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ア式蹴球部

2021.10.17

第35回関東大学女子リーグ 10月16日 東伏見グラウンド

関カレ優勝に望みつなぐ 前半のリード守り連敗阻止

第35回関東大学女子リーグ戦 後期第8節
早大 2-0
0-1
山梨学院大
【得点】
(早大)3分 田頭花菜、22分 廣澤真穂
(山梨学院大)23分 上田佳奈

 10月は優勝する上で絶対に勝たなければならない試合が続く。関東大学女子リーグ(関カレ)後期第8節。試合は開始早々、ア式蹴球部女子(ア女)がリードする展開となった。まず3分に、DF田頭花菜(スポ1=東京・十文字)がCKのこぼれ球を押し込む。さらに22分には左サイドの流動的なパスワークからFW廣澤真穂(スポ3=ノジマステラ神奈川相模原ドゥーエ)が得点。しかし試合終盤にFKから直接ゴールを決められてしまう。相手の猛攻は試合終了まで続いたが、何とか耐えしのぎ勝ち点3を手にした。

 

田頭(29番)の公式戦初得点を喜ぶ選手たち

 

 「ハイプレスをかけて相手陣内でプレーしようというのはあった」とMF蔵田あかり(スポ4=東京・十文字)が話す通り、ア女は相手陣内で高い強度をもってプレーしていた。先制点が生まれたCKもその激しい守備が起点となる。開始からわずか3分で先制点をもたらした田頭はこれが大学初得点。チームメイトの故障もあり、重要な試合でのスタメン出場が続く1年生は「試合を重ねるごとに緊張もなくなっている」とその成長ぶりを結果で示す。早々に先制したア女は立て続けにプレスをかけ、ボールを自分たちのものにする。すると22分にDF夏目歩実(スポ2=宮城・聖和学園)から送られた中距離の速いパスをDF加藤希主将(スポ4=アンジュヴィオレ広島)、MF三谷和華奈(スポ2=東京・十文字)、廣澤が流れるようにつなぎ、最後は加藤のクロスに廣澤が合わせた。早々に2点のリードを得たア女は45分を通して相手から自由を奪い、攻撃を封じ込めたまま前半を終えた。

 後半に入ると、2点ビハインドを負った相手がプレー強度を高めてきたことでボールの行き来が激しくなる。山梨学院大は積極的にボールを前に送り込んでくるが、対する守備は堅実。田頭も「全体的に前節に出た課題は改善できた」と振り返った。しかし85分、その激しい展開から相手に攻め込まれ、FKを与えてしまう。ゴールを直接狙ったシュートは右ポストをかすめながらネットに吸い込まれ、1点差に。これを機に1点をめぐる攻防に熱が帯びた。後半アディショナルタイムにはクロスに合わせた相手のヘディングシュートが枠内に飛ぶ。しかしここは先制点を挙げた田頭が、体で止めてかき出すことに成功。最後まで何とか耐え忍び、2-1で試合を制した。

 

2点目を押し込んだ廣澤(写真右、エンジのユニフォーム)

 

 ともに決定機は少なかったものの、中盤での攻防は激しく見ごたえのある試合となった今節。勝利したものの、来週の大一番に向けて改善すべき課題が見られたのは事実だ。それは選手間で議論が交わされていた試合後のピッチサイドを見ても分かる。一番の課題はビルドアップだろう。特に前半はビルドアップでのミスからピンチを招くことが多かった。次節の対戦相手、帝京平成大は見逃さないはずだ。アウェイでもあり、厳しい戦いになることは間違いない。『四冠』を掲げ、最初の頂を大敗で逃したア女。もう同じ悲劇は繰り返さない。必ず勝利して最初の『冠』を手繰り寄せたい。

(記事 前田篤宏、写真 手代木慶)

 

スターティングイレブン

 

早大メンバー
ポジション 背番号 名前 学部学年 前所属
GK 16 石田心菜 スポ1 大阪学芸
DF 2 船木和夏 スポ3 日テレ・メニーナ
DF ◎10 加藤希 スポ4 アンジュヴィオレ広島
DF 22 夏目歩実 スポ2 宮城・聖和学園
DF 29 田頭花菜 スポ1 東京・十文字
MF 7 蔵田あかり スポ4 東京・十文字
→55分 26 木南花菜 スポ1 ちふれASエルフェン埼玉マリ
MF 18 三谷和華奈 スポ2 東京・十文字
MF 19 笠原綺乃 スポ2 横須賀シーガルズJOY
MF 30 築地育 スポ1 静岡・常葉大橘
FW 9 廣澤真穂 スポ3 ノジマステラ神奈川相模原ドゥーエ
FW 11 髙橋雛 社3 兵庫・日ノ本学園
→80分 15 吉野真央 スポ3 宮城・聖和学園
◎=ゲームキャプテン
監督:福田あや(平20スポ卒=神奈川・湘南白百合学園)

MF蔵田あかり(スポ4=東京・十文字)

――出られなかった時間が長かったですが、久々の公式戦のスタメンに選ばれました。試合を終えた率直な感想を聞かせてください

今は勝てたことにホッとしています。出られなかった時間は長い間ケガをしたということもありましたが、今回の試合に関してはスタメンから出させてもらえるということでした。体力うんぬんではなく、自分がピッチ内でできることをどれだけやれるかということを試合前からそれをモチベーションにして頑張っていました。

――ご自身の評価はいかがですか

まずケガなく終えられたというのが自分の中では100点です。プレーに関しては衰えもあって、切り替えがみんなと比べても自分としてもまだまだ足りないなと思ったので、そこに関しては日々の練習から突き詰めてやっていきたいなと思います。

――相手のプレー強度も高かったですが、向かっていく上で恐怖心はありましたか

試合前は不安な面も出てきましたが、試合中はゲームに集中していたので不安とかは一切消えていました。ピッチ内の選手、ピッチ外の選手・コーチからもポジティブな声をかけてくれたので、自分はやるしかないと思ってできました。

――前半終わった後に監督とお話されていましたがどのような事を話していましたか

まず「体力は大丈夫か」と言われて(笑)。そこに関しては自分自身きつかったですけど、まだ走れるなというのは感じていたのでそこを正直に伝えていました。

――久々のスタメン出場とは思えない攻守での貢献もあったと思います。時間が進むにつれて慣れてきたという印象もありました

最初は試合はいる前からすごく緊張していて、頭でっかちなプレーになるのではないかと思っていましたが、うまく徐々に試合に入り込めたかなと思います。

――チームとしては開始早々に得点して少し楽になった部分もありました

1番は失点しないこと。前半からどんどんハイプレスをかけて相手陣内でプレーしようというのはあったので、それがうまくはめられて前半早々に(ゴールを)決められたのはすごくポジティブに捉えられることだったと思います。

――後半は前半に比べて相手の圧力を感じる部分はありましたか

相手も負けている状況だったので、やり方は変えてくるだろうなというのは話していました。後ろから蹴ってくることが多くなった中で守備陣を中心に集中して守ることができたのかなと思います。

――終盤に失点してからの時間帯は押し込まれていましたが、どのように見ていましたか

見ている側も押し込まれる部分が多かったのでドキドキしていました。でもこのチームなら大丈夫だというのはありましたし、周りからも絶対勝つんだという雰囲気が伝わってきたので、それが今回の勝利につながったと思います。

――次戦の相手は帝京平成大で、優勝に向けて大一番です。先日負けた日体大に大勝していますが、どのように向かっていきますか

アウェイの雰囲気に飲まれずに、またこの1週間で積み上げられるものもあると思うので今日出た課題を少しずつ克服して、試合を迎えられたらなと思います。

 

ⅮF田頭花菜(スポ1=東京・十文字)

――試合を振り返っていかがですか

前節(日体大、●1-2)の負けがすごく悔しくて、今回は絶対勝ち点3をとりたくて、そのために一週間積み上げてきたことは少しは出せたと思うので、結果的に勝ち点3が取れたことはすごく良かったと思います。前節落としているので、何が何でも勝つというプレッシャーはありました。でも、やるしかないとも思っていました。

――ご自身は公式戦初得点を挙げられました

いつもCKの時は前に入っていないのですが、今回は入りました。たまたますごくいいところにボールがこぼれてきてくれたので、あとは決めるだけでした。当てれば入る感じでしたし、すごくそれは率直にうれしかったです。

――普段はCKの時に前に入る練習はされていますか

高校の時は中に入っていたのですが、大学に入ってからは全然練習していないです。いつもはシャーンさん(ブラフ、スポ3=スフィーダ世田谷FCユース)が中に入っていて背の高い人がそろっているのですが今日はいなくて、自分よりの高い人がいないことによって入ることになりました。

――守備面では、相手はだいぶ強度高く試合を展開していて、対応が難しかったのではないでしょうか

ディフェンスとしては相手が結構蹴ってきて、頭を越されるボールが嫌だったので、ラインの上下を細かくすることとバックを早くしようということを試合前に話していました。その部分では、何回かクリアが小さくなったり、二次攻撃されることがあったのですが、全体的には前節に出た、クリアが小さいという課題は改善できたかなと思います。

――2-0で迎えた後半は、失点シーンがありました。逆サイドではありましたが、振り返っていただきたいです

あの位置でファールしてFKを与えてしまったのですが、センターバックの歩実さん(夏目、スポ2=宮城・聖和学園)が釣りだされていて、自分はそのカバーに入っていました。プレッシャーをかけに行ってくださったんですけど、ファールになってしまいました。この試合は結構ファールが多かったのですが、ディフェンスとしてはファールなしで奪いきるのが大切です。あのシーンは、事前の声がけなどで防げた部分はあったかなと思います。

――試合を重ねるごとに安定感が増している印象がありますが、意識されていることはありますか

初スタメンで出た時はすごく緊張していたのですが、それも試合を重ねるごとに少しずつなくなってきています。自分自身今まで全然関カレに絡めていなくて、強度の高い相手と(試合が)できていませんでした。でも、練習から真穂さん(廣澤、スポ3=ノジマステラ神奈川相模原ドゥーエ)や雛さん(髙橋、社3=兵庫・日ノ本学園)、真央さん(吉野、スポ3=宮城・聖和学園)とか、そういう相手と対戦することでいい練習ができていて、そのおかげかなと思います。

――次戦は帝京平成大学ということで、強敵になります。意気込みを聞かせてください

強度がもっと上がると思いますし、自分自身1対1では絶対に負けたくないです。今相手は順位的にも上なので、チームとしても勝ち点3を獲りたいです。ここで勝たないといけないなというのは感じているので、この一週間で今日出た課題を改善していい状態で臨みたいなと思います。