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相撲部

2021.11.09

第99回全国学生選手権 11月6日 大阪・堺市大浜公園相撲場

高い壁に阻まれた個人戦 翌日の団体戦へ向け、『思い』を一つに

 学生相撲の最高峰、全国学生選手権(インカレ)が開幕した。早大相撲部からは部員7人が参戦した初日の個人戦。そのうち、トーナメント1回戦は鳥居邦隆(社3=愛知・愛工大名電)、栗田裕有(スポ2=新潟・海洋)、園田陽司(スポ1=福岡・博多)の3選手が勝ち進んだものの、いずれも2回戦突破は叶わず。選手は、翌日に控える5人制団体戦に向けて気持ちを切り替えた。

 この日、早大勢として初めてインカレの土俵に上がった栗田。「リラックスして挑めた」という栗田は立ち合いから電車道で相手を圧倒すると、盤石な相撲を展開した。相手の身体的特徴も念頭に置きながら、「何もさせないようにしていたことが良かった」と振り返った。1回戦とは対照的に、続く2回戦で迎えたのは上背のある選手。栗田とは体格差があるなかでも、伍する立ち合いをみせた。それでも、「上体が起きてしまった」という栗田は、反撃むなしく土俵を割ることとなった。

 栗田に続いて1回戦突破を決めたのは園田。不戦勝での勝ち上がりだった。そうして2回戦を迎えた園田は立ち合いで魅せる。相手の、張り手交えの立ち合いを見るなり、園田は頭を下げて潜りこむ形に。ここでチャンスを呼びこんだかのように見えたものの、動きを封じられてしまうと、流れのまま押し出されてしまった。大会後、「全国のレベルを知れる良い機会になった」という反面、「悔しい思い」と口にした。

大会後の早大相撲部

 3人目の鳥居は初戦、強豪校の主将を相手に金星を挙げた。1回戦、相手の圧力そのままに土俵際に追い詰められる。しかしその矢先、低い姿勢を作ると相手の懐に飛び込んだ。そこでつかんだ右下手を起点に、動き続けると体制を逆転。押し出しを決めた。「研さんしてきた技と身体を信じて、これだと決めたことを素直に実行」したことが勝因と語った。続く第二戦。またも序盤から相手ペースで土俵際まで運ばれ、万事休すの状態に。ところが、驚異の片足ブリッジと起死回生のうっちゃりで、取り直しの一番に持ち込んだ。取り直しの一番は、結果的には黒星を喫することになったが、鳥居の業師っぷりを遺憾なく発揮した『3戦』となった。

 翌日は、二見颯騎主将(スポ4=東京・足立新田)と臨む、最初で最後の5人制団体戦が控えている。メンバーからは「颯騎さんを気持ちよく送り出せるように」(栗田)「二見さんの有終の美を飾りたい」(園田)という声も聞かれた。選手の想いは翌日の団体戦へと切り替わっていた。

(記事 大貫潤太、写真 早稲田大学相撲部提供)

結果

Aクラス個人戦トーナメント

二見颯騎(スポ4=東京・足立新田)

一回戦 ●対スフバット選手(専大)上手投げ


田太隆靖(スポ3=東京・足立新田)

一回戦 ●対今関参段(日体大)突き落とし


鳥居邦隆(社3=愛知・愛工大名電)

一回戦 〇対梅木参段(近大)押し出し

二回戦 ●対松永参段(拓大)寄り倒し


栗田裕有(スポ2=新潟・海洋)

一回戦 〇対鮓本参段(同大)押し出し

二回戦 ●対神崎参段(近大)押し出し


土屋和也(スポ2=静岡・飛龍)

二回戦 ●対坂前弐段(拓大)押し出し


大村晃央(社1=静岡・飛龍)

一回戦 ●対野地参段(中大)寄り切り


園田陽司(スポ1=福岡・博多)

一回戦 〇対川田参段(東農大)不戦勝

二回戦 ●対オドフー参段(東洋大)押し出し

コメント

鳥居邦隆(社3=愛知・愛工大名電)

――初戦、見事に白星を獲得されましたが、何が勝機だったと振り返られますか

相手選手は、強豪校の主将だったので、実力としては僕よりもずっと上だと思います。しかし、インカレまでに研鑽(けんさん)してきた技と身体を信じて、これだと決めたことを素直に実行することが勝ちに繋がったと思います。勝機といえば、相手に押し込まれた時に諦めなかったことと、まわしが掴めたことですかね。

――2回戦の取り直しとなった一番、どのように振り返られますか

正直、相手選手は今回個人ベスト16まで進んでますし、トップクラスの選手なので、ここまで自分自身が何か遺すことができると思いませんでした。しかし、うっちゃり(網打ち)がはまったときには、相手選手の方が先に落ちるように体を入れ替えたので、実際の感覚では軍配は私にあったと思います。取り直しに関しては、相撲の取り組みは、判定が曖昧なので、ああいったことはよくあり、仕方のないことだなと思います。しかし、勝てばベスト32選手となれていたので、勝ちたかったですね。ですが、会場の一般の方々が取り組みが終わった後に「鳥居くん頑張ってね」と声をかけてもらえたので、大会には何かを遺せたのでは、と思います。これが総じて一番記憶に残っていることです。

――取り直しが決まってから、直後の取り組みに向けて考えていた作戦などはありますか

取り直しが決まってから、直後の取り組みに向けての間には、私の持ちうる、いくつかある立ち合いの技術のどれを出すかというのかを考えていました。うっちゃり(網打ち)は警戒してくるので、右よりも左に動くパターンを頭の中で組み立てました。結果的に、型にうまくはまりませんでしたが、次につながる取り組みになったと思います。

――明日は二見主将と臨まれる5人制最後の団体戦です。そんな明日の団体戦に向けての意気込みをお願いします

個人戦の初戦で右足首を負傷してしまい、明日の団体戦は最後まで戦えるかわかりません。しかし、これまでも少ない人数で戦ってきたので、誰が出場することになっても、みんなで力を合わせて主将を送り出したいと思います。

栗田裕有(スポ2=新潟・海洋)

――初戦、落ち着きつつも相手を圧倒されたのが印象的でした。初戦から気負いなく臨めていたということでしょうか

はい。気負いはなくリラックスして挑めていました。

――初戦、相手に反撃の隙を与えない完璧な相撲に見えました。この取り組みでは何が良かったと振り返りますか

立合いで相手をしっかり見ながら当たり、相手に何もさせないようにしていたことが良かったと思います。軽量級の選手なので廻しを取らせたり、差されたりすると嫌なのでそこは徹底してやりました。

――2回戦、上背のある相手でした。立ち合いからどんな相撲を心掛けて臨まれましたか

相手は、立合いが強い選手で立合いを負けないことと、上体を起こしすぎないように意識していました。しかし、立合いは負けせずにある程度良かったのですがその後に上体が起きてしまって、もろに突きを受けてしまって相手の得意なかたちにさせてしまいました。そこが敗因になったと考えます。

――明日は二見主将と臨まれる5人制最後のインカレ団体戦です。そんな団体戦に向けて意気込みを一言お願いします

先鋒として必ず勝って、流れをつくり、チームに良い流れが来るようにし、颯騎さんを気持ちよく送り出せるようにチーム一丸となって全力で頑張ります!

園田陽司(スポ1=福岡・博多)

――初めて臨まれるインカレという大舞台。一日目を終えられた率直な感想をお願いします

個人戦の2回戦目でトップクラスの選手と戦うことができ、全国のレベルを知れる良い機会となりました。緊張はしなかったものの、相手にビビってしまい思うように体が動かず、悔しい思いをしました。

――2戦目、潜るような立ち合いを選択されましたが、どんな意図がありましたか

相手が顔をはろうとしてくるのが見えたので潜りました。とりあえず中に入ろうと考えていました。狙い通り中に一瞬入れたものの、体の大きな相手を正面で捉えすぎたため、自分の相撲が取れませんでした。

――今年度の個人戦の相撲を振り返り、今後はどんな相撲を追求していきたいですか

1年生で体重別で日本一になるという目標を掲げてやってきましたが、目標を達成できず悔しいです。ですが、自分の得意とする形を見つけることができたのは良いことだと感じています。その為、まわしを取り相手を崩しながら前に出るという相撲を追求していきたいです。

――明日は二見主将と臨まれる5人制では最後の団体戦です。団体戦は補欠選手という立場とのことですが、チームにどのような影響を与えたいと思っていますか

出場できてもできなくても1年生としてチームの雰囲気を良くしていき、先輩達が戦いやすい環境を作りたいと考えています。戦いやすい環境を作ることが出来れば自ずと結果はついてくると思うので、ベスト4以上に勝ち上がり、二見さんの有終の美を飾りたいと思っています。