ハンドボール部
2022.05.24
関東学生春季リーグ 5月22日 東京・国士館大学多摩キャンパス体育館
攻守に躍動し、東海大に大勝! リーグ戦を白星で締めくくる
関東学生春季リーグ(春季リーグ)は、遂に最終戦を迎えた。4勝4敗で5位につける早大は、6位の東海大と対戦。持ち味である「堅守速攻」を存分に発揮し、大差をつけて勝利を収めた。序盤から堅い守りで相手の攻撃を阻み、速攻を軸に得点を重ね19-7と大量リードで前半を折り返す。後半も前半の勢いそのままに、攻守で圧倒した早大。試合終了まで東海大を寄せつけず、38-20で白星を手にした。
試合開始直後から、早大の猛攻が始まった。外種子田崚汰(スポ1=鹿児島・国分)がカットインシュートで先制点を挙げると、続けて永橋優太朗主将(スポ4=千葉・市川)がパスカットから速攻で得点を奪う。守備で相手オフェンスのミスを誘い、すぐさま攻撃に転じる理想的なかたちを見せ幸先のいいスタートを切った。さらに、狩野直樹(スポ3=埼玉・浦和学院)のロングシュートや、神前怜(スポ4=埼玉・浦和実)、守屋雄司(スポ1=神奈川・法政二)の速攻で次々と得点し、前半6分で7-0と点差を広げる。ここで、東海大がたまらずタイムアウト。しかし、その後も早大優位の状況は変わらない。前半終了間際には、渡辺航平(人2=神奈川・桐光学園)が相手のペナルティースローを止め、チームを一層盛り上げた。攻撃の確実性もさることながら、堅いディフェンスで失点を7点に抑えた早大。19-7と大差をつけて前半を終えた。
速攻を決めて喜ぶ永橋主将
後半も早大は追撃の手を緩めない。後半開始直後、塚本智宇(スポ3=富山・高岡向陵)が好セーブを見せ、続けて白築琢磨(文構2=東京・早実)がカットインから相手ゴールを割る。その後も足を絡めた攻撃で早大が得点を量産。後半7分には角辻尚樹(スポ4=奈良・畝傍)の速攻が決まり、早大の11連続得点で30-7と相手を突き放した。守備では、中惣健友(スポ4=石川・小松)を中心として安定感のあるディフェンスを見せ、東海大を寄せ付けない。積極的にメンバーを入れ替えて臨んだ終盤、相手に連続得点を許す場面も見られたが、リードを保って危なげなく試合を進めた。後半26分には、1年生の西村悠吾(人1=千葉・市川)が初得点を挙げてベンチを盛り上げる場面も。終始攻守で東海大を圧倒し、38-20で大勝を収めた。
シュートを放つ西村
「終わり方としてすごく良かった」と永橋主将が振り返ったように、最終戦を勝利で飾り春季リーグを最高のかたちで締めくくった。開幕3連敗と序盤は苦しんだものの、最終的には5勝4敗と勝ち越し、5位でリーグ戦を終えた。1年生を始めとした新戦力の活躍も光り、今後への期待が高まる結果となった春季リーグ。この経験が、関東学生秋季リーグ、全日本学生選手権への糧となるか。チームのさらなる飛躍が楽しみでならない。
(記事 澤崎円佳、写真 澤崎円佳 宮島真白)
集合写真
関東学生春季リーグ | ||||
---|---|---|---|---|
早大 | 38 | 19-7 19-13 |
20 | 東海大 |
GK 塚本智宇(スポ3=富山・高岡向陵) CP 小笹紘大(法4=東京・拓大第一) CP 狩野直樹(スポ3=埼玉・浦和学院) CP 守屋雄司(スポ1=神奈川・法政二) CP 山田和直(スポ4=群馬・富岡) CP 外種子田崚汰(スポ1=鹿児島・国分) CP 神前怜(スポ4=埼玉・浦和実) |
コメント
永橋優太朗主将(スポ4=千葉・市川)
――試合を終えて率直な感想をお願いします
春リーグ(関東学生春季リーグ)の最終戦をこのようなかたちで終われたので、終わり方としてすごく良かったと思っています。
――試合前にはどのようなお話をされていましたか
昨日は前半の入りがあまり良くなかったので、今日は対策というよりは、しっかり前半から声を出して足を動かしてというような、早大らしい気持ちの部分からやっていこうと話していました。
――実際に試合をしてみて、ディフェンスとオフェンスはそれぞれどのくらい機能していましたか
ディフェンスに関しては、この高得点を挙げられるくらい機能していたのかなと思います。前半で失点が7点という、キーパーにはほとんどシュートが飛んでないのですが、キーパーを含めてディフェンスが本当に機能していたのかなと思います。セットオフェンスに関しては、すごく良かったというほどではないと思うのですが、ディフェンスがしっかり機能したことでディフェンスから速攻という僕たちらしい流れに乗れました。
――オフェンスでは、セットオフェンスと速攻それぞれ得点を重ねていましたが、いかがですか
しっかりとディフェンスから速攻というのが走れていて、それができたからこそあのような大差の試合になったと思います。セットオフェンスでも苦しい場面でもロングシュートを決めたりサイドまでずらしてサイドシュートで終われたりというような場面が複数あったので、やりたいことはできていたのかなと思います。
――1年生も多く試合に出場していますが、チームの状況について、キャプテンとしてどのように感じていますか
日体大戦や筑波大戦で露呈した問題で、チームの替えがいないというのがありました。スタメンが後半になって体力がなくなってきたときに替えになるメンバーがいないというのがあったのですが、そういった問題を解消するために1年生に多く経験を積ませています。1年生など、スタメンではないメンバーにも経験を積ませることができたのは今後、秋などにつながるようなことだと思うので、いいチーム状況になってきたかなと思います。
――今後の目標をお願いします
まずは秋リーグ(関東学生秋季リーグ)1位を目指しています。今回も1点差で負けた試合が3試合あって、それに全て勝ち切ったり引き分けたりしていたら全然優勝争いに食い込めたと思います。秋リーグでは今の自分たちが抱えている問題をしっかりクリアしていって、優勝目指してひとまずはインカレのシード権を手に入れたいと思います。
中惣健友(スポ4=石川・小松)
――今日の試合を振り返っていかがですか
今日勝てば最高4位、負けたら7位でした。昨年から東海大とはやっていたのですが、相性はあまり良くなくて、個人的にはイメージがあまり良くなかったです。ただ実際にやってみたらすごく差がついて一安心です。あとは相手次第なので、今日できることはちゃんとできたかなと思います。
――大差をつけることができた要因はどこにあるとお考えですか
昨日の試合では、自分たちの持ち味である、ディフェンスから速攻という流れを1試合通してつくっていくのがあまりできていませんでした。全部セットオフェンスで流れがぶつ切りで、やりたいことができずに流れを持っていけませんでした。反省を生かして今日はどんどん走るということを意識していました。メンバーも変えたのですが、そういうところは変えずにやっていこうとした結果、そういうことができました。やりたいことができれば差はつくのだと思いました。
――ディフェンスについては、試合前の想定と比べていかがでしたか
(東海大)は左利き(の選手)がすごく強力なので、そこはフリーで打たせたくないと考えていました。左に寄るのを頑張ってくれて、あとはアウトにフォロー行くだけとか打たれても枝張ってとか、プレッシャーをかけていたので、やりたいことはできていました。
――リーグ戦の前半ではコートの外から見ている時間もありましたが、振り返っていかがでしたか
正直な話を言うと、チームに迷惑をかけてしまって試合に出られない期間がありました。自分は昨年から試合に出ていたので、チームを俯瞰して見るというか、チームに足りないところを客観視する時間があまりありませんでした。それをいい意味でつくれて、リーグ戦を通して自分自身の人間力が育ったと思います。外で見ている人間が僕たち試合に出ている人間のためにどういうことをやってくれているかとか、ゲームに入るためにすごく動いて準備してくれているというのが身にしみて分かりました。試合というより、周りの人に支えてもらって自分たちは試合ができているのだというのを春リーグを通して実感しました。
――リーグ後半には、プレーヤーとしてコートに立ちましたが、いかがですか
いいところでシュートを外したりだとか決めたりだとか、2年生の時から変わっていません。良くも悪くも自分らしいなと思います。ただ、昨日は特に、チームの流れが悪い時に入り、流れを変えてもう一回修正して試合を進めるというような、自分がチームのモチベーションを上げる役割を担えました。4年生らしく振る舞えたというのは自分の中で良かった部分です。
――多くの1年生が試合に出場していますが、4年生としていかがですか
自分が1年生の時だったら考えられないくらいみんな頑張っています。1年生がいないとどうしても自分たちも苦しくて、1年生に少しは頼らないといけない部分があります。もちろん、1年生も2年生以上を頼っているとは思うのですが、僕たちも下級生に頼っていかないといけない部分があるので、そういうところは本当に1年生には感謝しています。
――今後の目標をお願いします
目標は秋もインカレも優勝することです。他に自分の中で思っているのは、今3枚目が僕と狩野(直樹、スポ3=埼玉・浦和学院)と永橋(永橋優太朗主将、スポ4=千葉・市川)の3人がいるのですが、春リーグは僕が試合に出られていなかった分、3人でディフェンスを入って合わせるという時間があまりなく、できませんでした。秋からインカレにかけては3人が試合を通してコートの中に入る時間をうまく増やせるような戦術などで、チームのディフェンスの厚みを増やしていけたりしたらチームとしては強くなっていくかなと考えています。
西村悠吾(人1=千葉・市川)
――試合を終えて率直な感想をお願いします
春リーグの途中からベンチ入りさせてもらったのですが、最後の最後で試合に出る機会をもらって、シュートを決められたというのでほっとしています。素直にうれしいです。
――大学に入ってから初めての公式戦でしたが、終えてみていかがですか
高校とはまた違った雰囲気があって、すごく楽しかったです。チームの雰囲気も知ることができたというのは良かったなと思います。
――具体的には高校とはどのように違いますか
高校よりもレベルの高いプレーがありますし、早稲田大学だけでなく他の大学からもすごいプレーが出てきて盛り上がるなと思います。
――今日は初出場、初得点を挙げましたが、ご自身のプレーを振り返っていかがですか
初めて出たというのもあり、硬くなってしまいました。僕的には走って点を取りたかったのですが、あのようなかたちでも点を取れたので良かったなと思います。
――今後の目標をお願いします
これからも公式戦はたくさんあるので、まずは出場機会を得るために練習からしっかりアピールして頑張っていきたいと思います。