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ハンドボール部

2022.08.28

関東学生秋季リーグ 8月27日 東京・中央大学多摩キャンパス第一体育館

法大に辛勝 内容に課題残すも、秋季リーグ白星発進!

 夏の暑さが残る気候の中、関東学生秋季リーグ(秋季リーグ)が開幕した。初戦の相手は、関東学生春季リーグ(春季リーグ)で惜敗した相手・法大。序盤は点の取り合いとなったが、中盤に早大が抜け出し18-13で折り返す。試合終盤には相手の猛追を受けたが、1点差で逃げ切り、春のリベンジを果たした。

 試合開始直後、相手に先制を許し2点のリードを奪われる。しかし、塚本智宇(スポ3=富山・高岡向陵)の好セーブや白築琢磨(文構2=東京・早実)の速攻で、前半7分で4-3と逆転に成功した。その後、互いに点を取り合う拮抗(きっこう)した展開の中、抜け出したのは早大。前半14分から、神前怜(スポ4=埼玉・浦和実)、白築らが速攻で立て続けに得点を奪い、6連続得点で14-9。田井健志副将(スポ3=香川中央)をトップに置いた1-5体型の積極的なディフェンスから、たびたび速攻のチャンスをつくり、法大を突き放した。前半終盤は、中惣健友(スポ4=石川・小松)のポストシュートが冴え、18-13で折り返した。

ゴールを狙う神前

 5点リードで迎えた後半。開始早々に狩野直樹(スポ3=埼玉・浦和学院)と神前が得点を挙げ、幸先の良いスタートを切る。守備ではアグレッシブにくらいつき、後半13分で25-18と7点差をつけた。このまま早大が優位に試合を進めるかと思われたが、体力的に厳しい終盤、じわじわと追い上げられる。勢いづく法大に対し、早大はシュートミスが相次ぎ、後半20分で26-23と3点差に。残り5分は、一進一退の戦いとなった。狩野が速攻を決めて31-27とすると、法大は連続得点で盛り返し31-29。狩野がフリースローからのロングシュートでゴールを割り32-29とするが、相手も食い下がる。法大が試合終了間際に2点を追加し32-31とさらに攻勢を強めたが、ここでタイムアップ。苦しい展開でも要所を抑えた早大。追いすがる相手を振り切り、秋季リーグ初戦を白星で飾った。

ロングシュートを放つ狩野(写真左奥)

 三津英士監督(平8人卒=久留米工業大附)は、「どんな場面でも守って速攻にいくことを継続できた」と振り返った。競った展開でも自分たちの戦い方を徹底し、攻守で我慢強さを見せた早大。しかし同時に、シュートの精度には課題が残った。楽に戦うためにも、得点のチャンスは確実にものにしたいところだ。次戦の相手は、春季リーグ3位の日体大。強敵相手にも持ち味を発揮し、開幕2連勝となるか。チームの奮闘に期待したい。

(記事 澤崎円佳、写真 田島璃子)

関東学生秋季リーグ
早大 32 18-13
14-18
31 法大
GK 塚本智宇(スポ3=富山・高岡向陵)
CP 白築琢磨(文構2=東京・早実)
CP 狩野直樹(スポ3=埼玉・浦和学院)
CP 中惣健友(スポ4=石川・小松)
CP 永橋優太朗(スポ4=千葉・市川)
CP 田井健志(スポ3=香川中央)
CP 神前怜(スポ4=埼玉・浦和実)
コメント

三津英士監督(平8人卒=久留米工業大附)

――初戦を終えて、今の率直な感想をお願いします

 春リーグ(関東学生春季リーグ)と同じく初戦が法政で、春は1点差で負けていたので、最低でも勝利することを目標として掲げていました。どんなかたちであれ、勝ち切れたことは非常に大きいと思っています。

――どのような戦い方を想定していましたか

 法政はオフェンスもディフェンスも非常にしっかりしているチームで、得点力も高くて、春は守り切れなかったことが反省点でした。今回はそこをアグレッシブに守っていくことを前提に学生と話し合った結果、1-5ディフェンスでやっていこうと考えていました。

――戦術はどのくらい機能していましたか

 シュートミスなどの課題はあったのですが、どのような場面でも、自分たちの持ち味である守って速攻にいくことを継続することはできたと思います。

――速攻での得点が多かったですが、やはり守備が良かったのでしょうか

 守りも良かったですし、シュートを決められてもリスタートでしっかり得点を取れていました。リスタートを継続して仕掛けられたという点は良かったと思います。

――チーム全体について、春からの成長を感じる部分はどこですか

 コロナで練習できない期間が3、4週間あったので、満足な練習ができていない中だったのですが、守って速攻、走り切るということを徹底してやることができていると思います。

――課題はどこですか

 精神的に弱い部分があるので、連続得点とかでやられたときに、どれだけ自分たちで立ち直って切り替えて前に進むことができるかが今の課題かなと感じています。

――関東学生秋季リーグを通して、どのような戦い方をしていきたいですか

 一貫して言っているのですが、守って速攻をすること、ルーズボールなどのボールに対する執着心を前面に出して、チャレンジャー精神を出してやっていくことがこのチームのモットーです。それが今のこのチームの早稲田らしさだと思うので、どんな相手でもどんな場面でも、それを徹底してやっていきたいです。

――日体大戦に向けて意気込みをお願いします

 学生もしっかり対日体の戦術やシステムを考えてくれているので、守って速攻をやり続けて、日体にも負けないくらい走り切ることができればと思います。

永橋優太朗主将(スポ4=千葉・市川)

――初戦を終えて、今の率直な感想をお願いします

 勝利できたことは一安心なのですが、特に後半の試合内容は良いものではなかったので、反省点の残る試合だったとは思います。

――具体的には、後半どのようなところが良くなかったと思いますか

 シュートミスですね。相手のキーパーがうまかったこともあるとは思うのですが、前半も含めてシュートミスが多かったです。前半はまだ、ノーマークのチャンスをたくさん作れている中でのミスだったのですが、後半はチャンスをそれほど作れずにミスもしていたので、どんどん相手の流れになってしまった感じです。

――1試合を通して、チームのオフェンスはどうでしたか

 比較的悪くはなかったと思います。シュートを打って終われていたので悪くはなかったのですが、個人の部分にはなるのですが、そのシュートを決め切れたらなというところです。チームのオフェンスとしては良かったんじゃないかなと思います。

――ディフェンスに関してはいかがですか

 ディフェンスは、1-5を試してやってみて、実戦ではあまり使ったことがなかったのですが、それなりに機能していたかなと思います。

――最後追い上げられながらも勝てた要因はどこにあると思いますか

 春より粘れていたとは思います。今回も春も逆速攻をされてはいたのですが、今回はしっかり守って攻めるというギリギリのせめぎあいの中での粘りがあったので、なんとか持ちこたえることができたかなと思います。

――ご自身のプレーについてはいかがですか

 前半いきなりノーマークでシュートを外して、7mも外してしまって、そこから崩れてしまってディフェンスも前半はあまりよくなかったです。ただ、後半の始まりでベンチに下がって休んで、余裕が出てきてからの後半は、比較的悪くはないプレーができたかなと思います。

――日体大戦に向けて意気込みをお願いします

 春は、今回の試合のように追い上げられて7点差を逆転されて負けてしまいました。明日は7点差なんてつくわけがないと思いますし、むしろ僕らが頑張ってついていかなければいけない展開になると思うので、その中でしっかりと粘って、最後の最後まで走り抜いて食らいつけるように頑張っていきたいと思います。

神前怜(スポ4=埼玉・浦和実)

――試合を終えて、今の率直な感想をお願いします

 個人的には、後半15分くらいに足を攣ってしまってリタイアみたいなかたちになってしまったので、悔しい気持ちもあります。ただ、後半徐々に点差を詰められた中でも、結果的には春に1点差で負けた相手に勝てて良かったと思います。

――ご自身のプレーを振り返っていかがですか

 数値的には8分の7で決めることができたので、良かったかなと思います。ただ、その外したシュートがノーマークで、そこをしっかり決め切れればこの1点差のゲームをもっと楽にできたと思うので、明日の試合では決められるところでは全て決め切りたいなと思います。

――速攻の場面ではどのようなことを意識していますか

 僕自身の特徴として出だしのスピードがあって、練習から常にその部分は自信を持ってやれているので、いつも通りやった感じです。それが結果につながって良かったと思います。

――チーム全体の良かったところはどこですか

 春は、前半に大差をつけて、後半徐々に巻き返されて1点差で負ける、という展開がありました。今日も似たような展開だったのですが、連続失点をできるだけしないように、相手に決められてももう一度走って取り返すことができたので、連続失点を無くせたことは良かったと思います。

――課題はどこですか

 速攻のかたちがバラバラなことや、シュートですね。僕もさっき1本外したと言ったのですが、ほとんどの人が決められるはずのシュートを1本以上外していて、それを決められたら前半のうちに勝負が決まっていたと思うので、シュートは課題かなと思います。

――日体大戦に向けて意気込みをお願いします

 日体にも春に1点差で負けていて、前半勝っていた状況で後半巻き返されて負けたので、そういう展開は無しにしたいです。あと、相手も速攻で走るチームなので、走り負けないように、走り勝つように、明日は攣らないように頑張りたいと思います。