ハンドボール部
2022.09.19
関東学生秋季リーグ 9月18日 東京・日本女子体育大学総合体育館アリーナ
終盤であと一歩届かず 桐蔭横浜大に惜敗
関東学生秋季リーグ(秋季リーグ)で未だに白星を獲得できていない早大。4連敗で迎えた第5戦は、関東学生春季リーグ(春季リーグ)6位の桐蔭横浜大と対戦。前半は序盤から勢いに乗れず、攻めあぐねる展開に。要所でシュートを決められず、5点ビハインドで終える。このままリードを広げられてしまうかに見えた後半だったが、早大は前半でのプレーを立て直し、徐々に巻き返しを図る。前日の試合では叶わなかった、粘り強いディフェンスからの速攻で流れを作ることに成功し、終盤で1点差にまで迫った。しかし、ラスト約2分間で追加点を奪えず。21-23の2点差で惜しくも敗れ、5連敗を喫した。
前戦の大差での敗北から一夜明け、気持ち新たに試合に挑んだ早大。先制点は許すもCB村上楓副将(スポ3=福岡・明光学園)が冷静にカットインからのシュートをゴールに流し込み、出だしで同点に追い付く。しかしその後約7分間、早大は得点機を逃し、追加点を奪えない。4点差で迎えた8分にRB山本桃虹(スポ2=東京・佼成学園女)が相手ディフェンスを抜ける力強いシュートを決め、2点目をようやく手にした。これを起点に点差を詰めようとするが、シュートチャンスでゴールネットを揺らすまでには至らず、点差はなかなか縮まらない。中盤からは点の取り合いとなるも、序盤の失点が響き、8-13で前半を終えた。
チーム最多得点となる7得点を挙げ、チームを勢いづけた山本
前半での劣勢を立て直し、追い付きたい後半だったが、後半開始4分で3連続得点を許し、8点差まで点差が開いてしまう。このままこれまでの4戦と同様、後半でペースをつかめず相手の背中が遠のいてしまうかに思われた。しかし、「ハーフタイムにコーチからの激励があって、まだいける、まだいけると思えたことが踏ん張ることにつながっ」たとPV杉浦亜優(スポ1=愛知・名経大市邨)が振り返るように、早大は相手の流れを寸断すべく、反撃ののろしを上げる。前半とは裏腹に、堅いディフェンスからの速攻や、杉浦のポストシュートを中心に着実に得点を重ね、流れをつかんだ。さらに相手の速攻や7mスローに対し江連主将がスーパーセーブを見せ、終盤26分で1点差にまで迫る。しかし、残り約2分間であと一歩届かず。最終盤で追加点を奪われ、21-23で惜しくも敗戦した。
後半でポストシュートを放つ杉浦
これまで勝ち点のない早大が初勝利を目指して挑んだ一戦だったが、逆転への流れを目前にして惜敗した今回の試合に対し、選手たちは悔恨の念にかられた。しかし、「このメンバーでも追い付ける力というのはあった」と山本が語るように、ベストメンバーがそろっていない中での後半の立て直しや、1点差に迫る猛追は今後に向けて明るい材料となっただろう。秋季リーグも残すところあと2試合。未だに白星を獲得できていない早大が求めるものは勝利のみ。前半から今日の試合で見せた、相手の勢いに屈しない士気高揚したプレーで勝利を手繰り寄せられるか。次戦、国士舘大戦に挑む。
(記事 野中美結、写真 権藤彩乃)
関東学生秋季リーグ | ||||
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早大 | 21 | 8-13 13-10 |
23 | 桐蔭横浜大 |
GK 江連織圭(スポ4=千葉・昭和学院) LW 青木里奈(スポ3=東京・白梅学園) LB 山野紗由(スポ1=北海道・釧路江南) PV 杉浦亜優(スポ1=愛知・名経大市邨) CB 村上楓(スポ3=福岡・明光学園) RB 山本桃虹(スポ2=東京・佼成学園女) RW 山田梨央(スポ1=千葉・昭和学院) |
コメント
山本桃虹(スポ2=東京・佼成学園女)
――今日の試合を終えて感想をお願いします
勝ち切りたかったので、とても悔しいです。でも、このメンバーでも追い付ける力というのはあったので、今いないメンバーもいるのですが、そのメンバーの力には頼らずに(今コートに立つことができる)自分たちでこの2試合の経験を生かして(これからの試合を)やっていけたら良いなと思いました。
――前日の試合を経てチームで修正してきた点は
昨日の試合は自分たちのオフェンスミスからバックチェックでとても走らされたので、今回はバックチェックでとにかくみんなで走って早く戻ろうというのを意識していました。
――その修正点は今日の試合でうまく機能しましたか
昨日よりは相手に走らされなかったなと思うのですが、やはりまだまだ甘い部分はあるので、もっとできるなと思います。
――苦しい時間帯でも果敢にシュートを決めていましたが意識していたことは
バックでみんなが動いてくれて、最後カットインとかで(シュートを)決められました。みんなが動いてくれている分、自分が空いたところは絶対行こうと思ったので、ディフェンスが来ても間を絶対割ってやろうと思っていました。楓さん(村上楓)しか上級生がバックでいないので、負担をかけないように自分でも大事な場面でチャレンジしていこうという気持ちを持ってやりました。
――終盤のタイムアウトで話していたことは
1点差になったけど、やるしかないし、私たちのチームはミスを恐れて誰も何もしない時間帯というのも今までの試合で何回かあったので、それはなしで、ミスを恐れないで自分がボールを持ったときは思いっきりやろうというのをみんなで共有しました。
――勝敗の分かれ目はどこだったと思いますか
終盤もそうですけど、ゲーム全体を通して、やはり前半にもっと頑張れた部分があったのかなと思いました。
――次戦への意気込みをお願いします
まだ1勝もしていないのは早稲田だけなので、何が何でも勝って、あとラスト2試合なので、インカレに向けて良い勢いで試合ができるように、前向きに頑張りたいと思います。
杉浦亜優(スポ1=愛知・名経大市邨)
――試合を終えての率直な感想は
前半は結構点差がついてしまって。でも後半で追い付きそうだったのに、最後の最後で私の(守っていた)ところでやられてしまったので、そこはすごく悔しいのですが、フルメンバーではない中で、みんなで協力して、経験を積めた良い試合だったと思います。
――後半にポストシュートを中心に得点していましたが、ご自身のプレーを振り返ってどうでしたか
前半の1本目のシュートを外してしまったので、そこは立て直さないと、と思って、出だしから頑張ろうと思っていたので、そこの立て直しができたことは良かったです。
――前半は苦しい展開が続きましたが、どのように気持ちを切り替えましたか
ハーフタイムにコーチからの激励があって、まだいける、まだいけると思えたことが踏ん張ることにつながって、相手のメンバーが変わったときに、ディフェンスから速攻という早稲田がやりたいことができたので、良かったと思います。
――今回の試合の収穫は
修正力というと何ですが、前半にディフェンスのやられ方で、少し出すぎてポストにやられるというのがあったので、後半では、守り方を変えてやってみたのですが、それが意外とうまくいったので、変化に対応する力が少しついたのではないかと思います。
――次戦への意気込みをお願いします
今日は惜しい試合をしてしまって、もう次からは勝たないといけないと思うので、最初のシュートを決めて、自分が流れを作れるように頑張りたいと思います。