=神奈川・桐光学園)に変わって、航平もしっかり自分の味を出してくれました。他の若い世代も、多少のミスはあったとしても流れを取り戻してくれて、そこは一つの成長かなと感じています。

――残り5分で退場者を2人出したことについては、どのように感じていますか

 残り5分、10分での退場は僕らの課題だと思います。人の見方によっては違うのではないかということもあるのですが、それはそれとしてしっかり割り切って、反省点として次につなげたいなと思います。

――オフェンスの総評をお願いします

 ケガや病気で参加できていないメンバーがいて、フルメンバーが揃っていないかたちで非常に苦しかったのですが、それぞれが持ち味を出してくれたと思います。確かに、シュートまでいけなかったり、シュートミスがあったりしたのですが、これからインカレまで時間があるので、しっかり反省して立て直していきたいです。

――前半終盤から後半にかけてディフェンスが良くなった印象を受けました、三津監督から見ていかがですか

 ディフェンス班が中心になって、明治戦の対策としてやるべきことをみんなで明確にしているのですが、やっぱり試合中に時間を重ねるごとにアジャストできるようになったということがあると思います。欲を言えば、それをもっと早い段階で詰めていけるように、合っていないときにいかにアジャストできるようにしていくかがこれからの課題かなと思います。

――具体的には、やるべきこととはどのようなことだったのでしょうか

 特に2枚目のディフェンスの部分や、中へのけん制をかけてキープレーヤーに気持ちよくプレーをさせない、できる限り圧力をかけて狭い部分で勝負をさせるように持っていきました。ですが、そこが最初から最後までできたかと言うと、今日はできていなかった時間が多かったかなと思います。

――次戦が最終戦ですが、勝利に向けて、必要なことはどのようなことだと思いますか

 シード権は非常に厳しい状況にはなったのですが、秋リーグ(関東学生秋季リーグ)はまだあと1試合残っていますし、僕らの最大の目標はインカレで日本一を獲ることです。なので、ここで下を向くのではなく、しっかりと上を向いて、一つずつかたちにしていくことが重要なことかなと思います。今までのリーグ戦で良いところ、悪いところがあると思うのですが、そこをしっかりと洗い出して、冷静になって一つずつ詰めていきたいです。

菅原七海(社4=東京・早実)

――試合を振り返って、感想をお願いします

 秋リーグはこれまで全然出ていなくて、みんなケガしていて今日は初めてスタートから出場しました。対策もイメージしてきて、最初はその通りにいかなかったのですが、後半は徐々に自分のシュートチャンスとか、ディフェンスで高めに当たるとか、イメージしたことを試合で出せたと思います。

――関東学生秋季リーグを通したご自身の役割はどのようなところでしょうか

 4年生として雰囲気作りをしてチームを引っ張っていくことと、個人としては、シュートをちゃんと決めて士気を高めるというところだと思って、そこは意識しています。

――今季初得点がありました、ご自身のプレーを振り返っていかがですか

 今季初得点もありましたし、4年生として士気を上げる、シュートを決めて盛り上げるというところができたので、次の試合でもそれをやっていきたいなと思います。

――チームのオフェンスはいかがでしたか

 前半は、相手が0-6ということもあって、みんなでパスを回して低いところでシュートを打ちにいくことができていました。ですが、後半は相手のディフェンスが高くなったときに、こっちが疲れているというのもあって、足が止まってパス回しが乱れて自滅した部分があるかなと思います。疲れている状態で相手のディフェンスが高くなったときに、どうするかを考えていかないとなと思います。

――次戦に向けて意気込みをお願いします

 今季初得点も取って、良いイメージができたので、その流れで東海大戦もガツガツいきたいと思います!