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ハンドボール部

2021.12.06

早慶定期戦 11月27日 早稲田アリーナ

笑顔の集大成 圧巻のプレーで勝利に花を添える

 一昨年、同じく早慶戦が行われた際の満員の早稲田アリーナには程遠いが、この2年間見られなかった景色に包まれた早慶定期戦。保護者とOB・OGに囲まれた選手たちはこれまで以上の笑顔を見せ、試合に臨んだ。前半から攻守両面で力の差を見せつけ大量リードで折り返すと、後半も安定した試合運びで点差を広げていき、見事勝利をおさめ、有終の美を飾った。 

 慶大ボールで試合開始。両チームともに最初の攻撃を失敗したが、早大が序盤から実力を見せつけた。先制点は早大。関東学生秋季リーグから復帰し、進化を遂げてきたCB村上楓(スポ2=福岡・明光学園)が速攻から相手の間を割り得点する。その後1点を失ったが、PV紅林詩乃主将(スポ4=東京・佼成学園女)の速攻、LW桐林香奈(商4=静岡・清水東)のサイドシュートが2本ずつ決まるなど5連続得点。4年生が晴れ舞台で抜群のパフォーマンスを発揮した。さらに、村上が速攻から追撃のループシュートを決めると、慶大はタイムアウトを申請。序盤をディフェンスからの速攻で制圧した。タイムアウト明けも早大は攻撃の手を緩めず、7連続得点。その中では、RW青木里奈(スポ2=東京・白梅学園)が相手をよく見たループシュートを放つと、直後に速攻で抜け出した村上からパスを受け、スカイプレーで得点。前半最後にペナルティスローを与えてしまったが、GK川村夏希(スポ2=東京・佼成学園女)がビックセーブを見せ、失点を許さない。鮮やかなプレーで得点を量産し、17-3の大量リードで前半を終えた。 

得点し、ガッツポーズを見せる紅林

 後半に入ると、1年生コンビを投入。するとすぐにそのコンビが躍動する。木村百花(スポ1=東京・白梅学園)が定位置の左サイドから鋭いシュートで早慶戦初得点。負けじと、山本桃虹(スポ1=東京・佼成学園女)が、相手DFの整う前にブラインドからロングシュートを放ち、こちらも早慶戦初得点を挙げる。そして、中盤に向かうにつれて早大はディフェンスでペースを握る。代わってGKに入った江連織圭(スポ3=千葉・昭和学院)を中心に積極的にパスカットを狙うディフェンスは慶大を苦しめ、後半17分にモーションの小さい見事なループシュートを決められるまで無失点。その間、RB阿部美幸(スポ4=東京・佼成学園女)はミドルシュートや得意のフェイントを用いたアウトカットインで得点を挙げる活躍を見せる。さらに、20分に桐林が獲得したペナルティスローでは、クイックモーションでゴール。4年間で習熟させた技を存分に披露した。そして、阿部美と3枚目DFを務めてきたLB浦野詩織(スポ2=愛知・旭丘)も5分間で3得点と大爆発。大台の30点目を打点の高い強烈なミドルで決めた。その前には前半とは逆の青木から村上へのパスでスカイプレーに成功。早大の攻撃が終盤になっても止まらない。残り30秒を切った攻撃では、阿部美が右サイドに向かい、ボールをもらいに浮いてきた紅林からエリア内にふわりとしたパス。そこに阿部美がスカイプレーで合わせ、華麗なゴールを決めて、試合終了。最後まで4年生がその雄姿を見せた。 

シュートを決めた桐林(画面左)を出迎える選手たち

 久しぶりに観客の前でプレーした選手たち。試合中に聞こえる大きな拍手は格別に感じたに違いない。様々な方の尽力で実現した今回のかたちの早慶定期戦。引退する4年生だけでなく、関わっているすべての人たちの熱い想いが詰まっている。『楽しむ』を第一に活動してきた今年の早稲田。その姿は見ている私たちも楽しませてくれた。来年の早稲田は何を見せてくれるだろうか――。きっと来年の早慶定期戦では、これを読んでいるあなたが新たな早稲田に出会い、歓声をあげることのできる状況になるだろう。 

集合写真

(記事 杉原優人、写真 宮島真白)

早慶定期戦
早大 31 17-3
14-2
慶大
GK 川村夏希(スポ2=東京・佼成学園女)
LW 桐林香奈(商4=静岡・清水東)
LB 浦野詩織(スポ2=愛知・旭丘)
PV 紅林詩乃(スポ4=東京・佼成学園女)
CB 村上楓(スポ2=福岡・明光学園)
RB 阿部美幸(スポ4=東京・佼成学園女)
RW 青木里奈(スポ2=東京・白梅学園)