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ア式蹴球部

2022.04.18

第28回関東女子リーグ 4月17日 東京国際大学坂戸キャンパス第3グラウンド

FW廣澤が圧巻の2得点 今季初勝利で関カレ開幕へ弾み

第28回関東女子リーグ戦 前期第2節
早大 1ー0
2―1
東京国際大
【得点】
(早大)14分 オウンゴール、53分、80分 FW廣澤真穂(スポ4=ノジマステラ神奈川相模原ドゥーエ)
(東京国際大)65分 相馬優衣

 ア式蹴球部女子(ア女)が今季公式戦初勝利を飾った。17日、関東女子リーグ前期2節が行われ、ア女は東京国際大と対戦した。序盤からボールを保持する時間帯が多かったなか、14分に相手のオウンゴールで先制。さらにハーフタイム明けに投入されたFW廣澤真穂(スポ4=ノジマステラ神奈川相模原ドゥーエ)が53分と80分にネットを揺らした。後半は相手の反撃があったが1失点に抑え、3―1で白星をあげた。

 

得点後、笠原と喜ぶ廣澤(写真左)。プレシーズンには関東学連選抜に選出され、WEリーグ・大宮アルディージャVENTOSを相手に2ゴールを決めた

 

 ア女はCBに入ったMFブラフ・シャーン(スポ4=スフィーダ世田谷FCユース)を中心にバックラインから丁寧に攻撃を組み立てる。特にDF船木和夏(スポ4=日テレ・メニーナ)、MF笠原綺乃(スポ3=横須賀シーガルズJOY)、MF宗形みなみ(スポ1=マイナビ仙台レディースユース)の左サイドが機能した。14分、その左サイドを華麗なパスワークで崩し、ボックス内のMF築地育(スポ2=静岡・常葉大橘)が相手と競り合いながらシュート。これが惜しくもポストに跳ね返されたが、すかさず築地がこぼれ球を押し込もうとする。前節も存在感を発揮した2年生MFによる隙のないプレーが相手のオウンゴールを誘発し、先制に成功した。一方で右サイドでは、MF三谷和華奈(スポ3=東京・十文字)が躍動。2人に囲まれた程度では簡単に取られないドリブルは秀逸で、後藤史監督(平21教卒=宮城・常盤木学園)も「いい仕事をしてくれた」と評価。前半のみの出場だったが、安定したパフォーマンスを見せた。

 

今月入学したばかりの宗形は賢さと両足を器用にこなす技術をもってして、すでにチームに欠かせない存在となっている

 

 左サイドでの組織力が際立った前半とは違い、後半は廣澤の独壇場となった。三谷に代わってピッチに入ると53分、船木からの非常に正確なクロスをゴール前でトラップ。タッチは少し大きくなったが、体を伸ばしゴールにねじ込んだ。圧巻は2点目を決めた80分だ。FW髙橋雛(社4=兵庫・日ノ本学園)からスルーパスを受けると約20メートルをドリブル。2人のディフェンスを振り切り、そのまま強烈なシュートをゴールネットに突き刺した。「思い切り打てたのが気持ちよかった」(廣澤)と、これには本人もガッツポーズが出た。このゴールを機に、終盤は敵陣でのパスワークに連携のよさとスピード感が増したア女であったが、それまでは東京国際大の反撃に耐える状況にあった。「セカンドボールを拾えなくなった」(後藤監督)と、前半に比べてイーブンなボールの回収率が低下したこともあり試合を支配しきれなかった。それでも失点は65分に許した1点のみに抑え、勝利につなげることができた。

 

早くもドッピエッタの活躍。指揮官も「(特に2点目は)素晴らしいゴラッソ。ヒロらしい」とベタ褒めだ

 

 完勝で今季初勝利を収めたア女だが部員に浮足立つ様子はない。23日にはメインリーグの関東大学女子リーグ戦(関カレ)が開幕。2年ぶりの優勝に向け、本格的にシーズンがスタートする。指揮官が「試合ででしか得られないコンビネーションを確かめた」と話す通り、関カレ開幕に向けて調整しながら戦い、収穫も多かったように思える。ただ前半では得点を奪いきる力、後半はセカンドボール回収とそれぞれに細かい課題もみえた。また、23日と24日は関カレ、関東女子リーグの連戦となる。どちらも東伏見での大東文化大戦。少し特別なマッチアップとなる週末に注目したい。

(記事、写真 前田篤宏)

 

スターティングイレブン

 

早大メンバー
ポジション 背番号 名前 学部学年 前所属
GK 近澤澪菜 スポ4 JFAアカデミー福島
DF 夏目歩実 スポ3 宮城・聖和学園
DF ◎5 船木和夏 スポ4 日テレ・メニーナ
DF 井上萌 スポ4 東京・十文字
DF 15 田頭花菜 スポ2 東京・十文字
→82分 13 浦部美月 スポ3 スフィーダ世田谷FCユース
MF ブラフ・シャーン スポ4 スフィーダ世田谷FCユース
MF 三谷和華奈 スポ3 東京・十文字
→HT 廣澤真穂 スポ4 ノジマステラ神奈川相模原ドゥーエ
MF 14 笠原綺乃 スポ3 横須賀シーガルズJOY
→84分 17 木南花菜 スポ2 ちふれASエルフェン埼玉マリ
MF 19 築地育 スポ2 静岡・常葉大橘
MF 26 宗形みなみ スポ1 マイナビ仙台レディースユース
FW 10 髙橋雛 社4 兵庫・日ノ本学園
→84分 27 生田七彩 スポ1 岡山・作陽
◎=ゲームキャプテン

 

 

スターティングフォーメーション

 

後藤史監督(平21教卒=宮城・常盤木学園)

――今日の試合は全体をどういうふうに見てらっしゃいましたか

東京国際さんははっきりした戦い方で、ハイラインでロングボール主体で中盤で拾ってくる戦い方をされる相手なので、それに対して自分たちもテンポよくボールを回しながらハイラインの裏のスペースを使いながら流動的なサッカーを前半の入りからできたかなという試合でした。

――(ラインが)高い守備という面ではブラフ選手はかなり効いていたかなと思うんですけど、幅取りみたいなところも選手に伝えて入ったという感じですか

元々4-3-3なのでワイドが広く取りやすいというシステム上のメッセージもあるんですけど、彼女たちもその意図が分かってやってる部分はあるので萌(井上萌、スポ4=東京・十文字)もそうですし、シャーン(ブラフ)もそうですし、そこが若葉(後藤若葉、スポ3=日テレ・メニーナ)だったとしてもしっかりワイドまで質のいいロングボールで振れる選手なので、「今日特に」というよりいつも通りですね。

――特に前半はボールも回せて、シュートも公式記録では7回ありましたが、どのように見ていますか

東国さんのFWのラインとMFのラインが意外と空いていて、萌(井上)がフリーになっていたり、宗形が前を向けたりというシーンがたくさん見えたと思うんですけど、まずサイドバックの位置取りが非常に良かったことで、そこからリズムよく崩しながら特に左サイドの船木、笠原、宗ちゃん(宗形)、そしてそこにFWが絡んだという崩しはしっかりできてたかなと思います。ただ、7本あるけど1点という、決め切れていない部分をここから詰めていく必要があると思いますね。

――ハーフタイムの交代の意図はどういうものがありましたか

私たちのメインリーグは関カレなので、三谷が悪かったから、流れが悪かったからとかではなくて、いろんな組み合わせやオプションを考えていく必要がありました。例えば「育(築地)は中央ですごくいい仕事をしていました。じゃあそこは計算が立つ」「三谷が怪我をしたときに右サイド誰が出るかな」というような試合ででしか得られないコンビネーションもあるので。これからのリーグに向けて色んなオプションを誰がどこに入ってもできることが大切なので、そういう意図ですね。三谷は、三谷らしい仕掛けも含めすごく仕事をしてくれたと思います。

――後半は押し込まれるまでは行かないですけど、ピンチもあって失点もありました。守備面ではどういうふうな感覚も持ってらっしゃいますか

中盤の位置で育がセカンドボールを拾っていた部分、あそこのセカンドボールが拾えなくなってきたというのがまず一つです。そこが拾えないと東国さんのやりたいサッカーをさせてしまうというところです。もう一つは、前半ってディフェンスラインの背後への飛び出しを雛(髙橋)とかが斜め向きに動き出してたんですけど、つなげるからこそ足元になってたかなという。その辺の修正をヒロ(廣澤)がしてくれてたかなと。あとは雛が拾い始めてくれたり。試合中に修正できたのは素晴らしい選手だなと思っております。

――途中から入った廣澤選手が2得点されましたけど、頼りになりますね

(2点目は)素晴らしいゴラッソでしたよね。ヒロっぽいですよね(笑)。ニアにぶち込むっていう。そうやって個人個人が自分の良さを出そうとしてくれているのはすごくいいことだと思いますね。

――来週ついに関カレが始まって大東文化大と2連戦という特別な週末になりますけど、次週への意気込みを伺ってもいいですか

プレシーズンにしっかり積み重ねてきたものを今日もしっかり出せていたと思うので、もちろん勝負事なので勝ちにはこだわっていますけど、今日のように自分たちのやるべきことをピッチに出た選手は勇気をもって、責任を持ってやろうとしてくれれば結果はついてくると思うので、「いやぁ今日面白かったっすねぇ!」って言ってもらえるように頑張りますね(笑)。

 

FW廣澤真穂(スポ4=ノジマステラ神奈川相模原ドゥーエ)

――まず今シーズン公式戦初出場でしたけど、45分プレーされていかがでしたか

公式戦は今日が初めてで、練習試合と違ってチームの雰囲気とかみんなの挑む気持ちも違ったと思うので、そういうプレッシャーとかちょっとは感じるなかで、試合をしっかり勝ち切ることができたというのはよかったかなと思います。

――ハーフタイムにはどういう指示があって送り出されましたか

特にはなかったです。自分の中では、試合の流れ的には悪くはなかったけど点が入っていないというところもあったし、相手がまだ勢いを持っているというのは感じていたので、後半に点を取ることで相手の勢いを少しでも抑えられたらなと思って、ゴールを意識して入りました。

――入って僅か8分でいきなり点を獲りましたけど、1点目はどう振り返りますか

和夏(船木)が持ったときに、元々和夏からはいいボールが上がってくることは分かっていたので、あそこの裏を取れて、そこにいいボールが来たことが点を獲れたポイントです。

――2点目は自分でかなり仕掛けて、ゴール後にはガッツポーズも出ましたけど、うれしかったですか

元々裏が空いているというのは前半通して見ていて分かっていて、そのなかで並んだ状態でしたけど相手の裏を取れた、流れて受けれたのは自分の予想してた形、理想の形で受けれたので、そこからは相手の逆を突いて思い切り打てたのが気持ちよくてガッツポーズが出ました(笑)。

――今季は関カレ中心の出場になりますけど、チームの状態はどういうふうに見ていますか

始まったばかりというところもあるんですけど、やってるサッカーとかみんなの狙いは合ってきているなと思うし、今シーズンは自分たちが一番楽しいと思う形で勝利ができたらいいなと思います。今はまだその途中過程という感じですけど、練習試合でもいい形が出てきているし、練習でやったことが成果としてその週の試合に表すことができるのが今年のチームのよさでもあるかなと思うので、そこはどんどん積み上げていって、より上に行けたらなと思います。

――チームとしてはインカレ優勝と皇后杯ベスト8が目標ですけど、廣澤選手個人としてどういう目標を持って1年間戦いますか

(大学)ラストシーズンということもあって悔いが残らないようにしたいなと思うので、とことんゴールを狙って結果を残しつつ、チームを勝利に導けるようにレベルアップしていきたいなと思います。

 

MF宗形みなみ(スポ1=マイナビ仙台レディースユース)

――まず公式戦での大学デビューとなりましたが、どうでしたか

特に緊張せず、楽しみながらやろうと思っていました。たくさんトライしようというのは監督からも言われていたので、ワクワクしながら試合に入りました。

――ここまで練習試合には出場されてましたが、どういう感覚を持っていますか

最初はなかなか自分の動きとかは出せなかったんですけど、練習と試合を重ねるごとにだんだん自分がやりたいような動きとか周りとの連携もあってきて、楽しくやってます。

――自分のプレーの特徴というのは、どういうふうに表現されますか

両足で展開だったりスルーパスやシュートもそうですし、キックの精度はプレーで見せたいなと思っています。あとポジショニングで相手より優位な位置に立って、賢く考えて相手を動かしてゴールまで行くところは意識してます。あとは、後ろから前への推進力、追い越す動きというスプリントをかけるところも意識しています。

――監督は賢くて技術も高いと評価されていました。今日ピッチに入る時にはどのような指示がありましたか

守備でセカンドボールを取れれば自分達のペース、マイボールの時間帯が増えるので、セカンドボールの競り合いを意識するように言われました。

――今日のご自身のプレーはどの評価されますか

シュートチャンスもありましたし、そこを決めきれなかった部分はまだまだ練習して、決定力をもっと高めていきたいと思います。ただ、大学でも自分のプレーは通用することも分かったので、その部分は継続して、もっとレベル高くプレーしたいなと思います。

――最後に今シーズンの目標と、大学での4年間をどういうものにしたいかを伺ってもいいですか

今シーズンの目標は関カレ、インカレの優勝にスタメンで出場して貢献することです。自分が得点を決めれる選手になりたいですし、アシストとかでもゴールに絡んでいける選手になりたいなと思っています。大学4年間では、体づくりのところは大学にいい環境があるので、コーチやトレーナーの方々と協力しながら、当たり負けしない部分や球際でもう一歩行くところなどを重点的にトレーニングしたいです。サッカーの知識とかも、和夏さんとかと話しながらやっている部分があるので、学びながらもっと知識を増やしたいなと思います。