メニュー

競走部

2021.10.18

第18回田島直人記念大会 10月17日 山口・維新みらいふスタジアム

4年生が最後のヨンパーに挑む 関本が大会新V/田島記念

  山から冷たい風が吹き下りる維新みらいふスタジアムで、グランプリシリーズの一つ・田島直人記念が開催された。一日を通して、急な雨と晴れ間の繰り返す難しいコンディションの中、集大成のインカレを終えた4年生を含む9人が出場。女子400メートル障害では、日本学生対校選手権(全カレ)ファイナリストの関本萌香(スポ4=秋田・大館鳳鳴)、村上夏美(スポ4=千葉・成田) 、川村優佳(スポ2=東京・日大桜丘)の3人が好走し、関本が有言実行の優勝を果たした。また、多くの選手が今季最後の対外試合として臨み、シーズンを通しての成長と課題を確認した。

女子400メートル障害 組1着でゴールする関本 

 女子400メートル障害には、今回がこの種目ラストレースとなる関本と村上、そして全カレ覇者の川村が出場した。まず、タイムレース第3組目に、村上と川村が登場。序盤から村上が積極的な走りを見せると、8台目までをトップで通過した。しかし、9台目の踏切直前に減速してしまう。ここで、全カレでも後半の強さを印象づけた川村が首位に躍り出ると、そのまま組1着でゴールした。

 最終組に登場したのは関本。全カレでレース終盤ミスが続き、惜しくも優勝を逃した関本は今回「最低限優勝、タイムも狙えたら」と、最終戦でのリベンジを誓った。レースはやはりバックストレート時点から関本がリードする。そのまま流れに乗り、全カレで苦戦した8台目以降もスムーズに越える。2着以下に2秒の大差をつけての圧勝。大会記録も更新し、最後にしっかりと名を刻んだ。タイムレース総合の結果、関本が1位、自己ベストをマークした川村が2位、村上が4位と、山口の地でそろって強さを見せつけた。

 

男子400メートル障害でホームストレートを走る新井 

 このほか、男子400メートル障害に、来季この種目を引っ張っていくであろう後藤颯汰(スポ3=長崎・五島)、新井公貴(スポ2=神奈川・逗子開成)、田中天智龍(スポ2=鹿児島南)が出場。それぞれ今回は課題を多く口にしたが、やはりこの種目は全カレで男女全員が決勝に進出したという活躍が本人たちにも大きな刺激となったようだ。3人それぞれが、来年のインカレでの活躍を誓った。

 またエンジをまとうラストランとなった佐野陽(スポ4=埼玉・立教新座)、今季最後の対外試合として臨んだ池淵秀(法2=京都・洛南)と鷺麻耶子(スポ1=東京・八王子東)も、シーズンの締めくくりとして課題を確認した。4月の出雲グランプリから始まり、全国各地で躍動した早大短距離陣。強い4年生が卒業しても、さらなる活躍を見せ続けてくれることを期待したい。

 

(記事 布村果暖、写真 朝岡里奈、布村果暖)

結果

▼男子

▽100メートル

▽予選

佐野陽 10秒70(−1.3)(2組3着)B決勝進出

▽B決勝

佐野陽 10秒68(+0.3)(4着)

 

▽300メートルタイムレース決勝

18位 池淵秀 34秒23(5組4着)自己新記録

 

▽400メートル障害タイムレース決勝

10位 後藤颯汰 51秒53(3組3着)

19位 田中天智龍 52秒22(3組6着)

23位 新井公貴 52秒64(3組7着)

 

▼女子

▽100メートル

▽予選

鷺 12秒04(−1.1)(2組2着)決勝進出

▽決勝

鷺 12秒05(+0.8)(8位)

 

▽400メートル障害タイムレース決勝

1位 関本萌香 58秒13(4組1着)大会新記録

2位 川村優佳 58秒20(3組1着)自己新記録 大会新記録

4位 村上夏美 59秒67(3組3着)

コメント

後藤颯汰(スポ3=長崎・五島)

――レースを振り返っていかがでしたか

今日のレースは走る前に、タイムよりもレース内容ということを重要視して、自分の中では前半楽に行って後半どう我慢できるかを来シーズンにつなげていこうと思って走りました。でも後半、ラスト2台でぶつけたりして我慢できなかったかなと思います。

――では自分では納得がいっていないレース展開でしたか

前半の流れは良かったのですが、後半は納得がいっていないです。

――具体的に台数でいうとどのあたりですか

後半の7台目を降りて8、9、10あたりですね。減速が大きくなってしまったかなと思います。

――今日の調子は良かったのですか

良かった方、動けている方ではありました。

――今シーズンのご自身の結果を振り返って、どのように評価していますか

6月に学生個人で(日本学生個人選手権)で高校ぶりの自己ベストを更新できたのですが、そこから9月の全カレ(日本学生対校選手権)までに少しケガをして、全カレでは自分の思うような結果を残せませんでした。でも徐々に3年間やってきた練習が生きてきているなというのは感じました。今年は3人全員決勝に残ったので、来年もしっかり僕が最上学年として引っ張って、来年も6人でみんなで関カレ(関東学生対校選手権)や全カレで活躍できるよう頑張りたいです。

新井公貴(スポ2=神奈川・逗子開成)

――ご自身の今日のレ―スを振り返っていかがですか

自分の強みの後半がうまく伸びなくて、前半のスピードのなさが顕著に表れた試合だったと思います。

――調子はどうでしたか

ケガ明けで、それを言い訳にしてはいけないのですが、スピードが戻り切らなかったかなと思います。

――ケガから走れるようになったのはいつごろだったんですか

1、2週間前ですね。ギリギリ合わせたような感じです。

――ご自身の今シーズンの成績を振り返っていかがですか

50秒を目指せる力はついていたと思うのですが、それがうまく結果に表れなかったかなと思います。今日も50秒を目指して走っていたのですが、うまく乗り切れずに51秒で止まってしまったのが悔しいです。

――来シーズンに向けての目標をお願いします

来シーズンは全日本インカレで、2人が活躍しているのでそれに続けるように頑張りたいと思います。

田中天智龍(スポ2=鹿児島南)

――今日の目標は

全カレで50秒中盤が出たので、もう一回出したいと思っていました。ただタイムよりかは来年につながるレースをすることを一番の目標としていました。

――来年につながるというと、どんな部分ですか

いつも前半出遅れてしまうので、いかに周りとの差を詰めながら後半勝負に持って来れるかという点でした。今回前半離されずにいけたのですが、その分後半の9、10台目で失敗して、失敗レースになった感じでした。ただ前半いけたのは僕の中では少しよかった点ですが、ちょっと悔しいです。

――悔しいというのはタイムより、内容でしょうか

そうですね。やりたいレース内容を今年はずっとできていたので。今年最後のレースだったのでいい締めのレースにしたかったのですが、まだまだ力不足だと感じています。

――今季はどんな点で成長できたシーズンでしたか

まず、競技力よりは人間力というか。去年ずっとケガで全然試合に出られなくて、練習に参加できないときもあって。その時に陸上に対していろいろ考えて直しました。どう取り組んだらいいのか、どうして僕が早稲田で陸上をしているのか考え直して今年挑めたので、やっぱりレース1本1本、そして練習も大切にできるようになったのが今年成長できた部分かなと思います。

――来年からは山内大夢選手(スポ4=福島・会津)も抜け、この3人でヨンパーを引っ張っていくと思います。来年に向け、どう成長していきたいですか

今年、早稲田のヨンパーが強いというのを陸上ファンの皆さんに知っていただいたと思うので、来年またさらに強くなって、女子も男子も3人みんな決勝に残っていけたらと思います。

▽女子

関本萌香(スポ4=秋田・大館鳳鳴)

――今日は最後の400メートル障害のレースとなりましたが、どんな思いで臨みましたか

最後なので、全カレ(日本学生対校選手権)みたいに失敗して終わるのは悔いが残ってしまうので、最低限優勝、タイムも狙えたらすごくいい終わり方ができるかなと思っていました。

――具体的にタイムの目標はありましたか

遅くても57秒、速かったら56秒台というのは見据えていました。ただ、この前の早大競技会も58秒かかっていて、全カレをすごくピークにもっていっていたので(その後)下がってきてしまっていて。調子は悪くはないがすごくいい状態でもなく。ただ、最後なのでしっかりまとめられたらなと思っていました。

――最後ということで、いつもと思いは変わりましたか

最後だとは思っていましたが、あんまり最後っていう実感はなくて。いつも通り緊張して、ちゃんと前半力入れずにスピードに乗って、最後まとめるとか、いつも通り待っていました。

――レースを振り返っていかがですか

17歩で最後押すのがきついなと思ってかなり失速してしまって、もっとうまく走れたらよかったなという思いはあります。ただ、全カレで失敗した次のレースで怖がってた部分もある中、ちゃんと走り切れてよかったと思います。

――最後のヨンパーを終えてどんな気持ちですか

57秒台も今季1本出してそれ以来出てなくて、タイムの面で少し悔いが残って、もうちょっとやりたいなと思ったりはするのですが、ここまでちゃんと走り切れたので達成感はあります。

――ラストレースは少し先ですが

(最後のレースは)300メートル障害(サンパー)になるのですが、今日で一区切りだなという気持ちはありますね。ただサンパーは得意種目でもあるので。最後きつくなる前に終われるっていう。スピードも上げられるので、すごい楽しみです。

――ゴール後、悔しそうな表情も見られたように思えたのですが、やり切った気持ちとどちらが大きいのでしょうか

「やり切った! これ以上ない!」という感じではなくて、やっぱり「ああもうちょっと(タイムを)出したかったのに!」とは思ってしまったのですが…「わーもっといきたいな」という感じですね。この後まだ試合があるかのような、あまり今日で終わりだという実感が湧いていません。次はもっと出したいな、という気持ちになってしまいました(笑)

村上夏美(スポ4=千葉・成田)

――今日で400メートル障害のレースは最後でした。終わってみて率直にいかがでしたか

終わってみて正直なところ後悔もあるのですが、やり切ったというところが大きいので、今は気持ちは楽になっています。

――後悔というのは

さっきのレースで、最後の9、10台目のところでいつものちょこちょことした動きが出てしまって、まとめきれなかったなというところが少し後悔しています。

――今日の大会に臨むまでの調子は

この大会に向けて調整してきて、体も特に不具合もなくうまく調整できていて良かったなと思います。

――今日の目標は何でしたか

一つは自己ベストを出したいというのを大きく持っていました。それと、結構風が強いだろうなと思っていたので、風の中でももっと対応しながら走って、後半もうまくまとめて、安定したレースをしたいなと思っていました。

――前半はすごく飛ばしていましたね

そうですね。追い風もあったので。サブでやった時は向かい風で逆だったのですが、本番で走ってみていつも通りの動きができて良かったなと思いました。

――中盤の走りは

最初は風に乗ってうまく走れたのはあったのですが、そのまま17歩で走った時にコーナーでスピードを落とさずに安定したリズムでいくというのを意識して走っていました。

――結果を振り返っていかがですか

レース展開を見ると悔しいのですが、記録もまずまずだなという感じが大きくて。最低限1分はかからなくて良かったなと思うのですが、満足はしていないです。やっぱりもう1本走りたいなという気持ちもあります(笑)。

――400メートル障害はこれで終わりましたが、これまでの4年間を振り返っていかがでしたか

長かったです(笑)。長かったですが、本当に楽しかったです。人に恵まれました。私が早稲田に入れたのも人のおかげだなというのもありますし、先輩であったり後輩であったりいろんな人に支えてもらいながらここまで来られたので、ヨンパーの陸上競技の人生としては満足しています。

川村優佳(スポ2=東京・日大桜丘)

――自己ベストを更新して2位に入りました。結果を振り返っていかがですか

自己ベストなのですが、ハードルで浮いてしまったり、あまり満足はできていなくて、57秒とか出したかったなと思っています。でも来シーズンにつながる、いい締めの試合になったんじゃないかなと思っています。

――今日の調子は良かったのですか

結構体も動いていて、アップ場では風がすごく強かったのでハードルが合わなかったりしていたのですが、結構体の動きも良く、タイムは出せるかなという気持ちではいました。

――目標はどこに設定していましたか

自己ベストを最後に出したいというのはありました。関本さん村上さんが最後で、二人のタイムや存在を意識するのもそうなのですが、自分の走りやタイムをしっかり狙いたいなという思いで頑張りました。目標タイムはしっかりとは決めてなくて、自己ベストは出したくて、57秒出ればいいかなという感じでした。

――それで自己ベストでも少し悔しさが残ると

そうですね。やっぱり57秒いきたいなという思いがもっと強くなりました。

――レース展開を振り返って、後半に上がった印象でしたがいかがでしたか

前半はスピードを落とさずにイーブンで、スタートからのスピードを切らさずにというところで、5から6台目で足を切り替えるのですが、それもスムーズにいくように刻んだりしました。

――コーナーで村上選手にも追いついた印象でしたが、何か意識されていましたか

前半は村上さんや青学の(青木穂花)選手が速くて、前半に結構飛ばすので2人は少し意識していて。でもその中で自分の走りやハードリングを意識して、大体7、8台目あたりで上げていくというイメージでした。

――イメージ通りの走りができたのでしょうか

そうですね。今のところはイメージ通りでした。

――今シーズンは日本学生対校選手権(全カレ)でも優勝、今回も自己ベストで2位でした。振り返っていかがでしたか

今シーズンはケガもあったり、日本選手権に合わせられなかったり悔しいところもあったのですが、これから上級生として早稲田を引っ張っていく意識が芽生えた年だったのかなと思います。1年生の時はがむしゃらに先輩についていくイメージでしたが、自分でもっと考えて陸上をしたいなと思える年でした。今年の冬季にもっと頑張って、来年につなげたいと思います。

――来シーズンの目標をお願いします

日本選手権で上位に入賞したいですし、関カレは村上さんが早稲田の連覇を続けてくださったのでそれも続けたいです。全カレも今年優勝できたので連覇目指して頑張りたいと思います。

鷺麻耶子(スポ1=東京・八王子東)

――今日のレースを振り返ってどう評価しますか

ずっと露出してきていた課題が、予選から決勝までの間で直しきれるようなものではなく、もっと根本的に直していかなきゃいけないことを再認識しました。

――課題というのは具体的にどんな点ですか

例えば体作りとかです。スタートが決まらなかったという話ではなくて、なぜスタートが決まらないのかといったら脚を持ってくる筋肉が足りなかったり、走りの中で脚がすぐに切り返せないのも意識だけで直る問題じゃなくて、補強もマーク走ももっと繰り返していかないと直せないこととか。今すぐに直せる課題じゃないものが浮き彫りになりました。

――今日のレースは調子を合わせて臨みましたか

そうですね。全カレの後から合わせてはいたのですが、前半シーズンに比べて秋シーズンの方が、記録も伸びずに右肩下がりになってしまって、勝つ走りができなくなっていました。

――自分で意識するものではなくて、何となく調子が下がっていたのでしょうか

もっとトップ選手は覚悟とか生活とかも私以上に傾けている人がたくさんいて、そういう人に対して私は覚悟が足りていなくて、甘えている部分があったかなと思っています。そういうところの差かなと思いました。

――それは練習ですか、私生活の面ですか

生活でももっと陸上競技のためにできることは探せばいくらでも見つかると思いますし、自分が短距離を、早稲田もですし、全国的に見てももっと引っ張っていく存在になるんだとか、そういう覚悟を決めて練習に臨むことが必要だと思います。

――いつも自分に厳しい発言をされていますが、今日も厳しいですね

でも今日は、自分でももっとこうしなきゃというポイントを見つけたのと同時に、礒先生(礒繁雄監督、昭58教卒=栃木・大田原)にも自分が思っていたことを言われたので、やっぱりそうなんだなと思いました。先生に言われるということは自分が思っている以上に見ていても分かるということなので、それをもっと変えていけないといけないなと思います。

――今日のレースの位置付けはどんなものでしたか

シーズンの締めくくりなので、本当はベストに近いタイムで走れたら良かったのですが、そうはならなかったです。

――予選や決勝のレース後でも、納得がいかない表情をしているように感じましたが

100メートルはスタートでかなり決まる部分があるのですが、私は決勝で後半巻き返せないくらいに失敗してしまって。でもそれも今失敗した、今うまくいったというくじ引きみたいになってしまうのではなくて、もっと分析してどうしたらうまくいくかを見つけられるようにならなきゃと思いました。

――今シーズンはグランプリにも出られるくらい力をつけましたが、振り返っていかがでしたか

受験のブランクがあったので、正直ここまで来られるとは思っていませんでした。結果だけを見たら最初に思っていたよりは良かったなと思いますが、前半シーズンが関カレや日本選手権で良かった分、悔しいものは大きいので、冬季練習を頑張ります。

――では冬季練習に向けての目標をお願いします

冬季もつらい、嫌だなと思うこともあると思うのですが、逃げないで一つずつ変えていきたいと思います。