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ハンドボール部

2022.05.09

関東学生春季リーグ 5月7日 東京・国士館大学多摩キャンパス体育館

中大に勝利し3連勝! 終盤の攻防を制す

 開幕3連敗と苦しいスタートを切ったものの、直近の2試合で連勝し勢いに乗る早大。3連勝を目指し、第6戦は昨年度の全日本学生選手権の覇者・中大と対戦した。序盤は相手にペースを握られたが、連続得点で逆転し13-10で前半を折り返す。後半も早大が主導権を握ったが、終盤、じわじわと点差を詰められ残り6分で1点差に。1点が勝敗を分ける緊迫した展開で、なんとか踏ん張った早大。追いすがる相手を振り切り、うれしい3勝目を手にした。

 「最後まで走り切れたことが勝因」と永橋優太朗主将(スポ4=千葉・市川)が振り返ったように、体力的に厳しい終盤でも足を止めず、強みである「堅守速攻」を発揮した。前半2分、菅原七海(社4=東京・早実)が先制点を挙げたものの、その後は相手に連続得点を許し1-4と出遅れる。しかし、これ以上離されたくないところで白築琢磨(文構2=東京・早実)のサイドシュートが決まり、続けて神前怜(スポ4=埼玉・浦和実)の速攻や山田和直副将(スポ4=群馬・富岡)のミドルシュートで得点を重ねると、徐々に早大オフェンスに流れが生まれる。ディフェンスではGK塚本智宇(スポ3=富山・高岡向陵)を中心に相手の攻撃を阻み、前半16分に9-5と4点差をつけた。終盤には、点差を縮められそうな場面でGK渡辺航平(人2=神奈川・桐光学園)が相手のペナルティースローを止め、13-10で前半を折り返した。

ゴールを守る渡辺

 3点リードで迎えた後半。開始早々に山田がミドルシュートを決めてチームを勢いづける。守備では、永橋主将と今季初出場となった中惣健友(スポ4=石川・小松)を中心として、一人一人がハードワークを厭わず粘り強くゴールを守った。その後も点差を保ったまま試合を進めたが、終盤、中大が意地を見せる。永橋主将が「手詰まりになってしまった」と語ったように、相手に攻撃を封じられ後半24分には1点差に。しかし、早大もここで我慢強さを発揮。同点に並ばれたくない場面で神前がサイドシュートを決めると、続いて狩野も迫力あるミドルシュートで得点しリードを守る。終了間際までせめぎ合いが続いたが、最後は白築が速攻のチャンスをものにして26-24で試合終了。強敵相手に薄氷の勝利を手にし、3連勝を飾った。

シュートを放つ白築

 勝負所で粘り強く戦い、接戦を制した今回の試合。中大に競り勝ったことは今後に向けて自信になるだろう。関東学生春季リーグも残すところあと3試合。「ここから全部勝つ」と白築が意気込むように、勢いそのままに勝利を重ねられるか。チームは4勝目を目指し、次戦・立大と対戦する。

(記事 澤崎円佳、写真 澤崎円佳 板東萌)

関東学生春季リーグ
早大 26 13ー10
13-14
24 中大
GK 塚本智宇(スポ3=富山・高岡向陵)
CP 白築琢磨(文構2=東京・早実)
CP 田井健志(スポ3=香川中央)
CP 狩野直樹(スポ3=埼玉・浦和学院)
CP 永橋優太朗(スポ4=千葉・市川)
CP 菅原七海(社4=東京・早実)
CP 神前怜(スポ4=埼玉・浦和実)
コメント

永橋優太朗主将(スポ4=千葉・市川)

――中大に勝利しました、今のお気持ちを教えてください

 めっちゃうれしいです。昨年度の全国覇者でメンバーも残っている中で、中大に勝てたことは自信になったかなと思います。

――中大は昨年度の全日本学生選手権(インカレ)の優勝校ですが、何か特別な意識はありましたか

 インカレで優勝しているチームなのですが、昨年度の秋リーグ(関東学生秋季リーグ)は2点差で惜敗して、勝てなくはなかったという心残りがあったので、リベンジという意識はありました。あとはすごく良い選手が揃っているチームなので、そういうチームには負けたくないなという気持ちがありました。

――今までの試合では終盤で逆転される展開もありましたが、今回勝ち切れた理由はどこにあるとお考えですか

 最後まで走り抜けたことが要因だと思います。日体大戦は最後体力が切れてしまって相手のフレッシュなメンバーにやられてしまいました。今回はこちらも替えがいて、2枚目や3枚目を替えながら体力を温存して、最後まで走り切れたことが勝因だと思います。

――3点リードで迎えたハーフタイムには何を話しましたか

 健友(中惣、スポ4=石川・小松)が3枚目で今季初出場だったので、こういう風な守り方をしようとか、カバーはみんなでする、という感じの話をしました。僕らはやっぱりディフェンスから速攻、バックチェックまで頑張ろうということで、特別なことではなく自分達が何をすべきかを再確認しました。

――チームのディフェンス、オフェンスそれぞれ評価をお願いします

 ディフェンス、オフェンスともに結構良かったのではないかなと思います。ディフェンスに関しては、前半が10失点ということで結構守れていました。相手の大きい選手に対してしっかり当たれて、ミドルシュートも前半1本しか決められていないということで結構良かったかなと思います。セットオフェンスに関しても、序盤にミスもあったのですが、しっかりシュートまで持っていって1点を取るという展開にできていたので、総じて良かったと思います。ただ、後半手詰まりになってしまって、そこは課題だなと思います。それでもディフェンスが良かったのでギリギリ粘れたかなという感じです。

――手詰まりというのは、具体的には

 攻め手が無くなるということです。例えば、後半の途中まで和直(山田和直副将、スポ4=群馬・富岡)のミドルシュートがよく入っていたのですが、そういうシュートがあると相手が意識するとそこを守ってくるじゃないですか。そこで次にどう攻めるかを考えたときに、白築(琢磨、文構2=東京・早実)の一対一とか、神前(怜、スポ4=埼玉・浦和実)の速攻とかサイドシュートとかがあります。でもそれも相手がわかってくるとそこを守ってくるので、自分達の得点を取る手段が少しずつ減っていって、攻め手が無くなって手詰まりになってしまったという感じです。

――特に良かった選手を挙げるとしたらどの選手ですか

 神前がすごく良かったと思います。前半にディフェンスで滑り込んでルーズボールを取りにいって、あとは僕らが手詰まりになったときに狭い角度からサイドシュートを決め切ってくれて、すごく助けられていたなと思います。

――次戦に向けて意気込みをお願いします

 相手が立教大学ということで絶対に負けられない戦いなので、今日出た反省をしっかり修正して勝った自信も持って、次の試合も勝ち切りたいなと思います。

山田和直副将(スポ4=群馬・富岡)

――試合を終えて、今の率直な感想をお願いします

 今日は山場で、3連勝できたらこのまま波に乗っていけるというところだったので、勝てて安心しています。

――ご自身のプレーを振り返っていかがですか

 最初は出ていなかったのですが、健志(田井健志副将、スポ3=香川中央)が乗っていけていない感じだったのでそこから出ました。しっかりと準備はしていたので入り方が良くて、シュートも決まったし自分の気持ち的にも乗っていけたのかなと思います。

――終盤追い上げられながらも、勝ち切れた理由はどこにあるとお考えですか

 終盤、僕としては逆に自分のミスでターンオーバーが多くなってしまってチームに迷惑をかけてしまったので、そこは自分の反省として直していきたいところです。ただ、今日の試合のテーマである「我慢」というところで、ターンオーバーになってしまった場面でもディフェンスで我慢してもう一度点を取りにいくということができていて良かったかなと思います。

――チームのセットオフェンスはどのくらい機能していましたか

 途中良いところもあったのですが、相手との間合いが近くなってしまってミスが多くなってしまったので、今後の良い反省点が見つかったのかなと思います。

――次戦に向けて意気込みをお願いします

 3連勝ときているので、このまま4連勝、5連勝と勝ち続けていきたいなと思います。

渡辺航平(人2=神奈川・桐光学園)

――試合を終えて、今の率直な感想をお願いします

 勝率をイーブンに持っていけてチームもすごく良い状態なので、自分もとてもうれしい気持ちです。

――昨年度の全日本学生選手権優勝校である中大が相手でしたが、何か意識することはありましたか

 言ってしまえば実業団の選手みたいな選手ばかりなので、チーム全体で挑戦する気持ちで臨みました。僕自身も、ここまであまりペナルティースローを止められていなかったので、吹っ切るというか、食らいついていこうという気持ちで臨みました。

――勝因はどこにあるとお考えですか

 前半のディフェンスは我慢するところは我慢して、しっかり速攻で得点できたところがとても良かったと思います。あと個人的には、同期の白築が勝負所で決め切ったので、そこは勝てた要因の一つかなと思います。

――前半の大事な場面で相手のペナルティースローを止める活躍がありましたが、振り返っていかがですか

 先程も言った通り、ここ5戦でずっとペナルティースローを任せてもらっていたのですが、ずっと止められなくて。キャプテンの永橋さん(永橋優太朗主将、スポ4=千葉・市川)とコーチの永田さん(永田奈音コーチ、平30スポ卒=小林秀峰)につきっきりで練習をしてもらっていました。今日はいけるという自信を持って臨んで、結果が一つ出たので良かったです。

――いつも相手のペナルティースローの場面で出場されていますが、どのような気持ちでプレーしていますか

 正直、いつもはちょっと日和ってしまっているのですが、今日は吹っ切っていけたところが良かったと思います。

――コートの外から見ていて、チームのディフェンス、オフェンスはそれぞれいかがでしたか

 ディフェンスは、練習通りというか、しっかりアグレッシブに対策通りにできていました。オフェンスは、ディフェンスで我慢してから速攻で得点できていたところがすごく良かったと思います。ダメなときは最後無理に打って単発になってしまうので、そこが後半出てしまっていたところが課題かもしれませんが、全体を通して守って速攻ができていたので良かったと思います。

――次戦に向けて意気込みをお願いします

 今回止めたとは言え、前半の最後と後半で2点は決められてしまったので、個人的にはもう1回永橋さんと練習して、来週は2本止めたいです。あとは智宇さん(塚本、スポ3=富山・高岡向陵)がダメなときに出場機会があれば、しっかり食らいついていけるように練習していきたいです。チームとしては、立教戦に向けて雰囲気良く1週間頑張っていきたいと思います。

白築琢磨(文構2=東京・早実)

――試合を終えて、今のお気持ちを教えてください

 チームの中でも山場と想定していたので、そこを乗り越えてほっとしているというか、うれしいです。

――勝ち切れた要因はどこにあると思いますか

 堅守速攻をテーマとしてやってきて、足を止めずに速攻までいけたところが大きな要因の一つかなと思います。あとは速攻だけではなく、ディフェンスでも全員が足を動かして、最後にキーパーと連携するということも今日はできていたので良かったのではないかなと思います。

――終盤、大事な場面で得点を挙げている印象を受けましたが、振り返っていかがですか

 リードしていることは気にせずに、同点もしくは負けているつもりでいこうとはチームの中でも言っていて、自分としても特に何か考えてこうしようということは無くて、いつも通りやろうと思っていました。

――攻撃の起点になることも多いと思いますが、そういった場面ではどのような意識を持ってプレーしていますか

 僕はそんなにガンガン(シュートを)打つタイプではなくて、両バックの先輩が結構強くシュートまでいってくれる方で。相手のディフェンスを動かさないと間を攻められないので、僕が起点になってパスを回して、他の先輩方を生かすと言うと上からになってしまうのですが、サイドシュートやポストシュート、ミドルシュートなど、僕が攻めの起点になれればいいなとは考えています。

――次戦に向けて意気込みをお願いします

 開幕3連敗から切り替えて3連勝ときているので、一戦一戦大事にというのはもちろんなのですが、ここまできたらここから全部勝つという気持ちで頑張りたいと思います。