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ア式蹴球部

2021.12.23

Jリーグ入団記者会見 12月22日 早稲田スポーツミュージアム

J加入内定の4選手が合同記者会見を実施

 22日、早稲田スポーツミュージアムにて、Jリーグへの加入内定を決めた4人の選手が合同記者会見を行った。MF田中雄大主将(スポ4=神奈川・桐光学園)がJ2・ファジアーノ岡山、MF田部井悠副将(スポ4=群馬・前橋育英)がJ2・ザスパクサツ群馬、FW加藤拓己(スポ4=山梨学院)がJ1・清水エスパルス、GK上川琢(スポ4=湘南ベルマーレU18)がJ3・福島ユナイテッドFCへの加入を報告し、プロキャリアを始めるにあたり抱負を語った。

内定クラブのユニフォームをまとった選手たち

 主将としてチームを率いた田中は、「成長できた4年間」を終え、やがては「日本をリードする存在となる」と誓う。自身が『サッカー小僧』であり続けながら、子どもたちに夢を与えてくれることだろう。副将の田部井は、大学で「やり残したことはない」と清々しい表情で語った。地元・群馬へ勇姿を届けるべく、「人としてもサッカー選手としても成長し続けたい」と意気込む。サッカーが仕事となることに対し「正直怖さがあります」と言い切ったのは加藤。確かに、プロは今まで以上に結果が要求される厳しい世界だ。しかしそのスター性も発揮して、チームを象徴する選手になってくれるに違いない。そして上川は、支えてくれた人たちへの感謝を口にし、「福島の方々とともに、福島を盛り上げていけるように頑張っていきたい」と未来を見通した。年齢や身長を問わず活躍する、唯一無二のGKを目指す。

応援部からエールが贈られた

 同席した外池大亮監督(平9社卒=東京・早実)は「各クラブの地域やサポーターの方々に応援される存在になることはもちろん、逆にそういう人たちを応援していける存在になってほしい」と『同期』(※1)の背中を押した。駆け付けた応援部のエールも受け、気持ちを新たにした4選手。ア式で過ごした日々、そしてア式で身に付けた力を糧に、次なる舞台でも躍動してくれるだろう。4人のサッカー人生の新章が今、幕を開ける。

(記事 大滝佐和、写真 前田篤宏)

 (※1)外池監督は2018年よりチームを指揮。4年生も同年に入部したことから

コメント

――外池監督(外池大亮監督、平9社卒=東京・早実)より、選手紹介も含めて簡単にご挨拶いただきます

外池  こんにちは。早稲田大学ア式蹴球部監督を務めさせていただいております、外池と申します。今日は皆さまお忙しい中お集まりいただきありがとうございます。紹介は自分たちで話してもらえればいいかなと思うのですが、この4人、この学年は私が監督を務め始めて1年の時から一緒にやってきた同期になります。なので、今日はその同期たちに少しはなむけというか、本当であればJクラブに行くという夢をかなえた意味で、そういう送り出し方がいいのかなと思いつつも、もうみんな大学生なので、本当にこれから厳しい世界に向かうメンバーとして、激励の言葉を送りたいなと思います。まずこの4人を中心とする今年度の結果については、皆さんご存知だとは思うのですが、関東リーグ5位、そしてインカレ初戦敗退ということで、自分たちが目指すべきところにおいてはなかなか思うようにいかない、本当に苦しいシーズンだったなと思います。ただ、この5位という結果も、本当に苦しみ抜いてインカレの出場権をつかみ取ったり、ケガ人も多くてですね、いろんなことが起きましたけれども、そこの日常においては、日々試行錯誤、自問自答を繰り返し、本当に多くのディスカッションを通じて、いろいろな状況においての課題の抽出という鍛錬は非常に積み上げてきたんじゃないかなと思います。結果という意味では課題解決というところには至りませんでしたけれども、その課題を抽出する力というのは、サッカーで生きることだけでなく、これからの社会で生きていく上でも重要な力だと考えているので、そういう意味では良い経験をしたんじゃないかなと思います。そしてこれからプロという世界に行くんですけれども、僕自身プロで11年間プレーさせてもらって、「プロとはなんぞや」というところに対する自分の認識は、「自分が楽しみ、他人を楽しませる」。そういう存在であると考えて、感じて、選手生活を過ごしていました。今学生たちは、自分たちの仲間、家族、そういった多くの人たちに支えられて、感謝してこれまで生きてきたということを、ブログなどいろいろなところで言葉を聞くのですが、これからは彼ら自身が各クラブの地域やサポーターの方々に応援される存在になることはもちろん、逆にそういう人たちを応援していける存在になってほしいなと思います。サッカーにはそういう力があるし、サッカーという舞台の中で経験し表現し、それを生業としていくには、それぞれ時間は違うと思いますがそこを追求していってほしいなと僕としては考えています。これからこの4人が戦う舞台は、本当に厳しいものだと思います。ただこのコロナ禍で3,4年という2年間を乗り切り、またその中でいろいろな課題、現実、社会環境に対して自分たちで課題を見つけ出す力というのは支えになると思うので、それぞれみんな頑張ってほしいなと思います。

――続いて、各選手から今後の抱負を述べさせていただきます。田中選手(田中雄大主将、スポ4=神奈川・桐光学園)からお願いします

田中  こんにちは。本日はお忙しい中お越しいただきありがとうございます。早稲田大学ア式蹴球部、ファジアーノ岡山内定、田中雄大です。自分自身本当に早稲田大学に来て、成長できた4年間だったという風に思います。それはやはりサッカー選手というものの捉え方だったり、考え方がすごく変わったなと思っています。高校時代は、正直プロサッカー選手という職業はただただ自分がなりたいもの、輝かしいものだと捉えていました。ただ大学に入って、もちろんそういう輝かしい部分は持ちつつも、なぜプロサッカー選手になるかとか、プロサッカー選手になってどうするかってものをすごく考えた中で、違う道もあった中で、またプロサッカー選手を選んで厳しい世界に進んでいくという決断ができたことが、まず自分にとって成長を実感できた瞬間だなと感じています。ファジアーノ岡山に初めて声をかけていただいたのも、プレーを見た後ではなくて、自分が試合の翌日に審判をしに行った時にスカウトの方と話をさせていただいて、そういうところがきっかけでこういう風に内定をいただいたことは、大学サッカーに来て意識していたことが一つ評価されたことなのではないかなと思いますし、そういう形でプロになっていけるということを本当にうれしく思います。ファジアーノ岡山というクラブは、『子供たちに夢を』というビジョンを掲げている中で、自分自身もそのビジョンを体現する選手になり、厳しい世界の中でも楽しみながら戦って、多くの人に夢や感動を共有して、共に成長していけるような存在になっていきたいと思います。

――加藤選手(加藤拓己、スポ4=山梨学院)お願いします

加藤  お世話になっております。清水エスパルス内定の加藤拓己です。今こうして自分がプロサッカー選手としての道を歩み出せるということは、本当にたくさんの方の支えがあってのことだと思います。両親、家族を含め、今はケガしていますけど、過去にたくさんお世話になった方々、大学関係者の方々、ア式蹴球部関係者の方々、本当に皆さんのおかげで今の自分があると思っています。小さい頃から抱いてきた夢が今かなうというのが目の前にある中で、正直怖さがあります。今まで好きだったサッカーがこれからは仕事になっていって、自分が好きなサッカーで人生を決めていかなくてはならないというのが、自分の中ではすごい怖さとしてはあるんですけど、それでも小さい頃からそういう世界に憧れて、自分が小さい頃にサッカー選手からもらった夢と同じように、自分が子供たちをはじめ本当に多くの方々に感動を届けたいという思いがあったので、それをこれからかなえていくことができるというのはすごくうれしく思いますし、サッカー選手という華やかな世界に行って、自分が何ができるかはまだ分からないですけど、サッカーの素晴らしさだったり、サッカーが持っている力は無限大だと思っています。以前外池さんがチームのミーティングでおっしゃってくださったのですが、昔よりサッカー選手になりたいという子供たちが減っている、ユーチューバーに負けているので、サッカー選手になりたいという子供たちが増えるように、自分の背中で、プレーで、姿勢で、もう一度サッカーのすばらしさを示していきたいなと思っています。そして、清水エスパルスでも『王国復活』というのをクラブとして掲げているので、チームとして初のリーグ制覇に向けて少しでも力になっていけるように頑張りたいと思います。

――続いて、上川選手(上川琢、スポ4=湘南ベルマーレU18)お願いします

上川  本日はお越しいただきありがとうございます。福島ユナイテッド内定の上川琢です。自分がこうやってプロサッカー選手になれたというのは、自分が小さい時から家族の影響でサッカーを始めた中で、小学校、中学校と自分は最初FWだったのですがGKにポジションを変更して、その中で自分がGKとして成長できるように多くの方々が気にかけてくださいました。中学から高校に上がるタイミングで、ジュニアユースからユースに上がったというところで、自分はそこでGKとしてのプレーヤーの一歩が踏み出せたと思っています。ユース時代、自分はあまり試合に出られたわけではないのですが、大学に入ってサッカー選手としてだけでなく人としても成長できたなという面があって、それは自分がプレーヤーとしてうまくいかない面であったり、下級生時にピッチ外のところで悩んでいた時に、それでも自分のことを機にかけて助けてくださった仲間だったり後輩だったり、頼もしい先輩たちがいたおかげで今の自分があると思っていますし、自分がこうやってここに立てている、来年から職業としてのサッカー選手という道に立てていることは、そういったサッカーの仲間だったり、自分を支えてくれた家族、両親のおかげだと思っているので、そんな方々への感謝を忘れずに生きていこうと思います。また福島ユナイテッドは現在J3ですけれども、J2昇格というところを目標としていますし、福島ユナイテッドとしても『つながり倒す』というのを掲げている中で、その言葉は今の自分にフィットしているというか、自分が来年福島の方々とともに、福島を盛り上げていけるように頑張っていきたいと思います。

――続いて、田部井選手(田部井悠、スポ4=群馬・前橋育英)からお願いします

田部井  お世話になっております。早稲田大学ア式蹴球部4年の田部井悠です。今後の抱負として、自分は人としてもサッカー選手としても成長し続けたいという思いは強くあって、これは自分が早稲田に来て一番感じたところで、試合に出られない時やケガをした時に支えてくれる人がいて、そういった人の背中を追って、そういった人になれるようにプロサッカー選手として活躍していきたいなと思っています。ただプロサッカー選手という職業に関しても、偉いとか地位が高いとかは決してなくて、本当にそこは自分におごることなく、日々高みを目指して頑張っていきたいなと思います。サッカー選手なので、自分はアタッカーとしてチームの得点に関われる選手になりたいと強く思っています。というのも、自分が早稲田に来てここが課題であると感じていて、ただ素晴らしい舞台に立つことができたので、いろいろな人とコミュニケーションをとって、良いものを盗んで、点を取り続けられる選手になって、ザスパクサツ群馬の勝利に貢献したいなと思います。最後に自分は地元のクラブからプロキャリアをスタートさせることができたので、地元の方々、特に子供たちに、自分がそうだったように、夢を希望を与えられる、明日頑張ろうと思ってもらえるように、日々行動していきたいと思います。今後ともよろしくお願いいたします。

――田中選手、田部井選手は比較的近いポジションでプレーされていましたが、お互いのプレーをどのように見て4年間を過ごされていましたか

田中 田部井はチームのために献身的に走れて戦えるピッチ内でも刺激を与えてくれる選手だったなと思います。そういう姿は多くの人が見ることができる姿だと思います。自分はけがが多くて、田部井もけがが多くてリハビリの期間が被ることが多くある中で、自分自身リハビリが苦しい時も隣を見れば田部井が黙々とサボらず毎日積み上げている姿を見て、自分も刺激をもらってまだまだ負けてらんないなと思わせてくれる存在なので、プロの舞台でもお互いに高めあって切磋琢磨していきたいなと思います。

田部井 雄大に関しては自分たちが今年スローガンに掲げた『DRIVE』を体現してくれる選手だなと強く思っていて、苦しい時こそ雄大の力が発揮されて、雄大にパスを出せばチームが前向きになってくなということは今年一緒にやって思いました。さっき雄大も言ってくれたんですけど、リハビリに関してはけがした時期が重なっていてお互い苦しい時間がありましたけど、隣を見れば雄大がリハビリを頑張っていて自分も負けてらんないなという思いがあったので、そこはプロになっても変わらずにいい仲間としていいライバルとして、お互い高めあっていきたいなと強く思っています。

――Jリーグ特別指定選手としてすでに各クラブに合流されている加藤選手と上川選手ですが、FWとGKということでポジション的にもゴールマウス前で対決する機会もあるかもしれません。お互いの強みを意識して、加藤選手はどのようにシュートを打つか、上川選手はどのようにゴールを守るかを伺います 

加藤 FWですし一番結果が見やすいポジションなので、点数を取らなければドロップアウトする世界だと思うので、もちろん自分の得意な形、クロスからのシュートやミドルシュートという部分は武器としてありますけど、どんな形でも点数を取っていけるストライカーになっていきたいなと思っています。自分がポジション争いをしなければいけないのはどこのクラブにいてもだいたい外国人選手が多いので、もちろんそこに国籍や年齢は関係ないので。ただ自分の良さを発揮するためには誰よりも点数を取らないといけないと思っているので、クロスからじゃないと点数が取れませんだとか1対1だと点数を取れませんだとか、そういうことは言っていられる立場でもないですし、チャレンジャーなのでどんな形であれ点数を取っていく。自分のモットーとしては鼻の骨が折れようが足の骨が折れようが、それは得点よりは痛いことではないので骨が折れようがしっかり点数を取っていけるような選手になりたいなと思っています。

上川 自分としては加藤と対峙した際には、絶対こいつからは点取らせないというところは表したいなと思っています。加藤が言ったように、加藤の武器はクロスからのヘディングだったり、ワンタッチで合わせる技術もありますしパスを受けて味方を使ったり個人で打開する力も持っているので、GKとしては広いゴールマウスを1人で守るという気持ちはありますけど、実際には不可能に近いのでDFラインの選手などに対してコミュニケーションを取って、得意な形をやらせないだったりクロスを簡単にあげさせないところはやっていきたいなと思います。もし1対1で対峙した際には自分のポジショニングなどでうまく駆け引きをしてこの4年間で加藤の得意なところは熟知しつつ、絶対にゴールマウスは割らせないという意気込みでやっていきたいと思います。

加藤 上川は他のGKの選手に比べて身長が低い方ですけど、自分の中で意識してトレーニングすることが多いです。守備範囲が広い選手なので対峙するときはDFの背後を取るだけではなくて上川の出られる範囲みたいなものも気にしながらやらないといけないです。シュートストップやキックの精度も高いのでコースに打っても止められてしまうので、タイミングをずらして打ちたいと思います。

――加藤選手。怪我の状態で心配している部分はあると思いますけど、今の状態と来季開幕に向けた見通しを教えてください

加藤 一昨日診察があって非常に順調で予定よりも筋力数値も高く出ている状況です。本来であれば、始動のタイミングでトレーニングに参加する予定ではいたんですけど、クラブとも相談しながらこれから先キャリアを長く見ていく上で今は焦る状態ではないと自分の中ではありますし、クラブとしてもそういう考えを持っていただいているので、自分が100パーセントできる自信ができたらとクラブには伝えています。具体的な日にちは分からないですけどキャンプから戻れればと思っています。自分はこの体で稼いでいかないといけないので、軽い気持ちで扱えるものではないので、しっかり相談しながら自分が行けると自信を持てたときに行こうと思っています。ただ、開幕には向かっていかないとチームとして良くないと思うのでそこはブラさず、ただ慌てずにという感じです。近いうちにまた元気な姿を見せられると思います。

――夏にけがをして半年間過ごしてきましたが、成長した部分や変化があった部分はありますか

加藤 今隣にいるから言いづらいですけど、やはり同期の存在は大きかったと改めて感じた部分です。けがをした瞬間はやっと4年生としての重圧から解放されるみたいな、喜びみたいな気持ちは若干ありましたけど、よく振り返ってみるともう一緒にできない可能性があるんじゃないかと思いました。本当は良くないですよね。怪我してから気づくというのは。でも怪我をしたからこそそういうことに気づけたし、もしけがが無ければまだ甘い気持ちでサッカーをやったりとかみんなと時間を過ごしていたと思うので、けがをしたことで仲間の大切さをより一層感じました。プロサッカー選手を諦めた仲間が何人もいるので、そういう人たちの分もより背負っていかないといけないとすごく感じているところです。

――監督に伺います。加藤選手は1年生の時になかなか入部できないときがあったりしましたけど、改めて加藤選手の4年間の評価はいかがですか

外池 まさに1年生で加藤はスポーツ推薦で入ってきて、僕も一緒に入ってきた中で丸1年間何もしていなかった状態でした。やっと同期の支えのおかげでランテストに合格して、僕も見てきた4年間とそれ以前を見ていても、同期から横断幕を渡されてランテストを走っている選手は初めて見たので。一緒に走ってあげるとかはありますけど、そういう形があったことは彼の人徳というとどうかなと思いますけど、そういうキャラクターが成せる技でしたし、さっきの話を聞いていてもすごく広い視座を持ってサッカーに向き合おうと、そういう挑戦をしていたところがみんなへの影響力やみんなに何かを伝えて、それが加藤に跳ね返ってきた。そういう一つの形だったと思うので、そういうことができる選手は稀有です。先ほども言いましたけどプロとしては応援される存在というファーストステップがとても大事だと思うので、そういうところに関してはかなり先天的に身に付けているものがある選手だと思います。本当は4年間、4年生として最後までやり切って欲しかったなと思いますけど、1年生がプレーヤーとして無かったことはけがしてからの最後の半年間、プレーできない中でチームを支えるところにおいて取り組んでくれたのかなと。もちろんリハビリでいない期間もありましたけど、戻ってきた時にはチームを鼓舞して明るくして豊かにしようとする姿勢は感じたので、そういう意味では1年生で部員になれずに練習生の期間はあったけど4年間としては非常にいい時間を過ごして、この後にチャレンジしてくれるのではないかと思います。

――皆さん長い期間のけががあったと思いますが、大学サッカーでやり残したなと思っていることがあれば教えてください。また、そういったものも受けて後輩たちに伝えたいことがあればお聞かせください。

田中 やり残したことと言えばやはり日本一は取りたかったなというのは正直な気持ちではあります。約半年はリハビリをしていた時期があったので、もっと長い間早稲田のユニフォームを着てプレーしたかったなというのはやり残したこととしてあると思います。後輩たちに向けては解散式の時にも話をしたんですけど、逃げずに自分次第でどうにでもできるということを話させていただきました。この4年間感じてきたことでもありますし、良くも悪くも自分次第で左右されて悪い方向にもすぐ行ってしまいますし、自分が覚悟を持って取り組めばおのずと結果も成果もついてくるなということを実感した4年間ではあったので、苦しいことが多い中でも、だからこそ達成した時の達成感はすさまじいものでもありましたし、そういう喜びを多く掴み取る1年かにして欲しいなと思います。

加藤 やり残したことはほぼ全部ですね。自分が目標として設定してきたもの、得点王、リーグ優勝、日本一。何一つ手に入ってないですし、それを達成できなかった自分の不甲斐なさが一番残っています。なので、後輩たちに一番伝えたいことは、部員ブログでも書かせていただいたんですけど、このチームのためにどう戦えるかということです。このチームが嫌いだとか、このチームのやり方に納得がいかないとか、そういうことはあると思いますけど、このチームにいる限りア式蹴球部の一員であることは間違いないのでこのチームが勝たなければ個人が評価されないし、嫌でもこのチームのために戦ってほしいなと。よく親からは郷に入っては郷に従えと言われますけど、このチームの一員になる以上このチームのやり方が絶対なので、後輩たちにはそこをしっかり理解して、もちろん監督などに不満があるなら言うべきだと思いますしそこは受け入れてくれる監督なので、そこのコミュニケーションは絶対に常に行ってほしいなと思います。後輩たちにそこの器のでかさというか、受け入れる力と発信していく力を持ってほしいなと思っています。

上川 自分も今年の頭の半年間けがをしてプレーできなかったという面で、大学生活でやり残したことはその半年間でもっと後輩のGKたちに言い残したことがあるのではないかと今振り返って思うところです。自分が1年生の時の4年生は小島亨介(平31スポ卒=現アルビレックス新潟)さんがいて、自分が3年生の時の4年生には山田晃士(令3社卒=現ザスパクサツ群馬)さんがいた中で、4年生のGKの方々から多くの技術やGKとしての攻撃をかなりプレーを通して学んできました。その中で自分は半年間言葉では多くGKの後輩とは接してこられたんですけど、プレーというところではもっと示してあげたかったなというところはあります。後期の半年間では後輩たちと濃密な時間を過ごすことができましたが、自分の中ではもっと4年生のGKとして後輩たちにやり残すことがあるのではないかと思っているので、自分としてはここから先来シーズン始まりますけどそこでプレーで示していって、ここから早稲田のGKの後輩たちに自分が今やっている姿を示していきたいと思います。

田部井 自分はやり残したことは無いかなと思っています。けがだったり日本一も取れなかったですけど、その中で一切妥協したつもりは無かったですしやれることは全てやりきったなと思っているので、自分はやり残したことはないと思っていますし、全てが学びになっているのかなと個人的には思っています。その中でも思ったことは、一人では成し遂げられなかったというか、この感覚は味わえなかったなと思っています。けがした時もそうですけど、雄大とか手術の時も群馬に来てくれた仲間がいてくれたりとか、一人にならないことと一人にしないこと、これは自分の部員ブログにも書いたんですけど、ここはア式にいるうえでは特に大事なことだなと思うので後輩たちにはこの部分を伝えたいなと思います。

――外池監督とは同期というか4年間共に戦ってきた仲間で、かなり言葉に力がある監督かと思います。何か印象に残っている言葉があれば聞かせてください

田中 まずは自分自身4年間信じ続けてくれたということがあります。印象に残っている言葉は「お前はサッカー小僧だ」と言われたことで、自分自身も気に入っていますし、これからプロの舞台でどう過ごしていくかとか、そういった部分のヒントにもなるものだと思いますし常に「サッカー小僧」でいてプロ生活もサッカー人生もこれからもそういう気持ちを忘れずに歩んでいきたいなと思います。

加藤 一番は「レゾンデートル」ですかね。存在意義みたいな。結局それが4年目になって外池さんに答えをもらったかもしれないですけど「加藤らしく」というのは特に今年1年間言われたので、もしかしたら存在意義というのは自分が本当に加藤らしくある事だと思うので、プロに行ってもサッカー選手としてではなくて「加藤らしく」生きていきたいなと思います。

上川 自分は2点あります。まず1個は外池さんが結構言っていた「愚直に」という言葉です。自分の中では愚直にという言葉は高校時代から知っていましたけど、4年間常に言い続けられると愚直にという言葉の意味合いが自分の中で浸透してきて、それがここから先続くサッカー人生やその後の自分の人生にもかなり影響してくると思います。どんなに苦しくてもやり続けるところや諦めずに頼り続けるところはここから先自分は大切にしていきたいと思います。もう一点は今年の頭に外池さんと話した時に言われたのが「結果に対して冷徹に考えろ」という言葉です。自分は人とのつながりを大事にしているんですけど、その中で甘さや優しさが出てしまうがゆえに、そこは結果に対してどうだろうというところは外池さんに突き付けられた部分ではあると思うので、ここから先に続く厳しい人生、生活に対して向き合っていこうと思います。

田部井 自分は「謙虚に」という言葉が試合中に沢山聞いたなと思っています。今こういう舞台に立って改めてその言葉が大事だなというのは自分の中では感じています。人としてもサッカー選手としても成長したいという思いは自分の中にあって、その言葉にピッタリな言葉は「謙虚に」という言葉で大事だなと思います。謙虚さを忘れずに紳士なサッカー選手として活躍していきたいなと思っています。

外池 えー。僕はですね。僕もですよね(笑)。ここは同期なんで。僕自身この4年間でミーティングもいっぱいしてきて試合前にいつもキーワードみたいなこととかの話をしていて、ほとんどサッカーにそのまま(関係ある)みたいな話は逆にしないようにしてきていたんですけど、僕自身がこの4年間で一番、自分でとても大事にしている言葉は、「セレンディピティ」という言葉です。偶発的出会いという言葉です。キャリアを考えるうえで出会った言葉なんですけど、みんな真面目だしストイックに選手というアスリートという中で過ごしていると、どうしても視野が狭くなってきて、怪我をしてとかもそうですけど苦しそうにやっている中に、色んな人がいたりいろんな考えを持っている人が早稲田にいたり社会にはいて、そういう人たちとふと出会ったりふと感じたりふと言葉も含めて感じて考えて、同じように見えていた言葉が実は違う風に聞こえてきたりとか、そういったところも含めてスポーツはそういう瞬間があるというか、そういうことがスポーツに関わる喜びですし。ずっと攻め続けられていても急にそのパス一本でカウンターとか道が開けてきたりとかその逆もあるし、日常と非日常の狭間でスポーツがあってそれがまた魅力だと思うので、そういったことを改めて僕自身も今後に活かしたいですし、これからプロに旅立つみんなにも意識してほしいなと思います。

――大卒選手は即戦力としての期待がかかると思いますが、それを受けての1年目の目標と活躍した上での先の目標をお聞かせください

田中 1年目の目標としては試合に出てチームの勝利に貢献することは達成したいと思いますし、それと同時にプレーだけではなくて地域の方々と触れ合う機会などを大事にしながら自分のプロサッカー選手としての像を築いていきたいなと思います。今後の目標としては日本代表に入って日本代表でキャプテンをやるような選手になりたいなと思っています。また、それが一つのア式蹴球部のビジョンとして掲げた『日本をリードする存在になる』というものを体現している姿でもあると思いますし、そのビジョンを今後も追い求めていきたいなと思います。あと、ここにいる選手もそうですしここにはいませんけど杉田(将宏、スポ4=名古屋グランパスU18)もリリースが出ていました(アルビレックス新潟シンガポール2022シーズン加入内定)けど、そういった選手も含めてもう一度日本代表だったり同じチームでサッカーをする機会があればいいなと思いますし、また一緒にサッカーをやることを核として一つ持って過ごしていきたいなと思います。

加藤 1年目の目標は特に明確には決めていないです。その都度決めていくものだと思いますし、その状況によって変わるものだと思うので。今ここで1年目10得点取りますみたいなことを言うのもありなんですけど、そこは外池さんが仰るように謙虚にいくためにあまり言わないようにします。今後としては僕はエスパルスが大好きなので、エスパルスが王国復活とかリーグ初優勝とか、エスパルスが日本のサッカーを引っ張っていけるようなクラブになるための力になること、そしてエスパルスの中で象徴的な選手となることが僕にとっての今思っている一番大きな目標です。その先に初めて日本代表になってW杯優勝とか、そういう夢が見えてくると思うのでまずは清水で象徴的な選手になって清水が日本を代表するクラブに、みんなの誇り高きクラブであるために戦いたいなと思います。

上川 自分の一年目の目標は、けがをしないでプレーし続けることを自分の中で大事にしたいです。それは今年自分がけがをしてしまったり、特別指定(選手)で練習参加をしたときに福島ユナイテッドで現役を引退されている宇佐美(宏和)さんが仰っていたんですけど、自分がけがをすることによって自分の本来のコンディションや好きなプレーができなくなってしまって苦しんだという話をされて自分のコンディションだったり、プレーをし続けることでチャンスがあると思いますし、そこのチャンスを掴めるかどうかにもつながってくると思うので、そこを大事にしていきたいと思います。今後としてはJ3のクラブに所属するというところも含めてステップアップは意識していきたいと思います。この身長でトップのカテゴリーで活躍している選手は若手や世界を見ても少ないと思うので、そこは自分の中で明確な目標を持ってこの身長でもGKをやり続けられるというGKを目指して、GKを目指している子供たちにとっても自分の中で大きなプロサッカー選手としての与えられるところだと思うので意識してやっていきたいと思います。

田部井 自分としては10得点に絡むことは意識してやっていきたいと思います。その数字は間違いなく自分の中で大事になると思いますし、評価になると思うので試合に出たときには結果を残す選手になりたいと強く思っています。今後の目標、自分がイメージしているところに関しては琢が言ったようにステップアップは意識してやっていきたいと思います。ここにいるメンバーや高校の同期に負けないように一歩一歩成長して頑張っていきたいと思います。

――横浜FCがJ2に降格してしまったので(双子の弟)田部井涼選手(法大、来季横浜FC加入内定)との対決があると思います。大学時代はすれ違っていた印象ですがJの舞台での兄弟対決への抱負を聞かせてください。

田部井 対戦出来たらものすごくうれしいですし、親への恩返しにもなるのかなと思っています。ただ、サッカー選手なので対戦した時には絶対に負けない、自分が点を取ってザスパクサツが勝つとイメージしてやっています。今は違うユニフォームを着ていますけど、今後は同じユニフォームを着てピッチに立てれば一番いいなと思うので、自分たちがステップアップして実現したいと思います。