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ハンドボール部

2022.09.04

関東学生秋季リーグ 9月3日 東京・国士館大学多摩キャンパス体育館

またしても1点に泣く 中大に惜敗し無念の2連敗

 初戦を勝利で飾ったものの、第2戦は1点差で敗北した早大。チームは2勝目を目指し、第3戦・中大戦に臨んだ。序盤こそリードを許したが、速攻で流れを引き寄せて追いつくと、11-10で前半を終える。後半は、1点を争う緊迫した展開に。最後まで勝敗がわからない試合となったが、シーソーゲームを制したのは中大。早大は勝負所で得点できず、23-24とまたしても1点差で惜敗し、悔しい2連敗となった。

 序盤は中大に主導権を握られ、前半10分で1-5とリードを許す。しかしタイムアウト後、山田和直副将(スポ4=群馬・富岡)が相手の退場を誘うと、その隙に外種子田崚汰(スポ1=鹿児島・国分)が速攻で連続得点。さらに中惣健友(スポ4=石川・小松)のポストシュートも決まり、前半15分で6-6と試合を振り出しに戻した。その後は、強力な相手オフェンスに対して積極的に当たり、粘り強くゴールを守った。GK塚本智宇(スポ3=富山・高岡向陵)も再三にわたってナイスセーブを見せ、前半27分で10-10と互角の勝負を演じる。前半終了間際には、スピード感のあるパス回しから山田が相手ゴールを割り、11-10と1点リードで折り返した。

ガッツポーズを見せる塚本

 後半開始直後、白築琢磨(文構2=東京・早実)が速攻を決めて12-10とし、このまま早大が点差を広げるかと思われた。しかし中盤、早大ディフェンスに綻びが見える。相手に速攻での連続得点を許し、後半15分に16-17と逆転された。つかみかけた流れを手放してしまった早大。拮抗(きっこう)した展開のまま試合は終盤へ突入した。この1点を争う大事な局面で、チームを引っ張ったのが山田。後半25分、ステップシュートを決めて再度逆転すると、続けてスピンシュートで相手ゴールを割り23-22とリードを保つ。しかし試合終了間際、中大に勝負強さを見せつけられた。残り2分で連続得点を奪われ24-23とされると、早大はそこから反撃できず。最後はパスをつなぐことができず、シュートを打てないまま試合終了。またしても接戦を落とし、無念の2連敗となった。

シュートを放つ山田

 前半は強みである守備が光ったものの、流れをつかみ切れず1点差で敗北した今回の試合。「ずっと1点差で負けてきている」と塚本が語るように、今年度敗戦した6試合のうち、実に5試合が1点差での敗戦だ。接戦で勝ち切れない状況をなんとかして打開したい早大。第4戦・国士館大戦では、勝負強さを見せられるか。大事な場面での戦い方に注目だ。

(記事 澤崎円佳、写真 野中美結 澤崎円佳)

関東学生秋季リーグ
早大 23 11-10
12-14
24 中大
GK 塚本智宇(スポ3=富山・高岡向陵)
CP 白築琢磨(文構2=東京・早実)
CP 狩野直樹(スポ3=埼玉・浦和学院)
CP 山田和直(スポ4=群馬・富岡)
CP 中惣健友(スポ4=石川・小松)
CP 永橋優太朗(スポ4=千葉・市川)
CP 外種子田崚汰(スポ1=鹿児島・国分)
コメント

永田奈音コーチ(平30スポ卒=小林秀峰)

――試合を終えて、今の感想をお願いします

 一言で言うならば悔しいですけど、やっぱり選手の方が悔しいと思いますし、そう感じていてくれないと今後勝てないと思います。

――中大戦には、どのような戦い方を想定して臨みましたか

 オフェンス面に関しては、両3枚目に対してカットインを狙っていくということです。相手はフィジカルが強いのですが、運動量だけで言ったらうちの方があると思うので、そこに対して運動量で勝っていくという。それは実践できていて、相手の3枚目は退場が3回あったと思うので、そこは良かったと思います。

――試合を通して、想定していた戦い方はどの程度実践できましたか

 僕の中では、7、8割は想定通りでした。ただ、退場やシュートミスなど、選手自身がどうにかしなければいけない部分に関して、メンタル的にまだ弱いなと思います。勝負強さが無いというか。そこが備わってくれればうれしいなと思います。

――初戦と第2戦に比べて失点を抑えることができましたが、やはりディフェンスが良かったのでしょうか

 そうですね、良かった方ではあると思います。ただ、今日の出来だったら正直20点以下にも抑えられたと思います。こっちが退場している回数も多いので、退場が無ければ20点以下に抑えられたと思っています。

――具体的に、ディフェンスはどのような点が良かったのでしょうか

 しっかりと前で当たれていたのが良かったと思います。ただ、足が止まってきて運動量が落ちた後半は、うちがやりたいディフェンスではなかったです。そこが敗因の一つかなと思います。

――速攻はどうでしたか

 あまりいけなかったですね。相手が高めに守ってきていたので、そういう相手に対する想定がまだまだできていないと思います。イメージしていても、実際に動くことができていないという感じだったので、そこを鍛えていくのが今後の課題かなと思います。

――試合中、選手と審判の方が話している様子が見られましたが、どのような点について確認していたのですか

 基本は選手に任せているのですが、なぜそういう笛を吹いたかというのは聞いてもらっています。ただ、今日に関しては単純にこっちの気持ちをぶつけるだけになってしまっている選手が多かったと思います。試合後のミーティングでは、こっちがぶつけるだけじゃダメだし、そこに気を遣ってイライラしてしまうくらいなら、自分たちのやることを徹底しようという話をしました。

――次戦に向けて意気込みをお願いします

 今日の前半みたいに、運動量を保ってやっていけば勝てると思います。ただ、選手たち個人が、この1点差で負けている状況をどうやって打開するか、チームとして何ができるかを考えて、それを徹底できるのかで変わってくると思います。スタッフはスタッフで、ベストを尽くしていきたいと思います。

山田和直副将(スポ4=群馬・富岡)

――試合を終えて、感想をお願いします

 春も日体戦もそうなのですが、また1点差で負けてしまったので悔しい思いでいっぱいです。

――重要な場面で得点を挙げていましたが、ご自身のプレーを振り返っていかがですか

 積極的なプレーが得点につながったという点では良かったと思うのですが、チームのオフェンスをつくるという点ではまだまだだと思うので、仲間を生かすという部分に関してはもっと練習していきたいなと思います。

――チームのオフェンスはいかがでしたか

 前半は、一人一人がボールを持つ時間が少し長くなって、一対一が増えてしまって自分たちのオフェンスができていないという部分があったのですが、そういう苦しい時間帯もディフェンスで頑張って速攻で点を取れたところもあったので、我慢できたかなとは思います。

――常に競った状態で戦えた要因はどこにあると思いますか

 ディフェンスで頑張れたというのが一番かなと思っています。失点に関しては、目標としている24点以内に抑えられましたし、そこに関してはディフェンスは頑張れたと思います。あとは、自分たちのオフェンスがうまくいかず、逆に競ってしまったというか。離せる場面で離せなかったのがこの結果につながっているかなと思います。

――初戦、2戦目ともにシュートミスが課題と伺いましたが、どのように対策をしていきたいですか

 動画を見て相手のキーパーの特徴をつかんだり、タイミングを変えたシュートを打ったり、高低差のあるシュートを打ったり、そういうところを意識していきたいと思います。

――次戦に向けて意気込みをお願いします

 インカレのシード権を獲得するためにはもう負けられないので、これから全勝できるように、次の国士館大戦は絶対に勝ちたいと思います。

塚本智宇(スポ3=富山・高岡向陵)

――試合を終えて、今の感想をお願いします

 ずっと1点差で負けてきているので、どこか突き詰めないといけない部分があるのかなと思います。

――具体的には、どのような点を突き詰める必要があると思いますか

 早稲田は、バックチェックや速攻を武器にやっているのですが、今回の試合は、審判に対して抗議してバックチェックが遅れてしまっている部分が結構ありました。すぐ戻ってすぐ速攻ということを、しっかりやっていかなければいけないと思います。

――随所に良いセービングが見られましたが、ご自身のプレーに関してはいかがですか

 前半は割と良かったと思います。初戦と2戦目はあまり良くなかったので、これからの試合でもっと貢献できるように頑張りたいと思います。

――試合を通して、チーム全体のディフェンスはいかがでしたか

 相手のセットオフェンスに対しては、スーパースタ―と言われる選手たちにうまく当たって、早稲田らしく守れていたと思います。ただ、さっきも言った通り、バックチェックの部分で、相手の速攻に対して対応できなかったと思います。

――次戦に向けて意気込みをお願いします

 1点差でずっと負けているので、明日は差をつけて勝ちたいと思います。