ハンドボール部
2022.09.13
関東学生秋季リーグ 9月11日 東京・明治大学和泉キャンパス体育館
痛恨の3敗目 攻守に精彩を欠き日大に敗戦
関東学生秋季リーグは、早くも折り返し地点を迎えた。第4戦で国士館大に大勝し、2勝2敗で5位につける早大。第5戦は、2部から昇格して勢いに乗る日大に挑んだ。前半は、流れに乗り切れずとも要所を抑え、15-13で折り返す。しかし後半、開始直後に追いつかれて逆転を許すと、その後は日大に主導権を握られた。早大は度々1点差に詰め寄ったが、その度に相手に引き離され、再度逆転することはできず。29-32で敗北した。
「落としてはいけない試合だった」と白築琢磨(文構2=東京・早実)が語ったように、上位進出に向けて勝利を重ねたい早大にとって、悔いが残る一戦となった。序盤は早大がリードを奪う。先制点こそ許したが、直後に相手の退場を誘い、好機を逃さず得点を重ねた。山田和直副将(スポ4=群馬・富岡)が鋭いカットインから相手ゴールを割ると、中惣健友(スポ4=石川・小松)のポストシュートや白築のサイドシュートなどが立て続けに決まり、前半12分で6-3とした。その後も相手選手の退場が相次ぎ、早大有利の展開に。前半20分には外種子田崚汰(スポ1=鹿児島・国分)の速攻が決まり、11-6と5点差をつけた。しかし、数的不利な状況でも果敢な攻撃を見せる相手オフェンスを食い止められず、終盤に追い上げられる。15-13とリードは守ったものの、前半終了間際には早大選手の退場もあり、流れをつかみ切れないまま前半を終えた。
シュートを放つ山田
1人少ない状態で迎えた後半、開始直後に逆転を許す。日大の3-3ディフェンスを崩せず、攻めあぐねる早大。後半8分には17-20とリードを許した。狩野直樹(スポ3=埼玉・浦和学院)のロングシュートや永橋優太朗主将(スポ4=千葉・市川)の速攻で再び追いついた早大だったが、以降は常に日大リードで試合が進んだ。後半14分に早大側に退場選手が出ると、この隙に日大は3連続得点。再度引き離された早大は、その後もペースをつかむことができない。外種子田や白築の速攻で26-27と1点差に詰め寄ったが、要所でミスが相次いだ。オフェンス時のパスがつながらず、相手に速攻での得点を許し、完全に日大に流れを渡してしまう。「負の連鎖に入ってしまった」と永橋主将が振り返ったように、最後まで状況を打開できず。29-32で敗北を喫した。
ゴールを狙う白築
理想的な展開で勝利した国士館大戦から一転、攻守に精彩を欠いた今回の試合。苦しい時間帯をどのように戦うかが、今後の課題になるだろう。長いリーグ戦も半分が終わり、残すところあと4試合。次戦の相手は、関東学生春季リーグ1位の筑波大だ。強敵には違いないが、全日本学生選手権のシード権獲得のためには、もう負けられない。早大らしい「堅守速攻」で勝利をつかんでほしい。
(記事 澤崎円佳、写真 是津直子)
関東学生秋季リーグ | ||||
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早大 | 29 | 15-13 14-19 |
32 | 日大 |
GK 塚本智宇(スポ3=富山・高岡向陵) CP 白築琢磨(文構2=東京・早実) CP 狩野直樹(スポ3=埼玉・浦和学院) CP 山田和直(スポ4=群馬・富岡) CP 中惣健友(スポ4=石川・小松) CP 永橋優太朗(スポ4=千葉・市川) CP 田井健志(スポ3=香川中央) |
コメント
永橋優太朗主将(スポ4=千葉・市川)
――試合を終えて、今の率直な感想をお願いします
非常に悔いが残る試合だったと思います。と言うのも、技術的な部分ももちろんなのですが、メンタル的な部分でチームの雰囲気をうまくつくれませんでした。キャプテンとしてもチームとしても、課題が残るような試合だったと思います。
――具体的にはどのような点が良くなかったのでしょうか
前半から、僕たちの持ち味であるディフェンスから速攻というリズムをうまくつくれなくて、しっかりと守って走るという流れにできませんでした。また、しっかりと声をかけて盛り上がるみたいな、流れをつくるような働きかけがうまくできなくて。そんな中で、シュートも入らない、オフェンスもディフェンスもうまくいかない、雰囲気をつくる働きかけも無いという感じで、どんどん下にいってしまって負の連鎖に入ってしまった感じがしました。
――ディフェンスは、具体的にはどのような点が良くなかったのでしょうか
全体的に足が動いてなかったと思います。相手が広くとってやってくるのに対して、ディフェンスが揺さぶられるというか。相手の流れをうまく切れなくて、相手に自由にやらせてしまいました。
――オフェンスに関してはいかがですか
相手が3-3という珍しいディフェンスをしてくるチームで、うまくボールがつながらなくて、自分たちのやりたいプレーができなかったかなという感じです。
――逆に、良かったところはありますか
今日は相手のロングシュートが1本も入っていないと思います。そういった意味で、相手が中に展開してきたパターンのときには、真ん中もキーパーもしっかりと対応できていたかなと思います。
――ご自身のプレーに関してはいかがですか
前半の1本目、2本目のシュートを外してしまって、出だしでチームに勢いを付けることができませんでした。流れをつくることができなかったという点で、4年生としてもキャプテンとしても、いち選手としても良くなかったかなと思います。ディフェンスでしっかりと声をかけられたかという点に関しても、後半はできていたのですが、前半の終盤は雰囲気をつくれなかったので、反省点が残るなと思っています。
――次戦はどのような戦い方をしたいですか
次戦は、昔から相性が良くない筑波大学で、その筑波大学に対してどうチャレンジしていくか、というところが意識していくところだと思います。出だしからしっかりと良い雰囲気をつくって、気持ち良い、スッキリした試合ができるように頑張っていきたいと思います。
白築琢磨(文構2=東京・早実)
――試合を終えて、今の率直な感想をお願いします
やりたいことができなかったというか、ここで差をつけたいというところでつけられなくて。雰囲気も含めて全体的に、早稲田らしくできなかったなと感じました。
――どのような戦い方を想定していましたか
相手のディフェンスが立体で、裏のスペースやコンビを使うことを想定していましたのですが、なんか思うようにいかなくて。最初から最後まで、みんなが思うようにできない状態が続いて、やりたいことができなかったかなと思います。
――それでも、前半をリードして終えることができた要因はどこにありますか
前半は、速攻で押したり相手の退場を誘ったり、ということができていました。ただ、点差を離したい場面でシュートを外すところが目立ったので、良いとはあまり言えないですね。
――前半の終盤は雰囲気があまり良くありませんでしたが、ハーフタイムにはどのような話をしましたか
1人退場だったので、相手にどこに打たせるのかを絞ろうという話をしていました。ただ、それを全員が共通認識として持てていたのかどうかがわからない状態で。結局、やられたくない場所でやられてしまった部分がありました。
――後半、相手に流れが渡った要因はどこにありますか
ミスが目立って、そこで相手に2、3点差と離されてしまいました。オフェンスで走ろうという想定だったのですが、速攻がうまくいかなくて。最終的にミスにつながって相手に逆にやられてしまうことが多かったので、課題かなと思います。
――ご自身のプレーに関してはいかがですか
結構シュートミスがあったので100点とは言えませんが、そんな中でも走れるところは走って、速攻で点を取ることはいつも通りできたと思います。そこはこれからも続けていきたいです。
――センターでボールを回すことも多いですが、どのようなことを意識していますか
僕はあまり身長が大きくないので、狙えたらシュートも狙って、それ以外はパス回しでというところは意識しています。やっぱり速い展開を作っていきたいと思ってやっています。
――次戦に向けて意気込みをお願いします
今日は落としてはいけない試合だったと思います。このまま引きずっていても仕方ないので、勝つしかないですね。勝ちたいです。勝ちます!