卓球部
2022.05.17
春季関東学生リーグ戦 5月15日 東京・代々木第二体育館
強豪・中大に劇的な逆転勝利! 優勝は逃し悔しさをにじませる
※氏名に旧字体を含む場合は、原則として新字体に直して掲載しております。
春季関東学生リーグ戦もいよいよ大詰め。早大は4日目を終えて5勝1敗と、優勝の可能性を残して中大との最終戦に挑んだ。優勝のためには勝利が絶対条件となる状況だったが、先に王手をかけられる苦しい展開となる。それでも柏竹琉(スポ3=エリートアカデミー)が最終ゲームのデュースにまでもつれる大接戦を制すと、流れが早大に傾いた。最後は岩永宜久主将(スポ4=福島・帝京安積)がフルゲームの末に勝利。結果4勝3敗と、見事な逆転劇で強豪・中大を下した。最終戦を勝利で飾った一方、優勝を争った明大が勝利したため、早大の最終順位は2位となった。目標の優勝には惜しくも届かず、選手たちは悔しさもにじませた。
早大の1番手には松本累(商4=東京・早実)が登場。勝ってチームを勢いづけたい松本だったが、試合は終始相手のペースで進む。第3ゲームは連続でサービスエースを奪いデュースに持ち込んだが、相手の高い技術の前にストレートで屈した。2番を任された浜田一輝(スポ1=愛知・愛工大名電)は、1ゲームずつを取り合って迎えた第3ゲーム、4点差でゲームポイントを握ってから6連続得点を許し、このゲームを失う。さらに第4ゲームでも10-6としてから6連続失点。あと1点が遠く、マッチカウント1-3で敗れた。続く3番の杉本和也(スポ3=福岡・希望が丘)は、相手のサービスに苦しむ場面も見られたが、攻撃力を生かして相手を突き放す。最後は苦戦した相手のサービスに対して2球目攻撃を決め、ストレートで勝利。1勝2敗でダブルスにつないだ。
流れが中大に傾く中、手堅く勝利した杉本
ダブルスにはここまで6戦6勝の岩永・浜田組を投入する。なんとしても1勝を挙げたいところだったが、序盤から激しい競り合いになる。早大ペアは岩永の積極的な攻撃や、浜田の要所でのサービスエースを得点源に第1、第3ゲームを取る。一方中大ペアもドライブの打ち合いで早大ペアを上回り第2、第4ゲームを取る。2-2で迎えた最終ゲーム、序盤のミスが響き8-2と大きくリードを広げられる。その後、サーブ周りでの得点を重ね追い上げを見せたが、反撃及ばず11-8。この時点で1勝3敗となり、中大に王手をかけられた。
もう負けられない重圧の中、柏竹琉(スポ3=エリートアカデミー)が、関東学生選手権2連覇中の浅津碧利と相まみえた。柏は序盤から積極的に攻撃を仕掛け、気迫のこもったプレーを見せる。中盤の7連続得点でリードを広げ第1ゲームを先取した。ところが2ゲーム目は一転、相手のペースに飲み込まれ、大差でこのゲームを落とす。その後さらに1ゲームずつを分け合い、最終ゲームへ。柏がサーブ周りから流れをつかみ、9-4と5点のリードを奪う。しかしここから相手の勢いに押され、10-10と追いつかれる。それでも最後は柏のサービスエースが決まり、13-11でなんとか逃げ切りに成功。早大にとって大きな1勝となった。
勝利を決め、雄たけびをあげる柏
続く6番・岩永と7番・荒井和也(スポ2=福岡・希望が丘)の試合は同時に進行されることになった。早大としては一方でも負けると敗退が決まる厳しい状況。しかし、荒井がストレート勝利で3勝3敗に持ち込むと、勝負の行方は岩永に託されることになった。カットマンとの対戦となった岩永は、「思った以上に攻撃がうまかった」と、相手の攻撃力に苦戦を強いられた。ゲームカウントを1-2とされ追い込まれたが、第4ゲームを奪い返す。そして最終ゲームも中盤まで8-8と点の取り合いが続く。しかし、ここまで対応に苦しんでいた相手の強打に対応を見せると、相手がミスを連発。最後は相手のカットがアウトになり11-9。長く激しい戦いは、早大の逆転勝利で幕を閉じた。
追い込まれた状況で勝負強さを発揮した岩永
強豪・中大を相手に劇的な逆転勝ちを収めた早大。通算成績を6勝1敗とし、今大会を2位で終えることとなった。しかし試合後、選手たちは目標としてきた優勝を逃したことへの悔しさを口にした。次の大会は個人戦の関東学生選手権となる。この悔しさをばねに、関東学生選手権ではそれぞれが頂点を目指して突き進む。
(記事 是津直子、写真 澤崎円佳)
結果
男子
▽第7試合 対中大 〇4-3
●松本0-3小野寺
●浜田1-3橋本
〇杉本3-0中田
●岩永・浜田組2-3小野寺・浅津組
〇柏3-2浅津
〇岩永3-2菊地
〇荒井3-0坂田
コメント
岩永宜久主将(スポ4=福島・帝京安積)
――リーグ戦を終えて一言お願いします
目標の優勝には届かず、2位という結果に終わってしまったので、次のインカレや秋リーグに向けて優勝できるように頑張っていきたいです。
――今日の試合を振り返って
前半から相手に取られてしまっていて、ずっと負けている状態が続いていましたが、チーム全員が諦めないでプレーすることができたのが勝ちにつながったと思います。
――ダブルスで負けてからどう気持ちを切り替えましたか
柏(竹琉スポ3=エリートアカデミー)が勝つと信じて、自分まで回ってくると思ってしっかり回ってきたら勝つように準備していました。
――シングルスにはどんな意識で入りましたか
あまりやったことのない相手だったのですが、慎重になり過ぎずにしっかり自分から攻めていけるようにというのを意識して入りました。
――相手がカットマンでしたが、そこについては
あまりカットマンに対して苦手意識はなかったのですが、相手が思った以上に攻撃がうまかったので、そこで取られてしまいました。途中でリードされていましたが、最後まで諦めないでプレーすることができました。
――ゲームカウントを1-2とされた時はどんな心境でしたか
自分が負けたら負けという状況だったので、自分が勝ってチームに貢献できるように諦めないでプレーしていました。
――勝ったときの気持ちは
勝っても優勝はなくなっていましたが、チームの2位という順位に貢献できたので、ほっとしました。
――次の大会に向けて意気込みをお願いします
個人戦は関東学生選手権、団体戦は全日本大学総合選手権(インカレ)があります。チームとしてはインカレで優勝できるように、関東学生選手権ではそれぞれが良い結果を残せるように、これからもまた練習頑張っていきたいと思います。
柏竹琉(スポ3=エリートアカデミー)
――リーグ戦を2位終えて今のお気持ちは
正直優勝できなかったことがすごく悔しいです。中大戦に負けたら3位で勝ったら2位という状況で、明治が勝った瞬間優勝はできないと分かっていたのですが、なんとしても2位になって1つでも順位を上げようという思いでプレーしました。
――ご自身のプレーについてはいかがですか
前回のリーグ戦でも負けた相手で、自分の中では相手が結構格上の選手だと思っていました。もともと浅津選手とはエリートアカデミーで一緒に練習していたので、お互い技や弱点、得意なところも知っているという状況でした。結構競る試合になるだろうなと思っていましたが、最後は勝ち切れたので良かったです。
――その中でベンチからはどういった声をかけてもらいましたか
技術的なことはあまりなくて、「強気でいけ」とか「お前ならできる」とか、ポジティブになれるような言葉をかけてもらいました。その声をかけてくれたことによって、最後まで攻める姿勢を崩さずにプレーすることができました。
――自分の試合が終わってからは、どんな気持ちで残りの2試合を見ていましたか
2人とも相手を見て「この2人ならやってくれる」と思っていたので、安心感はありました。
――次の大会に向けて意気込みや目標はありますか
次は関東学生選手権でシングルスなのですが、優勝目指して頑張ります。