バレーボール部
2022.05.16
春季関東大学リーグ戦 5月15日
敗北を糧に、駒大にストレートで勝利
春季関東大学リーグ戦第6戦目を迎えた早大は、駒大と対戦した。第1セットは息の合った攻守を見せ、早大ペースで先取。そのままの流れで始まった第2セット、中盤で同点に追いつかれたものの、見事な立て直しでリードを許さなかった。第3セットは前半に大量リードするが、中盤以降に駒大に流れをつかまれる。しかし逆転を阻止し、セットカウント3-0(25-16、25-19、25-19)でストレート勝利を収めた。
第1セット序盤は両チームともに譲らない攻防をみせ、ブロックやブロックアウトで得点を取り合う。1点リードのまま拮抗(きっこう)した場面、ここで水町泰杜(スポ3=熊本・鎮西)の存在が光った。サーブが回ってきた水町がスパイクだけでなく、サービスエースを決めるなどし3連続得点。早大の勢いは止まらず、重藤トビアス赳(スポ4=神奈川・荏田)のサービスエースを含む3連続ブレイクに再び成功。16-9と相手を引き離した。そして早大ペースのまま逆転を許すことなく、第1セットを先取した。
バックアタックを打つ水町
続く第2セット、山田大貴(スポ3=静岡・清水桜が丘)の鋭いスパイクとバックアタックが決まり、第1セットからの良い流れを崩すことなく早大リードの展開をみせる。ところが中盤、駒大のブロックやサービスエースが決まり、同点に追いつかれる。逆転を許したくない早大は、積極的なアタックで3連続得点し、ピンチを切り抜ける。その後はブレイクを積み重ねて徐々に相手を引き離した。最後は伊藤吏玖(スポ3=東京・駿台学園)がスパイクとサービスエースで2連続得点を決めて第2セットを奪った。
第3セット前半は、早大が試合の主導権を握った。水町のスパイクや山田のバックアタックが決まり、細かいブレイクを重ねる。点差が3点に開いた場面で、相手のサーブで崩されたが、重藤が冷静に得点を決めた。そこから早大は5連続ブレイクに成功し、9点差と大きくリードする。このまま早大が試合をものにするかと思われたが、駒大も意地を見せた。早大が積極的な選手交代をする中、駒大はテンポの良い攻撃で3連続得点。早大のブロックポイントを挟んでさらに3点をもぎとられ、20-17まで追い上げられた。形勢を覆されそうになったが、山田らが再びコートに戻ったことで早大は勢いを取り戻し、そのままゲームを制した。
サーブを打つ伊藤
順大に敗北を喫してから1週間。課題を修正して臨んだ今日の試合は、早大がブレイクを重ねる優勢の場面が多く見られた。一方で、「ベンチのメンバーが終盤に点差をつめられる場面があった」(佐藤玲、社4=東京・早実)と新たな課題も浮き彫りになった。「チームとして一人一人の役割を意識して、チーム一丸となって戦っていければ」と伊藤が語るように、チーム全員、全体としての成長にも注目だ。春季関東大学リーグ戦(春季リーグ戦)も折り返しとなったが、さらなる高みを目指した早大の戦いはまだまだ続いていく。
(記事 中村日菜美、写真 山田彩愛)
セットカウント | ||||
---|---|---|---|---|
早大 | 3 | 25-16 25-19 25-19 |
0 | 駒大 |
スタメン | ||||
アウトサイドヒッター 水町泰杜(スポ3=熊本・鎮西) アウトサイドヒッター 山田大貴(スポ3=静岡・清水桜が丘) ミドルブロッカー 岩本大吾主将(スポ4=兵庫・市立尼崎) ミドルブロッカー 伊藤吏玖(スポ3=東京・駿台学園) オポジット 重藤トビアス赳(スポ4=神奈川・荏田) セッター 前田凌吾(スポ1=大阪・清風) リベロ 荒尾怜音(スポ3=熊本・鎮西) |
コメント
佐藤玲(社4=東京・早実)
――今日の試合を振り返っていかがですか
最初に(試合に)出ていたメンバーが、先週順天堂大学に負けたメンバーでしたが、そこで出た課題が今日はちゃんとできていたかなと思いました。
――今日の試合を経てもっとより良くしていきたい部分はありますか
松井監督(松井泰ニ、平3人卒=千葉・八千代)からもご指摘があったのですが、後から入ったベンチのメンバーが終盤に点差をつめられる場面がありました。全員同じ練習をしているので、そこの部分は精度を高めていかないとチームの底上げにもならないので、そこがベンチメンバーの課題かなと思います。
――前田凌吾(スポ1=大阪・清風)選手とのポジション争いとなりますが、アピールの点で何か意識したことは
特にないというか、自分がやること、できることをやるという感じです。
――やはり前田選手はライバルですか
難しいですね(笑)。(前田は)高校時代からすごく有名で、すごいと言われてきた中で、大学に入って凌吾(前田)自身悩んでるのかなと。高校と大学のギャップに悩んでいると感じることがあるので、自分は試合中に声をかけています。ライバルではありますが、敵対視しているわけではないですし、(前田は)1年生で試合に出ているので、自分がやってきたことを伝えているという感じです。
――ベンチで4年生として意識していることは
春リーグは点差が開いている状況で出場することが多いですが、今後はチームが上手く回らなくなった状態での起用が増えてきます。スタートと同じような気持ちで(交代でも)入れるように常に意識していかないといけないのかなと思います。
――次の試合への意気込みをお願いします
次の試合も春と冬を通してやってきたことをしっかりと出し切りたいです。また自分としては、凌吾(前田)がまだ1年生でケガをする場合やいろいろな状況が考えられるので、そこで自分が出場した時にも同じようにやっていくことを考えています。
伊藤吏玖(スポ3=東京・駿台学園)
――順大戦での敗戦を経て、どのような準備をして今日の試合に臨みましたか
前回の試合で僕たちはディフェンスもきっちりやっているつもりでしたが、それが上手く機能せずに競ったゲームを落としてしまいました。今回の試合では相手の特徴やデータをしっかり頭に入れて戦いました。
――今日の試合を振り返っていかがですか
スタートが良かったので、序盤から波に乗ってそのまま僕たちが良い状態をキープできて勝ち切れたのかなと思います。
――今日の試合のテーマは
前回競ったゲームを落としてしまったので、今回はチーム一丸となって絶対に勝ちにいくということです。チーム全員で勝つことです。
――クイックがよく決まっていました。ご自身のプレー振り返っていかがですか
クイックに関してはミスを出さずに決められたので良かったかなと感じます。ただブロックに関しては、あまりタッチが取れなかったのとミスを出してしまったのであまり手応えがなかったです。
――次の試合に向けての意気込みをお願いします
来週は筑波大、日体大と連日厳しい戦いとなります。だからこそチームとして一人一人の役割を意識して、チーム一丸となって戦っていければと思います。