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競走部

2022.09.26

男子第98回・女子第1回 早慶対抗競技会 9月25日 神奈川・慶大日吉競技場

8継で日本新! 男子は5年ぶりの敗北 女子は初の対抗戦を制す

 夏の暑さが残る中、男子第98回・女子第1回早慶対抗競技会が慶大日吉陸上競技場で開催された。男子は対抗得点93―97で5年ぶりに惜しくも敗れ、通算成績を75勝20敗2ノーゲームとした。女子は初の対抗戦を24・5―14・5で制した。

 この日輝いたのは4×200メートルリレー(8継)。昨年の第97回大会でアジア新記録を目指していた今種目において、1走から西裕大(教3=埼玉・栄東)、三浦励央奈主将(スポ4=神奈川・法政二)、新上健太(人3=東京・早実)、千田杜真寿(スポ2=茨城キリスト教学園)が出場し、今大会で1分21秒44の日本新記録を樹立した。ゴール後は互いに笑顔でハイタッチを交わし、「素直にうれしい」(西)、「達成した瞬間は叫んでしまった」(三浦)というように、メンバーは日本記録樹立への喜びを表現した。

日本記録のフィニッシュタイマーの前でWポーズをする8継のメンバー、右から西、三浦、新上、千田

 トラック競技では、100メートルで三浦が優勝し、井上直紀(スポ1=群馬・高崎)も好タイムで2位に入賞した。三浦は「不完全燃焼感がある」と悔いの残るレースとなったが、10秒35というセカンドベストの記録で競技人生ラストの個人レースを走り切った。

 110メートル障害では池田海(スポ2=愛媛・松山北)が慶大の豊田兼との接戦に惜しくも敗れ2位となり、400メートル障害を専門とする後藤颯汰(スポ4=長崎・五島)は今種目をラストレースに選び、14秒47の5着で競技人生を締め括った。

110メートル障害のレースを走る後藤

 フィールド競技では男子走高跳で八木颯太(スポ4=福岡)が自己ベストタイをマークし優勝、棒高跳では平川巧(スポ4=静岡・磐田南)がセカンドベストをマークした。女子走高跳では大坂美乃(文構4=愛知・明和)、山田実来(人4=神奈川・桐光学園)がともに1メートル65の記録でワンツーをとり、フィールド4年勢が好記録でラストエンジを飾った。さらに男子やり投げでは梅澤祥吾(スポ1=神奈川・金沢)、鶴澤元基(スポ1=東京・富士森)が、男子走幅跳では古川知征(スポ1=宮城・仙台二華)が入賞を果たし、フィールド種目のルーキーたちが、貴重な対校得点でチームに貢献した。

 今大会では専門種目以外の種目に出場する選手も目立ち、田中天智龍(スポ3=鹿児島南)は男子やり投げに出場し好記録をマーク。110メートル障害を専門とする池田も昨年に引き続き男子走高跳に出場し2位入賞、澤大地(スポ4=滋賀・草津東)は男子円盤投げに出場して最後の対校戦を終えた。

男子円盤投に出場した澤

 女子対抗戦では、早大勢の活躍が光った。最初の種目であった200メートルには山越理子(人1=東京・富士)、鷺麻耶子(スポ2=東京・八王子東)がワンツーでフィニッシュし勢いをつくった。800メートルでは新田望(スポ1=神奈川・法政二)が慶大の細井衿菜に食らいつくも惜しくも2位に終わった。女子早大チームとして久しぶりの編成となった4×100メートルリレーには1走から吉田梨緒(スポ4=北海道・立命館慶祥)、鷺、山越、清水奈々子(文構1=北海道・札幌南)のオーダーで出場。1走から2走のバトンパスでわずかにミスが出てやや遅れをとったが、2走の鷺が遅れを取り返しそのまま最後まで逃げ切った。フィールド競技でも、大坂、山田が出場した走高跳と、吉田、大坂が出場した走幅跳においてワンツーを飾り着実に得点を重ねた。

閉会式で女子優勝杯を受け取る山田

 今大会では、男子は僅差で5年ぶりに敗れることとなったが、記念すべき第1回の女子の対抗戦では見事勝利をおさめることとなった。「僕らで周りを強くして来年もこの記録(4×200メートルの日本記録)を超える事を狙えるようなチームを作りたいと思う」(西)、「自分であったり、他のメンバーも今よりも数段高いレベルで走らなければ今日の記録(日本記録)は越えられないので、そこを目指して冬季練習などに取り組んでいきたいと思う」(千田)というように、来年はさらにレベルアップしたチームで対抗戦に挑むことになるだろう。

大会閉幕後円陣を組む早大選手たち

(記事 宇野結子、写真 及川知世、堀内まさみ、加藤志保、戸祭華子)

結果

▽男子

▽100メートル

(+0・6)

三浦励央奈(スポ4=神奈川・法政二)  10秒35(1着)

井上直紀(スポ1=群馬・高崎)  10秒43(2着)

寺澤大地(スポ1=京都・洛南)  10秒63(4着)


▽400メートル

新上健太(人3=東京・早実)  47秒21(2着)

眞々田洸大(スポ2=千葉・成田)  47秒33(3着)

山西修矢(人3=香川・高松一)  48秒02(4着)


▽1500メートル

坂本達哉(教3=東京・淑徳巣鴨)  3分52秒93(1着)自己新

須山向陽(スポ1=鹿児島城西)  3分55秒91(4着)

筒井航佑(スポ2=愛知・時習館)  棄権


▽110メートル障害

(ー0・8)

池田海(スポ2=愛媛・松山北) 13秒92(2着)

後藤颯汰(スポ4=長崎・五島)  14秒47(5着)

盛岡優喜(スポ1=千葉・八千代松蔭)  14秒61(6着)

田中天智龍(スポ3=鹿児島南)  棄権


▽4×200メートルリレー

早大(西ー三浦ー新上ー千田)  1分21秒44(1着)日本新


▽やり投

梅澤祥吾(スポ1=神奈川・金沢)  58メートル63(2位)

鶴澤元基(スポ1=東京・富士森)  55メートル33(3位)

田中  50メートル86(6位)自己新


▽円盤投

鶴澤  29メートル10(2位)

梅澤  26メートル80(4位)

澤大地(スポ4=滋賀・草津東)  21メートル38(6位)


▽走幅跳

古川知征(スポ1=宮城・仙台二華)  6メートル91(ー1・6)(2位)

棚井将輝(スポ1=埼玉・大宮北)  6メートル64(ー0・3)(5位)

金本昌樹(スポ2=東京・日大桜丘)  棄権


▽走高跳

八木颯太(スポ4=福岡)  2メートル00(1位)

池田  1メートル90(2位)

山西  1メートル70(6位)


▽棒高跳

平川巧(スポ4=静岡・磐田南)  5メートル00(1位)


▽女子

▽200メートル

(+0・3)

山越理子(人1=東京・富士)  24秒43(1着)

鷺麻耶子(スポ2=東京・八王子東)  24秒64(2着)


▽800メートル

新田望(スポ1=神奈川・法政二)  2分09秒65(2着)

髙田真菜(商4=東京・早実)  2分19秒26(6着)

生田桃子(人2=愛知・時習館)  2分20秒04(7着OP)


▽100メートル障害

大川寿美香(スポ1=東京・三田国際学園)  14秒52(1着)

川村優佳(スポ3=東京・日大桜丘)  15秒04(3着)


▽4×100メートルリレー

早大(吉田ー鷺ー山越ー清水)  47秒16(1着)


▽やり投げ

山田実来(人4=神奈川・桐光学園)  21メートル25(3位)


▽走幅跳

吉田梨緒(スポ4=北海道・立命館慶祥)  5メートル60(ー0・5)(1位)

大坂美乃(文構4=愛知・明和)  5メートル30(ー0・7)(2位)


▽走高跳

山田  1メートル65(1位)

大坂  1メートル65(2位)


▽棒高跳

宮崎瑛子(商1=静岡・浜松市立)  3メートル20(2位)


▽OP

▽100メートル

野口友希(スポ4=神奈川・横須賀)  11秒06(+1・1)(7組1着)

秀島来(スポ3=千葉・東海大浦安)  10秒76(+0・4)(8組3着)

平野智也(文構2=京都・洛南)  10秒91(8組4着)


▽400メートル

石原慎也(法1=京都・洛南)  48秒41(2組1着)自己新

村木渉真(スポM2=愛知・千種)  48秒70(2組2着)


▽4×200メートル

早大C(島田ー井上ー秀島ー稲毛)  1分23秒33(1着)

早大B(眞々田ー竹内ー藤好ー野口)  1分24秒12(2着)


コメント

▽男子100メートル

三浦励央奈主将(スポ4=神奈川・法政二)

――大会を終えて率直にいかがですか

今シーズン毎試合なのですが、すがすがしい気分です。

――個人レースへの出場としては最後だったと思います。今日の100メートルのレースを振り返っていかがですか

100メートルに焦点を当てると、不完全燃焼感があります。失敗レースだった気がするし、走っていて楽しくなかったので。体と心のスイッチがいまいち入っていなかった気がして、ぬるぬるしたまま100メートルを走ってしまった感じで、ゴールする直前に電源がスリープモードになってしまった感じがします。なのでもう少しちゃんと走りたかったな、と思います。

――この大会で今年度の対校戦は終わりましたが、主将としての1年間はどう振り返りますか

関カレ(関東学生対校選手権)も全カレ(日本学生対校選手権)も早慶戦(早慶対抗競技会)もなかなか自分たちの目標とするところには持っていけなかったのですが、そういった結果を3年生以下が肌で感じて、「来年こそは」、「次は俺らが」となってくれているのであれば、今シーズンの、あまり振るわなかった総合の結果も意味があるのかなと思います。僕が1年間みんなと協力しながらチームを作ってきて、その活動自体に、結果とはまた違った方向で意味があったし、(後輩が)そう感じてくれているのであれば主将としての本望だと思います。

――ご自身の、一競技者としての1年間は振り返っていかがですか

ユニバーシアード(ワールドユニバーシティゲームズ)に内定したけど無くなってしまったし、世界陸上に挑戦したけどやっぱり壁は高かったし、3連覇挑戦してみたけどダメだったし、そう言った感じで、やりたいことが全てやれたラストシーズンでは無かったけど、悔いも無いし、後悔も無いです。

――それは、結果では無くその過程でやり切れたということなのでしょうか

それはユニバーシアードも行きたかったし、世界陸上も出られるものなら出たかったし、4継3連覇ももちろんしたかったけど、それが出来なかったから僕のラストシーズン全然ダメだったなとは思わないです。それ以外にもいろいろチームもそうですし、後輩たちに伝えたり残せてきた部分があるし、主将としてもそれを感じるので、そういうものが継承されていっているのが実感できているから(そう感じる)かなと思います。

――後輩の雰囲気などが変わったと感じる部分なのでしょうか

チームが変わった、という表現は少し嫌なのですが、僕が1年生や2年生の時とは全然違います。1年生の頃にやっていた同じメニューをやっているとしても、一つの練習の深さが全然違うし、すごく良い練習をするんですよ。言語化できないです。良いチームです、本当に。下級生がどう思っているか分からないですが、1年生が仮に今のチームをあまり良く思っていなかったとしても、その感覚が大事なんです。その場合、先輩たちの作ってきたチームではダメだという思いがあるわけで、そうすると自分たちのチームではこうしてやろう、というポジティブな感情になると思います。僕らのチームが仮にダメだったとしても、それを変えなきゃいけない、と思う人がいて、そうなると、108年、109年続いている組織の軸で見たら、つながっていくと思いますし、俺らのチームに意味があったのだと思います。


▽男子やり投

田中天智龍(スポ3=鹿児島南)

――どのようなことを意識して臨まれましたか

チームのために1点でも多く稼ごうという気持ちで、ピットに立ちましたが、思ったより緊張してしまって、50メートルに終わってしまいました。50メートルを目標にしていたので、そこは満足しています。

――コンディションはいかがでしたか

ヨンパー(400メートル障害)が上り調子だったので、その勢いでやり投もいけるんじゃないかと思いましたが、そんなことなくて種目が違うのは大変だなと感じました。

――練習はどのように行われていましたか

全カレ(日本学生対校選手権)が終わって2回くらい投げて、来ました。全カレの次の日に1回投げて、また1週間後に投げて、結構疲れるので(期間を)空けて練習しました。もともと地肩が強いので、いけるんじゃないかと考えていました。

――何か肩を使うスポーツをやられていましたか

小、中で野球をやっていました。ピッチャーをやっていたので、肩には自信がありました。

――自己記録を更新された瞬間はいかがでしたか

50メートルは絶対に投げたいと思っていて、50メートル越えたことが分かって「よっしゃー」と思いました。昨年は41メートルで、今年50メートル、来年は60メートルかなと考えています。

――来年に向けた意気込みをお願いします

来年は僕が引っ張らないといけない立場になるので、早慶戦に得意な種目はありませんが、来年は多種目に出場してチームを優勝に導けるようにまた明日から練習していきたいと思います。


▽男子4×200メートルリレー

西裕大(教3=埼玉・栄東)、三浦励央奈主将(スポ4=神奈川・法政二)、新上健太(人3=東京・早実)、千田杜真寿(スポ2=茨城キリスト教学園)

――まず、率直に日本記録を更新した感想をお願いします。

西 素直にうれしいです。昨年も走らせて頂いたのですが、僕のミスで目標としていた日本記録を出せなかったので、今年はリベンジという気持ちで走って、それがしっかり出せたのでうれしかったです。

三浦 率直には、「うわ、出た!」みたいな。出せないとは思いませんでしたが、出るとも思っていなかったです。無理ではないですが、絶対に出るという自信もなかったです。バトンのつながり方を見ていて、結構利得を取れていて、ひょっとしたらあるのではないかという感じでした。千田がホームストレートを走ってくる感じとタイマーの両方を見ながら、『いける!(1分)19、20、21秒』と。達成した瞬間は叫んでしまいました。

西 新上と僕は(日本記録が出たか)分からなくて、(走り終わった)バックストレート側で「アジア記録って何秒だっけ」と言っていました。

新上 僕は、大2までめちゃくちゃ足遅くて、去年8継を見ていて、走れたら凄くうれしいなと思っていました。今年は200(メートル)にも取り組み始めて、記録が出始めたタイミングで、今年は8継に使ってもらえたらいいなという気持ちで今シーズンずっとやってきました。今回使ってもらえたということで、日本新が出たとことよりは、シンプルに8継メンバーとして走れたというのがうれしかったです。

千田 三浦さんと走れるのが最後で、僕は三浦さんとリレーするのが初めてだったので、日本記録を出したいと思って走っていました。ゴールしてタイムを見たときに、三浦さんがすごく喜んでいたので、うれしい気持ちでいっぱいです。

――昨年は皆さん「アジア記録目指します!」という感じでした。今年もそのような話はあったのですか

三浦 昨年は、西、僕と松本朗(松本朗氏、令4スポ卒)と澤(大地、スポ4=滋賀・草津東)だったので、これは強いだろうと。これは失敗しなかったらアジア記録出るだろうという気持ちでした。今年は出しに行って出た記録ではなくて、4人が上手く走れて出た記録という感じですね。

――今日のご自身の走りはそれぞれいかがでしたか。

新上  自分は正直結構ボロボロで、全カレが終わってから走りがあまり作れていない状態で迎えたこの早慶戦でした。なので、個人のタイムも全然良くないですし、これで記録でなかったら僕のせいだろうなというのはすごく感じていたので、個人の走りとしてはあまり良くないと感じています。

三浦 良かったと思います。相当速かったと手応えもあります。

西 いつもと違ってリレーだけだったので、フレッシュな状態で走ることができました。レース中も、三浦さんが前半速いので、追いつけるように、後半残しておくというようなイメージで走りました。それで向かい風が吹いていた割に結構いい走りが出来たと思います。

千田 何でか分からないですが、少しバトンのところが渡らなそうだったので、少し緩めてもらったところはあります。自分の走りとしては悪くない走りだったと思います。

――今回のこのチームはいかがでしたか

三浦 チームと言っても、3日くらいしかやってなくて。三浦、西だけ決めてあと2人どうしようかなという感じでした(笑)。

西 僕は、このチームで三浦さんが卒業する前に日本記録を出すことができて良かったと感じています。

――最後に、今後に向けてひとことお願いします

西 来年は三浦さんがいなくなりますが、僕らで周りを強くして来年もこの記録を超える事を狙えるようなチームを作りたいと思っています。今シーズンはラスト日本選手権リレーなので、澤大地と三浦励央奈の首に金メダルをかけて終わります。

千田 一番速い三浦さんが抜けるので、自分も、他のメンバーも今よりも数段高いレベルで走らなければ今日の記録は越えられないので、そこを目指して冬季練習などに取り組んでいきたいと思っています。