ハンドボール部
2022.08.30
関東学生秋季リーグ 8月28日 東京・中央大学多摩キャンパス第一体育館
またも1点差 終盤の決定機を逃し、日体大に惜敗
前日、法大との接戦を制し、関東学生秋季リーグ(秋季リーグ)初戦を白星で飾った早大。チームは開幕2連勝を目指し、日体大と対戦した。関東学生春季リーグ(春季リーグ)では7点のリードをひっくり返され、1点差で敗北した因縁の相手だ。前半は、両者譲らず点を取り合い14-15で折り返す。しかし後半、数的不利な状況で日体大に連続得点を許した。その後じわじわと追い上げた早大だったが、勝負所の1点が遠く、あと一歩及ばず。春季リーグに続き、またも1点差で苦杯をなめる結果となった。
序盤は早大が流れをつかむ。堅いディフェンスで相手の攻撃を阻み、白築琢磨(文構2=東京・早実)のサイドシュートや速攻を中心にテンポ良く得点を重ねていった。前半7分で6-2とすると、日体大がたまらずタイムアウト。早大にとっては理想的な滑り出しだったが、タイムアウト明けからは一転して相手のペースとなる。その後は両チームが点を取り合い、14-15と1点差で折り返した。
ゴールを狙う白築
後半は、前半終盤の退場が響き、数的不利な状況でのスタートとなった。日体大は好機を逃さず4連続得点。14-19と引き離された。さらに後半4分には、神前怜(スポ4=埼玉・浦和実)が負傷退場するアクシデントに見舞われ、日体大が完全に主導権を握るかと思われた。しかし、ここで永橋優太朗主将(スポ4=千葉・市川)がプレーでチームを引っ張る。気迫のこもったシュートで連続得点を挙げると、神前に代わって入った外種子田崚汰(スポ1=鹿児島・国分)も次々にサイドシュートを決めていった。守備にも徐々に流れが生まれ、息を吹き返した早大。後半20分には24-26と2点差に迫った。
サイドシュートを放つ外種子田
残り10分は、前日の法大戦に引き続き、1点を争う攻防となった。後半24分には、永橋主将のカットインシュートと山田和直副将(スポ4=群馬・富岡)の迫力あるミドルシュートで27-27と日体大の背中をつかむ。続けて、白築が技ありのステップシュートを決めてチームを盛り上げた。しかし、逆転の可能性を残して迎えた最終局面、外種子田の速攻が相手キーパーに阻まれる。さらに、永橋主将が放ったシュートが再度相手キーパーの腕に弾かれ、29-30で試合終了。最後まで奮闘した早大だったが、またも1点差で日体大に敗北を喫した。
シュートを阻まれ、倒れこむ永橋主将
終盤の決定機を逃し、逆転の機運を手放してしまった今回の試合。白築は、「シュート確率が春からの課題」と語り、悔しさをにじませた。しかし、秋季リーグはまだ始まったばかり。開幕2連勝とはならなかったが、優勝の可能性は十分に残っている。次戦の相手は、春季リーグ4位の中大。手強い相手との対戦が続くが、今回の敗戦を糧に、まずは2勝目を挙げたい。
(記事、写真 澤崎円佳)
関東学生秋季リーグ | ||||
---|---|---|---|---|
早大 | 29 | 14-15 15-15 |
30 | 日体大 |
GK 塚本智宇(スポ3=富山・高岡向陵) CP 白築琢磨(文構2=東京・早実) CP 狩野直樹(スポ3=埼玉・浦和学院) CP 山田和直(スポ4=群馬・富岡) CP 中惣健友(スポ4=石川・小松) CP 永橋優太朗(スポ4=千葉・市川) CP 神前怜(スポ4=埼玉・浦和実) |
コメント
田井健志副将(スポ3=香川中央)
――試合を終えて、率直な感想をお願いします
やっぱり悔しいですね。ディフェンスにメインで出て負けてしまったので、悔しいです。
――試合後にはチームでどのようなことを話し合いましたか
内容の反省として、シュートが悪かったとか。あとはディフェンスは結構良かったところもあるので、良かった点についても話し合いました。また、春リーグ(関東学生春季リーグ)は3連敗という厳しいスタートだったのですが、今回は初戦で勝っているし優勝は狙えるということで、切り替えてまた頑張っていこうという話をしました。
――チームのディフェンスの評価をお願いします
ディフェンスは結構良かったと思います。ミーティングでは、相手には代表に選ばれるようなすごい選手ばかりいるから、ミドルシュートは打たせないようにしようと話していました。そこは徹底できましたし、サイドシュートとか角度の少ない方に持っていけたので、チームとしても良かったのではないかなと思います。
――点差が開いた状態から追い上げることができた要因はどこにあると思いますか
春は僕たちが7点リードした状態から逆転されたので、逆転はできると思っていました。あと、僕たちはディフェンスがハマったときは速攻で得点できるチームで、丁度後半と終盤はディフェンスがハマっていたので。今しかないという流れをつかむことができたのは良かったと思います。ですが、僕たちのシュートでその流れが切れてしまいました。流れをつかんだときは、その流れを長くするためにシュートを決め切るとか、逆に相手に流れがいってしまったときは、ディフェンスを頑張って相手の流れを短くするとか。今日はそれができたのは良かったのですが、あと一歩だったかなと思います。
――ご自身のプレーについてはいかがですか
ディフェンスについては及第点だと思います。オフェンスは、僕は速攻しか参加していなかったのですが、もっとできたなと試合が終わってから感じています。いつもそうなのですが、試合が終わってからもっとできたなと思うので、そうならないように、失敗してもいいからガツガツいきたいなと思いました。オフェンスでは場合によって入るポジションが変わってやり辛かったのですが、得意としている一対一からポストに出るとか、速くボールをさばいて広いところで勝負するとかが今日はできなかったので、オフェンスとしては反省点が残る試合になったかなと思います。来週は自分の得意な立体的なディフェンスをしてくるチームなので、反省を生かしてもっと頑張りたいなと思いました。
――リーグ戦を通したご自身の役割はどのようなことだと思いますか
健友さん(中惣、スポ4=石川・小松)とかも結構頑張ってくれていると思うのですが、キャラ的にも結構盛り上げるキャラだと思うので、副キャプテンという立場もあるし来年のためというのもあるし、もっとチームを盛り上げられるような働きができればなと思います。それはもちろん声だけではなくて、プレー面でも。今日だったら、終盤のきつい時間に永橋さんが一対一でバンバン決めてくれたから流れを持ってくることができましたし。そういう風に、ディフェンスでもオフェンスでも、僕のプレーで流れを持ってくるということをリーグを通してやりたいと思っています。
――中大戦に向けて意気込みをお願いします
来週は、中大と国士館というどちらも春リーグの上位チームで、そこに勝ったら結構楽な展開でリーグを戦えると思います。落とせない試合だと思うので、1週間しか無いのですが、練習も気持ちを込めてやっていきたいと思います。
白築琢磨(文構2=東京・早実)
――試合を終えて、今の率直な感想をお願いします
春も1点差で負けて秋も1点差で負けて、やっぱり悔しい気持ちが一番にありますね。あと少しで及ばないというところが悔しさであり、今後の課題になっていくのかなと思います。
――終盤追い上げている中で、どのような点が良かったと思いますか
春と違ったのは、ディフェンスの足が動いていたことです。キーパーと連携して速攻まで持っていくという武器が出ていました。そこは、今後の残りの試合とインカレに向けてもっと精度を上げていけたらなと思います。
――最後逆転できなかったことについて、どのような点が良くなかったと思いますか
やっぱりシュート確率が春からの課題で、今日の試合もそこが出てしまったと思います。
――ご自身のプレーを振り返っていかがですか
サイドをやったりセンターをやったり変わる感じで、昨日は少し余裕が無かったのですが、今日は気持ちを切り替えて、余裕を持ちながらプレーしようと考えていました。昨日よりは改善できていた点かなと思います。
――リーグ戦を通して、どのようなプレーをしていきたいですか
やっぱり試合に出ている時間が長いので、チームに流れを持ってきて勝ちにつなげられるようにできたらなと思います。
――中大戦に向けて、意気込みをお願いします。
もう勝つだけですね。いっぱい走って、勝ちます!
外種子田崚汰(スポ1=鹿児島・国分)
――試合を終えて、今の率直な感想をお願いします
シンプルに、悔しいですね。やっぱり自分が最後外してしまったので。気持ちはあったのですが、得点につなげられなかったのが、ダメなプレーでした。
――神前選手(怜、スポ4=埼玉・浦和実)と交代で入ることが多いですが、ご自身の役割はどのようなところだと思いますか
そんなにすごいことができるわけではないので、いつでも交代できるように準備をして、とにかくルーズボールを拾ったり、サイドから声を出していったり、貰ったボールを決め切ったり。そういうところかなと思います。
――ご自身のプレーを振り返っていかがですか
前半の途中から出て、先輩がルーズボールを拾って、速攻で1点を取れたことは良かったと思います。後半にもそれがつながって、良い感じに決め切れていたと思います。あとはただ、決めるべきところで決められるようにならないといけないと思いました。
――シュートを打つときに意識していることはありますか
あんまり考えないようにしています。一番良いのは、脱力して打つことですね。
――ディフェンスのときはいかがですか
サイドで一番状況が見えるので、隣の人や真ん中を守っている人に状況を伝えてしっかりと声を張ることを意識しています。あとは僕の隣の人が抜かれたときに、潰せるところは潰すとか、攻撃を1回で打たせないようにサイドまでいって折り返しさせるとかを考えています。
――中大戦に向けて、意気込みをお願いします。
怜さんが(ケガで)戻ってくるかはわからないのですが、自分はいつでもスタメンでいけるように準備をしていきたいです。コートに入ったら学年は関係ないと思っているので、1年生だからできないとかではなく、しっかり同じ気持ちで勝ちにいけるように。この悔しさを晴らせるように、この1週間でもう1回しっかり練習していきたいなと思います。