メニュー

卓球部

2021.11.28

全日本学生選抜選手権 11月27・28日 カメイアリーナ仙台

岩永がベスト4入り! 出場選手全員入賞果たす

 最高気温10度の寒さのなか、2日間にわたり全日本学生選抜選手権(全日学選抜)が仙台で行われた。全国の名だたる強者だけが出場できる今大会。早大男子卓球部からは川上尚也(スポ4=静岡学園)と岩永宣久(スポ3=福島・帝京安積)の2名が出場した。初日に行われた予選リーグでは、両選手とも『強者』に恥じないプレーを見せ、決勝トーナメント進出を決める。2日目に行われた決勝トーナメントでも両選手ともに勝ち進み、全日学選抜自己ベストとなる健闘を見せた。これにより早大は出場選手全員入賞という結果を残した。

  予選では両選手ともに快調な滑り出しをみせた。予選の対戦相手が決まり、「左利きが苦手」と振り返った川上だが、終わってみれば予選リーグ全勝。関東学生選手権(関東学生)では0-3でストレート負けした中大・浅津碧利(3年)にもリベンジを果たす。戦術を駆使して、向かっていく気持ちを全面に出すことができたからこその結果だった。一方の岩永も自分の持つ力を存分に発揮する。バックハンドを駆使し、着実に得点を重ねて決勝トーナメント進出を決めた。

 

ボールをはじき返す川上

 決勝トーナメントは予選リーグを勝ち抜いた16人で行われた。厳しい予選リーグを勝ち抜いた『猛者』だけのトーナメント。形式も予選リーグの3ゲーム先取から4ゲーム先取に変更されるため、より戦い方に工夫が求められる。そんな精鋭揃いの決勝トーナメントで、川上、岩永両選手は初戦、準々決勝ともにフルセットまでもつれる大熱戦を演じた。

 第1戦、川上は初めの2ゲームを連続で落とす。それでも粘り強さが光った。第3ゲームを奪うと、第4ゲームでも16-14と大熱戦を演じ、スコアを同点に戻す。その後も相手の強力なフォアハンドに苦しみながらも、「試合を楽しむ」と振り返った言葉通り、ときに笑顔を見せ楽しんで試合に向かい、4-3で勝利した。続く準々決勝は、着実にポイントを重ね、全日本学生総合選手権ベスト8の明大・出雲卓斗(4年)を相手にゲームカウント3-1と追い込む。しかし「自分の戦術やサーブレシーブの幅の広さが相手より足りないと思いました」と話すように、出雲の壁は厚かった。2戦連続フルセットまでもつれる展開となったものの、3-4で敗北しベスト8で大会を終えた。

 一方の岩永も初戦をフルセットの末勝利。そして臨んだ準々決勝。第4ゲームを終えた時点で、1-3と窮地に追い込まれる。それでも「どんな時も諦めずに最後まで攻め切ることができた」と 執念を見せた。バックハンドで得点に結びつけ、4-3で準決勝進出を果たした。しかし執念もここまで。準決勝では川上をくだした出雲と対戦し、0-4でストレート負けを喫する。3位決定戦でもストレート負けをし、4位で大会を締めくくった。

ポイントを奪われ悔しがる岩永

 4年生として臨んだ川上は、2年次のベスト16からベスト8と自己ベストを更新。岩永も「目標としていたところよりだいぶ勝ち上がれた」と振り返り、早大にとって実りある大会だった。川上は稲穂戦士として臨む最後の試合である全日本選手権、岩永は最上級生として臨む関東学生リーグ戦を控える。今大会で得たものを生かし、それぞれの大会に臨む2人に期待だ。

賞状を持つ岩永(左)と川上

(記事 荻原亮、写真 鬼頭遥南)

結果

予選リーグ

▽川上尚也 男子Eブロック1位
○3-0清水太洋(東北福祉大大)
○3-0針尾恭輔(鎮西学院大)
○3-1浅津碧利(中大)
○3-0栩内琉刀(富士大)
○3-1蛭田龍(専大)

▽岩永宜久 男子Fブロック2位
○3-1武凱(朝日大)
○3-1斎藤怜吏(札幌大)
○3-1小池皓(北陸大)
○3-1宮村銀志(東北福祉大)
●1-3中村光人(愛知工大)

決勝トーナメント

▽川上尚也
1回戦
○4-3福田明雄(日大)
準々決勝
●3-4出雲卓斗(明大)
▽岩永宜久
1回戦
○4-3野田颯太(専大)
準々決勝
○4-3遠藤碧人(専大)
準決勝
●0-4出雲卓斗(明大)
3位決定戦
●0-4小野寺翔平(中大)

コメント

川上尚也(スポ4=静岡学園)

――入賞という結果を振り返っていかがですか

全日本学生選手権でぼくはベスト32だったので、ベスト8に入れたことは素直に嬉しいです。

――全日本学生選抜選手権(全日学選抜)全体を振り返っていかがですか

昨年は優勝大会というかたちだったのですけど、2年前に出場してそのときはベスト16だったので、その時よりは進歩できたなと思います。それと4年生という立場になり、結果より自分の内容の面として非常に良かったなと思います。

――具体的に内容とはどのような部分でしょうか

3年生までは結果が欲しいとか勝ちたいという気持ちが強かったのですけど、今大会では勝ちたいというより試合を楽しみたいという素直な気持ちと試合ができるということに感謝して自分がやるべきこと自分の実力でできることを頑張ろうという考えでプレーできたので、そこはすごく良かったと思います。

――予選リーグは全勝という結果でした

抽選のときに組み合わせが決まって、ぼくは左利きが苦手なのですごく厳しいかなと思ったのですが、中大の浅津選手はこの前の関東学生選手権で0-3で負けてしまった相手で厳しいと思ったのですけど、向かっていく気持ちで今自分ができることを精一杯出せたので、全勝という結果はすごく自信になりました。

――決勝トーナメントの準々決勝ではゲームカウント3-1から逆転負けという結果になりました

相手は準優勝の選手ですし、自分より格上だと思っていたので、最初から向かっていけたことは良かったと思っていて、それが3-1リードという結果につながったと思います。でも7セットというのはしっかり4セットを取らないと勝ちにならないので、自分の戦術やサーブレシーブの幅の広さが相手より足りないと思いました。最初の方は自分が考えている戦術でうまくできたのですけど、最後の方は慣れられてしまって自分のやりたいことができなくなったのが残念だったと思います。

――次の全日本選手権(全日本)への意気込みをお願いします

全日本が早稲田大学のゼッケンを背負って試合するのが最後だと思うので、悔いが残らないようにその試合も勝ちたいという気持ちを出しすぎないように、楽しみたいという気持ちで、臨むことがベストだと思います。今大会終わったのですけど、ここからまた全日本に向けて頑張りたいなと思います。

岩永宜久(スポ3=福島・帝京安積)

――4位という結果を振り返っていかがですか

目標としていたところよりもだいぶ勝ち上がれたので良い結果だったなと思います。

――全日本学生選抜選手権(全日学選抜)を全体的に振り返っていかがですか

技術的な部分でバックハンドをうまく得点に結びつけることができたので良かったです。精神的な部分では強い相手に対して思い切って最後まで攻めることができたので良かったと思います。

――今大会で一番良かったなと思う試合はありますか

準々決勝で対戦した専大の遠藤選手との試合で、ゲームカウントも1-3で負けてて最終セットも1-7で負けていたのですけど、どんな時も諦めずに最後まで攻め切ることができたのでとても良い試合だったと思います。

――予選リーグの振り返りをお願いします

1敗してしまったのですけど、勝った試合は自分のプレーをしっかりできました。負けた相手には最後まで相手のペースにやられてしまったので、技術面で少し考えて色々な戦術を使っていければ良いなと思います。

――決勝トーナメントでは1回戦、準々決勝ともにフルセットまでもつれる展開でした

どちらの試合も負けていた状態から逆転勝ちできたので、守りに入らず最後まで諦めないで攻めることができたのが勝ちにつながったと思います。

――準々決勝でゲームカウント1-3から逆転勝利をされました。何が逆転につながったと思いますか

レシーブからの展開がうまくいってなくて、1-3になったところからもう少し攻める動きをしていこうという話を監督としていました。最終セットでもそれをやり続けることができたのでそれが勝利につながったと思います。

――今大会で見つかった課題のようなものはありますか

バックハンドで得点できたのは良かったのですけど、簡単なミスが出てしまったり、逆にフォアハンドでの失点がとても多かったので、これからフォアハンドの技術を改善していけたらなと思います。

――関東学生リーグ戦(リーグ戦)への意気込みをお願いします

リーグ戦は4年生が出場せず、新チームでの試合となります。新チームとしての試合は初めてで、最上級生として出るので後輩を引っ張れるようにできれば良いなと思います。