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ハンドボール部

2022.05.10

関東学生春季リーグ 5月8日 東京女子体育大学体育館

悲願の勝利、国士館大に雪辱果たす

  関東学生春季リーグ(春季リーグ)第8戦。前日に桐蔭横浜大に敗れ、1勝7敗で総当たり戦を終えた早大は、前回3点差で敗れた暫定5位の国士舘大と対戦。先制点を挙げた早大は立ち上がりでリードを奪うが、早い段階で逆転を許し、数点を追いかけ続ける展開に。中盤には5点差がつく場面もあったが、巻き返しをはかり15-17の2点ビハインドで前半を終える。勝負の後半、早大は序盤から積極的に攻め、開始6分で逆転に成功する。互いに点の取り合いが続いたが、GK江連織圭主将(スポ4=千葉・昭和学院)の連続セーブで国士舘大のシュートを防ぎ、最後は32-27の5点差をつけ、前回の試合の雪辱を果たした。

 国士舘ボールから始まった前半、CB村上楓副将(スポ3=福岡・明光学園)の速攻で早大は先制点を挙げる。連続得点を挙げ、課題としていた出だしは順調に見えた。しかし、すぐさま国士舘大に3連続得点を決められ、逆転を許す。中盤はなかなかゴールが決まらず点差を離されてしまうが、終盤は1年生のPV杉浦亜優(スポ1=愛知・名経大市邨)や途中交代で入った山野紗由(スポ1=北海道・釧路江南)が強烈なシュートを決め、なんとかくらいつく。対する国士舘大もテンポの早い攻撃で点数を重ねていく。そのまま早大は追い付けず、15-17で前半を終える。

シュートを打つ山本

  攻めるしかない早大は後半開始直後、山野のロングシュートで、反撃の狼煙(のろし)をあげる。オフェンス面で強気な姿勢が見え、RB山本桃虹(スポ2=東京・佼成学園女)の華麗なシュートも連続で決まり、19-19の同点に追いつく。後半6分、LW木村百花(スポ2=東京・白梅学園)のサイドシュートがゴールネットを揺らし、ついに逆転。国士舘大もシュートを打ってくるが、ゴールキーパーの江連主将がディフェンスと連携したセービングで簡単に点を取らせない。後半16分には公式戦初出場の山田梨央(スポ1=千葉・昭和学院)が速攻から得点を決め、チームメイト全員で喜びを露わにする場面もみられた。後半残り10分は相手のペナルティでの退場も重なり、完全に早大のペースとなった。早大は得点を重ね、ディフェンス面では江連のファインセーブが光った。後半は逆転後、一度もリードを許さず最後は32-27の5点差をつけて逆転勝利をした。

ガッツポーズをする江連

 下位リーグでの勝ちがなく、何としてでも勝利が欲しかった早大は悲願の逆転勝利となった。前半の立ち上がりから全体の士気が高く、強気のオフェンスが出来たことが勝因の1つであろう。また山田を始め、1年生3人の活躍は早大女子ハンドボールに新しい風を吹かせ、良い意味で互いの刺激となったであろう。次戦は前回前半で大量得点を取られ、2点差で敗戦した桐蔭横浜大との対戦である。今回の試合のように立ち上がりから積極的に攻め、早大らしいハンドボールで勝利をつかむことを期待したい。 

(記事 栗本史歩、写真 小澤慶大)

関東学生春季リーグ
早大 32 15-17
17-10
27 国士館大
GK 江連織圭(スポ4=千葉・昭和学院)
LW 木村百花(スポ2=東京・白梅学園)
LB 浦野詩織(スポ3=愛知・旭丘)
PV 杉浦亜優(スポ1=愛知・名経大市邨)
CB 村上楓(スポ3=福岡・明光学園)
RB 山本桃虹(スポ2=東京・佼成学園女)
RW 青木里奈(スポ3=東京・白梅学園)
コメント

江連織圭主将(スポ4=千葉・昭和学院)

――試合を終えて今の率直な感想をお聞かせください

 前回3点差で負けている相手に今回5点差で勝つことができたので、得失点を含めた上でも優位に立てたということが素直にうれしいと感じています。

――昨日の敗戦を経て、何かチームとしての改善点はありましたか

 昨日の試合はみんなの気持ちが高まるのが後半になってしまって、最後に時間が足りず追いつくことができなかったので、今日は1本目から気持ちをマックスにして全員で戦おうということで修正して臨みました。

――後半はディフェンスと連携してゴールを守る姿が印象的でしたが、ハーフタイムで修正点などはありましたか

 相手のLBが強いので、高めで強く当たって逆側までしっかり持っていこうという共通認識を全員で確認して後半に入りました。

――攻守にわたって活躍している1年生に対しては

 単純にすごくありがたかったです。特に、山田(梨央、スポ1=千葉・昭和学院)は今日初めて公式戦に出て、初めて得点を取ってくれてよかったです。1年生は大学に入ってすぐに試合に出ないといけない状況で一人一人が頑張ってくれたからこそ今日勝つことができたのだと思います。

――次戦への意気込みをお願いします

 前回悔しいかたちで負けているので、今日のように一人一人が気持ちをしっかり作った上で1本目から強気で行けるように頑張っていきたいと思います。勝ちたいと思います。

浦野詩織(スポ3=愛知・旭丘)

――試合を終えて今の率直な感想をお聞かせください

 試合の序盤で私はけがをしてしまい、その時点で少し点差が離されてしまっていたのですが、そこから1年生がすごく頑張ってくれました。結果的にその頑張りが報われて5点差で勝てたので本当に良かったと思います。

――前回の国士舘との対戦と比べて、今日の試合でチームとしてうまくいった部分はありますか

 前回はミドルシュートをLBに何本も打たれて修正できずに終わったのですが、今日はしっかり(前で)当たってキーパーも調子が良かったので、相手を乗せるミドルシュートがなかったことが修正できてよかったです。

――相手の1-5ディフェンスによって攻めづらい部分もあったように思えたのですが、チームとして意識していたことなどはありますか

 1-5だとボール回しをけん制されることが多いので、ボール回しでカットされないようにと意識しがちなのですが、そうすると前を攻める意識がなくなってしまうので、ベンチからも常に前を狙うように声かけがありました。

――逆転での勝利となりましたが、その要因は

 同点から1点取るとか1点差から2点差に広げる場面で今日も苦戦しましたが、相手に点を取らせずに自分たちが得点を取ることができたのが流れをつかめた要因だったのかなと思います。

――次戦への意気込みをお願いします

 前日対戦して負けて、最終的には点差が縮まったのですがやりたいようにやられたので、そこはしっかり修正して次はこっちが大差で勝つくらいの気持ちで頑張りたいと思います。

山野紗由(スポ1=北海道・釧路江南)

――今日の試合を振り返っていかがでしたか

 私たちはエースの詩織さん(浦野詩織)と楓さん(村上楓)にかなりみんな頼っている部分があって、自分が詩織さんの代わりになれるか不安だったのですが、試合に出られるということがうれしかったので思いっきりできたのと、チームとしてはいい雰囲気でできて、純粋に楽しい試合だったなと思いました。

――ずばり勝敗をわけたポイントはなんですか

 ディフェンスで、2枚目の先輩方の牽制が良くて、積極的にディフェンスをして、そこからオフェンスの流れにもっていけたので、ディフェンスからリズムを作れたというのはあります。

――攻撃面で意識していたことはありますか

 私はロングシュートが持ち味なので、先輩方がチャンスを作ってくれるので身長を活かして決め切るということを意識していました。

――前回の国士舘との試合を経て、なにか対策や変えたことはありますか

 やはり前回はチームの雰囲気が悪くて、オフェンスもディフェンスもずっと流れが悪い状態が続いた試合で、後半から巻き返したのですが、悔しい結果になってしまったので前半からギアをあげていこうというのを意識して、常にギアをマックスにしてやっていました。

――次戦への意気込みをお願いします

 次もチームの流れをリズム良くし、楽しい試合になるように頑張りたいと思います。