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ハンドボール部

2022.04.16

関東学生春季リーグ 4月16日 神奈川・桐蔭横浜大学体育館

強豪・筑波大の牙城を崩せず 春季リーグは黒星スタート

 2022年度の早大の戦いが幕を開けた。関東学生春季リーグ(春季リーグ)開幕戦、対するは強豪・筑波大。序盤から強力なフローター陣を擁する筑波大の猛攻を受ける厳しい展開となった。中盤以降はCB村上楓副将(スポ3=福岡・明光学園)の連続得点やPV杉浦亜優(スポ1=愛知・名経大市邨)の活躍により何とか食らいつくも、勢いに乗った相手の攻撃を止めることができない。後半に入っても筑波大ペースは変わらず。反撃を試みるが、攻撃の糸口をつかむことができず、終わってみれば21-35と完敗。開幕戦を白星で飾ることはできなかった。

 筑波大ボールでスタートしたこの試合。開始早々、筑波大フローター陣の勢いに乗った攻めに押され、早大は連続失点を喫してしまう。前半開始3分にLB浦野詩織(スポ3=愛知・旭丘)が強烈なロングシュートをゴール右上に突き刺し、反撃の狼煙(のろし)を上げるが、堅いディフェンスを崩さない筑波大の前に早大のミスが増え、何度も逆速攻で得点を許してしまう。村上やRB佐藤優花副将(スポ4=東京・佼成学園女)を中心に攻めるが、筑波大ディフェンスのタイトなチェックに苦戦。早大はタイムアウトや選手交代などで流れを変えようとするも、連携がかみ合わない。途中から変わって入った川村夏希(スポ3=東京・佼成学園女)の好セーブやルーキー杉浦が初出場ながら得点を挙げたが、フィジカルで上回る相手に終始リードされる展開が続く。筑波大が屈強なフィジカルで突破し得点を重ねるのに対して、早大は浦野の2本のロングシュートで応戦。しかし、前半終了間際にミスからの速攻で失点してしまい、9点という大差のビハインドを背負って前半を終えた。 

ミドルシュートを放つ浦野

 早大ボールで始まった後半だが、先制したのは筑波大。先の展開に暗雲が漂う。しかし、高さのある筑波大ディフェンスに対して、好調の浦野がカットインで切り込み得点。さらに、途中出場の山本桃虹(スポ2=東京・佼成学園女)の速攻や佐藤のサイドシュートで追い上げる。だが、試合巧者な筑波大に速攻やミドルシュートで得点され、じりじりと点差が離れていく。巻き返したい早大は積極的に選手を入れ替え相手ゴールに迫る。すると、4月に入学したばかりの1年生山野紗由(スポ1=北海道・釧路江南)がロングシュート3本を決める大活躍。杉浦と山野といった新戦力が躍動した。しかし、相手フローターの強烈なロングシュートで流れを寸断されると、速攻を含めて4連続失点。GK江連織圭主将(スポ4=千葉・昭和学院)が好セーブでチームを鼓舞するも時間は無常に過ぎていく。後半29分に浦野がこの日チーム最多の9点目となるロングシュートを押し込むも、反撃は叶わず。2022年初戦は21-35と大差での敗戦となった。

ルーキーながら3得点を挙げた山野

 浦野が「相手の強力なフローターに対して試合中に修正できず、そのまま1試合終わってしまった」と振り返るように、フィジカルで上回る相手に終始リードされる展開だった一戦。35点という大量失点をしてしまい、ディフェンスの修正は不可欠だ。その中でもエース浦野をはじめとする早大フローター陣のロングシュートやミドルシュートでの得点が多かったという好材料も。また、杉浦や山野といったルーキーの活躍ぶりも光った。次戦の相手は昨年8点のリードを追いつかれ、延長戦の末に逆転負けを喫した日体大。「リベンジという意味でしっかり気持ちを作って全員で勝ちたい」と江連主将は意気込む。今日の敗戦を糧に、因縁の相手から2022年初勝利をその手につかむ。 

(記事 小澤慶大、写真 野中美結)

関東学生春季リーグ
早大 21 10-19
11-16
35 筑波大
GK 江連織圭(スポ4=千葉・昭和学院)
LW 木村百花(スポ2=東京・白梅学園)
LB 浦野詩織(スポ3=愛知・旭丘)
PV 杉浦亜優(スポ1=愛知・名経大市邨)
CB 村上楓(スポ3=福岡・明光学園)
RB 佐藤優花(スポ4=東京・佼成学園女)
RW 青木里奈(スポ3=東京・白梅学園)
コメント

江連織圭主将(スポ4=千葉・昭和学院)

――初戦の感想は

 一言で言うと悔しいという言葉しか出ないです。出だしを意識してやろうとみんなでずっと約束事として言っていたのですが、その出だしからうまくできなくて、残念な結果になりました。

――勝敗の分かれ目は

 やはり最初かなと思います。毎年最初は食いついていけるときもあるのですが、今回は出だしから相手のペースに飲まれてしまったので、格上と戦っていく上で出だしは大切にしていたので、最初が肝心だったかなと思います。

――個人的には良いキーピングもありましたが、ご自身の感触はいかがでしたか

 出だしでは全然(味方チームの)ディフェンスとうまく合わなくて自分自身とてもやりづらかったのですが、後半はみんなが足を動かして守ってくれて、当たりにいくところはちゃんと当たりにいってくれたので、自分としても修正しやすかったところはあります。

――チームとしての修正点は

 やはり出だしと、あとはもう少し一人一人が要求して戦う姿勢を見せていくということが課題かなと思いました。

――次戦への意気込みをお願いします

 今回の負けが悔しかったというのと、次戦の相手が日体大なのですが、日体大は昨年1個上の先輩の代で大逆転をされたところなので、そのリベンジという意味でしっかり気持ちを作って全員で勝ちたいと思います。

浦野詩織(スポ3=愛知・旭丘)

――今日の試合の感想

 悔しいというのがあるんですけど、それよりも反省点が多くて今は頭が整理できていない感じです。

――チームとしての修正点は

 主にディフェンスで、要となる真ん中の3枚目の2人がうまくかみ合わなくて。相手の強力なフローターに対して試合中に修正できず、そのまま1試合終わってしまったので、すぐに修正してそれを継続していくべきだったなと思います。

――オフェンスでは何か収穫は

 得点源としてミドルシュートとかロングシュートが多かったので、それが通用したことが一番の収穫かなと思います。

――初出場となった新入生2人に対しては

 本当に戦力になってくれていて、入学してすぐの試合でスタートから出るとか途中から出てもちゃんと結果残してくるあたりとか本当に頼もしいなと思います。もっといいところを上級生が引き出して、暴れてもらいたいなと思います。

――次戦への意気込みをお願いします

 今日出た課題を確実に修正して、相手に合わせてオフェンスをしたりディフェンスをしたりして変えていけるように考えながら勝ちに行きたいと思います。