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剣道部

2022.05.21

第54回関東女子学生選手権 5月14日 東京武道館

主将佐藤が雪辱果たし全日個人出場決める 副将松下は悔しさ残る結果に【佐藤・松下・矢野】

※掲載が遅れてしまい、申し訳ありません

 先週の関東学生選手権(男子)に続き、関東女子学生選手権(関東)が無観客で開催された。今大会は総勢445人の出場者の内、上位28人が、7月頭の全日本女子学生選手権(全日)への出場権を獲得する。早大からは7人の選手が出場し、佐藤桃佳主将(社4=山形・左沢)、中原菜月(社2=愛媛・帝京五)の2人が全日への切符を手に入れた。本記事では佐藤、松下夏生副将(スポ4=静岡・磐田西)、矢野ひかる(社1=京都・日吉ケ丘)の3人の試合を振り返る。
※氏名に旧字体を含む場合は、原則として新字体に直して掲載しております。

 佐藤は午前の部に出場。初戦では序盤から畳みかけ、完全に相手を飲み込んだ。コテからのメン、さらに引きメンを決めて1分にも満たないスピードで試合を終える。2戦目はなかなか決めきれずに3分が経過するも、相手のメンを抜く引きメン、コテを決めて勝利。そして上段の構え同士の戦いとなった3戦目。相手の上段の構えならではの隙を突き、コテを決める。一本勝ちとして、全日出場をかけた4回戦に進出した。

メンを放つ佐藤

 ここまで順調に勝ち上がってきた佐藤。しかしこの4回戦では、技をことごとく受けられる。両者の全日への思いがぶつかり合い、試合はこの日初の延長戦へ。延長6分ごろ、お互いに疲れも見え始めるが、佐藤は自身の強みだという意地を見せる。相手のメンからのメンに相メンで被せ、一本をもぎ取った。昨年は全日の個人戦に出場できず、ずっと悔しい気持ちを持ち続けていたという佐藤。見事全日出場権を勝ち取り、雪辱を果たした。続く5戦目の相手は、昨年度全日で優勝し、全国制覇を果たした水川晴奈(法大・2年)。1分手前で、コテを狙ったところで上からメンに乗られ、一本を許す。さらに2分半頃、その場でのメンを返され、メンを決められた佐藤。5回戦敗退となった。

 松下は午後の部に出場。初戦、相手の誘いに乗らず、落ち着いて機を待つ。そして延長4分。間合いが切れたところから、前で打って後ろで残心を取る相手のコテに、メンで対応。下がって逃げる相手を追いかけ、さらにメンを叩き込むと、これが一本に。見事延長戦を制した。続く2戦目は1分手前で、相手が竹刀を立てる隙にメンを打ちこみ、幸先良く一本を先取する。しかしそのすぐ後にメンを許し、試合は振り出しに。下から竹刀を回した相手に対し、コテを警戒して受けようとしたところを狙われたかたちだった。決着となったのは3分手前。誘うようにふっと上げた竹刀を抑えられ、その勢いのまま、コテからのメンを打たれる。これに合わせて松下は相メンを狙ったが、軍配は相手のメンに上がった。大学生活最後の関東は、悔いの残る2回戦敗退となった。

構える松下

 今大会が大学初の公式戦となった矢野は、佐藤と同じく午前の部に出場。初戦は慎重な攻めを見せる。しかし試合2分、矢野が会場の隅からメンを打つと、それに引きメンで合わせられる。これに副審2人の旗が上がり、一本を許した。しかし先制されたことで「良い意味でスイッチが入った」という矢野。この直後、手元を刺すようなコテですぐさま一本を取り返し、延長戦へ持ち込んだ。そして延長3分過ぎ、手元を上げたところにコテを狙われるも、その瞬間の隙を突き、メンを決めた。大学初の公式戦を、見事勝利で飾った。続く2回戦は、なかなか自分の間合いで勝負をさせてもらえない。こう着状態が続き、この試合も延長戦へ突入した。引きメンなどで惜しいところも見られたが一本とはならず。そして延長3分手前、竹刀を数回下げて機を伺われると、そこからメンを狙われた矢野。竹刀を上げてしのごうとするも、タイミングをずらしてメンを打たれる。これが相手の一本となり、2回戦敗退となった。

間合いを詰めようとする矢野

 ベスト8に入賞した中原と共に、見事全日出場を決めた佐藤。「自分の力を出し切ることができた」と、最後の関東を良いかたちで終えた。松下と矢野は全日進出を逃すも、この悔しさをばねに、団体戦に向けての奮起が期待される。また、上遠野幸(スポ3=福島・安積)、片渕歌音(教2=早稲田佐賀)の2人は2回戦敗退、栗山一花(社2=大分国際情報)は3回戦敗退という結果だった。

 試合後のインタビューでは、チームメートから送られた応援ムービーが励みになったという話も聞かれ、大会出場の有無を越えたチームワークの良さも伺えた。チーム全員で戦い、早大剣道部は日本一の目標に向けて進み続ける。

(記事 荒井結月、写真 早大剣道部提供)

結果

佐藤桃佳主将(社4=山形・左沢)

1回戦〇 繁田(明星大)│-メメ│佐藤

2回戦〇 藤田(家政大)│-メコ│佐藤

3回戦〇 太田垣(大正大)│-コ(一本勝ち)│佐藤

4回戦〇 佐藤│▲メ(延長)-│落合(国際武道大)

5回戦△ 佐藤│-メメ│水川(法大)

松下夏生副将(スポ4=静岡・磐田西)

1回戦〇 松下│(延長)メ-│西田(国学院)

2回戦△ 松下│メ-メメ│松田(明大)

矢野ひかる(社1=京都・日吉ケ丘)

1回戦〇 矢野│コメ(延長)-メ│細田(平成国際大)

2回戦△ 矢野│-メ(延長)│砂田(東洋大

コメント

※このインタビューは、試合後にオンライン上で行われたものです。

佐藤桃佳主将(社4=山形・左沢)

――大会を全体的に振り返っていかがですか

 今の自分の力を一戦一戦出し切ることができたと思います。とにかく気持ちを強く持って戦うことができて良かったです。ただ、最後の試合は全日を決めたことで気の緩みや、日頃の自身の甘さが出てしまいました。

――今大会では何を目標に取り組みましたか

 優勝、そして全日出場を目標に掲げて稽古をしてきました。しかし当日は、気負い過ぎず力を出し切るために、まずは目の前の相手に勝つことだけに集中しました。また、私の強みは意地を持って戦えるところだと思っていたので、何時間使っても意地で勝つという気持ちで試合に挑んでいました。

――試合前、相手選手にどのようなイメージを持っていましたか

 3回戦の太田垣選手は、自身と同じ上段の構えということもあって少し戸惑いましたが、練習していた技で一本を取ることができました。全日出場をかけて4回戦で戦った落合選手は、試合を見ていてもスピードが速く身長差もあったため、時間をかけて、ワンチャンスを絶対に一本にしようと考えていました。

――5回戦の相手は、昨年度全日で優勝した水川晴奈選手(法大)でした。何か意識するところはありましたか

 もちろん強い選手だということは知っていましたが、細かいことを考えても練習してきたことしか出せないので、自分の今出せる力を出し切ろうと考えて試合に挑みました。

――最も印象に残っている試合はどの試合ですか

 全日がけの4回戦が一番印象に残っています。全日出場のプレッシャーに負けず、強い気持ちで自分らしい試合ができたので、5試合の中で一番良かった試合だと思います。

――見事全日への出場を決めたかたちになりますが、いかがですか

 昨年は個人戦に出場できず、本当に悔しい気持ちを一年間持ち続けていたので、頑張りが少し報われたような気がしてうれしかったです。また、先週の男子大会で全日出場権の一歩手前で敗退してしまった同期や、選手に入れなかったチームメートたちのためにとにかく頑張ろうという一心で、全日出場を決めることができて少し安心しています。そして、全日進出を決めた直後、私より先に泣いてくれるチームメートがたくさんいて。本当にこのチームに所属できて幸せだなと感じました。しかし、結果としてはまだまだ目標である日本一には程遠いです。今回の大会で打ってもらった技や強い選手の試合を研究して、もっともっと全日では上位に食い込めるように、また改めて頑張りたいと思います。

――試合後、チームメートの皆さんと何か話したことはありますか

 今回試合前に剣道部女子が応援ムービーをくれて、うれしかったと同時にみんなのために頑張りたいという気持ちがさらに強くなりました。そのムービーのおかげで、個人戦ではありましたがチーム全員で戦っているという心強さがあり、選手全員が力を存分に出し切れたと思います。みんなに感謝の気持ちと、このチームワークが早稲田の強みだということを伝えました。

――今大会を終えて、新たな目標を教えてください

 今回全日に2人出場できることになって自信になりましたが、同時に、日本一の目標に向けてはまだまだ課題がたくさんあると感じました。今後の全日個人、団体、早慶戦に向けて稽古を積み、大好きな仲間たちと日本一を取れるように頑張ります。応援のほどよろしくお願いいたします。

松下夏生副将(スポ4=静岡・磐田西)

――試合を全体的に振り返っていかがですか

 本当に不甲斐ない結果で終わってしまい、応援や期待をしてくれた部員や先生、先輩方に申し訳ない気持ちしかありません。

――今大会では何を目標に取り組みましたか

 全日出場を目標とし、とにかく自分の100パーセントの力を出し切れる試合にしようという気持ちで試合に入りました。

――戦う前の各選手へのイメージは

 西田選手、松田選手どちらも同級生で、中学、高校時代から知っている選手でした。強い相手ということは分かっていたので、ある程度戦い方や得意技などを頭に入れながら、相手に合わせるよりは自分のペースで戦うことを考えていました。

――2回戦では一本を先取した後に二本取り返される展開でしたが、いかがですか

 自分の勝負弱さが原因だと思います。自分のスタイルを貫くことも大事ですが、試合展開や相手の心理、駆け引きなどまだまだ未熟な部分がたくさんあると実感しました。

――個人としては最後の試合だったかと思います。終わってみていかがでしょうか

 個人戦ではありましたがチーム全員で戦うという気持ちが強くあったので、最後の個人戦という意識は無かったです。佐藤と中原の全日出場が決まったことは本当にうれしいです。

――今大会を終えて、新たな目標を教えてください

 団体日本一に向けて後悔のないよう全力で取り組み、チームを勝利に導ける選手になります。

矢野ひかる(社1=京都・日吉ケ丘)

――試合を全体的に振り返っていかがですか

 大学生の剣道に慣れていないことが明らかになった試合でした。試合の中で気を抜くことが多く、上位に入賞された選手との差を感じました。しかし学ぶことも多く、1年生から出場させていただいたことは貴重な経験になりました。

――今大会では何を目標に取り組みましたか

 全日には必ず出場するつもりでした。一戦一戦に集中し、後で後悔しないような試合をしようと考えていました。

――細田選手、砂田選手との対戦経験はありますか

 どちらの選手とも戦ったことはありませんでした。先入観を持ちすぎると自分の力が出せなくなってしまうので、一戦一戦大切に戦おうと思って臨みました。

――今大会が大学初の公式戦となりました。感想を教えてください

 高校の剣道は勢いとスピードがあれば試合を有利に進めることができていたのですが、大学の剣道では、相手との攻防が勝負を左右することを実感しました。

――1回戦では一本を先取されましたが、二本を取り返し逆転勝利を収めました。振り返っていかがですか

 振り返れば、相手に先取されたことで、良い意味でスイッチが入ったと思います。(自分から)取りに行かないといけない状況になりましたが、慌てずに試合をすることができました。

――2回戦では延長戦に入り、タイミングをずらされてメンを許すかたちとなりました。振り返っていかがですか

 私の弱点を捉えられました。今後このようなことが絶対にないよう修正していきます。

――試合後、チームメートの皆さんと何か話したことはありますか

 先輩方が、「あと3回あるから次頑張ればいい」など、励ましの言葉をかけてくださいました。同級生がいない分、先輩方に頼ることばかりですが、先輩方に貢献できるような強い選手になりたいと強く感じました。

――今大会を終えて、新たな目標などがあれば教えてください

 全日に出場する、しない関係なく、先輩方がこれからにつながる良い流れを作ってくれました。今大会でたくさんの弱点を見つけることができたので、団体までに修正し、団体で全日出場、日本一、早慶戦優勝を成し遂げたいと思います。