ハンドボール部
2022.05.22
関東学生春季リーグ 5月21日 東京・国士館大学多摩キャンパス体育館
終盤の追い上げ実らず、明大に惜敗
関東学生春季リーグ(春季リーグ)第8戦。現在5位の早大は、上位進出を目指して7位の明大との一戦に挑んだ。連勝の勢いそのままに勝利を重ねたい早大だが、前半は高さとパワーで勝る相手に押し込まれる展開が続き、12-17と5点のビハインドを背負って前半を折り返した。逆転を目指した後半は出だしこそリードを広げられたものの、守備からリズムをつくり、怒涛(どとう)の追い上げを見せる。一時は8点差まで広がった相手の背中を懸命に追いかけたが、29-30で敗戦。連勝は4でストップとなった。
明大のスローオフで始まったこの試合、先制点を挙げたい早大だったが、開始直後のシュートは相手の好守に阻まれてしまう。逆に相手からの速攻を受けて先制点を献上する出だしとなった。それでも、神前怜(スポ4=埼玉・浦和実)がサイドシュートを決めてすぐに追いつく。その後も相手に得点されるが、永橋優太朗主将(スポ4=千葉・市川)の速攻や狩野直樹(スポ3=埼玉・浦和学院)のロングシュートで取り返し、前半10分頃まで一進一退の攻防が続いた。しかし、前半中盤以降は相手のフローター陣にロングシュートを次々と決められ、徐々に点差を離されていく。早大も白築琢磨(文構2=東京・早実)のサイドシュートや山田和直副将(スポ4=群馬・富岡)のロングシュートで応戦するものの、要所でミスが目立ちなかなか点差を詰めることができない。12-17と5点差をつけられて前半を終えた。
ゴールを狙う狩野
逆転に向けて点差を詰めたい後半。前半のラストプレーで相手が退場したこともあり数的有利なスタートとなったが、先に明大に得点を許してしまう。すぐに狩野のミドルシュートで取り返したが、今一つ流れに乗り切れない。早大の持ち味であるはずの速攻でもミスが見られ、確実に得点する相手にじわじわと引き離されていく。後半中盤では相手選手が連続で退場し数的有利な時間が続いたものの、焦りからか拙攻が目立ち点差を詰められず、一時は13-21と8点差をつけられた。苦しい時間が続いた早大だったが、後半15分からは菅原七海(社4=東京・早実)、小笹紘大(法4=東京・拓大第一)、中惣健友(スポ4=石川・小松)など替わったメンバーの活躍で、流れが好転し始める。早大本来の堅いディフェンスから流れをつくると、続けて小笹が得点を奪い、さらには山田の連続得点で怒涛(どとう)の追い上げを見せ残り5分で2点差まで迫る。このまま逆転したい早大は持ち味のスピード感溢れるオフェンスで小笹、神前のサイド陣が得点を重ねた。しかし相手もロングシュートを決め点差は縮まらない。最後は山田がこの試合自身10得点目となるロングシュートを決めたものの、ここでタイムアップ。わずかに1点及ばず29-30で敗戦となった。
シュートを放つ山田
「悔しい思いでいっぱい」と山田が語ったように、あと一歩まで迫ることができただけに勝利を掴みたい試合であった。それでも、「良い場面と良くないところとがすごくはっきり出た試合」と永橋が振り返るように、課題が見えつつも収穫も多くあった試合であった。早大らしい堅い守りや速攻はなかなか見られなかったものの、セットオフェンスでは山田を中心に得点を積み重ねた。長いリーグ戦も残すところあと1試合。連勝こそ止まったが、次戦・東海大戦を勝利で飾り、良いかたちで春を終えたいところだ。
(記事 出口啓貴、写真 澤崎円佳)
関東学生春季リーグ | ||||
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早大 | 29 | 12ー17 17-13 |
30 | 明大 |
GK 塚本智宇(スポ3=富山・高岡向陵) CP 白築琢磨(文構2=東京・早実) CP 田井健志(スポ3=香川中央) CP 狩野直樹(スポ3=埼玉・浦和学院) CP 永橋優太朗(スポ4=千葉・市川) CP 菅原七海(社4=東京・早実) CP 神前怜(スポ4=埼玉・浦和実) |
コメント
永橋優太朗主将(スポ4=千葉・市川)
――試合を終えて、感想をお願いします
良い場面と良くないところとがすごくはっきり出た試合でした。悪い試合ではないという言い方はあれですが、次につながる試合だったと思います。
――チームのオフェンスを振り返っていかがですか
セットオフェンスは悪くなかったと思います。セットオフェンスが強いチームではない中でそこで得点を重ねられたので、悪い試合ではなかったと思います。
――チームのディフェンスを振り返っていかがですか
前半は、相手からロングシュートを押し込まれてしまってそれが入っていたので、17失点という僕らにしては大きな失点をしてしまいました。そういった点では相手に全然対応できていなかったと思います。後半は、そこを修正できて13失点に抑えることができました。なので後半はそこまで悪くはなかったのですが、前半で対応できなかったところが敗因かなと思います。
――後半から流れが早大に傾きましたが、ハーフタイムにはどのようなことを話しましたか
ハーフタイムで何か変わったというよりも、健友(中惣、スポ4=石川・小松)が3枚目に入ったことでディフェンスに流れが生まれて、キーパーも止められるようになって流れが良くなりました。なのでハーフで何かあって後半出だしから良かったということではなく、健友が入ってから流れが変わったという感じです。
――試合を通して、チームの雰囲気はいかがでしたか
前半から後半の途中までは自分たちのやりたいハンドボールができていなくて、なんか違うなとイライラする雰囲気がありましたが、後半速攻で走れるようになってからは、イライラするのではなくスムーズに盛り上がれる展開になったかなと思います。
――最終戦に向けて意気込みをお願いします
最終戦なので秋につながる試合にしたいです。今日と同じく人やポジションを変えていきながらチャレンジしていきたいです。そのチャレンジが次につながるように、自分たちが一段上にいけるように頑張りたいと思います。
山田和直副将(スポ4=群馬・富岡)
――試合を終えて、感想をお願いします
悔しい思いでいっぱいです。
――チームのオフェンスはいかがでしたか
セットオフェンスに関してはあまり悪いイメージはなかったのですが、自分たちの武器であるディフェンスから速攻のところで、前半の速攻の数が少なくてそこが反省かなといったところです。
――後半、得点シーンが多く見られましたが、ご自身のプレーを振り返っていかがですか
前半は途中までセンターとしてボールを回す役割でしたが、45度に入ってからはしっかりと自分の強みである一対一やスピードを生かして得点できたので良かったです。
――最終戦に向けて、意気込みをお願いします
勝って笑顔で終われるように、自分たちのハンドボールをできるように頑張っていきたいと思います。