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ラグビー部

2022.08.24

ジュニア夏季オープン戦 8月24日 対東洋大

練習の成果を発揮し東洋大に快勝!

 今にも雨が降り出しそうな曇り空の下、早大Dは東洋大と対戦した。早大Dは序盤に2トライを挙げ、幸先の良いスタートを切ったものの、ディフェンスラインの乱れから相手に得点を奪われ、同点に追いつかれてしまう。しかし前半終了間際にBK陣の連携の取れたプレーからトライを生み、早大Dリードのまま後半へと突入した。後半は入りこそは点数が拮抗(きっこう)したものの、中盤以降FWとBKの息の合った攻撃でトライを量産。相手を大きく突き放し、61-26で快勝した。

 開始早々、ハーフライン付近でのラインアウトを起点として、NO・8宮本大生(文構3=埼玉・早大本庄)らFW陣がラインブレイクする。ここからBKで展開し、大外でWTB西浦剛臣(社2=ニュージーランド・ハミルトン・ボーイズ・ハイスクール)がビックゲイン。そのサポートに入ったFB仲山倫平(法1=ニュージーランド・ウェリントン・カレッジ)からSH糸瀬真周(スポ1=福岡・修猷館)へとパスがわたり、最後は糸瀬が真ん中で先制トライを挙げた。その後もBKの展開ラグビーから1トライを追加。だが東洋大にカウンター攻撃からのトライを連続で許し、同点まで追い上げられてしまった。前半終了間際、相手のペナルティーから敵陣22メートル内でのラインアウトを獲得する。ここからBK陣がパスをつなぎ、徐々にゴールラインへ。相手もしぶとくディフェンスをするが、仲山がオフロードパスをCTB金井奨(人4=群馬・太田)へとつなぎ、金井がWTB鈴木陽結(政経3=東京・早大学院)にパス。鈴木がそのままインゴールへと駆け、前半を21-14で折り返した。

プレーでチームをけん引したCTB金井ゲームキャプテン

 後半は序盤から点数の取り合いとなり、なかなか点差が開かなかった。だが中盤に突入し、流れは早大Dへと傾く。後半18分、CTB鳥海雄図(教3=東京・早実)がインターセプトしトライ。再びリードを広げると、その後も敵陣5メートルライン付近でのマイボ―ルラインアウトから、FW陣がモールで前進する。そのモールからSH小西泰聖(スポ4=神奈川・桐蔭学園)が、相手の守備が甘くなった左サイドへとパスを回し、追加点を挙げた。以降も早大Dの猛攻は止まらず、37分にはマイボールスクラムから再びBK攻撃につなげると、FB五十嵐心之介(社3=埼玉・早大本庄)がディフェンスを3人かわし、グラウンディング。試合終了直前にも追加点を挙げ、61-26と大差をつけて東洋大に勝利した。

笑顔でグラウンディングするFB五十嵐

 今日の対戦では、FW陣がセットプレーで優位に立つことでチームに勢いをもたらし、BK陣が見事な連携で得点へと結びつけた。セットプレーや個人のパフォーマンスにおいて、日々の練習の成果を発揮し、手応えを感じられたという点で実りの多い試合だったといえる。だが「相手を圧倒するところまではできなかった」とプロップ山口湧太郎(スポ1=神奈川・桐蔭学園)が振り返るように、選手たちはまだまだ成長に貪欲だ。「上のチームで試合できるように」(金井)、「上のカテゴリーに上がれるように」(鈴木)、「シニアに絡んでいけるように」(宮本)。どの選手も見据える先は『赤黒』。一つでもステップアップするべく、ここで立ち止まってはいられない。

(記事 山田彩愛、写真 谷口花)

コメント

CTB金井奨ゲームキャプテン(人4=群馬・太田)

――今日の試合の振り返りをお願いします

 前回の試合で悔しい負け方をしたので、今回はしっかり勝ち切ろうとしていました。点差をみても、チームとして勝ち切れたことはすごくよかったと思います。その中でも、前半でBKのアタックやディフェンスに課題が見えたので、しっかり修正していきたいと思います。

――BKの選手交代が多くありましたが連携はいかがでしたか

 普段の練習から、しっかりコミュニケーションをとってやっているので、そういった点についてはメンバーが変わっても、しっかりコミュニケーションとって連携できたかなと思います。

――「中間層」という声かけが目立ってたと思いますが、やはり二次攻撃を意識されていたのですか

  そうですね、今回の試合のテーマが『アタックのセット』だったので、ブレイクダウンからすぐに立ち上がってセットするところだったり、あとはキックチェイスのところだったりというところの中間層をしっかりして、自分たちに勢いをつけようと考えていました。

――金井選手のディフェンスの戻りがすごく早かった印象を受けましたが、何か意識されていましたか

 自分の持ち味にフィットネスというところがありますし、(今試合の)キャプテンということもあって、自分から引っ張っていかないとという風に感じていたので、そこは頑張りました。

――最後に次戦に向けて意気込みをお願いします

 次は合宿最後の試合だと思うので、そこでしっかりアピールして、上のチームで試合できるように、もうひと段階成長したいなと思います。

プロップ山口湧太郎(スポ1=神奈川・桐蔭学園)

――今日の試合を振り返って

 今日の試合は、春から夏で積み上げてきたセットプレーで、特にスクラムで相手に勝つことができたのでそこが良かったと思います。ただ、フィールドプレーに関しては中間層のところなど改善すべき部分は多く見られたので、そこはこれからの練習を通して、改善していきたいです。

――そのスクラムについて詳しく振り返っていただけますか

 試合前にスクラムについて前回の帝京戦の振り返りをしました。そこで『一貫性』がテーマとして挙がったのですが、試合を通してスクラムを押せている場面もありました。ですが、まだ相手にボールをとられたり、ペナルティーをとられたりと相手を圧倒するところまではできなかったので、そこは課題だと感じました。

――チャンスでのラインアウトのミスがみられましたが、ラインアウトについて何か反省点はありますか

 日頃の練習からクオリティのところが課題です。リフターであれば、マックスリフトすることなど、そういう自分ができるところを改善していくことが必要だと思いました。

――今日はFWからチャンスが生まれる場面が多く見られましたがそちらについては

 今日はFWで相手に通用するところを全力で出しきろうという話がでていました。そこはスクラムやボールキャリーの部分で、試合を通して一貫性があったのでそこはこれからの試合でも100パーセント出し切れるようにしていきたいと思います。

――次の試合に向けての意気込みを

 セットプレーでは帝京大戦から引き続き、相手に通用していたり、相手に勝っていた部分もあったので、そこは継続して相手を圧倒できるようにしたいです。フィールドプレーでは、ボールキャリーやディフェンスの集散、出だしのところなどにもこだわれるように頑張りたいと思います。

NO・8宮本大生(文構3=埼玉・早大本庄)

――今日の試合を振り返っていかがですか

 今日はFWがフォーカスしているスクラムでいい成果を出すことができたので良かったと思います。

――具体的にどういった部分で

 相手を崩してターンオーバーすることや、ペナルティーを取るという目標があるのですが、そこが何本か取れたので、攻撃的なスクラムを含めて練習の成果が出ていたと思います。

――積極的に攻撃に絡んでいましたが、個人のプレーを振り返って

 僕の強みとして、接点で前に出るということがあります。ゲインラインを上げることができたので良かったと思います。

――反対に課題はいかがですか

 前半で相手の強いタックルや激しいブレイクダウンでターンオーバーされたり、 こちらの攻撃が停滞して苦しい時間帯も続きました。そういう苦しい状況の中でも、全員がエナジーを出して、スピードチェンジして積極的にプレーしていかなければならないと思うので、そこは課題かなと思います。

――ご自身のコンディションはいかがですか

 強みのボールキャリーの部分でアピールできているのかなと思います。まだまだ足りないと思うので、上のチームに上がっていくために、もっと良いボールキャリーができるようにしたいです。

――最後に夏合宿を通しての個人の目標を

 僕はまだこの夏合宿でシニアに上がれていないので、残りの試合でアピールをして、シニアに絡んでいけるように頑張りたいです。

WTB鈴木陽結(政経3=東京・早大学院)

――今日の試合を振り返っていかがですか

 試合としては勝てたのですが、BKが足を引っ張ってしまってFWに申し訳ない場面もあったので、そこは改善したいと思います。

――前半に2トライ決められました

 自分としてはどちらも似た場面で、FWが体を張ってくれて自分が他のBKを呼び込めて、思い通りの形でボールをもらえました。自分で取ったというよりはチームで取ったトライかなと思います。

――キックで仕掛けている場面もありましたが、今回の試合で手ごたえを感じた部分は何かありましたか

 自分のキックで陣地を取ってターンオーバーすることは、日頃の練習からイメージしていました。今日の午前中に練習していたことなので、日頃の練習の成果が試合に出た良い場面だったと思います。

――夏合宿を通しての個人の目標を教えてください

 正直に言うと、このカテゴリーで出場するということに満足していないです。この合宿中に少しでも上のカテゴリーに上がれるように、頑張っていきたいと思います。

――最後に次戦の意気込みをお願いします

 とにかく結果にこだわることと、トライやゲインなど、自分のプレー一つ一つにこだわっていきたいと思います。

SH小西泰聖(スポ4=神奈川・桐蔭学園)

――復帰戦となりましたが、どのような気持ちでピッチに立ちましたか

 こういうプレーができたらいいなという風には考えていたのですが、当然合宿なのでもっと上のグレードにいけるようにパフォーマンスしたいという考えはありました。シンプルにスパンが長かったので、アスリートとして能力もかなり低くなっている中で、おそらくそれらを達成するのは無理だろうなと一旦割り切りました。そこから自分が立ちたかった場所でやりたかったことをやれるんだと素直に楽しもうという風に切り替えて、それだけを考えてやっていました。

――後半出場となりました、試合を振り返っていかがですか

 全部通して良かったわけではないのですが、試合中に改善できたというのは良かったところかなと思います。前半1対1のところで受けてしまって、練習してきたオプションのところを使おうという話をしてから、それらを使うようになってうまくいきました。それを実行できた、継続できたというのは、ちゃんと練習してきたことですし、ちゃんとミーティングできたということなので、チームとしては全体的に見て良かったのではないかなと思います。

――トレーニングを重ねてこられたと思うのですが、何か個人的な手ごたえはありましたか

 全部自分勝手にやるとかではなく、ハーフとしてさばくところはさばく、仕掛けるところは仕掛けるというところにメリハリをつけられました。リザーブとしてチームに勢いをつけるというところもできたので、今日は個人的に合格だと思います。

――メンバーに選ばれた経緯は

 どの試合で復帰できるかというのを模索しながら、今年入ってからやっていました。状況も良くなったり、悪くなったりという感じの中で、一旦安定してきたので、試合復帰に向けて動いてみようかというところで、合宿の終盤のこの試合からはいって徐々に時間を伸ばしていこうかというところを監督と話して、この試合から入れさせてもらいました。

――久しぶりの試合、ラグビーができたと思いますが感想は

 めっちゃ楽しかったです。本当に自分は(ラグビーが)好きなんだなと思いました。

――それでは夏合宿を通しての個人の目標を

 これでしたね。この試合に出るというのが一つの目標だったので、合宿の目標は達成してしまいました(笑)。対抗戦(関東大学対抗戦)に出るというのを春先からずっと言っているのですが、早慶戦と早明戦に出たいという思いを強く持っています。そこに向けてはまだまだ遠い位置にいますが、焦ってもしょうがないので、出来ることをやりながら、自分の身体と向き合いながらちょっとずつちょっとずつ頑張っていけたらいいなという風に思います。そこは合宿だけじゃなくて、合宿終わってからも継続していきたいと思います。

――今後の個人の意気込みを

 (試合後)チームのミーティングでも言ったのですが、やっとプレーヤーとして『荒ぶる』に貢献できる位置に戻ってきたので、『荒ぶる』を取りに行きたいと思います!

 

ジュニア夏季オープン戦
早大D スコア 東洋大
前半 後半 得点 前半 後半
21 40 14 12
61 合計 26
【得点】▽トライ 糸瀬、鈴木陽(2T)、三浦称、鳥海、和田(2T)、五十嵐 ※認定トライ1 ▽ゴール 吉岡(5G)、黒川(2G)、※認定トライ1
※得点者は早大のみ記載
早大メンバー
背番号 名前 学部学年 出身校
山口 湧太郎 スポ1 神奈川・桐蔭学園
後半8分交代→17下間
西野 直樹 法4 東京・早大学院
後半27分交代→16武内
門脇 浩志 スポ2 神奈川・桐蔭学園
後半8分交代→18池田
萩原 武大 スポ1 茨城・茗渓学園
後半27分交代→19小野
江島 航 法4 早稲田渋谷シンガポール
山本 竜大 教1 東京・早実
岡村 圭悟 スポ2 東京・本郷
後半35分交代→20′山下広
宮本 大生 文構3 埼玉・早大本庄
糸瀬 真周 スポ1 福岡・修猷館
後半20分交代→21小西
10 吉岡 麟太朗 スポ2 東京・本郷
後半20分交代→22黒川
11 西浦 剛臣 社2 ニュージーランド・ハミルトン・ボーイズ・ハイスクール
前半25分交代→23′和田
12 金井 奨 教3 東京・早実
後半2分交代→22′鳥海
13 三浦 称児 人3 大分舞鶴
後半31分交代→12金井
14 鈴木 陽結 政経3 東京・早大学院
後半25分交代→23溝井
15 仲山 倫平 法1 ニュージーランド・ウェリントン・カレッジ
後半8分交代→15′五十嵐
リザーブ
16 武内 陸 法4 埼玉・早大本庄
17 下間 元貴 スポ3 秋田
18 池田 裕哉 スポ2 東京・明大中野
19 小野 史裕 スポ2 東京・本郷
20 梅澤 未遊 法4 東京・早大学院
20′ 山下 広一朗 創理1 東京・早大学院
21 小西 泰聖 スポ4 神奈川・桐蔭学園
21′ 井上 泰志 スポ2 福岡・東筑
22 黒川 和音 人1 茨城・茗渓学園
22′ 鳥海 雄図 教3 東京・早実
23 溝井 颯太朗 スポ2 北海道・函館ラサール
23′ 和田 遼 社4 埼玉・早大本庄
15′ 五十嵐 心之介 社3 埼玉・早大本庄
※◎はゲームキャプテン、監督は大田尾竜彦(平16人卒=佐賀工)