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ラグビー部

2022.08.25

夏季オープン戦 8月25日 対京産大 早大菅平ラグビーグラウンド

セットプレーが奏功し、京産大に勝利!

 晴天に恵まれた早大菅平ラグビーグラウンドにて、早大は京産大と練習試合を行った。前半の立ち上がりこそは流れをつかめなかったものの、中盤以降からアタックを修正し、19-17で前半を折り返す。後半は、CTB野中健吾(スポ1=東海大大阪仰星)のトライをはじめとして、春から尽力してきたセットプレーを起点に、着実にトライを重ねる。終盤はせめぎ合う展開となるが、リードを守り切り、40-22で京産大から勝利を挙げた。

 前半開始早々に京産大にモールで押し込まれ、先制トライを奪われた早大。しかし前半9分、FB小泉怜史(文構4=東京・早実)が敵陣に踏み入り、SH宮尾昌典(スポ2=京都成章)へパスが渡る。その後右サイドでロック池本大喜(文構3=東京・早実)が内に切り込み、ラックからボールを持ち出したプロップ亀山昇太郎(スポ2=茨城・茗渓学園)がインゴールを陥れた。その後は京産大が優勢となり、連続で2トライを献上。スコアは、12点ビハインドの5-17。迎えた26分、相手のルーズボールに反応した早大は細かくフェーズを重ね、小泉が相手の隙を突きトライを挙げる。続く33分には、左端からオフロードパスを華麗につなぎ、フランカー村田陣悟(スポ3=京都成章)から小泉に。パワフルな走りを見せた小泉がインゴールへ飛び込み、逆転に成功する。終盤は敵陣に攻め入ったものの、トライには結べず。19-17の2点リードで試合を折り返した。

今日2トライを挙げたFB小泉のトライシーン

  後半は、気合のこもった円陣から始まった。早大はグラウンドを広く使った攻撃で敵陣に攻め入る。後半3分、マイボールスクラムからテンポの良いアタックを継続し、野中が右中間にフィニッシュ。続く10分には、右サイドでのマイボールラインアウトから一直線に押し込み、勢いよくトライを挙げた。23分にも、敵陣左深くのラインアウトモールを力強く押し込み、後ろについていたフッカー佐藤健次(スポ2=神奈川・桐蔭学園)が相手FWの隙間をくぐり抜け、インゴールをこじ開けた。直後のゴールキック成功で、スコアは40-22に。これ以降は、互いに一歩も引かない展開の中、スクラムでは早大が優位に立ち、相手の反則を誘う場面も見られた。最後までしぶとく攻撃を仕掛け、点差を守り切り40-22で京産大に勝利した。

積極的なボールキャリーをみせたフランカー村田

 「トランジションの部分でスピードの変化の部分は全員意識できていた」(小泉)。前半序盤に見えたアタックの課題を中盤で修正し、攻勢を崩さなかった早大。「スクラムで押せるようになるとチームは勢いづき、ゲーム運びが良くなった」と村田が振り返るように、FWのセットプレーにも手応えはあったようだ。それだけでなく、今試合では個人個人が声を出し続け、チームを鼓舞していく様子が見受けられた。夏合宿での試合も残すは同志社戦のみ。約2週間後には関東大学対抗戦が迫っている。一つ一つのこだわりを体現し、チーム全員で『荒ぶる』へ。秋に向けてさらに自信をつけ、いい形で夏合宿を締めくくりたい。

(記事 谷口花、写真 山田彩愛)

コメント

NO・8相良昌彦(社4=東京・早実)

――今日の試合のテーマは何でしたか

アタック、ディフェンスそれぞれあります。『ボールtoスペース』(ボールを空いてるスペースに運ぶ)で、京産大のディフェンスラインの穴にBKがボールを回すことです。FWのテーマが『ストロングキャリー』で、京産大はフィジカルが強いチームなので、逃げずに強いキャリーをしようというテーマがありました。ディフェンスのテーマは、『キックチェイス』のところにしていて、京産大のようにFWに強みがあるチームは上下に動かすことが多いので、早大にとってディフェンスがしやすいという考えだったので、今日は多くキックを用いて、しっかりチェイスして前で相手を止めることがテーマでした。

――試合全体を評価していただけますか

アタックのところは、前半はうまく行かないことが多かったのですが、後半になるにつれて精度が上がり、テーマである『ボールtoスペース』もできたと思います。キックを多く蹴りましたが、そこのもチェイスもしっかりできていて、相手にキックゲームに負けていなかったので、ディフェンスのテーマを意識できたと思います。

――関西王者でベスト4の京産大と戦った感想はいかがですか

やはりフィジカルの強いチームだなと思いました。(京産大は)セットプレーに自信を持っていて、ラインアウトからのモールでは二本のトライを取られてしまいました。そこは相手の強みでもあると思いますし、自分達の課題でもあると感じました。

――前半戦途中の円陣の中で佐藤選手を中心に「規律を大事に」という言葉が聞こえましたが、規律の部分を振り返っていかがですか

前半の3トライ中、2トライがモールでした。キックでペナルティをしてしまうとすぐに、モールを組める位置に行かれてしまうので、規律を守ることで、モールを組ませる位置に京産大を行かせないようにしたいと思っていました。

――後半はスクラムで反則を誘う場面が多くありましたが、スクラムを振り返っていかがですか

佐藤を中心にスクラムにまとまりがあり、春から取り組んでいたことが活かせたと思います。

――課題は何ですか

この前の帝京大戦と同じなのですが、得点を取り切りたい場面で取りきれないことが、去年から続いている課題です。対抗戦(関東大学対抗戦)や選手権(全国大学選手権)などのさらにプレッシャーのかかる試合で同じような状況を生まないためにも、練習中から一つ一つのことにこだわりを持って修正していきたいです。

――同志社戦への意気込みをお願いします

関西の強豪校で、対戦機会も少ないチームなので、この後ビデオを見て分析し、テーマを決めた上で自分たちのスタイルのラグビーを魅せたいと思います。

フランカー村田陣悟(スポ3=京都成章)

――今日の試合を振り返っていかがですか

 今日の試合ではFWが一体となってスクラムで押せたり、ラインアウトからのモールでも得点できたりしたので、うまく試合展開ができたのではないかと思います。

――FWとして自身がついた部分はありますか

 チームで試合前に言っていたスクラムの部分です。スクラムで押せるようになるとチームは勢いづき、ゲーム運びが良くなったので、そこをこれからももっと成長させていきたいです。

――ボールキャリーについて振り返っていただけますか

 帝京大との試合ではボールキャリーした回数は2回だけで、キャリーの回数は少なかったので、いろいろな方からご指摘を受けました。コーチや監督から「もっと貪欲にいけ」というお話と、FWコーチの佐藤穣司(平28スポ卒)さんから「試合の中で一つ目標を決めていこう」というお話がありました。今日だったら、ボールキャリーの回数を増やすことを目標にしていたので、そこにフォーカスしました。

――次の同志社大戦への意気込みをお願いします

 自分の強みであるボールキャリーをこれからも継続し、また、フランカーで大事であるジャッカルの部分やこぼれ球の反応など、早稲田らしいフランカーになれればいいなと思います。

SO守屋大誠(政経3=東京・早実)

――今日の試合を振り返っていかがですか

 京産大は非常にタフなチームでFW中心にコンタクトの強いチームでした。相手の得点源であるモールを防ぐためにもエリアマネジメントを意識していたのですが、前半はそれがうまくいかず、苦しい展開となってしまいました。後半は、スクラムの優勢を活かしながらも良い形で、得点ができたと思います。

――後半キックが長く使われていましたが、攻撃プランは

  後半は、インプレーの時間を長くしながら、外のスペースや裏のスペースに素早くボールを運ぶことを意識していました。

―― 夏合宿を通しての個人の目標は

 合宿を通しての個人の目標は、一貫性を持つことです。チームが良い時も悪い時も自分のスタンダードを高く維持することを意識しています。

――次戦の意気込みをお願いします

 次戦は合宿最後の試合なので、勝利で終えることはもちろんですが、対抗戦につながる良いゲームにしたいと思います。

 

FB小泉怜史(文構4=東京・早実)

――今日の試合を振り返っていかがですか

 前半の入りの部分で自分を含め、BKがミスをしてしまっていて、それをどうにか取り返そうというかたちで前半の後半部分からBKでボールを回してスペースにボールを運んで攻めるということを意識し始めました。そこからチームがいい流れになってきたのかなと思います。そのまま後半も継続できたことが勝利につながったのではないかと思います。

――ボールキャリーが目立っていたと思いますが、意識はされていましたか

 前半最初にミスをしてしまったので、どうにかして取り返さなければという思いでいました。また、ディフェンスが少し緩いなという印象があったのでそこを狙いました。

――今日の2本のトライをそれぞれ振り返っていただけますか

 どちらもサポートしてからのトライだったのですが、チームとしてトランジション、動き出しの部分を意識していこうという話だったので、そこをできたのは良かったのかなと思います。

――キックについてはいかがですか

 飛距離的にはよかったかなと思いますが、蹴る場所やチェイスを誰がするのかなどチームの中でクリアになっていなかった部分があったので、次の試合に向けて改善できればいいのかなと思います。

――帝京大戦での敗戦から何か成長した部分はありますか

 トランジションの部分でスピードの変化の部分は全員意識できていたのではないかと思います。

――同志社大戦にむけて意気込みをお願いします

 今回BKもFWもミスがあったと思うので、短い期間ですが対抗戦(関東大学対抗戦)につながるラストの試合でいい結果を残せるように頑張っていきたいと思います。

 

夏季オープン戦
早大 スコア 京産大
前半 後半 得点 前半 後半
19 21 17
40 合計 22
【得点】▽トライ 亀山、小泉(2T)、野中、佐藤(2T) ▽ゴール 吉村(4G)、守屋(1G)
※得点者は早大のみ記載
早大メンバー
背番号 名前 学部学年 出身校
井元 正大 文4 東京・早実
佐藤 健次 スポ2 神奈川・桐蔭学園
亀山 昇太郎 スポ2 茨城・茗渓学園
前田 知暉 社4 東海大大阪仰星
池本 大喜 文構3 東京・早実
村田 陣悟 スポ3 京都成章
小池 航太郎 商3 東京・早実
◎相良 昌彦 社4 東京・早実
宮尾 昌典 スポ2 京都成章
10 守屋 大誠 政経2 東京・早実
11 岡﨑 颯馬 スポ3 長崎北陽台
12 吉村 紘 スポ4 東福岡
13 平田 楓太 スポ4 福岡・東筑
14 槇 瑛人 スポ4 東京・国学院久我山
15 小泉 怜史 文構4 東京・早実
リザーブ
16 安恒 直人 スポ2 福岡
17 川﨑 太雅 スポ3 東福岡
18 平山 貴喜 スポ4 北海道・函館ラサール
19 藤井 将吾 スポ3 大阪・早稲田摂陵
20 永嶋 仁 商3 東福岡
20′ 粟飯原 謙 スポ1 神奈川・桐蔭学園
21 島本 陽太 スポ3 神奈川・桐蔭学園
22 久富 連太郎 政経3 島根・石見智翠館
22′ 野中 健吾 スポ1 東海大大阪仰星
23 細矢 聖樹 スポ2 国学院栃木
※◎はゲームキャプテン、監督は大田尾竜彦(平16人卒=佐賀工)