卓球部
2022.09.11
秋季関東学生リーグ戦 9月10日 東京・代々木第二体育館
明大に敗戦もチーム力が光った 最終順位5位で閉幕
5日間にわたる秋季関東学生リーグ戦(秋季リーグ戦)は最終日となり、早大は明大との対戦を迎えた。シングルス1戦目の濵田一輝(スポ1=愛知・愛工大名電)と相手のエース・戸上隼輔の試合は一瞬たりとも目が離せない戦いとなった。個々が粘るものの明大に敗れ、最終順位5位で秋季リーグ戦は閉幕した。
1番手を任された濵田は明大エース・戸上隼輔と対戦を行った。序盤から繰り広げられる打ち合いは互いに一歩も譲らない気迫に満ちたものであった。レシーブからの強烈なバックハンドを決め、1ゲーム目、先にゲームポイントを迎えたのは濵田だったが逃げ切ることができずこのゲームを落とすことになる。続く2ゲーム目も奪われ後がない3ゲーム目、3点を先取されるが互いの強打が続くラリーを制するなど諦めずに得点を追いかけていく。タイムアウト後、即座に1点を奪い返すと濵田の流れに変わっていく。フォアハンドが決まるようになり、またもや先にゲームポイントを迎えた。「1ゲーム目と3ゲーム目は自分が先にゲームポイントを取ったので、やはりどちらかを取りたかった」(濵田)と一進一退の末、13ー15で一歩及ばす敗北の結果となった。
緊迫した空気の中対戦に挑んだ濵田
続く柏竹琉(スポ3=エリートアカデミー)は、1ゲーム目を奪われた後の2ゲーム目、相手が強打に対して返球してくるようになりそこに反応できない。先にゲームポイントを取られ、食らいつくが11ー13でこのゲームも奪われる。プレッシャーのかかる3ゲーム目、柏は連続得点で差を広げこのゲームの主導権を握り、1ゲーム奪還に成功する。連続で勝ち取りたい4ゲーム目、激しいバックハンドの打ち合いでは相手が一歩リードし得点される。広がる得点差を縮めたいところだったが4ー11の悔しい結果に終わった。3番手の杉本和也(スポ3=福岡・希望が丘)は、互いに2ゲームずつ奪い最終ゲームまでもつれる展開となる。最終ゲーム序盤杉本がリードしたが相手の追い上げで点差を迫られる。先にゲームポイントを取られたが、返球が難しいコースを狙い得点につなげた。しかしこの試合を制したのは明大であり、早大はあと1つも落とすことができない状況に追い込まれる。
得点を決めベンチに向かってガッツポーズをする杉本
ダブルスは今季多くの活躍を見せてきた岩永宜久(スポ4=福島・帝京安積)・濵田組が登板する。強敵相手に奮闘するも一歩届かず1、2ゲーム共に7ー11で奪われる。しかし3ゲーム目、岩永・濵田組の強さが見られた。相手レシーブをネットインさせるサーブを繰り出し勢いづく2人はペースをつかんで試合を進める。さらに岩永のチキータに対し相手は反応することができない。このゲームを奪い返し、窮地を脱した。連続で奪い取りたい4ゲーム目、序盤の主導権は相手にあったが強いコンビネーションで追いつくことに成功し、10ー10のデュースまでもつれ込む。制することができなければ早大の敗北が決まるこの試合、緊迫した空気の中12ー14で勝利をつかんだのは明大であった。
強敵に対し粘り強さを見せた岩永・濵田組
秋季リーグ戦最終日を白星で迎えることはできなかった早大。その結果、通算3勝4敗となり最終順位5位で秋季リーグ戦を終えた。優勝には届かず悔しい結果ではあるが、前半戦はメンバーが揃わない中で中大に勝利するなどチームの底力を見せつけた。「早大はチーム力がとてもあるチームだと今年の団体戦を通じて感じた」と岩永主将も語る。1人では勝つことができない試合も全員が揃うと勝つことができる、チーム力が早大の魅力である。「新チームになって自分がもっと勝ってチームを引っ張っていけるように成長していきたい」(濵田)とエースの意気込みも頼もしい。今季は達成できなかったリーグ戦、全日本大学総合選手権(インカレ)での優勝を目指し、今後もチーム一丸となって勝利をつかみに行く。
(記事 芳田彩歌、写真 是津直子)
結果
男子
▽第7試合 対明大 ●0-4
●濵田0-3戸上
●柏1-3松田
●杉本2-3櫻井
●岩永・濵田1-3戸上・宮川
岩永 宮川
荒井 山本
松本 平賀
コメント
岩永宜久主将(スポ4=福島・帝京安積)
――秋季リーグを終えた感想をお願いします
チームとしては優勝が目標だったので目標が達成できなかったことは悔しいですが、前半戦濵田と柏が入れ替わりでいない中でもチーム全員で戦い5位という結果だったので、そのような厳しい状況の中でも戦うことができたのは良かったなと思います。
――本日のダブルスの振り返っていかがでしょうか
相手2人ともとても強い選手だったので初めから向かっていく気持ちでプレーしていたのですが、サーブレシーブでこちらが先手を取れなかったことが敗因だと思います。良いときはレシーブで得点できていたのですが、相手にサーブを変えられたときに得点できなかったり、相手に強いレシーブを簡単にさせてしまうサーブを出してしまったのでそこに差を感じました。
――今年1年間の団体戦を通していかがですか
どの大会でも優勝を目標にしていたので達成できず悔しいですが、他大学に比べて選手の層が厚いわけではない中で団体戦上位のチームと戦えたことがとても印象的です。個人戦で上にいく選手が多くはないですが、その中でも団体戦で強いチームと競ったり、勝つことができたりしたので早大はチーム力がとてもあるチームだと今年の団体戦を通じて感じました。
――来年度の団体戦で後輩達に達成してもらいたい目標やエールをお願いします
自分が入学した時からずっとリーグ戦とインカレ優勝という目標を掲げて4年間やってきたので、後輩達にもリーグ戦、インカレで優勝を目標にやってもらいたいなと感じています。今年1年の団体戦を通して早稲田の選手は団体で強いという印象があると思うので、もっとレベルアップして強いチームに勝つことができるようにこれからの練習も頑張ってもらいたいです。
濵田一輝(スポ1=愛知・愛工大名電)
――シングルスの振り返りをお願いします
相手が強いとは分かっていたので何とかして1セット取って流れを変えたかったのですが変えることができず結局3ー0で負けてしまいました。1ゲーム目と3ゲーム目は自分が先にゲームポイントを取ったので、やはりどちらかを取りたかったです。
――ダブルスはいかがでしょうか
サーブレシーブでの工夫が足りず最初2ゲーム負けてしまったので、そこを変えて3ゲーム目取ることができ次もデュースまでいけたのですが、もっと早い段階で相手がやりたいことを封じることができればより良い展開で勝ちにつながる試合になったなという思いです。
――秋季リーグを通して見つかった課題はありましたか
今日のシングルスの試合で課題が全て現れていました。こちらが1本繋げば上からカウンターされて攻撃されてしまうので、サーブ3球目やレシーブ4球目でもっと質の高いボールを打てるようにこれから練習していきたいです。
――今後の目標、意気込みをお願いします
春のリーグ戦での優勝が今1番の目標です。新チームになって自分がもっと勝ってチームを引っ張っていけるように成長していきたいと思います。