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ア式蹴球部

2021.11.13

第95回関東大学リーグ 11月13日 会場非公開

崖っぷちの最終戦 意地の勝利でインカレ出場決定!!

JR東日本カップ2021 第95回関東大学リーグ戦 第14節
早大 0-0
1-0
法大
【得点】
(早大)80’安斎颯馬

 早大が最後の最後で全日本大学選手権(インカレ)の出場権を獲得した。インカレ出場を決定させるための絶対条件、勝利に向かい会場に乗り込んだ早大。序盤から集中力の保った守備を見せていたが、前半終了間際に大西翔也(スポ4=浦和レッズユース)のプレーがハンドの判定でPKを取られる。しかし、これを相手が外し失点を免れた。すると80分、途中出場の安斎颯馬(社1=青森山田)が値千金の先制ゴールをあげた。終盤は法大の猛攻に合うも、必死の守りで同点を阻止。喉から手が出るほど欲しかった勝ち点3をつかみ取った。

最後尾で存在感を示したヒル

 今節ゴールを守ったのはGKヒル袈依廉(スポ1=鹿児島城西)。前期はルーキーながら出場機会を重ねていたものの、後期は上川琢(スポ4=湘南ベルマーレユース)の復帰もあり、ベンチメンバーから外れることも多かった。しかし、U22日本代表合宿などを経験し、虎視眈々と出場機会を狙っていた。迎えた今季後期での初出場。序盤から相手の攻撃が続き苦しい展開が続いていた。ただ、「集中を切らさず全員で守れた」(ヒル)と、泥臭い守備で相手の得点を許さない。43分、相手のシュートが大西の手に当たり、PKを献上してしまう。際どい判定ではあったが、絶望的な状況に。しかし、ヒルが「良いプレッシャーを与えられた」と話すように、ここはキッカーとの駆け引きに勝利。シュートは右ポストを叩き枠を外れ、絶体絶命のピンチを切り抜けた。早大は何とか無失点で前半を終える。

 迎えた後半、守備とトランジションの質が向上し、Jリーグ加入内定者を多く擁する法大の強力な攻撃陣を抑え込む。すると、守備の頑張りに応えるように、前半はシュート1本に終わった早大の攻撃が機能し始めた。63分、自陣でボールを奪うとMF丹羽匠(スポ3=ガンバ大阪ユース)から、相手DFの背後のスペースに走ったFW駒沢直哉(スポ1=ツエーゲン金沢U18)にボールが渡り、左足を振り抜く。直後の66分には、相手のロングボールを回収すると、裏に抜けた安斎へすぐさまボールをつなげる。安斎のマイナスのクロスに丹羽が反応。駒沢のシュートも丹羽のシュートも枠は捉えきれなかったが、早大は縦に速い攻撃と、そこにつなげる質の高い切り替えを見せた。徐々にカウンターだけでなく相手陣地でボールを回す機会も増え、流れは早大に大きく傾いていた。何が何でも勝利しなければならない早大にとって、この時間帯は先取点を奪う絶好のタイミング。すると80分、ついに均衡が破れる。DF小倉陽太(スポ2=横浜FCユース)が蹴ったロングボールを巧みにコントロールした大西がクロスを上げ、これに安斎が反応してゴールに流し込んだ。またもや『途中出場の安斎』が貴重な勝ち越しゴールを決めて見せた。この得点を機に始まった法大の猛攻をチーム全員で守り抜いた早大は、遠かったインカレ出場を決める白星を勝ち取った。

値千金のゴールを奪った安斎

  試合中に飛び交う様々な声、押されている時間帯での体を投げ出して守るプレーなど、ピッチ内で行っていること全てに選手の凄まじい覚悟を感じた90分間だった。その中で、11月10日に行われた4年早慶戦(〇2―1)での勝利は大きな意味があっただろう。早慶のプライドをかけた本気の勝負の中で、サッカーを純粋に楽しみながらプレーする4年生の姿が、精神的にも肉体的にも苦しい状況にあったア式蹴球部全体を活気づけたことは間違いない。3週間前は2部降格の可能性もあったチームによる土壇場での、逆転でのインカレ出場だ。これで勢いに乗った早大。インカレ初戦に向けて約1カ月の調整期間が残されている。日々積み上げを重ね、日本一に向かって『DRIVE』し続ける。

  また、第95回関東大学リーグ戦は11月13日をもって全日程が終了した。早大は9勝3分10敗、勝ち点30で5位となった。流通経大が最終節に勝利し逆転優勝。また、下位2チームの立正大と慶大の来季2部降格が決定した。

スターティングイレブン

(記事 前田篤宏、写真 ア式蹴球部提供)

早大メンバー
ポジション 背番号 名前 学部学年 前所属
GK ヒル 袈依廉 スポ1 鹿児島城西
DF 柴田 徹 スポ3 湘南ベルマーレU18
DF 小倉 陽太 スポ2 横浜FCユース
DF 鈴木 俊也 商3 東京・早実
DF 大西 翔也 スポ4 浦和レッズユース
MF ◎10 田中 雄大 スポ4 神奈川・桐光学園
MF 11 西堂 久俊 スポ3 千葉・市立船橋
→85分 12 倉持 快 人4 神奈川・桐光学園
MF 13 平松 柚佑 スポ2 山梨学院
→72分 山下 雄大 スポ3 柏レイソルU18
MF 14 田部井 悠 スポ4 群馬・前橋育英
→65分 19 安斎 颯馬 社1 青森山田
FW 奥田 陽琉 スポ2 柏レイソルU18
→57分 28 駒沢 直哉 スポ1 ツエーゲン金沢U18
FW 30 杉田 将宏 スポ4 名古屋グランパスU18
→HT 丹羽 匠 スポ3 ガンバ大阪ユース
◎=キャプテン
監督:外池大亮(平9社卒=東京・早実)
関東大学リーグ戦1部 順位表
順位 大学名 勝点 試合数 得点 失点 得失差
流通経大 41 22 12 47 32 15
駒大 40 22 12 46 37 15
明大 39 22 11 35 28
法大 32 22 39 34
早大 30 22 10 27 32 -5
筑波大 29 22 11 33 30
国士舘大 29 22 35 36 -1
順大 28 22 28 29 -1
桐蔭横浜大 27 22 34 40 -6
10 拓大 26 22 12 29 42 -13
11 立正大 25 22 11 24 30 -6
12 慶大 24 22 12 29 36 -7
※11月13日終了時点
コメント

MF田中雄大主将(スポ4=神奈川・桐光学園)

――率直にこの結果はいかがでしょうか

勝って、インカレ出場権をつかみ取れて。まずほっとしているというのが率直な気持ちです。

――試合が終わった瞬間、何を感じましたか

みんなが紡いできたものが実ったなと思いますし、まだまだここからが本当の勝負だと思うので、ひとつリフレッシュをして、日本一をとる準備をみんなでしていきたいと思います。

――ある意味でやっとスタートラインに立ったという感じでしょうか

あくまでも自分たちが目標としていたのはリーグ戦ではリーグ制覇ですが、日本一という目標もあります。それを達成するチャンスをつかみ取れたということはよかったと思います。その目標に向かって取り組んでいくことが自分たちの今シーズン掲げた目標なので。そこに対しては気を引き締めて、もう一度積み上げ続けていきたいです。

――今週は間に4年早慶戦も挟みましたが、どんな準備をしてきましたか

4年早慶戦がチームの雰囲気や空気感を変えるチャンスだなと4年全体として思っていました。そこでいい形で勝利することができて、その空気感をチーム全体で共有して、チーム全体で作り出して今日の試合につなげられたかなと思いますし、それが結果にもつながったかなと思っています。

――この試合を迎えるにあたってのチームの雰囲気はいかがでしたか

本当にやるしかない状況でしたし、ある意味吹っ切れてというか、チャレンジャー精神を持って、一つの方向を向いてやれていたかなと思います。今まで、今週だけではなく今シーズン通して積み上げてきたことが最後に成果として出たかなと思いますし、本当によかったと思います。

――ちょっとした緊張感みたいなものも今日はありましたか

難しい試合になることは想定していましたし、そこでもしっかりと守り切るところは守り切って、割り切るところは割り切って、チームとしての方向性は合わせていけたかなと思います。勝利をチーム全体で目指して、ひとつの方向を向いてできたと思います。

――前半持たれる時間もかなり長かったですが、ピッチ内ではどう感じていましたか

そういった部分は想定していた部分ではありましたし、それでもチームひとりひとりが体を張ることだったり守りきることをやり続けた結果、最後に点をとって勝つことができたので。本当にチーム全員でつかみ取った勝利だと思います。

――PKを与えてしまう場面もありました。どういったことを感じていましたか

入っていたら厳しい状況になっていたかなと思いますが、まだPKになった時点ではゴールを決められていないので。そこは(ヒル)袈依廉を信じて。ああいった場面でPKが入らないというのは、自分たちに風が吹いていたという場面でもあったと思いますし、それをひとつ切り替えて後半につなげられたかなと思うので。チーム全体でとして作り上げた空気が、ああいった場面にもつながったかなと思います。

――今日の勝利を総括するならば、チームの雰囲気がもたらしたものと言えるでしょうか

チームとして、ここにいる、試合に関わったメンバーだけではなく、チーム全体として勝利を目指して1週間準備できたので。ひとつの方向を向いてやれたことが今日の結果につながったかなと素直に思います。

――インカレに向けて、どんな準備をしていきますか

自分たちが掲げた目標は日本一なので。シーズンの終盤で体の違和感なども抱えながらプレーをする選手も多いと思うので、ひとつ休む部分は休んで。フレッシュな気持ちで日本一を目指してやっていきたいと思います。

――今日はほとんどの部員は自宅観戦となり、ア女からもメッセージが届いていました。どんな言葉を伝えたいですか

今日の結果はチームとして、早稲田全員でつかみ取ったものだと思います。ただ、何度もいうように自分たちが目指しているのは日本一なので。ここで満足することなく、チーム全体でもう一度引き締めて、積み上げていきたいと思います。

DF鈴木俊也(商3=東京・早実)

――試合が終わった後、ピッチに倒れ込みました。あの瞬間、何を思っていましたか

やはり法政さんが本当にうまくて、自分たちが守る時間が長かったと思うのですが、後期に入ってから失点数が本当に多くて、かなり責任を感じていた部分はあったので、今日しっかりと守りきることができて、まずはほっとしたというのと、それに加えてやはり前を信じて点をとってくれるのを待っていたので。しっかりと勝ってインカレを決められてよかったです。

――この一週間、チームの雰囲気などはいかがでしたか

やるしかないと思っていたので、ゴールに向かう姿勢だとか、最後に体を張るところであったりというのはみんな意識的に取り組めていたかなと思います。

――前半かなりボールを持たれて苦しい時間が続いたと思います。ピッチ内ではいかがでしたか

元々想定されていたというか、自分たちが立てたゲームプラン通りに試合が進んでいたので、一本PKがあってピンチはありましたが、しっかりと対処できたのはよかったかなと思います。

――後半は交代選手が増え、ボールを持つ時間も増えました。どんなことが変化しましたか

後半も攻め込まれる時間はありましたが、丹羽が入ったり山下が入ったり、攻撃に特徴がある選手が入ってきて。それがベンチのメッセージというか、点をとりに行くぞというメッセージだと受け取ったので。彼らのことをうまく使いながら、彼らの武器で勝負ができたのは一個流れを変えるきっかけになったのかなと思います。

――ゴールを奪ってからの10分、長かったかと思います。どんなことを感じていましたか

やはりしんどかったです。まずは。常にやられたら今シーズンが終了するというプレッシャーはありましたし、責任感もありました。それでもベンチから絶えずメンバーが声をかけてくれたりとか、4年生が補助役やってくれたりとか、朝練組がビデオでメッセージを送ってくれたりだとか、結局最後の最後に足を動かしてくれたのはそういったところだったかなと思います。

――シーズン通して早稲田を背負って戦いました。リーグ戦を終えていかがですか

僕自身ここまで1シーズン戦えたというのは初めての経験で。本当に関東リーグで1勝をするのがどれだけ難しいかというのは改めて痛感しましたし、重みのあるポジションだと思います。自分の軽はずみなプレーや言動とか、姿勢は絶対に表に出してはいけないと常に意識をしていたので。今は率直に最後までやりきれて嬉しいというのと、ほっとしたというのが素直なところです。

――今週はコンディション的にも難しいものがあったとお聞きしました

特に先週あたりから体の、ケガまではいかないですがコンディションのところがうまく整わなくて。トレーナーの方を中心にかなり助けていただいて。なんとか試合に出るというところまで持っていけたので。コンディション不良はありましたが、やはり最後は気持ちというか。そこが背中を押してくれました。周りの人々の支えが動かしてくれたというのは大きいかなと思います。

――インカレに向けてチームとしてどんな準備をしていきたいですか

昨年もインカレにチームとして出させていただいて。やはりトーナメントなので難しさというか、一回負けたら終わりという重圧を責任というのを背負いながら戦うことになるので。インカレまでに、いかにして点をとるのか、ゴール前でどれだけ相手に仕事をさせないか。ギリギリの攻防のところをもっともっとこだわって、精度をあげてやっていきたいなと思います。

MF安斎颯馬(社1=青森山田)

――今日の勝利の喜びを聞かせてください

インカレをつかんだというのはもちろん嬉しいのですが、それよりも自分としては4年生とまた1か月サッカーができるのが非常に嬉しいなと率直に感じています。

――ピッチにはどんな言葉をかけられて送り出されましたか

自分はゴールを取ってこいしか言われていないので。実際にそれをピッチ内で表現できたのはよかったなと思います。

――ゴールのシーンを振り返っていただけますか

左サイドで(大西)翔也くんが抜け出して、ニアに(駒沢)直哉が走っていて。ボール的に流れていきそうな感じがあったので、そこを信じて走り続けたらそこにボールが転がってきました。自分としては流し込むだけのゴールでした。

――これで6点目となりました。1年目でのこの6点という数字はどう感じていらしゃいますか

個人として得点に関われたというのは自分自身非常に喜ばしいことではありますが、結果として、特に後期で言えばチームとして勝ち点が12しか取れていないので。ゴールは嬉しいですが、それ以上にゴールともっと勝利を結びつけなければならないと感じました。

――後期はなかなかスタメンで出られない場面もありました。どんなことを感じていらっしゃいましたか

単純にスタメンで出られないのはもちろん悔しいですし、スタメンとベンチではモチベーションの維持も難しいところは1年間戦ってきて感じましたけど、やはりベンチに入れない選手がいますし、特に早慶戦とか、夢のピッチで裏方で働いてくれる選手もいますし、そういう人たちのことを考えたらメンバーに入っているだけでも幸せです。自分の感情関係なしに、メンバーに入った以上はやらないといけないという責任があると思います。難しいところではありましたが、マインドの持ち方というか。そういったマインドの持ち方をすれば必然的にやらなければならないと思うので。そこは自分の考え方としてはいいマインドの持ち方ができたのではないかと思います。

――これでインカレの出場権をつかみました。どんな準備をしていきたいですか

後期を戦う中で連勝を一度もしていなくて。難しい試合ばかりで勝ちきれない試合も多かったので。インカレはトーナメントで連戦も続きますし、負けたら終わりという戦いが続くので。今は終わったばかりなのでしっかりと体のケアなどをして、そしてもう一度早稲田として、自分たちが何をやらなきゃ行かないのか、インカレに向けて勝つためには何が必要なのかという準備が必要なのではないかと思います。

――この4年生とあと1か月ほど一緒に戦うことができます。どんな思いがありますか

今は本当に休むのが大前提ですが、あと1か月この仲間でサッカーができるので喜びを感じますし、4年生から感じ取れるものを自分自身もっともっと増やせるように、東伏見での1日1日を大切にしていきたいと思います。

GKヒル袈依廉(スポ1=鹿児島城西)

――初めにこの試合の喜びを聞かせてください

率直にインカレが決まり、すごく嬉しいです。

――スタメンでのプレーとなりました

今週1週間準備してきた中で、今季は無失点がすごく少ないということで、無失点という形で終われてすごくよかったと思います。

――前期はスタメンも多かった中で、一度スタメンを手放す形になりました。この数か月どんな準備をしていましたか

琢くん(GK上川琢、スポ4=湘南ベルマーレU18)が帰ってきて、非常にプレーも参考にしているので、常に練習や試合の中で勉強をしていて、上手いところは吸収して、それを自分が今後に生かすということを意識して後期はやっていました。

――今日の試合、かなり前半からボールを持たれる時間が続きました

五分五分であった中で1プレーが得点や失点に絡むようなゲーム展開であったので、常に集中を切らさずにゲームを進めていって、全員が集中して、全員が体を張ってつかんだ勝利であったと思うので、すごくよかったです。

――PKのシーンは今日の試合でも非常に印象的です

相手に外させるのもGKの役割だと思います。どれだけプレッシャーを与えられるか、止められればいいし、ゴールネットを揺らされないのが仕事なので。そこが生きてきたかなと思います。

――気迫が勝りましたかね

そうですね、そのつもりでいます。

――ラスト10分ほどもかなりボールを持たれて。苦しかったですか

苦しかったは苦しかったですが、全員が体を張って守れていたので、一丸となっていました。苦しかったですが。

――これであと1か月半ほど4年生と戦うことができます。GKの4年生の皆さん、上川さん、高田さん、公文さん、どんな方々ですか

毎日の練習とかで色々なアドバイスをもらったりして、本当にお世話になっているので。こうした形でインカレに出場できるのも4年生と喜びたいし、また競争が始まると思いますが、アドバイスいただいたことをしっかりと生かして、インカレの地で出場できるように、全員で切磋琢磨して頑張っていきたいです、

――代表合宿にも参加なさいました。その時の学びを聞かせてください

早稲田の練習で課題になっていた部分がそのまま代表で明確になったというか。GKコーチも川口能活(元ジュビロ磐田など)さんで、非常に経験のある方から教わったので、すごくいい経験をさせていただきました。具体的にいうと、ポジショニングの問題が今の1番の課題かなと思っていたので、前後のポジションというのを、出るときは出る、出ない時はへばりつくではないですが我慢するという。そういった部分を修正だったりアドバイスを頂いたので。それを日頃の練習から積み重ねて、自分のものにしていかなくてはならないと思います。

――4年生のGK陣とも競争になります。この一か月どんな準備をしていきたいですか

やってきたことは間違いではないと思うので、今までやってきたことを継続しつつ。新たな課題、自分の課題を修正していって、トーナメントなので1日でも長く、決勝のその日まで、4年生と一緒にサッカーができればなと思います。